• ホーム
  • SPN JOURNAL Online
  • 連載コラム
  • コロナ後の企業の変革に向けた取締役会の機能発揮及び企業の中核人材の多様性の確保(金融庁)/最近のサイバー攻撃の状況を踏まえた経営者への注意喚起(経産省)/新時代の株主総会プロセスの在り方研究会(経産省)

危機管理トピックス

コロナ後の企業の変革に向けた取締役会の機能発揮及び企業の中核人材の多様性の確保(金融庁)/最近のサイバー攻撃の状況を踏まえた経営者への注意喚起(経産省)/新時代の株主総会プロセスの在り方研究会(経産省)

2020.12.21
印刷

更新日:2020年12月21日 新着24記事

タイトルイメージ図

【新着トピックス】

~NEW~
金融庁 金融審議会「最良執行のあり方等に関するタスクフォース」(第1回)議事次第
▼資料2 事務局説明資料(金融商品取引業者等の最良執行方針等について)
  • 日本では、東証のシェアは70%から90%程度で推移。また、PTSのシェアは、2011年以降5%程度で推移した後、直近では7~8%程度に上昇
  • 米国では、取引所全体のシェアは60%から70%程度で推移。また、OTCと取引所外取引システム(ATS)を合わせたシェアは30%から40%程度で推移。
  • 欧州では、取引所全体のシェア(OTCを除く)は60%から70%程度で推移。残りをいくつかのMTFが占めている。但し、欧州では、OTCが30%から50%程度を占めるといわれている。
  • 個人投資家の証券投資に関する意識調査(抜粋)
    • 有価証券(株式、投資信託、公社債)の保有額(個人・時価)、保有状況:300万円未満が52.3%、1,000万円未満が77.9%。推計の平均保有額は、881万円。「株式」保有率は79.0%、「投資信託」は55.3%、「公社債」は13.8%
    • 有価証券への投資について検討したり、興味・関心を持ったきっかけ:「株主優待があることを知った」が34.9%。投資に関する税制優遇制度(NISA・つみたてNISA・確定拠出年金制度)があることを知った」が33.5%。「今の収入を増やしたいと思った」が33.4%
    • 投資方針等 株式 :「概ね長期保有だが、ある程度値上がり益があれば売却する」が51.3%。「配当・分配金・利子を重視している」が19.0%。「値上がり益重視であり、短期間に売却する」が13.2%
    • 投資方針等 投資信託:「安定性やリスクの低さ」が57.7%。次いで、「成長性や収益性の高さ」「購入・販売手数料の安さ」「分配金の頻度や実績」
    • 平均保有期間:株式の保有期間は、10年以上が25.3%。5年以上が43.0%、1年未満が21.2%、1か月未満が3.8%。株式の推計の平均保有期間(全体)は、4年11か月
    • 主な注文方法 株式:「証券会社のインターネット取引」(「パソコンやタブレット」「スマートフォン」の合計)が75.7%(本調査はインターネット調査であるため留意が必要)。年齢が若い層ほど「店頭」での注文が少なく、「スマートフォン」での取引が多くなる傾向
    • 主な注文方式 投資信託:「証券会社のインターネット取引」(「パソコンやタブレット」「スマートフォン」の合計)が59.6%(本調査はインターネット調査であるため留意が必要)。年齢の若い層ほど「スマートフォン」の割合が高く、年齢の高い層ほど「証券会社の店頭」での取引が多い
  • Smart Order Routing(SOR)とは複数の市場から最良の条件を提示している市場を検索し、注文を執行するシステム
  • SORによる注文執行のルール 大別すると以下の2パターンが考えられるが、各社によって多種多様である。
    1. 最良気配を提示している市場から順にIOC注文するもの
    2. 複数市場に対して分割して同時にIOC注文するもの
  • 最良の条件を提示している市場を検索する際は、通常、東証の立会市場における最良気配を基準として、より良い気配を提示している市場はないか検索する。
  • SORのサービスの提供状況
    • 現在、PTSの取引参加者である証券会社の多くは、SORのサービスを提供。このうち、ネット証券の多くは、個人投資家に対してのみSORのサービスを提供。ネット証券以外の証券会社の多くは、機関投資家に対してのみSORのサービスを提供。
    • 最良執行方針等に関する規制の導入時と比較すると、全体的にみれば、PTSの取引参加者である証券会社においては、価格を重視した注文執行が可能になっている。
    • 他方で、SORによる注文執行のルールを個別に見ていくと、執行可能性等の価格以外の要素も考慮していると思われるものもあるため、更なる分析が必要。(例)複数の市場の最良気配が同値である場合において、東証の立会市場で注文を執行することとされているもの。発注後、約定前に執行先の市場に気配がなくなっていた場合において、最良気配を提示している市場を再検索せず、東証の立会市場で注文を執行することとされているもの。
  • 最良執行方針等との関係
    • SORのサービスを提供している証券会社のうち、SORに関して最良執行方針等に記載がある証券会社がある一方、SORに関する記載がない証券会社もある。
    • 通常、証券会社の最良執行方針等では、顧客から執行方法に関する指示があった場合には当該執行方法により執行するものとされているところ、最良執行方針等にSORに関する記載がない証券会社がSORにより注文執行する場合は、顧客からの執行方法に関する指示に基づくものとして注文執行している。
  • 検討課題
    1. 注文執行のあり方
      • 投資家の利益を踏まえて注文を執行するにあたり、証券会社が考慮すべき要素にはどのようなものがあるか(価格、コスト、スピード、執行可能性など)。
      • 投資家から執行方法に関する指示がある場合について、証券会社は当該指示に基づいて執行すれば足りると考えられるか。
    2. 機関投資家に対する最良執行方針等
      • 「最良執行義務の内容としては、大多数の投資家にとって取引所で執行することが利益に合致している実情を踏まえ、価格のみならず、コスト、スピード、執行可能性などさまざまな要素を総合的に勘案して執行する義務」であるという制度導入当時の考え方について、SORの普及やPTSのシェアの上昇等の環境変化を踏まえて、見直すべき点はあるか。
    3. 個人投資家に対する最良執行方針等
      • 「最良執行義務の内容としては、大多数の投資家にとって取引所で執行することが利益に合致している実情を踏まえ、価格のみならず、コスト、スピード、執行可能性などさまざまな要素を総合的に勘案して執行する義務」であるという制度導入当時の考え方について、SORの普及やPTSのシェアの上昇等の環境変化を踏まえて、見直すべき点はあるか。
      • たとえば、以下の点についてどのように考えるか。
        • SORのメリット(価格改善等)・デメリット(システムコスト等)
        • 個人投資家に対してSORのサービスを提供しない証券会社やPTSの取引参加者ではない証券会社における最良執行について、どのように考えるか。
        • 個人投資家と高速取引行為者との間のスピード格差が市場に与える影響について、どのように考えるか(時間差から生じる価格差を利用した投資戦略について、どのように考えるか。)。

