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9月は防災月間。10万人以上の死者・行方不明者を出した1923年の関東大震災から今年は99年目ということもあり、様々なメディアで特集が組まれています。当時の貴重な映像や画像もたくさん公開されていますので、興味のある方はぜひご覧いただければと思います。
- 関東大震災から99年。TBSの倉庫で発見…“文部省初”の貴重映像が刻む「震災の記憶」(TBS)
- 1923年 関東大震災 直後の映像 逃げない群衆 猛烈な火災 救護活動…(テレビ朝日)
- 【写真まとめ】10万5千人が犠牲 関東大震災から99年(朝日新聞デジタル)
さて、現在当社でもBCP訓練について多くの企業から問い合わせをいただいております。その理由のほとんどは「現在のBCPが、大災害が発生した時に本当に実効性があるものなのかわからない」というものです。
BCPが機能しない場合に考える3つのポイント
以前、当社のオウンドメディアであるSPNジャーナルのコラムでも書きましたが、大きく現在のBCPには3つの問題点があるようです。
1つ目は、「BCPそのものが古い」というものです。現在作られているBCPのほとんどが2011年の東日本大震災以降、2012年~13年あたりに作成されたもので、それ以降見直しがされていないものが散見されます。作成から10年が経過すると、企業の事業構造自体が大きく変化すると同時に、社内で使うデジタルツールもスマートホンが主流になるなどICTも進化しているため、BCPそのものが機能しなくなってしまうというものです。
2つ目は、「訓練が10年前と同じ」というものです。おそらく初動訓練中心のものから進化できていない訓練が多いのではないでしょうか。本来であれば、社内システムや工場にある機械など、大きな変更があればそれに対応する訓練をしなければいけないのですが、なかなか訓練が進化できない状況にあるようです。
最後は、法律や警報などの変化に対応できていないことです。現在では南海トラフ地震が発生したら「巨大地震警戒」の臨時情報が発せられるなど、政府の災害対応も進化しています。BCPも、それに合わせて進化する必要があるでしょう。
効果的な『BCP演習・訓練』のススメ
一口に「訓練」といっても、その内容は大きく「演習(Exercise)」と「訓練(Drill)」の2つに分けられます。
この場合の「訓練(Drill)」とは、所定の業務や手順を正しく、より確実に(またはより速く)実行できるようになるのが主な目的です。一般的なシェイクアウト訓練や避難訓練がこれにあたります。これに対して「演習(Exercise)」とは、計画やマニュアルの内容を含む、インシデントへの備えが妥当かどうかを確認・検証するのが主な目的です。災害対策本部の立ち上げ訓練など、さまざまな図上訓練などがこれにあたります。野球に例えると、訓練はキャッチボールで演習は紅白試合にあたると言われています。
SPNでは、会員企業の皆様に「BCPの見直し」を進めるための効果的な『BCP演習・訓練』をご提供しています。訓練やその他BCPについてお困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。
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