HRリスクマネジメント トピックス

「不審者です!勘違いセクハラ(?)への対応」三匹(?)が語る!HRリスクマネジメント相談室(29)

2022.05.23
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バツのジェスチャーをする女性

職場におけるトラブルは複合的。社内の様々な関係者の協力を得て、複数の視点で捉えなければ、解決が難しい問題も多々あります。でもやっぱり最後は「人」!HRリスクマネジメントが重要です。

職場における様々なトラブルを解決すべく、今、エス・ピー・ネットワークに生息する動物たちが立ち上がりました!三匹(いや、今回は5匹)が、チャットにて解決の道を探ります。

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【今月の三匹・プロフィール】
みみずくさんのイラストみみずくさん(みみ):
SPNの森のお目付け役。愛らしいフォルムと裏腹に、猛禽類らしい鋭い目線で最新のリスクをチェック!さらに森の仲間たちの文章もチェック!夜行性?うーん、夜中に起き出して活動を始めるから、夜行性なのか早起きなのか…?


モモンガさんのイラストモモンガさん(モモ):
小さな皮膜で滑空する夜行性。社会保険労務士、産業カウンセラー、ファイナンシャルプランナー。そこそこ長い会社員経験をおなかの袋から取り出しながらSPNと会員企業様の森を飛び回ります。


リスちゃんのイラストリスちゃん(リス):
森の中を駆け回り、皆さんのお困りごとに対応します。気が付けばこの森に来て5年が経ちました…。最近は巣穴での勤務も慣れてきました。変わらずご相談にお答えしていきますよ。


ペルシャ猫さんのイラストペルシャ猫さん(ペルシャ):
ゆったりと過ごすことが好きな猫。ゆったりと過ごしたいが、過ごせなかった過去を持つ。社会保険労務士のほか財務会計の資格もあり、人事労務と財務会計分野の実務経験が長い。SPNの森では内部通報制度との縁が深くなりつつあります。


ネコさんのイラストネコさん(ネコ):
当相談室の留守番ネコ。猫なで声と鋭い爪をあわせ持ち、企業内での人事実務経験が豊富。社会保険労務士で、産業カウンセラー&キャリアコンサルタント。セクハラしたらシャーッ!てするニャー!

今月のご相談は…おや、いつもとちょっと様子が違いますよ。

三匹、いつも楽しく拝見しています。

こちらの相談室、なかなか楽しそうですね。明るい雰囲気で、いかにも女性らしい自由な意見が飛び交っていて。危機管理の会社なんて「男臭い」イメージですが、こんなに女性がいるとは驚きました。女性らしい、ソフトな雰囲気で相談にのってくれるって、いい相談室ですねぇ。

皆さんのやり取りを見ていると、私からも専門家の立場でいろいろレクチャーしてあげたくなります。そうそう、私は会社とは別に、企業の経営をサポートするような活動もしていましてね。○○大学の教授とかとも連携して、企業さん向けのコンサルティングやセミナーなんかもやっているんです。そちらの活動を通して、御社の会長や社長とも古くからの知り合いでね。こういう業界ですから、お互いに協力しましょうということで……そういえば、この間ご紹介した企業の件はどうなったかな?あとでケータイに電話してみよう。

そうだ、次回の集まりのときにでも、私が1時間くらい講演をしてさしあげましょうか? HRリスクでしたっけ?これの解決策を、幅広いビジネスの視点から、みなさんへズバッと示して差し上げたい!18時以降ならいつでもいいですから、予定を連絡してください。あまり堅苦しくない方がいいでしょうから、お食事でもしながらお話ししましょう。

え?みみずくさんは、男性なんですか?

……いやぁ、責任者として、たくさんの女性をまとめるのはなかなかご苦労でしょう。何しろ、ちょっと一人をかわいがれば他から嫉妬されますし、みんな平等にかわいがってあげないと、すぐにえこひいきだのセクハラだのって騒ぎ出すじゃないですか?一度拗ね始めると、仕事そっちのけで文句ばっかり言い始めるから、ご機嫌を取るのが大変ですよね。

でもまぁ、かわいい女の子ちゃんたちに囲まれて仕事しているのだから、それくらいは仕方ないか。いやぁ、うらやましい!