~NEW~
金融庁 コロナ後の企業の変革に向けた取締役会の機能発揮及び企業の中核人材の多様性の確保(「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」意見書(5))の公表について
▼コロナ後の企業の変革に向けた取締役会の機能発揮及び企業の中核人材の多様性の確保(「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」意見書(5))
  1. はじめに
    • コロナ禍の拡大により、企業を取り巻く環境の変化が加速している。デジタライゼーションの進展をはじめ、人々の価値観・行動様式の変化に伴い、顧客の求める財・サービスの変化、新たな働き方や人材活用の動きが進み、不確実性も高まりを見せている。コロナ後の新たな成長を実現するためには、各々の企業が課題を認識し変化を先取りすることが求められる。そのためには、株主をはじめ顧客・従業員・地域社会等との間で企業の変革のビジョンを共有し、迅速・果断な意思決定を通じてこれを積極的に実行していくことが重要である。
    • 企業を巡る変化が加速する中、「攻めのガバナンス」や「持続的成長、中長期的な企業価値の向上」の実現に向け、企業がガバナンス改革を進めることが急務となっている。取締役会の機能発揮、資本コストを意識した経営、監査の信頼性の確保、グループガバナンスの向上等の改革にスピード感をもって取り組むことが求められる。
    • 特に、企業が、コロナ後の経済社会・産業構造の不連続な変化を先導し、新たな成長を実現するには、異なる経験・技能・属性を反映した多様な視点や価値観の存在が不可欠である。このため、独立社外取締役をはじめ、取締役の知識・経験・能力の適切な組み合わせ等を通じた取締役会の機能発揮や、取締役・経営陣やその候補等の多様性の確保とそれに資する人材育成・社内環境の整備が極めて重要である。
    • 本意見書は、これらの論点について、次期コーポレートガバナンス・コードの改訂に向け、コンプライ・オア・エクスプレインの枠組みの下、より高度なガバナンスの発揮を目指して提言を行うものである。
  2. 取締役会の機能発揮と企業の中核人材の多様性の確保についての考え方
    1. 取締役会の機能発揮
      • デジタライゼーションが加速し、企業活動と社会の持続可能性の両立を求める声が急速に高まる中で、企業が今までの経営人材だけでこうしたコロナ後の経営課題を先取りすることは容易ではない。
      • 取締役会には、こうした事業環境の不連続性を踏まえた上で、経営者の迅速・果断なリスクテイクを支え重要な意思決定を行うとともに、実効性の高い監督を行うことが求められる。
      • この観点から不可欠なのが、取締役の知識・経験・能力、さらには就任年数に関する適切な組み合わせの確保である。取締役会において中長期的な経営の方向性や事業戦略に照らして必要なスキルが全体として確保されることは、取締役会がその役割・責務を実効的に果たすための前提条件と考えられる。こうした取締役会のスキル(知識・経験・能力)の構成の考え方は、取締役の選任に当たって適切に開示され、投資家との対話を通じて共有されることが求められる。
      • この際、独立社外取締役は、企業が経営環境の変化を見通し、経営戦略に反映させる上で、より重要な役割を果たすことが求められる。特に当該企業に限られない幅広い経営経験を備えた人材を取締役会に迎え、そのスキルを取締役会の議論に反映させることは、取締役会機能の実効性向上に大きく貢献すると期待される。
      • 諸外国のコードや上場規則をみると、独立社外取締役について、取締役会全体の3分の1以上、ないし過半数の選任を求めている国が大宗となっている。
      • 我が国においても、特に2022年の新市場区分移行後の「プライム市場(仮称)」については「我が国を代表する企業の市場」として高い水準のガバナンスが求められている。こうした観点も踏まえ、同市場の上場企業に対し、独立社外取締役の3分の1以上の選任を求めるべきである。さらに、それぞれの経営環境や事業特性等を勘案して必要と考える企業には、独立社外取締役の過半数の選任を検討するよう促すべきである。
      • また、上場企業は、取締役の選任に当たり、事業戦略に照らして取締役会が備えるべきスキル等を特定し、その上で、いわゆる「スキル・マトリックス」をはじめ経営環境や事業特性等に応じた適切な形で社内外の取締役の有するスキル等の組み合わせを公表するべきである。その際、独立社外取締役には、他社での経営経験を有する者を含むよう求めるべきである。
      • 加えて、コロナ後の企業の変革を主導するとの観点から、
        • 独立性の高い指名委員会(法定・任意)の設置と機能向上(候補者プールの充実等のCEOや取締役の選解任機能の強化、活動状況の開示の充実)
        • 独立性の高い報酬委員会(法定・任意)の設置と機能向上(企業戦略と整合的な報酬体系の構築、活動状況の開示の充実)
        • 筆頭独立社外取締役の設置や独立社外取締役の取締役会議長への選任を含めた、独立社外取締役の機能向上
        • 取締役会の評価の充実(個々の取締役や法定・任意の委員会を含む自己・外部評価の開示の充実等)等の論点について、今後、コーポレートガバナンス・コード改訂に向け、検討を更に深めていく。
    2. 企業の中核人材における多様性(ダイバーシティ)の確保
      • 企業がコロナ後の不連続な変化を先導し、新たな成長を実現する上では、取締役会のみならず、経営陣においても多様な視点や価値観の存在が求められる。そして、我が国企業を取り巻く状況等を十分に認識し、取締役会や経営陣を支える管理職層においてジェンダー・国際性・職歴等の多様性が確保され、それらの中核人材が経験を重ねながら、取締役や経営陣に登用される仕組みを構築することが極めて重要である。この際、他社での経営経験、職務経験を持つ中途採用人材の活用も欠かせない。
      • また、こうした多様な人材を活かし社内全体としての多様性の確保を推進するためには、人材育成体制や社内環境の整備も重要である。多様な働き方やキャリア形成を受け入れた上で、社員のスキルや成果が公正に評価され、それに応じた役職・権限、報酬、機会を得る仕組みの整備が求められる。こうした多様性の確保に向けては、取締役会が、主導的にその取組みを促進し監督することが期待される。
      • こうした観点を踏まえ、上場企業に対し、女性・外国人・中途採用者の管理職への登用等、中核人材の登用等における多様性の確保についての考え方と自主的かつ測定可能な目標を示すとともに、その状況の公表を求めるべきである。また、多様性の確保に向けた人材育成方針・社内環境整備方針をその実施状況とあわせて公表するよう求めるべきである。
  3. おわりに
    • 2022年4月には東京証券取引所において新市場区分への移行が行われ、プライム市場(仮称)上場企業には一段高い水準のガバナンスが求められることになる。企業において、こうした制度変更を機会と捉え、早期に実効的なコーポレートガバナンスを構築することが期待される。
    • フォローアップ会議は、来春のコーポレートガバナンス・コードの改訂に向け、グループガバナンスのあり方や資本効率の考え方、人材投資、監査の信頼性の確保、中長期的な持続可能性等、コロナ後の企業の変革に向けたコーポレートガバナンスの諸課題につき、引き続き重点的に検討を進めていく。

~NEW~
金融庁 金融審議会「銀行制度等ワーキング・グループ」(第7回)議事次第
▼資料1 銀行制度等ワーキング・グループ報告(案)
  • 日本における人口減少や少子高齢化は深刻さを増している。特に、東京圏を除く地方における生産年齢人口の減少は著しい。こうした中、地域の社会経済を活性化していくことが喫緊の課題である。
  • 加えて2020年1月からは、新型コロナウイルス感染症が社会経済全体に大きな影響を与えている1。足許では、以下の指摘もある。
    • テレワークの経験により地方移住への関心が高まるなど、国民の意識・行動に大きな変化が生じている。こうした中、デジタル化と併せて、地方創生に向けた取組みを加速する必要がある。
    • 企業の財務をめぐる局面は、今後、非流動性(illiquidity)から支払不能(insolvency)に移行する可能性もある。また、企業は、ポストコロナに向けて、サービス提供の非対面化・デジタル化や、サプライチェーンの再構築などにも対応していかなければならない。
  • こうした課題への対応にあたり、金融機関が果たすべき役割は大きい。
  • 一方、金融機関自身をめぐっては、資金需要の継続的な減少や低金利環境などにより経営環境が厳しさを増している。また、金融システム全体を見渡すと、1990年代以降の長期的な経済停滞や足許の低金利環境、企業部門全体としての資金余剰などを背景として、間接金融部門における緩和的な融資態度が常態化しているとの指摘もある。
  • 金融機関は、自らが持続可能なビジネスモデルを構築した上で、日本経済の回復・再生を支える「要」として以下の役割を果たしていくことが期待される。
    • 人口減少や少子高齢化に直面する地域の社会経済の課題解決に貢献すること
    • ポストコロナに向けて対応を進める企業・産業を力強く支援すること
    • 「目利き力」をさらに強化し、成長分野に資金を供給すること
  • これらを踏まえ、2020年9月11日の金融審議会総会において、金融担当大臣より以下の諮問が行われた。
    • 『人口減少など社会経済の構造的な課題や新型コロナウイルス感染症等の影響を踏まえ、金融システムの安定を確保しつつ経済の回復と持続的な成長に資するとの観点から、銀行の業務範囲規制をはじめとする銀行制度等のあり方について検討を行うこと』
  • 金融審議会はこの諮問を受けて「銀行制度等ワーキング・グループ」(以下「本ワーキング・グループ」という)を設置した。本ワーキング・グループは、デジタル化や地方創生など持続可能な社会の構築に資するための銀行の業務範囲規制等の見直しや、地域における金融機能維持のための方策について検討した。
▼資料2 銀行の業務範囲規制等の見直し(案)
  • ポストコロナの日本経済の回復・再生、デジタル化や地方創生など持続可能な社会の構築に向けて、銀行規制を抜本的に見直す。
  • 預金者保護の観点から、兄弟会社・子会社を中心に規制を緩和。また、資金調達(預金)が公的なセーフティネットで保護されている点などにおいて銀行は一般事業会社に対する優位性を有していることを考慮。
  1. 子会社・兄弟会社
    • 銀行業高度化等会社【収入依存度規制なし】デジタル化や地方創生など持続可能な社会の構築
    • 他業認可
      • 個別列挙・制限なし(銀行の創意工夫次第で幅広い業務を営むことが可能)
      • 認可を受けることですべての従属業務を収入依存度規制なしに営むことが可能(明確化)
    • 通常の子会社・兄弟会社認可
      • 内閣府令において個別列挙(実施状況などを踏まえ追加)
      • 財務健全性・ガバナンスが充分なグループが銀行の兄弟会社において営む場合は個別認可不要(届出制)
        • フィンテック
        • 地域商社(在庫保有、製造・加工原則なし)
        • 自行アプリやITシステムの販売
        • データ分析・マーケティング・広告
        • 登録型人材派遣
        • ATM保守点検
        • 障害者雇用促進法に係る特例子会社
        • 地域と連携した成年後見
    • 従属業務会社【法令上の数値基準を削除(必要に応じガイドラインに考え方を示す)】
      • 印刷・製本
      • 自動車運行・保守点検 など
  2. 銀行本体
    • 銀行業の経営資源を活用して行う範囲において、銀行本体が営むことも可能に
    • 内閣府令において個別列挙(実施状況などを踏まえ追加)
      • 自行アプリやITシステムの販売
      • データ分析・マーケティング・広告
      • 登録型人材派遣
      • 幅広いコンサル・マッチング
  3. 出資規制(5%・15%ルール)
    • 投資専門会社によるコンサル業務を可能に
    • 事業再生会社・事業承継会社やベンチャービジネス会社の出資可能範囲・期間の拡充(早期の経営改善・事業再生支援や、中小企業の新事業開拓の幅広い支援を可能に)
    • 非上場の地域活性化事業会社について、事業再生会社などと同様に議決権100%出資を可能に
  4. 外国子会社・外国兄弟会社(外国金融機関等の買収に係る環境整備)
    • 買収した外国金融機関の子会社である外国会社について、現地の競争上必要性があれば、現地法令に準拠する限り継続的な保有を認めることを原則に
    • リース業や貸金業を主として営む外国会社について、迅速な買収を可能に

