HRリスクマネジメント トピックス
職場におけるトラブルは複合的。社内の様々な関係者の協力を得て、複数の視点で捉えなければ、解決が難しい問題も多々あります。でもやっぱり最後は「人」!HRリスクマネジメントが重要です。
職場のトラブルを減らしたい!もっと自然に力を発揮できる職場にしたい!と、エス・ピー・ネットワークに生息する動物たちは、今日もチャットで議論します。
みみずくさん:
SPNの森のお目付け役。愛らしいフォルムと裏腹に、猛禽類らしい鋭い目線で最新のリスクをチェック!さらに森の仲間たちの文章もチェック!夜行性?うーん、夜中に起き出して活動を始めるから、夜行性なのか早起きなのか…?
黒豹さん:
黒いのは、ゴルフや釣りなどアウトドアライフのせい? SPNの大阪の森や福岡の森を棲み処としていたこともあり生息域は広い。約20年前に内部通報窓口の受託運営サービス「リスクホットライン」を立ち上げたのは実は…。
モモンガさん:
小さな皮膜で滑空する夜行性。特定社会保険労務士、産業カウンセラー、ファイナンシャルプランナー。そこそこ長い会社員経験をおなかの袋から取り出しながらSPNと会員企業様の森を飛び回ります。
リスちゃん:
森の中を駆け回り、皆さんのお困りごとに対応します。気が付けばこの森に来て7年が経とうとしています…。最近は森を飛び出し駆け回ることもしばしば。変わらずご相談にお答えしていきますよ。
ペルシャ猫さん:
ゆったりと過ごすことが好きな猫。ゆったりと過ごしたいが、過ごせなかった過去を持つ。社会保険労務士のほか財務会計の資格もあり、人事労務と財務会計分野の実務経験が長い。SPNの森では日増しに内部通報制度との縁が深くなっています。
キリンさん:
去年の4月からSPNの森に加わった新参者。三匹(?)のもとで頑張ってます。長ーい首で会社のことを見渡せるよう、ペルシャ猫さんの勉強会に毎週リスさんと参加中。
フレンチブルドッグさん:
去年の4月にSPNの森で社会人生活をスタートさせました。SPNの森では悪い人のニオイを嗅ぎ分ける訓練中。鼻ぺちゃでも頑張ります!
ネコさん:
当相談室の留守番ネコ。猫なで声と鋭い爪をあわせ持ち、企業内での人事実務経験が豊富。保有資格は、社会保険労務士、産業カウンセラー、キャリアコンサルタント等。SNSはほぼひきこもりニャー。
今月は、ベテラン女性社員Aさんからのご相談です。
気が付けばこの職場ではすっかり古株になって、「お局」なんて呼ばれていそうなオバチャンです。最近、職場の若い子たちとのメッセージのやり取りが怖くなってしまいました。
文章の終わりに「。」を付けると、「マルハラ」って言われるんですって?
なんかよくわからないけれど、「おばさん構文」とか「おじさん構文」っていうのもあるとか。そんなことを聞いたら、もう自分の書いている文が気になっちゃって…。
変に若者の言葉を真似て、「若く見られようとしている」と思われるのもイタ過ぎるし、でも、悪気なく若い子を怖がらせてしまっていたなら、それもイヤだし…。
絵文字とか、顔文字も古いの?スタンプは?
もう、いったいどうしたらいいのか、わからなくなってしまったの。
SPNの森の皆さん、助けてー!
あららー。若手をイヤな気分にさせるのも困るけれど、気にし過ぎてコミュニケーションが取れなくなるのも困るニャー。なんだかネコも気になってきた…。
これは若手の意見も聴いてみたいニャ。キリンさんとフレンチブルドッグさんも呼んで、テキストコミュニケーションのジェネレーションギャップについて考えてみるニャ!