不審者ですー!どうしましょう?

我々SPNの森の動物たちが、こういう人にどう対応すべきか、みんなで考えてみようと思います!

※本テーマは事実を題材にしたフィクションです。

〈セクハラはどこにでもある!〉

ネコさんのイラスト 今回はちょっとおかしなテーマです。これ、ディスカッション用に加工はしていますが…、こんな人いたよね、リスちゃん?コロナ前の、会社イベントにいらっしゃったお客様に。
リスちゃんのイラスト いらっしゃいましたね…。
ネコさんのイラスト そう、これが現代の話なんですよ…。自社の女性従業員を「うちの女の子ちゃんたち」と呼ぶマネジメント層の方にも、実際にお会いしたことがあります。
こういうエピソード、「なんだ、これくらい」と思われたくないんです。自分たちが、「1人の自我・人権のある人間」(ネコだけど)として見られていないと思います。女は男よりも下等な生物だ、だから男に「かわいがってもらいたい」と思っているに決まっているし、ご機嫌をとってあげればチヤホヤされるのが当然だ、みたいな。
みみずくさんのイラスト え~と。このご相談、どこから突っ込んだらよいのか分かりませんが(苦笑)。
リスちゃんのイラスト ジェンダーやハラスメントに対する認識など、諸々認識をアップデートしていただく必要がありそうですね。
みみずくさんのイラスト 女性に対する一方的な見方とか、18時以降に設定しようとする、食事に誘おうとするところなども、ちょっと時代の流れから乖離していますね。アンコンシャス・バイアスというか、マイクロアグレッションというか。しっかりと刷り込まれてしまって、本人は悪気はないのでしょうが、差別的な見方ですよね。
ネコさんのイラスト あと、嫌なのは「会長や社長と懇意」とか、ビジネスとのつながりをチラつかせることなんです。バシッとは切れなくなりますから。
みみずくさんのイラスト 問いかけをいただいたので申し上げると、正直、女性だからとかそのような発想は、私自身、ビジネスにおいてはまったくないです。女性だからというより、「〇〇さんの考え方はこうだよね」という個性はとても意識していますが。
ネコさんのイラスト こういう発想、ない人にはない。でも、ある人にはある。女性にもいろいろな人がいますしね。
嫌な思いをたくさんしてきた人は、こういう態度を敏感に察するから、ますます嫌な気分になっていく。「これくらいで何?」とか、ネコが何に怒っているのかもわからない女性もいるでしょ?むしろ「女性なんだから、かわいがられて当然!」と思っている人もいるかもしれない。
女性からのセクハラも、けっこうキツイものがありました。仕事として接する相手が「イケメンか、そうでないか」なんて、私にとってはとことん不要な情報ですが…そんな情報ばかりくださる方がいましたっけ。「あなたも当然、こういう情報が好きよね?」みたいに思われているようで…でもこんなことで目くじらを立てて、職場の雰囲気を壊すのも嫌で。ずっともやもやしていました。