~NEW~
警察庁 犯罪統計資料(令和2年1~11月)
  • 令和2年1月~11月の刑法犯総数について、認知件数は566,657件(前年同期688,242件、前年同期比▲17.7%)、検挙件数は258,256件(272,300件、▲5.2%)、検挙率は45.6%(39.6%、+6.0P)
  • 窃盗犯の検挙件数は385,243件(489,410件、▲21.3%)、検挙件数は158,491件(168,044件、▲5.7%)、検挙率は41.1%(34.3%、+6.8P)
  • 万引きの認知件数は79,714件(85,980件、▲7.3%)、検挙件数は57,705件(60,760件、▲5.0%)、検挙率は72.4%(70.7%、+1.7P)
  • 知能犯の認知件数は30,965件(33,178件、▲6.7%)、検挙件数は16,655件(17,704件、▲5.9%)、検挙率は53.8%(53.4%、+0.4P)
  • 詐欺の認知件数は27,638件(29,666件、▲6.8%)、検挙件数は14,002件(14,757件、▲5.1%)、検挙率は50.7%(49.7%、+1.0P)
  • 特別法犯総数について、検挙件数は67,152件(67,338件、▲0.3%)、検挙人員は56,535人(56,927人、▲0.7%)、入管法違反の検挙件数は6,356件(5,706件、+11.4%)、検挙件数は4,679人(4,312人、+8.5%)、不正アクセス禁止法違反の検挙件数は584件(759件、▲23.1%)、検挙人員は130人(138人、▲5.8%)、不正競争防止法違反の検挙件数は55件(60件、▲8.3%)、検挙人員は66人(52人、+26.9%)、銃刀法違反の検挙件数は4,965件(5,009件、▲0.9%)、検挙人員は4,381人(4,401人、▲0.5%)、麻薬等取締法違反の検挙件数は942件(843件、+11.7%)、検挙人員は485人(403人、+20.3%)、大麻取締法違反の検挙件数は5,375件(4,876件、+10.2%)、検挙人員は4,537人(3,895人、+16.5%)、覚せい剤取締法違反の検挙件数は10,867件(10,743件、+1.2%)、検挙人員は7,604人(7,634人、▲0.4%)
  • 来日外国人による 重要犯罪・重要窃盗犯 国籍別 検挙人員について、総数511人(457人、+11.8%)、ベトナム95人(74人、+28.4%)、中国84人(90人、▲6.7%)、ブラジル53人(46人、+15.2%)、フィリピン25人(31人、▲19.4%)、韓国・朝鮮26人(27人、▲3.7%)、インド17人(9人、+88.9%)、スリランカ13人(18人、▲27.8%)
  • 暴力団犯罪(刑法犯)罪種別 検挙件数・人員の総数について、検挙件数は12,092件(17,877件、▲「32.4%)、検挙人員は6,894人(7,842人、▲12.1%)、暴行の検挙件数は802件(859件、▲6.6%)、検挙人員は779人(819人、▲4.9%)、傷害の検挙件数は1,254件(1,450件、▲13.5%)、検挙人員は1,484人(1,690人、▲12.2%)、脅迫の検挙件数は418件(391件、+6.9%)、検挙人員は385人(374人、+2.9%)、恐喝の検挙件数は395件(463件、▲14.7%)、検挙人員は533人(592人、▲10.0%)、窃盗の検挙件数は6,043件(10,414件、▲42.0%)、検挙人員は1,078人(1,325人、▲18.6%)、詐欺の検挙件数は1,413件(2,167件、▲34.0%)、検挙人員は1,099人(1,346人、▲18.4%)、賭博の検挙件数は59人(139人、▲57.6%)、検挙人員は200人(153人、+30.7%)
  • 暴力団犯罪(特別法犯)主要法令別 検挙件数・人員の総数について、検挙件数は7,170件(7,595件、▲5.6%)、検挙人員は5,225人(5,439人、▲3.9%)、暴力団排除条例違反の検挙件数は49件(22件、+122.7%)、検挙人員は114人(45人、+153.3%)、麻薬等取締法違反の検挙件数は164件(176件、▲6.8%)、検挙人員は56人(53人、+5.7%)、大麻取締法違反の検挙件数は164件(176件、▲6.8%)、検挙人員は682人(712人、▲4.2%)、覚せい剤取締法違反の検挙件数は4,680件(4,912件、▲4.7%)、検挙人員は3,238人(3,345人、▲3.2%)

~NEW~
内閣官房 「令和2年度第3次補正予算案(国土強靱化関係)の概要」を掲載しました。
▼令和2年度第3次補正予算案(国土強靱化関係)の概要
  • 「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」(令和2年12月11日閣議決定)〔事業規模おおむね15兆円程度〕の予算措置を伴う事業※について、初年度分の経費を計上した。
  • 同対策に基づき、以下の各分野について、更なる加速化・深化を図る。
    • 激甚化する風水害や切迫する大規模地震等への対策
    • 予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策の加速
    • 国土強靱化に関する施策を効率的に進めるためのデジタル化等の推進
  • その他、国土強靱化基本計画に基づき、国土強靱化の取組を着実に推進。
  • なお、本予算の執行に当たっては、適正な積算の実施や工期の設定に努めるとともに、国庫債務負担行為の積極的な活用等による施工時期の平準化や地域の実情を踏まえた適切な規模での発注等を推進する。
  • 施策例:5か年加速化対策分
    1. 激甚化する風水害や切迫する大規模地震等への対策(国費1兆5,400億円事業費2兆3,785億円)
      1. 人命・財産の被害を防止・最小化するための対策(国費8,930億円事業費1兆3,742億円)
        • 流域治水対策(河川、下水道、砂防、海岸、農業水利施設の整備、水田の貯留機能向上)
        • 港湾における津波対策
        • 地震時等に著しく危険な密集市街地対策、災害に強い市街地形成に関する対策
        • 防災重点農業用ため池、治山施設、森林、漁港施設等の強靱化
        • 医療施設、社会福祉施設等の耐災害性強化
        • 自衛隊、緊急消防援助隊、警察の装備資機材等の増強等
      2. 交通ネットワーク・ライフラインを維持し、国民経済・生活を支えるための対策(国費6,470億円事業費1兆43億円)
        • 道路ネットワーク、鉄道等の機能強化・市街地等の緊急輸送道路における無電柱化の推進
        • 水道施設の耐災害性強化
        • 一般廃棄物処理施設の強靱化等
    2. 予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策(国費3,984億円事業費6,480億円)
      • 河川・ダム・道路・港湾・鉄道・空港等の老朽化対策
      • 農業水利施設等の老朽化、豪雨・地震対策
      • 公立小中学校施設の老朽化対策、国立大学施設等の老朽化・防災機能強化対策等
    3. 国土強靱化に関する施策を効率的に進めるためのデジタル化等の推進(国費272億円事業費277億円)
      1. 国土強靱化に関する施策のデジタル化(国費134億円事業費134億円)
        • 河川、道路、港湾等におけるデジタル化の推進
        • 無人化施工技術の安全性・生産性向上対策等
      2. 災害関連情報の予測、収集・集積・伝達の高度化(国費138億円事業費142億円)
        • 線状降水帯の予測精度向上等の防災気象情報の高度化
        • 被害情報等の把握及び共有のためのシステム整備等
  • 施策例:その他(国費2,948億円事業費4,421億円)
    • 総合防災情報システムの整備
    • 準天頂衛星システムの防災機能の強化及び開発加速等

~NEW~
首相官邸 第7回 特定複合観光施設区域整備推進本部 会合 議事次第
▼資料2-1 特定複合観光施設区域整備推進本部におけるIR事業者等との接触のあり方に関するルール案 概要
  • 第1条(目的)
    • IR推進本部は、IR整備法の施行状況について検討を加える等の立場にあることから、厳格な接触ルールを定め、公正性・透明性の確保を徹底する。
  • 第2条(定義)
    • 「本部員等」、「事務局員等」、「IR事業者等」、「面談」などについて定義。
    • 「面談」:儀礼的な挨拶にとどまらず、本部の所掌事務に関する具体的な話題に及ぶもの
  • 第3条(本部員等が行う面談)
    • 本部員等は、あらかじめ、面談に該当するかどうかについて確認し、該当するときは、面談に部下の職員を同席させる。
  • 第4条(事務局員等が行う面談)
    • 事務局員等が行う面談は、複数の事務局員等により対応することとし、事前事後に上司に報告する。
  • 第5条(面談における留意事項)
    • 面談は、原則として、庁舎内において行う。施設の視察等を行う必要がある場合は、この限りでない。
    • 特定のIR事業者等を優遇しているとの疑念を生じないよう留意するとともに、特定のIR事業者等に不当に有利又は不利にならないように、情報提供は、公平・公正に行う。
  • 第6条(面談の記録の作成及び公表)
    • 面談を行ったときは、面談の記録を作成し、区域認定日より10年後まで保存する。
    • 面談の記録は、情報公開法の規定に従い、不開示情報を除いて開示される。
  • 第7条(面談以外の接触における留意事項)
    • 電話、メール又はFAXのやり取りは、日程調整等の事務連絡等にとどめ、事務局員等は、そのやり取りを上司に報告する。
  • 第8条(適用期間)
    • このルールは、基本方針の決定日から適用する。(基本方針とあわせてIR推進本部において決定)