〈困惑。どうしたらいいのー?〉
ニャァア、怖い!ネコもオバサン構文なのかな。 | |
○○構文っていろいろあるらしいですね。「お母さんヒス構文」(母親がヒステリックに、話を飛躍したりすり替えたりして責めてくる文章)とか(苦笑) | |
一時、「岸くん構文」っていうのも話題になったよね。「!!!!!!!」みたいな。 | |
最近マルハラってよく聞きますよね。特別気にしているわけではありませんが、言われてみれば私も、申し訳程度に「。」の代わりに「!」を使うことはありますね。 | |
そもそも本当にマルハラって思う人、一定数いるものなの? | |
朝日新聞に「『。で終わる文章は威圧的』若い女性の4割『マルハラある』と回答」という記事がありました。 | |
最近、緊張しちゃって。。。何つけたらいいんだ?って。キリンさん、フレンチブルドッグさん、ぶっちゃけ、「。」って怖いの? | |
メディアで取り上げられるまで友人など同世代と「。」って怖いよねとは話題に上がったことはないです。なのであまり怖いと思う人は少ないように感じていたので驚きました。 | |
私も文末に「。」がついて怖いと感じたことはないです…。 | |
あれ、2匹は特に怖くないんだね。 | |
やっぱり一部の人が騒いでいるとか?面白いから取り上げられてるだけとか? | |
以前クライアントでヒアリングをした時に、「チャットで絵文字がないからこわく感じる」という意見を聞いて、そういう感じ方もあるんだ、と思った記憶があります。 | |
何かの番組で、みちょぱとにこるんは「『。』は怒ってる感じがするから、絶対使わない」と言っていました。 | |
ギャルはギャルで構文がありそうですね。 |
〈受け取り方っていろいろだね…〉
前に、「『!』は敬語です」って言われたことはあったなぁ。 | |
「!」ってどういう意味で使ってるの? | |
正直私はあまり深く考えていないのですが、何かをお願いするときよりは、「わかりました!」とか「ありがとうございます!」とかの受け答えで使うことの方が多い気がします。 | |
そうそう、返事のときに使うって。その人の場合は、「上司とかからの指示に対して、やる気がある感じに見せている」のだそうで、「え?こんなところで忖度されていたの?」と思って怖くなったニャ…。 | |
個人的には文末が「!」だと、「。」よりかは文章に感情といいますか、熱い思いを感じます。 | |
改めて振り返ると私もそうとう使ってるわ。 | |
親から「あなた今どこにいるの。連絡しなさい。」という連絡よりも、「あなた今どこにいるの?連絡しなさい!」の方が怒っているだけだと思えて逆に安心します。「。」だと無表情で何考えているのか分からない感じを受けます。 | |
先ほど紹介した朝日新聞の記事によると、「○○しておいて!」は期待されているように思えるけれど、「○○しておいて。」だと突き放されているように感じるらしいです。 | |
「しておいて!」の方が怖そうだけどなぁ。怒鳴られているみたいで。 | |
同感です…。 | |
「しておいてー」は? | |
フラットな印象を受けます。 | |
「ー」はよいけど、「~」はおばさん・おじさん構文という話もありますね。「しておいてー」と、「しておいて~」の違い。 | |
ニャァア…! | |
あかん…。 | |
でも、「!」とか「ー」も、そのうち古いって言われるんでしょうね(苦笑) | |
確かに!もはや死語として有名な「ナウい」とか(笑) | |
日本語も生き物だからな。これらもその一部かな | |
いま議論してる、「。」や「~」、「ー」、「!」、「?」すらも、もう数年で「せいゆ→しょうゆ」「てふてふ→ちょうちょう」みたいな感覚になるかもしれませんね。 | |
もういいよー、古いもん。年取ってるもん。 | |
先ほどリスさんからも同じようなお話がありましたが、ある会社さんのパワハラヒアリングで、若い女性が多い職場だったのですが、「男性上司だけが絵文字を使わない。すごく冷たく感じて怖い」と言われたことがあります。上司の方、気の毒だな…と思ってしまいました。 | |
絵文字は仕事では無理だなあ。使った時期もあったけど、なんかしっくりこなくて。 | |
絵文字使われた方が怖いです… | |
もう、みんな感覚はバラバラっていうことね。 |
〈チャットの「お作法」…?〉
若者はチャットを連絡事項というより会話として使ってるんだと思います。なのでどんどん短文で簡素化していっている。 | |
それは確かに。少なくとも、LINEで「各位」はいらないな…。 | |