〈牛丼チェーン役員の発言と企業の対応〉

ペルシャ猫さんのイラスト この前、某牛丼チェーンの元役員の発言も話題になりましたね…。あれは女性云々もそうですが、自社の商品やお客さんへの愛がある人なら絶対言わない言葉だと思いました。
ネコさんのイラスト あぁ、「生娘をシャブ漬け」ね。
みみずくさんのイラスト 昨日、クライアントの社長と話したときも、「そもそも自社の商品をディスること自体、おかしい。当社では社員に愛されている商品というのがスタートですから」と仰ってました。本当にそのとおりです。
ペルシャ猫さんのイラスト 前置きで「不快に思われたらごめんなさいね」とか言っていたそうですが、そう思うなら言わなきゃいいのに…。
モモンガさんのイラスト これは、セクハラあるあるですね。「こんなこと言うと、今の時代セクハラって言われちゃうかもしれないけど」とか、「今時言っちゃいけないのは分かってるんだけど」などの前置きが免罪符になるとでも思っているのでしょうか。
リスちゃんのイラスト 「これはハラスメントではないけどさ」と前置きをしておけばセーフだと思っている人、結構いますよね。
モモンガさんのイラスト 件の会社さんは、対応が早かったですね。問題発言の3日後には解任を発表しましたから。
みみずくさんのイラスト 早いことは評価できますね。外部から招へいした方だからスパッと切れたのかもしれません。叩き上げの方だったら対応が違っていたかも。
ネコさんのイラスト え?叩き上げなら許されるの?
みみずくさんのイラスト 仲間意識(身内)という点で対応とかスピード感が変わった可能性もあるかなと。でも、そもそも叩き上げの方は商品を愛してるはずだから、そんなこと言いませんよね。
ペルシャ猫さんのイラスト あの元役員は、もともと他社のマーケティング部門の方でマーケターとして経験を積まれてからこの牛丼チェーンに転職されているので、もしかしたら店舗での勤務経験はないのかもしれませんね。店で一生懸命商品を提供して、お客さんから「ご馳走様」と言ってもらえた人だったら、あんなことは言えないと思います…。ある会社では、他社で輝かしい経験のある人でも、必ず現場でお客さんと接する経験をさせるそうです。「現場が命」という考え方なのでしょうね。
ネコさんのイラスト どうしてそういう人を招へいしてしまうのか…?
みみずくさんのイラスト マーケティングって良い意味でも悪い意味でも「人をどう動かすか」だから、人間性の両面が出てきやすいのかもしれませんね。人間性かもしれないし、マーケティング業界にある一種の「軽さ」とか「悪ノリ」みたいなものが、何かのきっかけで抑えられなかった(ハメを外した)のでしょうね。
ペルシャ猫さんのイラスト マーケティングに関して輝かしい経験はあったようなので、そういう人を採用すること自体は問題ないと思いますが、しっかり商品とお客さんの現実(リアル)を体験してもらうことが必要でしょうね。
みみずくさんのイラスト 商品を「モノ」として扱い、何でも「人の心を動かせる」との驕りが出たということかも。
ネコさんのイラスト 人もモノ扱い。こうしてやれば、喜ぶんでしょ?みたいな。上から目線、キライ!
みみずくさんのイラスト 今回のテーマの方は、正に「人もモノ扱い」していますよね。レッテル貼って。これが無意識なのだろうことが本当に恐ろしい。
ペルシャ猫さんのイラスト 日常的にこのような言動をしていたとしたら、セクハラに限らず、身内から間違いを指摘されなくなって、自己肯定感ばかりが強くなっていくのはよくある話かと…。哀れな話ですが。
ネコさんのイラスト 輝かしい実績が、本当にその人自身のものなのかから、私は疑問に思ってしまう。相手を下げることで、自分を価値あるように見せようとする人、いっぱいいます。それで権力者に気に入られて、何をしても誰も何も言えなくなってしまう。役員の覚えめでたい上司に噛みついても、問題社員扱いされるのが関の山ですから。そんな人って山ほどいます。上の立場の人の前ではいい顔ばかりするから、実態は見えないのでしょうけれど。