~NEW~
首相官邸 全世代型社会保障検討会議
▼全世代型社会保障改革の方針(令和2年12月15日閣議決定)
  • 全世代型社会保障改革の基本的考え方
    • 菅内閣が目指す社会像は、「自助・共助・公助」そして「絆」である。まずは自分でやってみる。そうした国民の創意工夫を大事にしながら、家族や地域で互いに支え合う。そして、最後は国が守ってくれる、セーフティネットがしっかりとある、そのような社会を目指している。
    • 社会保障制度についても、まずは、国民1人1人が、仕事でも、地域でも、その個性を発揮して活躍できる社会を創っていく。その上で、大きなリスクに備えるという社会保険制度の重要な役割を踏まえて、社会保障各制度の見直しを行うことを通じて、全ての世代の方々が安心できる社会保障制度を構築し、次の世代に引き継いでいく。
    • まず、我が国の未来を担うのは子供たちである。長年の課題である少子化対策を大きく前に進めるため、本方針において、不妊治療への保険適用の早急な実現、待機児童の解消に向けた新たな計画の策定、男性の育児休業の取得促進といった少子化対策をトータルな形で示す。
    • 一方、令和4年(2022年)には、団塊の世代が75歳以上の高齢者となり始める中で、現役世代の負担上昇を抑えることは待ったなしの課題である。そのためにも、少しでも多くの方に「支える側」として活躍いただき、能力に応じた負担をいただくことが必要である。このため、本方針において高齢者医療の見直しの方針を示す。
    • このような改革に取り組むことで、現役世代への給付が少なく、給付は高齢者中心、負担は現役世代中心というこれまでの社会保障の構造を見直し、切れ目なく全ての世代を対象とするとともに、全ての世代が公平に支え合う「全世代型社会保障」への改革を更に前に進めていく。
  • 不妊治療への保険適用等
    • 子供を持ちたいという方々の気持ちに寄り添い、不妊治療への保険適用を早急に実現する。具体的には、令和3年度(2021年度)中に詳細を決定し、令和4年度(2022年度)当初から保険適用を実施することとし、工程表に基づき、保険適用までの作業を進める。保険適用までの間、現行の不妊治療の助成制度について、所得制限の撤廃や助成額の増額(1回30万円)等、対象拡大を前提に大幅な拡充を行い、経済的負担の軽減を図る。また、不育症の検査やがん治療に伴う不妊についても、新たな支援を行う。
    • 同時に、不妊治療のみならず、里親制度や特別養子縁組等の諸制度について周知啓発を進める。また、児童虐待の予防の観点から、地域で子供を見守る体制の強化や児童福祉施設による子育て家庭への支援の強化を着実に推進する。さらに、不妊治療と仕事の両立に関し、社会的機運の醸成を推進するとともに、中小企業の取組に対する支援措置を含む、事業主による職場環境整備の推進のための必要な措置を講ずる。
  • 待機児童の解消
    • 政権交代以来、72万人の保育の受け皿を整備し、今年の待機児童は、調査開始以来、最小の1万2千人となった。待機児童の解消を目指し、女性の就業率の上昇を踏まえた保育の受け皿整備、幼稚園やベビーシッターを含めた地域の子育て資源の活用を進めるため、年末までに「新子育て安心プラン」を取りまとめる。
    • 具体的には、安定的な財源を確保しながら、令和3年度(2021年度)から令和6年度(2024年度)末までの4年間で約14万人分の保育の受け皿を整備する。その際、保育ニーズが増加している地域、マッチングの強化が必要な地域など、地域の特性に応じた支援に取り組み、地域のあらゆる子育て資源の活用を図る。
  • 医療提供体制の改革
    • 第1次中間報告では医療提供体制の改革の方向性が示されたところであるが、今般の新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえ、有事に必要な対策が機動的に講じられるよう、都道府県の医療計画に新興感染症等への対応を位置づけるとともに、地域医療構想については、中長期の医療需要の変化を見据え、各医療機関の役割分担を継続的に協議する基本的枠組みは維持し、その財政支援等を行う。
    • 外来医療においては、大病院における患者の待ち時間や勤務医の外来負担等の問題に鑑み、かかりつけ医機能の強化とともに、外来機能の明確化・連携を図る。このため、まずは、医療資源を多く活用する外来に着目して、医療機関が都道府県に外来機能を報告する制度を創設し、地域の実情に応じて、紹介患者への外来を基本とする医療機関を明確化する。
    • あわせて、安全性・信頼性の担保を前提としたオンライン診療を推進するとともに、医師の健康を確保し医療の質・安全の向上を図るための医師の働き方改革、医療関係職種の専門性を生かした医療提供体制の推進、医師偏在に関する実効的な対策を進める。
  • 後期高齢者の自己負担割合の在り方
    • 第1次中間報告では、「医療においても、現役並み所得の方を除く75歳以上の後期高齢者医療の負担の仕組みについて、負担能力に応じたものへと改革していく必要がある。これにより、2022年にかけて、団塊の世代が75歳以上の高齢者となり、現役世代の負担が大きく上昇することが想定される中で、現役世代の負担上昇を抑えながら、全ての世代が安心できる社会保障制度を構築する。」とされた上で、「後期高齢者(75歳以上。現役並み所得者は除く)であっても一定所得以上の方については、その医療費の窓口負担割合を2割とし、それ以外の方については1割とする。」としたところである。
    • 少子高齢化が進み、令和4年度(2022年度)以降、団塊の世代が後期高齢者となり始めることで、後期高齢者支援金の急増が見込まれる中で、若い世代は貯蓄も少なく住居費・教育費等の他の支出の負担も大きいという事情に鑑みると、負担能力のある方に可能な範囲でご負担いただくことにより、後期高齢者支援金の負担を軽減し、若い世代の保険料負担の上昇を少しでも減らしていくことが、今、最も重要な課題である。
    • その場合にあっても、何よりも優先すべきは、有病率の高い高齢者に必要な医療が確保されることであり、他の世代と比べて、高い医療費、低い収入といった後期高齢者の生活実態を踏まえつつ、自己負担割合の見直しにより必要な受診が抑制されるといった事態が生じないようにすることが不可欠である。
    • 今回の改革においては、これらを総合的に勘案し、後期高齢者(75歳以上。現役並み所得者は除く)であっても課税所得が28万円以上(所得上位30%2)かつ年収200万円以上(単身世帯の場合。複数世帯の場合は、後期高齢者の年収合計が320万円以上)の方に限って、その医療費の窓口負担割合を2割とし、それ以外の方は1割とする。
  • 大病院への患者集中を防ぎかかりつけ医機能の強化を図るための定額負担の拡大
    • 現在、特定機能病院及び一般病床200床以上の地域医療支援病院について、紹介状なしで外来受診した場合に定額負担(初診5,000円)を求めているが、医療提供体制の改革において、地域の実情に応じて明確化される「紹介患者への外来を基本とする医療機関」のうち一般病床200床以上の病院にも対象範囲を拡大する。
    • また、より外来機能の分化の実効性が上がるよう、保険給付の範囲から一定額(例:初診の場合、2,000円程度)を控除し、それと同額以上の定額負担を追加的に求めるよう仕組みを拡充する。
  • 現役世代への給付が少なく、給付は高齢者中心、負担は現役世代中心というこれまでの社会保障の構造を見直し、切れ目なく全ての世代を対象とするとともに、全ての世代が公平に支え合う「全世代型社会保障」の考え方は、今後とも社会保障改革の基本であるべきである。本方針を速やかに実施するとともに、今後そのフォローアップを行いつつ、持続可能な社会保障制度の確立を図るため、総合的な検討を進め、更なる改革を推進する。

~NEW~
首相官邸 新型コロナウイルス感染症対策本部
▼新型コロナウイルス感染症対策本部(第 49 回)
  • 感染状況について
    • 新規感染者数は、過去最多の水準が続いており、引き続き最大限の警戒が必要な状況。特に、北海道や首都圏、関西圏、中部圏を中心に連日多数の新規感染者数の発生が続いている。また、これまで大きな感染が見られなかった地域で感染拡大の動きが見られている。気温の低下など感染増加の要因も強まると考えられる中、現在、感染拡大が生じていない地域でも感染の拡大が生じうる可能性があり、警戒が必要。
    • 実効再生産数:全国的には1をわずかに下回る水準となっている (11月22日時点)。北海道、東京、愛知などで1週間平均で1を超える水準となっている(11月24日時点)。
    • 今般の感染拡大では新規感染者の規模が大きく、高齢者の絶対数も多くなっている。これに伴い、入院者数、重症者数の増加が続いており、医療提供体制及び公衆衛生体制への負荷が増大している。また、死亡者数も増加している。重症者数は、新規感染者の動きから遅れる傾向があり、重症者数の増加がしばらく続くおそれがあるが、既に多数の入院者・重症者等への対応を続けている医療提供体制には影響が生じている。一部地域では他地域や自衛隊からの看護師の応援が始まっている。また、例えば認知症や透析の必要がある方など入院調整に困難をきたす事例もあり、予定された手術や救急の受入等の制限、病床を確保するための転院などの事例も見られている。各地で新型コロナの診療と通常の医療との両立が困難な状況がみられることも続いている。
    • 感染者の検知が難しい、見えにくいクラスターが感染拡大の一因となっていることが考えられる。20-50才台の社会活動が活発な世代で移動歴のある人による2次感染がその他の世代と比べ多くなっており、こうした世代では感染しても無症状あるいは軽症のことが多いため、本人が意識しないまま感染拡大につながっていることも想定され、それが、医療機関や高齢者施設等での感染に繋がっていると考えられる。
  • 感染拡大地域の動向
    1. 北海道 新規感染者数は減少傾向であるが、引き続き多くの感染者が発生しており、札幌市を中心に医療体制が厳しい状況。旭川市でも院内感染が継続し、施設内感染も発生し、市中での感染もあり、厳しい状況が続いている。
    2. 首都圏 東京都内全域で多くの感染者の発生が継続しており、減少傾向が見られず、医療体制は非常に厳しい状況。感染経路不明割合は約6割。首都圏全体でも、埼玉、神奈川、千葉でも感染が継続しており、医療体制が厳しい状況。特に埼玉は減少傾が見られない。
    3. 関西圏 大阪では大阪市を中心に新規感染者の発生が継続。重症者数の増加も継続し、医療体制の厳しさが増大。院内感染と市中感染が継続。感染経路不明割合は約6割。兵庫でも感染が拡大。医療体制が厳しい状況。京都では更なる増加傾向が見られる。
    4. 中部圏 名古屋市とその周辺で感染が拡大。感染経路不明割合は約5割。医療機関での対応も厳しさが増大。また、静岡でも、接待を伴う飲食店等でクラスターが発生し、感染が継続。岐阜でも感染が拡大。
    5. 沖縄県 接待を伴う飲食店などでクラスターが発生し、感染が継続。感染経路不明割合は約5割。医療体制が厳しくなりつつある。
  • 今後の対応について
    • 感染が拡大している地域では、医療資源を重症化するリスクのある者等に重点化していくために、医師が入院の必要がないと判断した無症状病原体保有者や軽症者については、介護が必要な高齢者も含めて、宿泊療養及び自宅療養の体制を整備することも検討が必要である。また、自治体のニーズに応じて、保健所への保健師等の派遣や自治体間の入院調整支援、医療体制が逼迫している地域への看護師などの医療スタッフ派遣、特に重症者が多くなる地域に対して関係学会と連携した専門医派遣等の支援を行うことが必要。
    • 一方、これまで大きな感染が見られなかった地域でも感染の発生が見られており、特に比較的医療提供体制が弱い地域ではその体制が急速に悪化し、感染が急拡大する可能性があり、また、年末年始に感染が増加することで、医療提供体制全体の危機を招く可能性もある。このため、現時点では大きな感染が見られない地域でも、どこにでも急速な感染拡大が起こりうるという危機感を持って、宿泊療養施設を含め医療提供体制の準備・確保等を直ちに進める必要がある。
    • 感染が拡大した中で年末年始を迎えることは、厳しい医療提供体制の中で、更なる感染拡大にも繋がる可能性もあり、都道府県知事のリーダーシップの下、感染状況を踏まえた適切な対策の速やかな実施や対策の準備を進めて行くことが求められる。また、市民の皆様にも新年会や忘年会、帰省などで感染拡大を起こさず、静かな年末年始を過ごしていただくなどの協力が必要であり、そのためのメッセージを発信していくことが求められる。
    • 併せて、20-50才台の社会活動が活発な世代で移動歴のある人による2次感染がその他の世代と比べ多くなっており、特に若年層や働き盛りの世代などに対し様々なチャネルを活用することで、移動や飲食の場面も含むマスクの徹底など実際の行動変容につなげることが必要。
    • これまで分科会から政府への提言を踏まえた対策が国と自治体の連携の下、実行されているが、早期に取り組んだ地域で一定の効果をあげているものの、全体として必ずしも新規感染者数を減少させることに成功しているとは言い難い。感染拡大を抑止できない状況が続けば、新型コロナウイルス感染症対策を含めた公衆衛生体制や医療提供体制全体の危機を招く可能性がある。医療提供体制が相対的に弱くなる年末年始が近づいており、緊張感を持って対応することが求められる。12月中旬を目途に感染拡大が沈静化に向かうかどうかを評価し、今後の更なる施策について早急に検討する必要がある。
  • 北海道・大阪府への人的支援
    1. 北海道への人的支援
      • 厚生労働省から、専門職や職員等29名を派遣中(12月13日時点)
      • クラスター班の専門家:9名
      • 厚生労働省DMAT支援チーム:9名
      • 支援調整のための厚生労働省職員:3名
      • 保健所支援のための保健師、専門家等:8名
      • 自衛隊から、災害派遣要請に基づき、看護官等10名を派遣(12月8日派遣決定、9日~活動開始)
      • 全国知事会の調整により、13県より看護師20名を順次派遣(12月1日~)
    2. 大阪府への人的支援
      • 厚生労働省から、保健師等3名を派遣中(12月13日時点)
      • 保健所支援のための保健師等:3名
      • 自衛隊から、災害派遣要請に基づき、看護官等7名を派遣(12月11日派遣決定、15日~活動開始予定)
      • 全国知事会の調整により、13府県より看護師26名を順次派遣予定(12月16日~)

