SPN BIZ Info.
2021年5月28日に開催された本セミナーでは、過去の教訓を生かし、現在の苦労を無駄にしないために、BCP整備・強化・見直しのポイントについて解説しました。
セミナー概要
講師:総合研究部 上席研究員 西尾 晋
1.はじめに
2.なぜ、BCPの見直しが必要か
3.BCP見直しの手法例と進める上での留意点
4.BCP見直しに向けた重要テーマについての考え方
5.まとめ
講演
1.はじめに
新型コロナウイルスの発生から約1年半が経ちましたが、その間にも水害や地震などの自然災害が発生しています。企業においては、業務のやり方や勤務形態、ビジネススキームに変化や変更があったのではないでしょうか。その変化や変更に合わせて、BCPの見直しや修正は行いましたか。
最初に、BCPの見直し、修正に関して認識しておくべき視点について言及しました。
2.なぜ、BCPの見直しが必要か
BCPの見直しが必要な理由を「予見可能な状況か、自分たちの状況を過小評価していないか、結果回避が可能か」の3つの視点で解説しました。
また、企業の安全配慮義務や契約責任の履行のためにもBCPを実務上落とし込んでいくことが必要です。絶えず見直しをしながら、BCPの内容を強化し補足していく必要があることを解説しました。
3.BCP見直しの手法例と進める上での留意点
BCPを効率的に見直す考え方として3つの観点を紹介しました。「形式的見直し」として、最低限、組織形態・人事を最新の内容に反映させること。「形骸化防止のための見直し」として、コロナ禍での勤務形態等の変更や新たなシステム導入等に伴う見直しを行うこと。「強化に向けた見直し」として、一連の対応を総括ないし訓練を通じて実効性や対応力の強化・修正を行うこと。
そして、BCPの見直しに関するそれぞれの手法についても言及しました。
4.BCP見直しに向けた重要テーマについての考え方
BCPの整備にあたって企業の「躓きの石」となっている主要なテーマは、
- 自社用にカスタマイズできていない
- BCP特有の概念による誤解
- BCP発動の状況への理解不足
- 実効性が確保できていない
という内容に集約することができます。
これらの躓きの石について、BCPを策定する着眼点や実践力を高めるための訓練の考え方などについて解説しました。
5.まとめ
BCP整備や強化は、いつ・どのように・誰がやるのかについて解説しました。また、WithコロナからAfterコロナの危機管理の意義や重要性についても言及しました。
事前質問への回答
事前にいただいていた以下のような質問に対して解説しました。
Q.策定後の見直しのタイミング・頻度の目安やポイントについて
Q.新型コロナウイルス対応について上手くBCPに織り込む方法
Q.天災・風水害以外についてどういった情報を参考情報として活用するのが適切か
Q.BCP策定後、委員会等を設置する場合、どのようなスキームで実施したらよいか
Q.BCP訓練と避難訓練等の防災対応の棲み分けや留意点について
Q.BCP策定の優先順位、スケジュール、最低人員等について
Q.請負や準委任でのシステム開発を主力業務としているIT企業のBCP作成の考え方
Q.企業間のBCP協定について
お客様の声
- 書籍を改めて読み直し、体制整備に役立てたい
- AARです。この重要性を認識しました。コロナが収まった時点でAARを行い、10年後に備えたいと思います。
- 躓きポイントについて解説があって大変参考になりました。「忙しい」「トップの理解が得られない」といった課題に対するヒントがあったと思います。
- 形式的見直しがおろそかになっていることに対して、危機感を持ちました。
今後も定例セミナーなどを通して会員企業様がよりご満足いただける場をご提供できるよう、当社一同全力を尽くしてまいります。今回ご都合が合わなかった皆様も、次回はぜひご参加いただけますと幸いです。
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