〈どこでこんな歪んだ価値観を身に付けるのだろう…?〉

ペルシャ猫さんのイラスト そもそも、こういう価値観ってどこで醸成されるのでしょうか?家庭(親の影響)?学校教育?
ネコさんのイラスト わざわざ教育で教えるようなものではないでしょう。
ペルシャ猫さんのイラスト 教えるというか、先生からの影響などはあるかと。あと校則とか。
みみずくさんのイラスト 会社。
ネコさんのイラスト うっ…
みみずくさんのイラスト ちなみに、私自身は、小学校・中学校ともほとんど女性の教師でした。女性の自立が強く意識されはじめた時代で、当時の価値観に対抗しようとされていた点が共通していました。そんな環境が自分にある程度影響を及ぼしているかなと。
リスちゃんのイラスト 暗黙の了解的に受け継がれて、無意識に刷り込まれてしまうのが多そうな気がします。
モモンガさんのイラスト それは大きいですよね。家庭、教育、会社、友達…。色々なところから影響を受けて、その回数や濃度によって、信念に変わっていきそうです。結局、そう考えた方が都合が良い人が多いからでしょうかねぇ。男性にとっては、男性が都合の良い構造であることに無意識に気づく?無意識に気付くって、だいぶ矛盾した表現ですが、「なんとなく、こっち側の考えに自分を置いておいた方が都合がよいぞ」と。
ペルシャ猫さんのイラスト 最初に入社して3年間が大事ってよく言いますね…。
ネコさんのイラスト ある種の漫画に描かれている世界を真実だと思い込む人もいるんだろうな、と思ってしまう。新聞の一面広告になって騒がれた漫画も、ちょっと怖いな、と思いました。
ペルシャ猫さんのイラスト ここ数年でエンタメ業界も作品の内容や(ハリウッドを中心に)関係者への対応が変わってきたとは思いますが、まだ模索中なのでしょうね。
ネコさんのイラスト 自分がこう思っているのだから、相手も同じように思うはずだ。自分が心地よいのだから、相手も心地よいはずだ。自分がイヤラシイから、相手も本当はイヤラシイはずだ。こう考える人は、男女ともにいます。
人を思いやるとか、人権とか、本当の意味でわかっていない人、認識できない人がいるような気がします。
モモンガさんのイラスト …ちょっと気になるのが、報告などの相手先の担当者名の後に「(女性)」と入れる方がいたり、我々が同席するWeb会議などで、「画面右の女性が○○です」などと紹介されることです。「画面右の男性が…」とは言わないのに、女性だけ性別を取り上げるのは、なんなんだろうなぁ、と思います。
ネコさんのイラスト いるね!いちいち「女性の担当者です」と言ったり。
みみずくさんのイラスト なるほど。ちょっとしたところに出るね。やはり真実は細部に宿るってことだね。

〈いいね!「リスペクト・トレーニング」!〉

リスちゃんのイラスト Netflixさんではキャストやスタッフ全員に対して、リスペクト・トレーニングを導入していますよね。
ネコさんのイラスト どういうの?
リスちゃんのイラスト 作品の撮影に入る前に、その作品に関わる全キャスト、スタッフに対して、ハラスメント等のケーススタディを実施するそうです。はっきりと「ハラスメントだ!」と断定できないようなケースを取り上げて、「相手をリスペクトして接しているか」を考えていくようです。
モモンガさんのイラスト この影響を受けて、自社でもリスペクト・トレーニングを取り入れるようになったという会社さんがありました。良い傾向だなと思いました。
ネコさんのイラスト そうなんだー。そういえば、映画監督やら、俳優やらでもいろいろニュースになっていましたね、最近また。
モモンガさんのイラスト リスペクト・トレーニングは、ハラスメントに焦点を当てるよりも、どんな対象(役割や性別、年齢等関わらず)であっても、相手をリスペクトするというところに主軸を置くようなので、「しちゃいけません」より「こうしましょう」の姿勢で、受け入れやすいのかな、と思ったりします。
ネコさんのイラスト SPNのハラスメント防止研修もその方向性は同じね。「ハラスメントか、そうでないか?」ばかりにこだわらず、「それが相手や会社、お客様のためになっているか?」「指導としての効果があるか?」「より良い職場につながるか?」の視点で考えましょうって、いつも口を酸っぱくして言っています。
みみずくさんのイラスト ジェンダーハラスメントに注意する、意識を向けるというより、一人ひとりを「個性」ある「個」としてみることで(リスペクト)、いろんなトラブルやコンフリクトは解消すると思うな。
リスちゃんのイラスト ディスカッション等を通して「自分で考える」というのもポイントかなと思います。
ペルシャ猫さんのイラスト 米国アカデミー賞の授賞式で某俳優が、司会者から自分の奥さんの外見を馬鹿にされたことに腹を立ててその人を殴ってしまったことがありましたが、殴ってしまったことは良くないにしても、冗談でも外見を馬鹿にするのはアウトですね。
芸能人って「有名税」とか「それを覚悟で芸能界入ったんでしょ」とか言われてしまうようですが、一人の人間であることには変わりないですよね。
「冗談」や「からかい」にはだいたい馬鹿にされる人が必要で、もしかしたら地獄には笑いがあふれているのかも…。