~NEW~
まち・ひと・しごと創生本部 まち・ひと・しごと創生会議(第24回)議事次第
▼資料1第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」(2020改訂版)について~感染症の影響を踏まえた今後の地方創生~
  1. 感染症によるさまざまな影響
    • 地域経済・生活への影響
      • マクロ経済や景況、地域経済を支える産業への影響
      • 雇用情勢への影響(完全失業率の上昇、有効求人倍率の低下)
      • 地域における社会的な影響(感染拡大への過度の対応、感染者差別の発生、交流人口の減少等)
    • 国民の意識・行動変容
      • テレワークの普及と地方への関心の高まり
      • 地方へのひとの流れ、企業の意識・行動変容
    • 3密の回避や地方自治体間での良好事例の共有などにより、地域において「感染症が拡大しない地域づくり」に取り組むことが重要。
    • その上で、これまでの地方創生の取組を着実に行うとともに、感染症による影響を踏まえ、デジタル・トランスフォーメーション(DX)、脱炭素社会(グリーン社会)、地方創生テレワーク、魅力ある地方大学の創出、オンライン関係人口、企業版ふるさと納税(人材派遣型)、スーパーシティ構想などの新たな地方創生の取組を、全省庁と連携を取りながら総合的に推進する。
  2. 新型コロナウイルス感染症を踏まえた今後の地方創生の取組の方向性
    • 感染症による意識・行動変容を踏まえた、ひと・しごとの流れの創出
      • 感染症を契機とした、地方移住への関心の高まりを地方への大きなひと・しごとの流れにつなげていくため、恵まれた自然環境や人々の絆の強さなどの地域の魅力を高め、人を惹きつける地域づくりや魅力を発信していくことが重要。
    • 各地域の特色を踏まえた自主的・主体的な取組の促進
      • 感染症の影響を踏まえ、各地域に適した地方創生の取組を進めるため、より一層、各地域が地域の将来を「我が事」としてとらえ、特色や状況を十分に把握し、隣接する地域との連携を図りつつ、最適な方向性を模索し、各地域が自主的・主体的に取り組むことが重要。
    • 国としては、上記の方向性に則り、各地域の自主的・主体的な取組を基本としつつ、地域のみでは対応しきれない面を様々な観点から支援。
  3. DXの推進と脱炭素社会の実現に向けた取組
    • 地域におけるSociety5.0の実現に向け、医療、福祉、教育など社会全体の未来技術の実装を支援することを通じて、デジタル・トランスフォーメーション(DX)を強力に推進。
    • さらに、環境と成長の好循環及び脱炭素社会の実現に向けた取組を強力に推進。
    • 地方創生テレワークの推進
      • 新型コロナウイルス感染症の拡大を契機として、地方で暮らしてもテレワークで都会と同じ仕事ができるとの認識が拡大。
      • 地方におけるサテライトオフィスでの勤務など地方創生に資するテレワーク(地方創生テレワーク)を推進することで、地方への新しい人の流れを創出し、東京圏への一極集中是正、地方分散型の活力ある地域社会の実現を図る。
      • 各種支援策を講じるとともに、産業界や自治体等の関係者を巻き込むための取組や、企業のICT環境、労務面などの環境整備を進める
  4. 魅力ある地方大学の実現と地域産業の創出・振興
    • 地方大学が目指すべき方向性
      • ニーズオリエンテッドな大学改革を目指すべき
      • 地域でのプレゼンスを存分に発揮すべき
      • 大学改革を実現するためのガバナンス改革に取り組むべき
    • 地方公共団体や産業界への期待
      • 首長のリーダーシップが何よりも重要である
      • 明確なビジョンを地域で共有し、1つ1つの動きを具体化していく
    • 国における今後の検討
      • 地方国立大学の特例的な定員増は、特例に相応しいものに限られる必要がある
      • 地方公共団体が先導し、大学、産業界等の連携により地域に特色のある研究開発や専門人材育成等を行う優れた取組について、引き続き地方大学・地域産業創生交付金等により重点的に支援を行い、産業振興・若者雇用の促進に向けた「キラリと光る地方大学」づくりを進める。
      • 地方公共団体と大学とのマッチングを進めるとともに、大学等による創意工夫に基づく取組を促進するための環境整備により、地方へのサテライトキャンパスの設置を推進する。
  5. 関係人口の創出・拡大
    • 地方移住の裾野拡大や地域課題の解決のため、「関係人口」を創出・拡大
    • 都市と地域の両方の良さを活かして働く・楽しむ動きを捉え、オンライン関係人口など必ずしも現地を訪れない形での取組等も支援
  6. 企業版ふるさと納税(人材派遣型)の創設
    • 企業版ふるさと納税の仕組みを活用して、専門的知識・ノウハウを有する企業の人材の地方公共団体等への派遣を促進することを通じて、地方創生のより一層の充実・強化を図る
      1. 地方公共団体のメリット
        • 専門的知識・ノウハウを有する人材が、寄附活用事業・プロジェクトに従事することで、地方創生の取組をより一層充実・強化することができる
        • 実質的に人件費を負担することなく、人材を受け入れることができる
        • 関係人口の創出・拡大も期待できる
      2. 企業のメリット
        • 派遣した人材の人件費相当額を含む事業費への寄附により、当該経費の最大約9割に相当する税の軽減を受けることができる
        • 寄附による金銭的な支援のみならず、事業の企画・実施に派遣人材が参画し、企業のノウハウの活用による地域貢献がしやすくなる
        • 人材育成の機会として活用することができる
      3. 活用にあたっての留意事項
        • 地方公共団体は寄附企業の人材を受け入れること及び当該人材の受入期間を対外的に明らかにすることにより透明性を確保
        • 寄附企業への経済的利益供与の禁止や、地域再生計画に記載する効果検証の実施に留意
  7. スーパーシティ構想の推進
    • 住民が参画し、住民目線で、2030年頃に実現される未来社会を先行実現することを目指す。
      1. 生活全般にまたがる複数分野の先端的サービスの提供
        • AIやビッグデータなど先端技術を活用し、行政手続、移動、医療、教育など幅広い分野で利便性を向上。
      2. 複数分野間でのデータ連携
        • 複数分野の先端的サービス実現のため、「データ連携基盤」を通じて、様々なデータを連携・共有。
      3. 大胆な規制改革
        • 先端的サービスを実現するための規制改革を同時・一体的・包括的に推進。