あはは、でもいるよね 時々… | |
スマホで、片手で打つのが前提ですしね。 | |
会話のようなテキストコミュニケーションを仕事の連絡事項に使う人は異常だと思いますよ。 | |
異常…なんだね。 | |
例えばAさんがBさんに会議室の予約をお願いするなら、 A:○○の会議を明日の10時にやりたいので、第一会議室の予約をしてください。 B:承知いたしました。 とするなら一般的だと思うのですが、会話のような感じで、 A:会議室の予約、お願いできる? B:承知しました。いつでしょうか? A:明日の10時 B:何の会議でしょう? A:○○推進についての会議です B:会議室はどこがいいですか? A:第一会議室希望! B:承知しました。明日の10:00~11:00、第一会議室、○○推進会議で予約しました。 A:あ、もう30分延長できる? のように、連絡すべき事柄を一度に伝えず、何度もやりとりする、またはなんてことない事柄を連絡し、相槌のような返事を繰り返すようなコミュニケーションは、仕事の場ではおかしいと思います。 |
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うえぇ、そうだね。ネコなら途中でシャーッ!てしてしまいそう…。 目的が違うんだよね。日常的な会話なら短文でぽんぽん進む感じがいいだろうけど、ややこしい業務連絡を短文で伝えようとしたら、意味わからないか、凄まじい連投になるかのどっちかだ。 |
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友人にLINEで主語も目的語も省略してしまって、結局何を伝えたいのか分からない人もいます。 | |
うん。伝えるために送っているのに、伝わっていないんじゃあ、意味ないねぇ。 | |
そもそも、コミュニケーションの手段が変わったことも原因としてあるのでは?声のトーンや自分の表情も含めて相手に伝えられる手段がメインの人は、短文になった途端に冷たく思われてしまうこともありますよね。スタンプや顔文字は声のトーンや自分の表情を補完する手段だと考えると、必要性が増してくる気がします。 | |
言葉も服装と同じようにTPOがあると思うんですが、自由なやりとりには決まりがないのでどの世代も困ってるように思います。決まりを作ってほしいとは思わないですし、そもそも世代でずれが生じることは仕方がないことだと思いますけどね。 | |
「メラビアンの法則」でもそうだけど、文字だけでは伝わらないよね。だからこそ、絵文字とか「共通の」意味合いをもたせたお作法が拡がっていくのかな。問題なのは、「共通の」お作法についていけない、知らない大人が多いってことなんだよね。伝わったと思っても伝わっていないというギャップが生じてる。「マルハラ」もそういったことなのかなあ…。 | |
私もこの森に来るまではLINEで仕事のやり取りをすることは皆無だったので、ビジネスのコミュニケーションでスタンプや顔文字はNG派だったんですが、直接話す分にはとっても良い人なのに、なぜかLINEだと物凄く冷たい印象になる人を目の当たりにしてから、スタンプや顔文字を頻繁に使うようになりました(苦笑) | |
ラインの文章に顔文字で反応できるのもありがたいなと思いますけど、ただの既読だと無視しているように変化してしまったようにも思います。 | |
あの顔文字みたいなリアクションの機能、便利ですよね。 | |
便利!「OK!」とか「いいね!」だけで通知を鳴らすのは気が引けるけど、あれなら黙って「読んだよ、無視していないよ」って伝えられるので。 | |
私は昨日、無視したわけでなく、相手のメッセージが、他のメッセージが立て続いたせいで流れてしまったため、気付かずに反応しなかったということがありました…(苦笑)無視したつもりもないんですが、相手はそう受け取りますよね…。 | |
ビジネスLINEなどは、会議中などにうっかり触って既読になったまま、本文を読めずにいて、流れてしまうということも結構あり、これもリスクだな、と思います。 | |
それ、私もよくあります(苦笑) | |
私もです。それでワオキツネザルさんにリマインドしてもらうことがよくあります…(申し訳ない) | |
「共通」になり切れないお作法が、ギャップだけでなく「誤解」まで生んでいるってことだ。 |
〈国や文化によっても解釈は変わる!〉