〈どうしたら、こういう勘違いセクハラはなくなるのだろう〉

ネコさんのイラスト 1人の「意志ある人」「人権をもった存在」として見てほしい。ただそれだけ。私たちは、誰かのために存在するんじゃない!私の道を生きているんだ!
モモンガさんのイラスト 今回のテーマに戻りますが、こういう方は、マイノリティになったことがないのかな、と思います。常に多数派でいると、それが正しいと思い込んでしまい、周囲の人のこともその方向に無理に誘導しようとしたり、相手を否定してしまったり…。
妙に楽観的であるというのも特徴かな、と。人間関係やハラスメント未満の色々なご相談をお受けしている中で、こじれてしまった案件などでは、言葉を選ばすに言えば、「日本のおじさんの良くない面が出ちゃったな」と思うことがあります。
ネコさんのイラスト 一度マイノリティを経験して欲しいなぁ、なんて。
モモンガさんのイラスト そう思います。以前の森では海外勤務経験者が多かったのですが、海外で働いたり、留学経験がある方は、アジア人であることがマイノリティだったり、女性の多いコミュニティに入っていた方は、男性であることがマイノリティだったりして、何らかのマイノリティ側になった経験がある方は、性別問わず、視野が広い気がしました。
ネコさんのイラスト でも、テーマで挙げたような人って、権力のある男性に取り入るのは上手なので、うまいこと世の中を渡っていくんですよね。自分がマジョリティになれる場ばかりを選んで生きていける。そういう選択肢が、けっこうたくさんあることにガッカリするんですよ。自分だけが世界の中心でも、ちやほやしてくれる人はいるんです。当社のイベントにも招待されて来ていたくらいだから。
ペルシャ猫さんのイラスト マイノリティの立場に立てないのは、このテーマの人(男性)だけの問題ではなく、誰にでもあるような気がします。もちろん私にも。私たちはいろんな切り口で見てみると、何らかのカテゴリーではマジョリティだと思いますよ。例えば、「日本人」という切り口で見てみると、ルーツをたどれば「生粋の日本人(大和民族)」と言える人がマジョリティでしょうから。
モモンガさんのイラスト そう思いますね。異なるコミュニティに入った時に、自分のアンコンシャス・バイアスに気付いたり。アンコンシャス・バイアスの気付きという点では、「ヒアリング」の業務を担当すると、本当に一人ひとりの見方や考え方が違うということを実感しますし、誰しも思い込みは避けられない、とも思います。気を付けようと、自身を振り返る機会にもなります。
リスちゃんのイラスト 本当にひしひしと感じるところです…。
ペルシャ猫さんのイラスト 私たちは脳の機能として「無意識下の偏見(アンコンシャス・バイアス)」「人の不幸は蜜の味」「人間を分類して、他の分類に属する人間に対する恐怖心」を持っているので、誰でも他者を攻撃する素養を持っています。大事なのはそれを自覚して「気を付けよう」としたり、やってしまったら反省して相手に誠心誠意謝罪することかと。
モモンガさんのイラスト 本当にそう思います。生き残るための機能として、基本的に備わっているものですから、本能として避けられない。気付いたら、反省して謝罪することは大事ですね。
みみずくさんのイラスト たしかにね。今の世の中は「一発アウト」の傾向が強いから、余計にそうですね。