~NEW~
内閣府 令和2年第20回経済財政諮問会議
▼「令和3年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」
  • 令和2年度の経済動向
    • 令和2年度の我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にあるが、「新型コロナウイルス感染症
    • 緊急経済対策」1、令和2年度第1次・第2次補正予算の効果も相まって、個人消費が改善してきたこと等から、持ち直しの動きがみられるが、経済の水準はコロナ前を下回った状態にとどまり、経済の回復はいまだ途上にある。
    • こうした中、政府は、感染症の拡大防止策、ポストコロナに向けた経済構造の転換・好循環の実現、防災・減災、国土強靱化の推進など安全・安心の確保を柱とする「国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策」(以下「総合経済対策」という。)2を策定し、また、令和2年度第3次補正予算を編成した。
    • 今後については、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを引き上げていくなかで、引き続き持ち直しの動きが続くこと
    • が期待されるが、感染症が内外経済を下振れさせるリスクや金融資本市場の変動等の影響を注視する必要がある。
    • 物価の動向をみると、原油価格下落等により、消費者物価(総合)は前年比でマイナスとなっている。
    • この結果、令和2年度の実質国内総生産(実質GDP)成長率は▲5.2%程度、名目国内総生産(名目GDP)成長率は▲4.2%程度と見込まれる。また、消費者物価(総合)変化率は▲0.6%程度と見込まれる。
  • 令和3年度の経済見通し
    • 令和3年度については、後段で示す「2.令和3年度の経済財政運営の基本的態度」に基づき、「総合経済対策」を円滑かつ着実に実施すること等により、令和3年度の実質GDP成長率は4.0%程度、名目GDP成長率は4.4%程度と見込まれ、年度中には経済の水準がコロナ前の水準に回帰することが見込まれる。
    • 物価については、経済の改善に伴い、需給が引き締まる中で、デフレへの後戻りが避けられ、消費者物価(総合)は0.4%程度と緩やかに上昇することが見込まれる。
    • ただし、引き続き、感染症が内外経済を下振れさせるリスクに十分注意するとともに、金融資本市場の変動等の影響を注視する必要がある。
  • 令和3年度の経済財政運営の基本的態度
    • 今後の経済財政運営に当たっては、国民の命と暮らしを守るため、感染拡大防止と社会経済活動の両立を図る。
    • 総合経済対策の円滑かつ着実な実施により、公的支出による経済の下支えを図りつつ、設備投資をはじめとする民間需要を呼び込みながら、生産性を高め、賃金の継続的な上昇を促し、民需の自律的な回復も相まって、民需主導の成長軌道に戻していく。
    • 今回の新型コロナウイルス感染症で明らかとなった行政サービス等における様々な課題に対処すべく、行政のデジタル化や規制改革を含め、集中投資・実装とその環境整備により、デジタル社会の実現を目指すとともに、新しい社会を支える「人」・イノベーションへの投資を強化する。
    • 2050年カーボンニュートラルを目指し、経済と環境の好循環、グリーン社会の実現に取り組む。
    • また、活力ある地方を創るべく、中小企業の生産性向上や最低賃金の全国的な引上げに取り組むとともに、観光や農林水産業の振興、地域公共交通の活性化などにより、地方の所得を増やし、地方を活性化する。都会から地方へ、また企業間で、さらには中小企業やベンチャーへなど、新たな人の流れをつくり、海外の成長を取り込んでいく。
    • さらに、不妊治療への保険適用に取り組む等切れ目ない子育て支援や、保育サービスを拡充するなど少子化対策を進め、全ての世代の方々が安心できる社会保障制度を構築する。テレワークや、同一労働同一賃金など働き方改革を推進するとともに、就職氷河期世代をはじめ、個々人の状況に応じた就労や社会参加など頑張る人を強力に支援する。若者も高齢者も女性も障害や難病のある方も皆が活躍できる地域共生社会の実現に取り組む。
    • 加えて、自然災害からの復興や国土強靱化、国際連携の強化、経済安全保障の観点からの多角的自由貿易体制の維持・強化など重要課題への取組を行う。
    • 「経済再生なくして財政健全化なし」との基本方針の下、「経済財政運営と改革の基本方針2020」3に基づき、経済・財政一体改革を推進することとし、デフレ脱却と経済再生の道筋を確かなものとしつつ、歳出・歳入両面からの改革を推進する。
    • 日本銀行には、新型コロナウイルス感染症の経済への影響を注視し、適切な金融政策運営を行い、経済・物価・金融情勢を踏まえつつ、2%の物価安定目標を実現することを期待する。

~NEW~
内閣府 防災推進国民会議 第6回(令和2年12月15日)
▼資料3 防災推進国民会議の今後の活動方針(案)
  1. 全体会議
    1. 議員が属する団体・機関の防災に関する取組に関する情報共有や政府との共催事業の成果報告、意見交換を行うため、毎年少なくとも1回、全体会議を開催する。
  2. 国民の防災意識向上等
    • コロナ禍での災害対応も念頭に、国民の防災意識の醸成・向上を図るための事業を行うとともに、議員が属する団体・機関が統一的に利活用できる分かりやすい一般国民向けの防災に関する普及啓発資料を作成する。
    • また、活動に当たっては、感染状況も踏まえつつ、オンラインの活用も含め対応していく。
    • 例)2021年11月6日、7日に岩手県釜石市において「防災推進国民大会2021」を開催/11月5日の「津波防災の日」「世界津波の日」を中心として津波防災の普及啓発活動を実施
  3. 政府の事業等への協力
    • 政府その他の防災関係機関が実施する、国民の防災意識の醸成・向上を図るための事業、活動等について、事業等の共催、周知(告知)、参加など、可能な範囲で積極的に協力する。
    • 例)「防災週間」、「津波防災の日」、「ボランティア週間」、「地区防災計画セミナー」等における政府、その他の防災関係機関の活動への積極的な参画、下部団体や構成員等への周知
  4. ウェブサイト「TEAM防災ジャパン」を通じた情報発信
    • 内閣府の開設している防災に関する総合情報サイト「TEAM防災ジャパン」を通じて、議員が属する団体・組織の防災に関する取組について積極的に発信する。

~NEW~
内閣府 「民事裁判IT化に関する世論調査」の概要
  • 「あなたは、現在、民事裁判を起こす際に必要となる訴状などの裁判所への提出は、持参や郵送する方法のみが認められていて、インターネットを利用する方法は認められていないことを知っていましたか。」 知っていた11.7%、知らなかった87.1%
  • 「あなたは、仮に今後、訴状などの裁判所への提出はインターネットを利用する方法に限定し、持参や郵送による方法を認めないこととした場合、賛成ですか。それとも反対ですか。」 賛成(小計)22.4%:賛成である9.1%、どちらかというと賛成である13.3%、弁護士などの専門家が提出する場合のみ、インターネットを利用する方法に限定するのであれば賛成である22.0%。反対(小計)51.7%:どちらかというと反対である30.6%、反対である21.1%
  • 「インターネットを利用する方法のみとすることについて、賛成の理由は何ですか。」 手続を行うために、裁判所や郵便局に行く手間や費用が必要なくなるから84.4%、持参するための時間や郵送に要する期間が不要になり、訴状などの受付までが迅速に進むことが期待できるから64.2%、裁判所の事務の効率化によって手続が迅速に進むことが期待できるから46.9%
  • 「インターネットを利用する方法のみとすることについて、反対の理由は何ですか。なお、ここでいう「システム」とは、インターネットを利用して訴状などを裁判所に提出するシステムのことをいいます」 誰もがインターネットを利用できるとは限らないから82.4%、システムの情報セキュリティ水準が低いと個人情報が流出するおそれがあるから48.0%、システムの操作に不安があるから35.3%、仮に、システムを利用できる機器がパソコンのみとなった場合、パソコンを所有していないから23.3%、自宅などにインターネットを利用するための回線がないから21.2%
  • 「インターネットを利用する方法のみとするためには、どのような条件を整備する必要がある
  • と思いますか。」 誰もが簡単に操作できるシステムを作ること36.6%、インターネットの利用を制限されている人には、持参や郵送する
  • ことを認めること33.6%、システムの情報セキュリティ水準を高くすること31.7%、公的機関や弁護士などの専門家の団体などから、システムの利用について適切なサポートを受けられるようにすること28.6%、どのような条件が整備されたとしても、インターネットを利用する方法のみとするのはよいとは思わない37.0%

~NEW~
消費者庁 通信販売業者【株式会社Kanael】に対する行政処分について
▼通信販売業者【株式会社Kanael】に対する行政処分について
  • 業務停止命令
    • 同社は、令和2年12月18日から令和3年6月17日までの間、通信販売に関する業務のうち、次の業務を停止すること。
      1. 同社の行う通信販売に関する商品の販売条件について広告をすること。
      2. 同社の行う通信販売に関する商品の売買契約の申込みを受けること。
      3. 同社の行う通信販売に関する商品の売買契約を締結すること。
  • 指示
    • 同社は、特定商取引法第14条第1項第2号の規定に基づく特定商取引に関する法律施行規則(以下「施行規則」という。)第16条第1項第1号及び第2号の規定に該当する顧客の意に反して売買契約の申込みをさせようとする行為をしていた。かかる行為は、特定商取引法に規定する指示対象行為に該当するものであることから、当該行為の発生原因について、調査分析の上検証し、再発防止策を講ずるとともに、コンプライアンス体制を構築し、これらを同社の役員及び従業員に、前記(1)の業務停止命令に係る業務を再開するまでに周知徹底すること。
    • 同社は、前記(1)の業務停止命令に係る業務を再開するときは、同社の行う通信販売について、特定商取引法の各規定を遵守すること。
  • 処分の原因となる事実
    • 同社は、以下のとおり、特定商取引法に規定する指示対象行為に該当する行為をしており、通信販売に係る取引の公正及び購入者の利益が著しく害されるおそれがあると認定した。
      1. 顧客の意に反して通信販売に係る売買契約の申込みをさせようとする行為(特定商取引法第14条第1項第2号の規定に基づく施行規則第16条第1項第1号及び第2号)
        • 同社は、少なくとも令和2年4月3日から同年10月21日までの間、別添資料のとおり、本件ウェブサイトにおける、購入者に対して本件商品を定期的に継続して引き渡し、購入者がこれに対する代金の支払をすることとなる契約(以下「本件定期購入契約」という。)の申込みとなる電子計算機の操作を行う当該申込みの最終段階の画面(以下「本件最終確認画面」という。)上において、本件定期購入契約の主な内容である消費者が支払うこととなる金額のうち、2回目以降の本件商品の代金を表示せず、もって、本件ウェブサイトにおいて本件商品に係る電子契約の申込みを受ける場合において、電子契約に係るパソコンやスマートフォン等の電子計算機の操作が当該電子契約の申込みとなることを、顧客が当該操作を行う際に容易に認識できるように表示していないとともに、当該申込みの内容を容易に確認し及び訂正できるようにしていなかった。
      2. 顧客の意に反して通信販売に係る売買契約の申込みをさせようとする行為(特定商取引法第14条第1項第2号の規定に基づく施行規則第16条第1項第2号)
        • 同社は、少なくとも令和2年4月3日から同年10月21日までの間、別添資料のとおり、本件ウェブサイトにおける、本件定期購入契約の申込みとなる電子計算機の操作を行う本件最終確認画面上において、本件定期購入契約の主な内容である契約期間について、購入者から解約通知がない限り契約が継続する無期限の契約である旨を明記せず、また、本件定期購入契約の主な内容である解約条件について、本件最終確認画面のうち、「特定商取引に関する法律」というリンク表示(以下「本件リンク表示」という。)から遷移する「特定商取引に関する法律に基づく表記」と称するページにおいて、「■定期購入のご解約方法について」との項目の下、「次回お届けの14日前までにご連絡ください。」などと記載していたものの、当該ページにおける表示を除いては、本件最終確認画面に解約条件を表示していなかった上、本件リンク表示を、本件定期購入契約の申込みを完了させるボタンより下に、同ボタンに記載された文字及び初回の合計金額が表示された部分等と比して小さくかつ目立たない色調で表示することにより、当該ページに解約条件が記載されていることが容易に認識できないようにし、もって、本件ウェブサイトにおいて本件商品に係る電子契約の申込みを受ける場合において、申込みの内容を、顧客が電子契約に係るパソコンやスマートフォン等の電子計算機の操作を行う際に容易に確認し及び訂正できるようにしていなかった。