絵文字も人によって見え方(捉え方?)が違うこともあるので難しいですよね。手を合わせている絵文字がある人にとっては「ごめん」「お願い」の意味で使われている一方で、人によっては「ハイタッチ」の意味で使われていたり…。 | |
絵文字自体が、相手への配慮から生まれた日本人の発明ですから、特に日本人はそういうところまで気を遣い過ぎているということかもしれませんね。 | |
外国の人には通じない絵文字とかもあるらしいね。 | |
日本人にとっての「目」とか。外国人にとっての「口元」とか。相手の感情をどこで読み取るかの違いもあるしね。 | |
日本人は目で表現して、欧米人は口で表現するので、それが顔文字にあらわれていますよね。 | |
そうなの? | |
日本の絵文字は(^^)で、海外の絵文字は:Dみたいな。 | |
ひぃい、解読不能… | |
欧米の方は顔が横に倒れているんですよ。 | |
:-)とかですね。 | |
あぁあ、そういうことね! | |
欧米人は口で表情を作るからマスク嫌いだよね。 | |
日本人は目で表現するので、マスクでもある程度の意思疎通ができるから、欧米ほど、マスクを嫌がらないという情報もありました。 | |
私もそれ聞いたことあります。欧米だと口を隠されていると相手が何を考えているか読み取れなくて怖いらしいですね。 | |
そうなんだー。そうか日本だから、マスクしていても目だけで「なんかイヤだなー、やる気が出ないなー」と思っているのがバレるんだ…(笑) | |
日本だとサングラスがこわく感じるって感じですかね…? | |
たしかに! | |
そもそも感覚の違う人同士が文字だけで正確に伝えられるわけないよね。お国柄に限らず。 | |
ちなみに、イタリア人は手の表現を多用するので、手を縛られたら何もしゃべれないという話もある(笑) |
〈そもそも、マルハラってハラスメントなの?〉
話は戻るけど、結局、言葉にも流行があって、変化するものだということだよね。流行り廃りのものを殊更にハラスメントっていうのはどうなんだ?これをハラスメントというかなあ。 | |
ハラスメントってそんなに気軽に使っていい言葉ではないと思います。 | |
ハラスメントではないなぁ。コミュニケーションの問題! | |
ハラスメントはいじめの一種ですし、ILO(国際労働機関)によると虐待の一形態だとされていますよね。オーストラリアの心理学者ニック・ハスラム氏によると、虐待、いじめ、トラウマ、偏見など、臨床心理学や社会心理学において鍵となる概念が2つの方向に拡大しているそうです。2つの方向とは、それほど深刻でない状況にも徐々に適用されるようになる「下向き」への広がりと、概念的に関連する新しい現象をも包含するようになる「外向き」への広がりです。かつてトラウマは精神医学のPTSD(心的外傷後ストレス障害)で、主観的基準でははかれず、多くの人に深刻な反応を引き起こすものだったのですが、「トラウマ」の概念が下向きに拡大し、「身体的または感情的に傷ついたものとして個人が体験し、(中略)個人の機能、ならびに精神的、身体的、社会的、感情的、あるいはスピリチュアル的な健康に持続的な悪影響を及ぼす」ならどんなものでもよしとされるようになったらしいですよ。 (※)参考文献1:グレッグ・ルキアノフ/ジョナサン・ハイト.傷つきやすいアメリカの大学生たち――大学と若者をダメにする「善意」と「誤った信念」の正体.株式会社草思社,2022. |
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ハラスメントの意味も下向きに拡大しているということだね。加えて、「外向き」にも拡大しているような気もする。そう、ハラスメントの範囲が「共通」理解となっていないことが違和感の原因かもしれん。強いて言えば、マルハラはハラハラ(ハラスメント・ハラスメント)の一種になるよね。 | |
そんな気もします。 | |
ニック・ハスラム氏によると、何がトラウマやいじめ、虐待に当たるのかを判断するのは他の誰かではなく、当事者がそう感じるのなら、その感情を信じればよいとされるようになったので、ある出来事が精神的苦痛だった(または、いじめられた、虐待された)と訴える人がいれば、その個人的な判断だけで十分な根拠とみなされるようになってきているそうです。 (※)参考文献1 |
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「いやなこと=ハラスメント」という使われ方になっている。どんどん主観が客観性を帯び始めているってこと? | |
