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【イベントレポート】SPクラブ危機管理セミナー「Withコロナ/ニューノーマルにおける危機管理-2020年の総括と2021年の展望-」を開催しました
12月2日(水)にSPクラブ危機管理セミナー「Withコロナ/ニューノーマルにおける危機管理-2020年の総括と2021年の展望-」を実施しました。
毎年、年末に弊社社長の熊谷による危機管理セミナーを行っていましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響でオンラインLIVE配信という新しい形での実施となりました。今までは各地のセミナー会場にて実施していましたが、オンライン開催にすることで、日本全国の会員企業の皆様が一度に参加することができました。
本セミナーでは、今後の危機管理のあり方を展望し、パネルディスカッションを通して企業は何をどうするべきか、多面的な角度から検討しました。
【全体の流れ】
第1部 基調講演
1.2020年のコンプライアンス・リスク管理に関するトピックス
2.Withコロナ/ニューノーマルにおける危機管理上のキーワード
3.Withコロナ/ニューノーマル仕様の危機管理
4.個別リスクの最新動向(概観)
5.まとめ
第2部 パネルディスカッション
ファシリテーター 主席研究員 芳賀 恒人
テーマ 「2021年の危機管理のキーワード」
質疑応答 事前に寄せられた質問に対し可能な限りお答えします
パネラー 代表取締役 社長 熊谷 信孝 上席研究員 西尾 晋
基調講演
当社社長の熊谷信孝が、コンプライアンスとリスク管理の重要性を確認しながら、ニューノーマル仕様の危機管理の方向性を軸に解説しました。コロナ禍におけるコンプライアンスのあり方や規制の柔軟化によるゴールベース・アプローチへの移行とその重要性、リスク評価の精緻化への対応、高いリスク感度と説得的コミュニケーションの重要性などについて言及しました。
熊谷は、「企業の経営者は、会社の方針を決める場合や新しい事業を展開するときに、どのようなリスクを取って会社の舵を取るのか、社会に説明することがこれまで以上に求められることになります。また、社会の要請は刻一刻と変化しており、『世の中がNGならNG』という傾向が一層顕著になる中、最新のリスクを評価するためには『現場のリアル』を知ることが必要です。そして、企業はスピード感を持って変化に対応できる「しなやかさ」を身につけることなどが求められています」と述べています。
パネルディスカッション
2021年の企業危機管理のキーワードを踏まえて、弊社副社長の芳賀恒人と総合研究部部長西尾晋を交えてパネルディスカッションを実施しました。その一部内容を紹介いたします。
- 社会の要請や法改正、海外の動向などを、多面的な角度から、頻度を増やしてリスクの評価を見直し続けることが重要。
- 問題解決型から問題発見型へ移行し、多面的に問題を発見する必要がある。
安全配慮義務と企業の取り組み
- 企業の安全配慮義務はそれぞれのリスクで異なる。安全配慮義務違反に当たるか否かは結果予見可能性と結果回避可能性から総合的に判断する必要がある。
- コロナ禍では、まず一般的に認識されている科学的な知見(3密の回避やマスクの着用、アルコール洗浄など)を、企業として徹底して行うことが大事。
- 合理的なBCPマニュアルを作成し、周知して定期的に訓練をすることを平時から行っていたことで安全配慮義務違反に問われなかった事例がある。
企業理念の浸透
- まず会社がきちんと方向性とゴールを伝えること、また従業員が自分の言葉として理解することが重要になる。
- コロナ禍における今後のキーパーソンは管理職。部下の成長を助けることが出来る人が今後の管理職像になるだろう。
カスハラの最新動向
- 厚生労働省から2021年にカスハラ対応マニュアルが公表される予定。
- 各社でカスハラの定義をし周知をすることで、方針の決定や、現場の対応が行いやすくなる。
- 従業員のメンタルケアも大切。
終了後のアンケート結果は多くの方に「大変満足」や「満足」を選んでいただき、「2時間という限られた時間で分かりやすく理解できた」「初めてのリモートセミナーであったがスケジュール管理も都合をつけやすく良かった」などの感想をいただきました。
2021年も定例セミナーなどを通して会員企業様がよりご満足いただける場をご提供できるよう、当社一同全力を尽くしてまいります。今回ご都合が合わなかった皆様も、次回はぜひご参加いただけますと幸いです。
次回セミナー
1/22(金)に「SPNまるごと危機管理ガイダンス」を鋭意準備中です。「危機管理に向き合う一日」として、2021年を良い年にするために、これから企業に求められる「危機管理のあり方」を展望する12テーマを取り上げます。詳細は以下のページをご覧ください。