~NEW~
国民生活センター 消費者問題に関する2020年の10大項目
  • 国民生活センターでは、毎年、消費者問題として社会的注目を集めたものや消費生活相談が多く寄せられたものなどから、その年の「消費者問題に関する10大項目」を選定し、公表しています。
  • 2020年は、新型コロナウイルス感染症の流行により、社会や暮らしが大きく変化しました。消費生活でも「便乗した悪質商法」が見られたほか、「インターネット通販」や「定期購入トラブル」など、オンライン取引に関連した相談が目立つ年になりました。
  • 2020年の10大項目
    • 新型コロナウイルス感染症が流行 消費生活にも大きく影響
    • キャッシュレス決済 利用進むも不正使用相次ぐ
    • 販売を伴う預託等取引契約は原則禁止 消費者庁検討委員会が意見を提示
    • デジタル・プラットフォーム等に関する消費者取引の環境整備を検討
    • 年齢問わず発生 無くならない身の回りの事故
    • 子ども、高齢者を問わずオンライン関連の相談増加
    • 「お試し」定期購入のトラブルが過去最高
    • 改正民法施行 消費生活にも密接に関連
    • 特定適格消費者団体による被害回復訴訟で初めての判決が確定
    • 国民生活センター創立から半世紀を迎える

~NEW~
国民生活センター 死亡事故も! 餅による窒息に注意
  • 内容
    • 事例1 食事中に5センチ大の餅がのどに詰まり、突然うなり声をあげて倒れた。救急車で運ばれ、病院で処置してもらったが、死亡した。(80歳代 男性)
    • 事例2 食事中に餅をのどに詰まらせ意識を失ったため、夫が救急車を呼んだ。病院で治療を受けたが、翌日死亡した。(70歳代 女性)
  • ひとこと助言
    • 餅による窒息事故が毎年起きています。特に高齢者は、かむ力や飲み込む力が弱くなり、窒息事故のリスクが高まるため、一層の注意が必要です。
    • 餅は、あらかじめ食べやすい大きさに、小さく切っておきましょう。
    • 餅を食べる前にお茶や汁物を飲んで、のどを潤しておくとよいでしょう。ゆっくりよくかんで、唾液とよく混ぜ合わせて食べることが大切です。
    • 高齢者と一緒に食事をする際は、よく注意を払いましょう。

~NEW~
国民生活センター コードの付け根から発火したドライヤー(相談解決のためのテストからNo.147)
▼報告書本文
  • 消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。
  • 「ヘアドライヤーを使用していたところ、コードの付け根部分から発火した。発火した原因を調べてほしい。」という依頼を受けました。
  • 当該品を調査したところ、電源コードはコードブッシュとの境界で一部断線していたほか、被覆にしわが見られました。また、X線による内部観察を行ったところ、2本の導線のうち、1本は完全に断線しており、もう1本は屈曲し、一部が断線している様子が確認されました。
  • さらにX線CT検査装置を用いて観察したところ、完全に断線していた導線側は、導線を構成する複数の素線に溶融痕(注)が見られました。また、もう1本の屈曲していた導線については、一部の素線に断線が見られたものの溶融痕はなく、2本の導線同士が接触した痕跡も見られませんでした。このことから、当該品は完全に断線した導線の端部同士が接触したり離れたりしたことで発火したものと考えられました。
  • なお、当該品の同型品を用いて電気用品安全法に基づく技術基準を参考にコードの折り曲げテストを行ったところ、電源コードの被覆に損傷は見られず、導線を構成する素線の断線も見られませんでした。
  • 当該品に限らず、ドライヤーのコードの付け根は使用・保管の際に屈曲やねじれが繰り返されることによって損傷する可能性があります。定期的にコードや本体を確認し、異常が見られたときはドライヤーの使用を控えるようにしましょう。
    • (注)電線が短絡(異なった極性の電線が接触した状態)やスパークした際、局部的に大きな電流が流れることにより、導線の接触部に生じる溶融した丸みのある塊のこと。

~NEW~
国民生活センター エアーベッドの空気漏れに注意
  • 内蔵された電動ポンプで空気を充填するエアーベッドに関する相談が、近年急増しています。PIO-NETでは2015年4月~2020年10月の5年間あまりに、エアーベッドに関する相談が442件寄せられており、約7割が空気漏れに関する相談でした。そのうち、空気漏れに関連した危害・危険事例は9件見られ、「空気が漏れて身動きができなくなった。」、「空気が漏れて転げ落ちけがを負った。」といった内容でした。
  • 当センターにも、エアーベッドの空気漏れに関するテスト依頼が消費生活センターから寄せられています。
  • そこで、主に空気漏れに関する事故事例の再現テストを行い、エアーベッドの使い方について消費者へ情報提供することとしました。
  • PIO-NETに寄せられた情報
    • エアーベッドに関する相談件数は2016年度から急増しています
    • エアーベッドの販売購入形態は、9割以上が通信販売でした
    • 相談者の年齢は60~80歳代が多く見られ、男性からの相談が約6割でした
    • 相談内容は7割が空気漏れに関する相談で、そのうち3割弱が、最初の使用時から空気が漏れていた可能性がある相談でした
    • エアーベッドの空気漏れが原因と考えられる危害・危険事例が9件見られ、そのうち5件が、空気が漏れてバランスを崩したり、エアーベッドから転落した事例でした
  • テスト結果
    • エアーベッドの空気圧
      • エアーベッドの空気圧は電動ポンプを停止させた直後が2.2~2.8kPaと最も高くなりますが、60分ほどで急激に低下し、それ以降はゆっくりと低下し続けました
      • 電動ポンプを取扱説明書に表示された運転時間よりも約1分~1分30秒長く運転すると、空気圧は約20~30%高くなり、エアーベッドは丸みを帯びた状態となりました
    • エアーベッドに対する突き刺し試験
      • シャープペンシルや爪楊枝によってエアーベッドに穴が開く力は、カップ飲料にストローを刺すのに必要な力より小さいことが分かりました
      • 植毛加工されたベッド上面は0.5mm程度とやや厚く、ベッド側面とベッド底面は0.4mm程度の厚さでした
    • 空気漏れの再現テスト
      • 空気圧が1.0kPa程度まで低下すると体を起こしづらくなり、0.75kPa程度まで低下すると全身が埋没して体を起こすことが困難となりました
      • 成人ダミーをエアーベッドの端に仰向けに寝かせた状態で、空気圧が1.5kPa程度まで低下すると、エアーベッドが横転し、成人ダミーが転落することがありました
      • 穴の大きさが約1.0mmでも空気圧の低下は著しく、電動ポンプを停止してから19~35分で、ベッドの端に寝ていた場合に転落の可能性がある1.5kPaまで空気圧が低下しました
    • 表示
      • 取扱説明書にはエアーベッドに特有の使用上の注意点が複数表示されていました
      • 保証期間は銘柄ごとに異なり、使用による空気漏れを保証対象としない銘柄もありました
  • 消費者へのアドバイス
    • エアーベッドの空気圧が低下した状態で使用し続けると、ベッドの端から転落することがあります。PIO-NETに寄せられた相談には、転落してけがを負った事例も複数見られたことから、空気圧が低下した状態では使用しないようにしましょう
    • 空気をクッション材として使用するエアーベッドには、特有の使用上の注意点があります。購入する際はよく確認しましょう
    • エアーベッドを購入した場合は、商品到着後速やかに空気漏れがないかを確認しましょう
    • エアーベッドを使用する場合は、周囲に鋭利なものがないことを確認するとともに、使用する際の服装やポケットの内容物にも注意しましょう
    • エアーベッドが破損し空気漏れ等の原因となる可能性があります。取扱説明書に表示された電動ポンプの運転時間を確認し、空気を入れ過ぎないようにしましょう

~NEW~
厚生労働省 第5回違法民泊対策関係省庁連絡会議
▼資料2 違法民泊の仲介防止対策
  • 住宅宿泊事業の届出状況等について(12月7日時点)
    • 住宅宿泊事業の届出件数は27,909件、うち事業廃止件数が8,141件 ※届出住宅数は19,768件
    • 住宅宿泊仲介業の登録件数は89件、住宅宿泊事業を取り扱う旅行業者は13社
    • 住宅宿泊管理業の登録件数は2,244件
  • 一括管理データベースの活用
    • 住宅宿泊事業法の届出物件、旅館業法の許可物件、特区民泊の認定施設を、一括で管理するデータベースを構築
    • 仲介業者が仲介サイト掲載前に、データベースの情報との照合を行うことで、違法な物件が仲介サイトに掲載されないように指導。
  • 違法物件の仲介サイトからの掲載削除に向けた取組
    • 観光庁から住宅宿泊仲介業者及び住宅宿泊事業法届出住宅の取扱いのある旅行業者に対し、令和2年9月末時点の取扱い物件について報告を求めた。住宅宿泊仲介業者等99社の取扱件数の合計は延べ118,099件。
    • 住宅宿泊仲介業者等から提出された物件情報と一括管理データベースを確認し、物件の所在地が不正確なもの、廃業済みのもの等の物件については、住宅宿泊仲介業者等に速やかな削除又は修正を要請。
    • 自治体のHP等にて公表された情報を無断に使用して、あたかも適法な届出住宅のようになりすまして仲介サイト等に掲載し、無届物件に誘導するといった悪質な事案を排除するためにガイドラインを改正。
    • 民泊制度コールセンターへの通報情報など違法民泊に係る情報を、自治体や関係省庁と共有し違法民泊を排除