ネコさんのイラスト 偏見で人を傷付ける人がいる。だから、傷ついた人の方も偏見を抱く。私も偏見のかたまりですよ。だからああいう人に腹が立つの。…でも、偏見を抱いている私が悪いの?マイノリティの立場に立つことは誰にでもあったとしても、「被害」を受けるのとはまたちょっと違うと思う。セクハラは「魂の殺人」ともいわれるよね。謝罪を受けることなんてそうそうないのに、被害に遭った側に反省や謝罪を求めるの?そんなつもりはないかもしれないけれど、セクハラの被害者はいわれのない自責の念や罪悪感に苦しむものだということはわかってほしい。
みみずくさんのイラスト 一人ひとりを「個」としてみれば、あらゆるハラスメントとは無縁の人間になれるはず。あとは、無意識にすりこまれたバイアス、本能として避けることが難しいとはいえ、どう取り除いていけるかですよね。マジョリティとかマイノリティだって、本来はあまり関係ないはず。
ネコさんのイラスト で、どうしたらいいの?ああいう人。
ペルシャ猫さんのイラスト いっそのこと「プライドを捨てようキャンペーン」をしたら良いのでは?と思うことがあります。自分のキャリアだとか過去の栄光とか価値観とかにプライドを持っていると、それが悪い方に作用することが常なので、一旦それを捨てて、フラットに世間を見てみると、他の人の考え方とか見え方が変わってくるかと。
みみずくさんのイラスト プライドかあ。会社に入って、先輩にパワハラを受けてちょっと参った時期がありました。「プライドを捨てろ」ってとにかく言われて、困ってしまって…。でも、分からないなりにそれを意識してから、ものの見方や仕事に対する意識、商談なんかも良い方向に変わっていったなと。あ。社会人4年目くらいのときのことです。
ペルシャ猫さんのイラスト パワハラは問題があるとして、プライドに引きずられないようにする考え方は良い方向に作用したのですね。
みみずくさんのイラスト そのとおりです。その点だけは今でも気を付けているところです。
モモンガさんのイラスト こういう方こそ、マイノリティの経験をして苦労をしてみると、ご本人の見識も広がるんじゃないかな、と思ったりします。
ネコさんのイラスト 人は皆、対等…なはず。プライドなんて、もうわからないです。対等のはずなのに、自分だけは下の下にいるような気持ちにしかなれないんです…。
よく「気にしなければいい」とか、「そういう人とは関わらなければいい」とか言う人がいるけれど、関わらないで済むなら関わりたくなんてない!でも、相手は仕事の関係者だったりするんですよ。セミナーの後、「握手」と称してべたべた手を撫でる人とか、いるんです。そしてそれを助けてもらえることなんて皆無なんだから!!!
モモンガさんのイラスト そういう人こそ、地域の活動やボランティアなど女性リーダーの下で働いてみると、良い経験になるのでは?と…。
みみずくさんのイラスト そうなのかもしれない。自分で気付くことができれば、の話。
ペルシャ猫さんのイラスト 逆に反感ばかり強くなって、自分の殻に籠らなければ良いのですが…。
モモンガさんのイラスト そこで、人間の大きさが出ますね。新しい視点に気付いて、見識を広げられる人なのか、内に籠って偏見を強める人なのか。
そういう方は、強い女性リーダーの下について気付かされてほしいです。「ちょっと、あんたのやり方じゃ全然だめよ!お客さんじゃなんだから、自分で動いて!」とか言われてほしいです。
ネコさんのイラスト 会社は何もしない?
ペルシャ猫さんのイラスト 会社も何かすべきだと思いますよ。某牛丼チェーンだって今回(役員の「生娘をシャブ漬け」発言問題)は対応が早かったものの、そもそもこういう発言を役員にさせてしまったと捉えることもできますから、発言する前にやるべきことがあったはずです。