被害者感情ばっかり優先していたら、何も言えなくなって、そしたら余計に「無視されましたー(泣)」とかなるんだろうなぁ。 | |
被害者感情が極度に強い人とのコミュニケーションはマジ難しいよね。 | |
ううん…でも、被害者感情を強めるような要因が何かしらあって、それを放置するから、「極度に」強くなってしまうものなんですよ…。 | |
ある会社では、ハラスメントの認識の世代間格差みたいなものがあるらしく、私は「では、共通認識をつくるしかないですよ」と申しました(苦笑) | |
私は「悪意がないことを積極的に伝えましょう!」と言っています。誤解だったら、普通に解けばいいじゃん! |
〈「泣いたもの勝ち」ではいけないよね…〉
内部通報でもその傾向はありますね。先日、ある会社さんからのご相談で、「送別会に行きたくなかったのに、無理やり参加させられたから、パワハラだ、幹事を処分してほしいと言われたけど、どう返したらよいか?」という内容がありました。嫌なら出なければいいのに、出ておいて強制されたと後からパワハラを訴えるという… | |
「泣き寝入り」ならぬ「泣いたもん勝ち」かあ…。 | |
泣いたもん勝ちといえば、「お気持ちヤクザ」とか、「弱者チンピラ」、「弱者当り屋」って言葉もありますね。SNSなどで、見ず知らずの人に、「あなたの投稿で傷つきました。謝ってください!」みたいなことを言うという…。自分から敢えて見にいって、被害者として言いがかりをつける… | |
ヤクザよりひどいな(苦笑) | |
昔話題になった話で、「昨日、自腹で後輩にご馳走したら今朝、『昨日のやつ、残業代つけていいですか』と聞かれてショックだったわ~」というのがあるのだけれど、キリンさんやフレブルさんはこのあたりどう受け止める? | |
終業後に夕飯をご馳走してもらったってことですよね? | |
そうそう。 | |
まさにこういう感覚が想像すらできない…。 | |
ごちそうしてもらっても残業代つけたいと思うほどの相手なのか…と思います。正直、私もそう思われたらショック受けそうです。 | |
「飲みの席でも、業務の延長と考えられる場合は『職場』に該当するため、職場におけるパワーハラスメントとなり得る」ということは理解できますが、仕事してないのに残業代出せはすごいですね…その人も冗談で言ったのか、本気だったらよほど嫌われていると思ってしまいそうですね。 | |
そうか、そういうことか。私、言われたことなくて良かった。 | |
厚かましさが過ぎるというか、相談者である上司からどう思われても構わないという意思すら感じます…。 | |
残業代払ってまでおごりたくないよね…。 | |
普段の関係性が良ければ、そう思わないような気がしますね。 | |
そうだよね。残業代つけたいと思われる関係性だったということかもね。 | |
終業後の食事とはいえ、それさえ仕事と感じたのでしょうか…? | |
そうなんだろうね。そういう見方をしたことがなかったからある意味新鮮! | |
キリンさんやフレブルさんに「残業代払うのが当然でしょ!」と言われなくてよかったぁ。なんか安心…。 |
〈SNSならではの問題?〉
私がハラスメント防止研修の内容について、クライアントと話していると、だいたいクライアントから「LINEのトラブルを紹介して」と言われます。LINEグループを作ってそこで隠語で陰口を言い合って盛り上がったり、対面ではしないのにLINEでは気持ち悪いセクハラメッセージを送ったりする人がいて、それが内部通報窓口などに証拠として提出されるそうですよ。 | |
こわっ!キモっ! | |
やっぱり、SNSとか文字の世界のコミュニケーションだから、匿名性が暴力性を助長してしまうんだよな。 | |
LINEだと、いろいろとハードルが下がるんでしょうね | |
でもすべて証拠として残ることを意識しない浅薄さも助長しているよね。 | |
LINEのスクショはどこまで証拠として使えるか微妙ですね。前後を切り取られていると、偏った見方に誘導されちゃうこともあるし。 | |
おっしゃるとおり、クライアントからそのケースもあると聞きました。切り取られた部分も確認すると、通報者も被通報者を煽ってるんですよね(苦笑) | |
個人のLINEって、データごっそり外部出力はできないんですね。 | |
LINEはスクショするときに相手の名前やアイコンを隠すこともできるので、やろうと思えば簡単に偽造できちゃいますよね(すぐにバレると思いますが)。 | |
自分の都合の良いところだけ切り取ることが多いようですね。 | |