〈Z世代に期待!〉

みみずくさんのイラスト Z世代はジェンダーフリー的な発想をもっているとされていますね。Z世代の「秘めた力」で、会社を変えることができるかもしれない!と注目しています。17歳女子高生をCFOにした上場企業(ユーグレナ)も出てきたし。若者の声で経営を変えていけるのか、これは壮大な社会実験かもしれませんね。
ペルシャ猫さんのイラスト CFOのFは、Futureなのですね。
リスちゃんのイラスト 最高未来責任者。会社としての投資の仕方も変わってきていますね。
みみずくさんのイラスト 凝り固まったおじさんが跋扈する会社を変えるのは容易じゃない。むしろ悪い面が再生産されかねない。だから、突破する強力な何か、が必要。
モモンガさんのイラスト 活躍してほしいですね!女性取締役などは「お飾り」や「アピールのため」で、活躍してもらおうという気がさらさらない会社も少なくないと聞きますから、こういう方には、ぜひ、新たな視点を吹き込んで会社の成長を進めて頂きたいです。
ペルシャ猫さんのイラスト 大貧民みたいに1回上下を逆にしてみるとか…?
みみずくさんのイラスト 会社のプリンシプルを従業員の行動にきちんと反映させることが重要。今はESGやSDGsがプリンシプルを外側から変える圧力、あるいはプリンシプルを洗練化して従業員の行動を変える圧力になってますが、内側からは、若い世代が力を持つことが何より重要になるだろうと。大貧民、アリですね。
ペルシャ猫さんのイラスト 一定期間キャンペーンのように、一時的・試験的にドラスティックな感じに変えてみて、見える景色が変わることを体験してみてもらうことなら、会社でもできそうですね。
リスちゃんのイラスト 短期的にインパクトがある方が響く気がしますね。
モモンガさんのイラスト 以前に、上司と部下のコミュニケーションの研修VTRで、上司と部下をチェンジしてみるという体験学習をしているものを見たことがあります。お互いの感想も収録されていたのですが、それぞれに気付きがあって良い経験になっているようでした。大貧民となると、大掛かりですが、立場を変えたロープレは体験研修としては良さそうです。
ネコさんのイラスト (コロナ前にやったことあったなぁ…。)
リスちゃんのイラスト 相手の立場を体験してみると、考え方の違いが明確にわかって面白そうです。
モモンガさんのイラスト お互いの苦労も知れるので、そこが特に良いポイントだな、と思いました。部下は、「あぁ、上司は上司で大変なんだな、指導や注意って難しいんだな」と知り、上司は、「あぁ、そうだった。自分も部下のときは、こんな風に思っていたな、いつの間にか忘れてしまっていたな、次から気を付けよう」と、自分で気付いていました。
研修でなくとも、普段から「自分にも偏見がある可能性がある。気を付けよう」と自分自身が心に留めておくことは有効かな、と。「自分は正しい、間違っているのは、周りだ」と信念を強めたときに、色々な不幸が起こると思います。
ネコさんのイラスト 嫌だな、と思った時に、きちんと「嫌な思いをした」と話せて、それをきちんと聴いてもらえる場があること、そして対処に向けて動いてくれる人がいることも大事だと思います。こんなことを話したら、「面倒な奴だ」と思われるのではないかと、一人で抱え込んでいる人はいると思いますよ。内部通報窓口とか、ハラスメントの相談窓口とかは、きちんと機能しないと意味がありません。そして、個々の問題ではなく、会社全体、世の中全体の話として考えるべきと思います。カスタマーハラスメントも、社内以外の仕事関係者からのセクハラも、会社は対処を求められるようになっていますし。
これ以上、嫌な思いをする人が増えないように!Z世代には、イキイキと活躍して欲しいから!

「HRリスク」とは、職場における、「人」に関連するリスク全般のこと。組織の健全な運営や成長を阻害する全ての要因をさします。

職場トラブル解決とHRリスクの低減に向けて、エス・ピー・ネットワークの動物たちは今日も行く!

※このコーナーで扱って欲しい「お悩み」を、随時募集しております。

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