ハラスメントのヒアリングでは、よく、LINEのスクショが提出されますが、相手から提出された分と照らすと、編集されていることはありますね。ただ、それを差し引いても、「アウトだよね」と思うことは、セクハラ・パワハラともにありますが…。そういう意味でも、読み直したりせず、書いた勢いで気軽に「送信」しちゃうのでしょうね | |
逆に若い人がハートマーク付きのスタンプを送ったら、相手が自分を好きなんだと調子に乗ってしまったりする人もいるそうですよ(苦笑) | |
そもそも「LINEを交換した=気がある」くらいに考えている人もいそう…。 | |
あと、時間外や休日にもかかわらずバンバン連絡をするのもLINEが多いですよね。 | |
結局、全部SNSだからじゃないすか? | |
気軽だから?暇なのかな…。 | |
送信する前に確認画面が出るといいんですかね(笑)そうすると、手軽さが売りのLINEの存在意義に関わる気がしますが。 | |
マルハラもメールでは起こらないはず。マルハラは、SNS由来のコミュニケーションの不完全さや不健全さの表れなのかもしれないですね。 |
〈SNS、怖い!〉
LINEといえば、ある会社さんで、嫌われている上司を除いたLINEグループがあり、その上司が何かすると、一斉にLINE通知が鳴るという話がありました。(その上司の行為について、LINEで共有され、あることないこと噂される) | |
…これは立派なハラスメントだよね。 | |
怖すぎますね…LINEがなかったとしてもいちいち目くばせとかしていそうな… | |
これ、今の小中学生とかもやってるいじめですよね…。 | |
これは上司へのハラスメントだと思うけど、その上司が日頃から声をあげづらい環境や雰囲気を作っていたなら上司の責任もあるかな。心理的安全性を担保できていなかったという…。 | |
小賢しいいじめをする人がいると、上司側を一方的に追い詰めておいて、被害者面することもあると思いますよ。 | |
だね。 | |
上司側も、部下を立たせて怒鳴ったり、パワハラ的な行為はあるようでした | |
パワハラする上司も悪いけど、それをパワハラで返す部下も悪いよ。若いから、部下だからって、何でも許されるのはおかしいよね。 | |
話を総合すると、「どっちもどっちだな、そういう会社なんだな」というのが率直な感想でした | |
リアルでできないことをSNSならできるという無敵感を助長しているよね。SNSとの付き合い方は難しいね。 | |
色んな研究で、SNSによって幸福度が下がるとか、学力が低下するとか、恐ろしい結果が出てますね。 (※)参考文献2:アンデシュ・ハンセン.スマホ脳.株式会社新潮社,2020. |
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簡単に「承認」という快楽を得られるのがSNSなので、中毒のように、次々承認を欲しがるようになるとか…そんな話も聞いたことあるなぁ。 | |
人類の脳は狩猟採集時代に合わせて設計されているので、仲間内で殺し合っていた時代の生存本能として承認要求が存在しているそうです。「私はこの集団にとって有意義な存在だから、殺さないで!」みたいな。 (※)参考文献2 |
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ほえぇ… | |
あと、人類は、現実的または感覚的に集団間の対立が起きると、すぐさま部族意識が強まり、他の人がどの集団に属しているかの合図に非常に敏感になり、裏切り者は罰せられ、敵と交わることが許されなくなるそうです。SNSは裏切り者を罰するには簡単な方法なので、SNSが力を持った理由として挙げられるそうです。 (※)参考文献1 |
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なんか…怖いねぇ、SNSって。 | |
逆に、今まで耳にする(知る)こともなかったさまざまな批判や誹謗中傷も簡単に、直接、大量に届くのがSNS。そもそも人間はこれに耐えられるような生き物ではないはず。SNSは、人間が本来扱ってはいけないものなのかもしれないね。 | |
「クラスで回す手紙」とか、「便所のラクガキ」的なものが、一気に全世界に発信されてしまう状況ですもんね。 | |
人類の生存本能的なところと、人類こそが持っている理性との勝負ですな。 | |
あくまで、狩猟採集時代に合わせて設計された私たちの脳が想定しているのは、当時の集団の限界値である150人くらいの集団内のシチュエーションなんですよね。だから、SNSで何億人もの人を相手にすることは脳のキャパを超えているのかもしれません。 (※)参考文献2 |
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結局、SNSの毒にどっぷり漬かっている人は、怖いものも増えているのでは? | |
鬱病発症率や自殺率が爆発的に高くなってるらしいですよ。 (※)参考文献1 |
〈誤解を解き合える関係性が大事だよね〉
さてそろそろお時間ですが…マルハラの話から、SNSの恐怖にたどり着いたねぇ。 | |
繰り返すけど、マルハラは、SNS由来のコミュニケーションの不完全さや不健全さの表れなのかもしれない。ハラスメントの耐えられない軽さも浮き彫りになったよね…つまり、ハラスメントの意味が軽くなってませんかってこと | |
何でもかんでもハラスメントではないですよね。 | |
マルハラはハラハラ。(繰り返し) | |
2000年代あたりから何でもかんでもトラウマとして評価されるようになったので、ハラスメントも同じことになっているのではないかと。 (※)参考文献1 |
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「ハラスメントだ!」と言えば相手が黙ると思って、利用している人も増えているように思います。 | |
普通の指示や指導はハラスメントじゃないぞ!やっぱりこのあたりは、ちゃんと研修でしっかり伝えたいな。 | |
こういう話って「寛容さが必要だよね」に帰着する気がしますね。誰しも失敗や誤解はあるはずで、それを補完し合える関係性が重要なわけで。 | |
ダイバーシティだよ。上司にも部下との違いを受け入れてほしいけれど、部下の方も上司との違いを受け入れなきゃ。自分と感覚が違うから相手が「悪い」のではなくて、違うのは「当り前」なんだから、お互いに受け入れなきゃ!やっぱりコミュニケーションはお互い様で、「自分から」が原則なんだよ。 | |
SNSだから起きているって側面も大きい。コミュニケーションの問題でもあるよね | |
正確に文章の意図が伝わることを目標に、体裁は勘弁してほしいな。と思います。 | |
そもそも相手といい関係性ができていれば、「。」なんで問題にならないよね。 | |
同感です。これは対話相手によって感覚が変わるのではないでしょうか…。 | |
私は文字のやりとりでも、その人の声と話し方で脳内再生するようにしています(笑) | |
結局は、「ハラスメント」は関係性の問題、信頼関係の問題なんですよね。 | |
でも今はSNSだと饒舌なのに現実だと全く話さない人もいますよ(苦笑) | |
メールだと…という人もいる(苦笑) | |
いずれ人類が口では話さなくなる時代が来るのでしょう(笑)ディストピアっぽいですが(苦笑) | |
声でも文字でもジェスチャーでも話せたら、なんか楽しそうだな。複数の手段を組み合わせながら伝えられたら、バリアフリーな感じになれるかも♪ | |
文字だけのコミュニケーションは誤解を生みやすいんだよね。そして、誤解をハラスメントって言っているだけ。 | |
誤解を解き合える関係性の構築が大事ですね。 | |
これができる関係性ってことね。 | |
よく著名人の過去の粗探しをして、解任に追い込んだりするキャンセルカルチャーが流行ってるじゃないですか。でも、バラク・オバマ元大統領が「過去に間違いのない人などいない」と言っていたそうです。 | |
そうだそうだ!失敗のない人生なんて、つまらない人生になりそう。だって何も挑戦できなくなりそうだもの。 | |
失敗を許さない社会が再犯防止を難しくしている。 | |
昔は的屋が政治家になったりしてましたよね(笑) | |
寛容さというか社会的包摂というか。そんな社会であってほしいもんだ。 | |
結語としては、
ですかね? |
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はい!テキストだけで伝わらないなら、声も表情もジェスチャーも使えばいいニャ! |
「HRリスク」とは、職場における、「人」に関連するリスク全般のこと。組織の健全な運営や成長を阻害する全ての要因をさします。
職場のトラブル解決とHRリスクの低減に向けて、エス・ピー・ネットワークの動物たちは今日も行く!
※このコーナーで扱って欲しい「お悩み」を、随時募集しております。