~NEW~
経済産業省 最近のサイバー攻撃の状況を踏まえ、経営者の皆様へサイバーセキュリティの取組の強化に関する注意喚起を行います
▼最近のサイバー攻撃の状況を踏まえた経営者への注意喚起(概要版)
  • 新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年3月以降、インシデントの相談件数が増加。特に、電子メールを媒介に感染を広げるマルウェア「Emotet」による被害の相談が急増。
  • サイバー攻撃は規模や烈度の増大とともに多様化する傾向にあり、実務者がこれまでの取組を継続するだけでは対応困難になっている。アップデート等の基本的な対策の徹底とともに、改めて経営者のリーダーシップが必要に。
    1. 攻撃は格段に高度化し、被害の形態も様々な関係者を巻き込む複雑なものになり、技術的な対策だけではなく関係者との調整や事業継続等の判断が必要に。改めて経営者がリーダーシップを。
    2. ランサムウェア攻撃による被害への対応は企業の信頼に直結。経営者でなければ判断できない問題。
      • 「二重の脅迫(攻撃者が、被攻撃企業が保有するデータ等を暗号化して事業妨害をするだけではなく、暗号化する前にあらかじめデータを窃取しておいて支払いに応じない場合には当該データを公開することで、被攻撃企業を金銭の支払いに応じざるをえない状況に追い込む攻撃形態)」によって、顧客等の情報を露出させることになるリスクに直面。日常的業務の見直しを含む事前対策から情報露出に対応する事後対応まで、経営者でなければ対応の判断が困難。
      • 金銭支払いは犯罪組織への資金提供とみなされ、制裁を受ける可能性のあるコンプライアンスの問題。
    3. 海外拠点とのシステム統合を進める際、サイバーセキュリティを踏まえたグローバルガバナンスの確立を。
      • 国・地域によってインターネット環境やIT産業の状況、データ管理に係るルール等が異なっており、海外拠点とのシステム統合を通じてセキュリティ上の脆弱性を持ち込んでしまう可能性も。
      • 拠点のある国・地域の環境をしっかりと評価し、リスクに対応したセグメンテーション等を施したシステム・アーキテクチャの導入や拠点間の情報共有ルールの整備等、グローバルガバナンスの確立が必要。
    4. 基本行動指針(高密度な情報共有、機微技術情報の流出懸念時の報告、適切な場合の公表)の徹底を。
  • Emotet(エモテット)の手口
    1. Emotetとは
      • Emotetと呼ばれるウイルスへの感染を誘導する高度化した攻撃メールが国内外の組織へ広く着信。
      • 実在の相手の氏名、メールアドレス、メールの内容等の一部を流用して正規のメールへの返信を装っていたり、業務上開封してしまいそうな巧妙な文面となっている場合があり、注意が必要。
    2. 最近の傾向
      • 2020年7月末から国内外に向けてEmotetに感染させるメールの配信活動が再び活発化。過去に感染した被害組織から窃取された情報を使ってなりすまされたメールが配信されている状況。
      • Emotetは、情報の窃取等の直接攻撃に悪用されることに加え、他のウイルス等による攻撃の侵入口として悪用されるウイルスでもあり、一度感染すると拡散していく傾向。
  • ネットワーク貫通型:VPN機器の脆弱性を悪用したネットワークへの侵入
    • VPN機器の脆弱性が相次いで報告され、そうした脆弱性を悪用するコードが公開されるなど深刻な状況が発生。攻撃者はこうした脆弱性を通じて直接的に社内ネットワークへ侵入し、攻撃を展開。
    • 2020年8月、Pulse Secure製VPN機器の脆弱性が悪用され、国内外900以上の事業者からVPNの認証情報が流出。2020年11月、Fortinet製品のVPN機能の脆弱性の影響を受ける約5万台の機器に関する情報が公開。認証情報等が悪用されることで容易に侵入されるおそれ。
    • どちらのケースも既に悪用されている可能性があるため、機器のアップデートや多要素認証の導入といった事前対策に加え、事後的措置として侵害有無の確認や、パスワード変更等の対応が必要。
  • ランサムウェア(Ransomware)とその手口の変化(二重の脅迫)
    1. ランサムウェアとは
      • 「Ransom(身代金)」と「Software(ソフトウェア)」を組み合わせた造語。
      • 感染したパソコンのデータを暗号化するなど使用不可能にし、その解除と引き換えに金銭を要求する。
    2. 新たな(標的型)ランサムウェア攻撃(二重の脅迫)とは
      • ターゲットとなる企業・組織内のネットワークへ侵入し、パソコン等の端末やサーバ上のデータを窃取した後に一斉に暗号化してシステムを使用不可能にし、脅迫をするサイバー攻撃。
      • システムの復旧に対する金銭要求に加えて、窃取したデータを公開しない見返りの金銭要求も行うので、二重の脅迫と恐れられる。窃取された情報に顧客の情報や機微情報を含む可能性がある場合には、被害組織はより困難な判断を迫られることになる。
  • 海外拠点経由の攻撃
    1. ビジネスのグローバル化に伴って、海外拠点とのネットワークを国際VPN等によりWAN(広域社内ネットワーク)に取り込んで構築しているケースが増加。海外とのビジネス効率化に寄与する一方で、海外拠点への不正侵入によって、即国内ネットワークまで侵入される危険も伴っている。
    2. 海外拠点(海外支社の他、関連会社、提携先、取引先等を含む)においては様々な原因により、日本国内と同等なレベルのセキュリティ対策が十分に取れないケースが多い。
      • 安価だが品質管理が不十分なソフトウェアが利用されている(コピー版等の利用により最新の脆弱性管理が適用されない)
      • 本社のガバナンスが行き届かず、システムの脆弱性が放置され、インシデントの監視・対応体制も十分に確保できていない
      • 従業員教育が十分でなく、私用機器やソフトウェアなどが許可なくシステムに接続されている
      • 信頼性の低いプロバイダを利用せざるを得ない等
    3. このような国内環境よりも脆弱な海外拠点において不正侵入を許してしまい、そこを足掛かりに、国内システムの奥深くまで到達されるケースが増加。

~NEW~
経済産業省 WTO電子商取引交渉の共同議長報告を発表しました
  • WTO電子商取引交渉は、新型コロナウイルスの影響により、本年3月以降、バーチャル形式の会合に切り替えて交渉を継続し、年内に「統合交渉テキスト」を作成するという交渉目標を達成しました。今後、2021年に開催予定の第12回WTO閣僚会議(MC12)までに実質的進捗を達成することを目指し、交渉を加速します。
  • 発表された共同議長報告のポイントは以下のとおりです。
    • 新型コロナウイルスによるパンデミックは、デジタル・トランスフォーメーションを加速させた。電子商取引は世界経済の回復のために不可欠であり、本交渉でのルール作りは、WTOがこの変化に応える機会。
    • 本交渉への参加国は、世界貿易の90パーセント以上を占める86加盟国にまで増加。
    • 2020年を通して、ビジネス及び消費者にとって便益をもたらし、既存のWTO協定を越える成果を達成するとの目的に向け、円滑化、自由化、信頼性、横断的事項、電気通信、市場アクセス、適用範囲及び一般的規定に関して広範かつ建設的な議論を行い、次の交渉段階の基礎となる統合交渉テキストを作成した。
    • 中でも主要な進展として、電子署名及び電子認証、ペーパーレス貿易、電子的な送信に対する関税、公開された政府データ、インターネット・アクセス、消費者保護、迷惑メール、ソースコード等については、少数国会合において良好な進捗が得られた。
    • データ流通を促進する規律は、高い水準で商業的に意義のある成果に必須であり、日本及びシンガポールは本年11月に、データ流通関連規律に関する情報共有のための会合を主催した。2021年前期にはこれらの議論を一層深める。
    • 本交渉は、第12回WTO閣僚会議までに実質的な進捗を達成するという目標に向け順調に進展しており、あり得る着地点を見出すため、作業を一層進めていく。
  • 我が国は、昨年のG20大阪サミットの機会に「デジタル経済に関する大阪宣言」を発出し、デジタル経済、特にデータ流通や電子商取引に関する国際的なルール作りを進めていく「大阪トラック」の立上げを宣言しました。その中心的な取組の一つがWTOにおける電子商取引のルール作りであり、我が国は、共同議長国として、豪州及びシンガポールと共に交渉を主導しています。
  • 新型コロナウイルスの影響により、経済・社会のデジタル化が不可欠となり、各国において、電子商取引に関するグローバルな協力を一層進展させるインセンティブが強くなっています。我が国は、MC12に向けて、より多くの国と高い水準で商業的に意義のある成果を目指して、交渉を加速していきます。

~NEW~
経済産業省 第8回 新時代の株主総会プロセスの在り方研究会
▼資料3 事務局説明資料(ハイブリッド型バーチャル株主総会の実施ガイド(別冊)実施事例集(案))
  • バーチャル株主総会は、取締役や株主等がインターネット等を活用して遠隔地から株主総会に参加・出席することを許容する形態である。「バーチャルオンリー型」と「ハイブリッド型」の2つの形態があるが、「バーチャルオンリー型」については、現行の会社法下においては解釈上難しいとの見解が示されている。
  • 2020年6月に開催された株主総会では、新型コロナウイルス感染症拡大防止策の一環としても関心を集め、上場会社のうち、ハイブリッド「出席型」は9社、ハイブリッド「参加型」は113社の実施を確認。また、実施企業からは、株主の出席機会を拡大するとともに、株主との対話の機会の拡大に資するといった声が見られた。
  • ハイブリッド型バーチャル株主総会実施企業からの声
    • 参加場所にとらわれず株主総会を開催できるようになり、遠隔地に居住する方を含め、株主の出席機会を拡大させることができた。
    • インターネットからの質問を受け付けることにより、例年より株主との対話の質・量ともに充実させることができた。
    • 具体的な実施方法や考え方について、経済産業省よりハイブリッド型バーチャル株主総会の実施ガイドが示されたことにより、社内における導入検討の助けになった。等
  • バーチャル株主総会の配信方法【参加型・出席型共通】
    • 実施ガイドでは、インターネット等の手段とは、「物理的に株主総会の開催場所に臨席した者以外の者に当該株主総会の状況を伝えるために用いられる、電話や、e-mail・チャット・動画配信等のIT等を活用した情報伝達手段」としている。
    • 具体的な手段の選択に当たっては、動画配信システムに限らず、電話会議のような音声の活用も可能と考えられる。
    • また、例えば、審議等の状況を動画配信しつつ、質問の受付は電話を利用する等、いくつかの手段を組み合わせて実施することも考えられる。
  • 株主のバーチャル参加・出席の事前登録【参加型・出席型共通】
    • 動画配信システム等にアクセスが集中した場合における通信回線の安定性への懸念の声がある。
    • 通信の安定性等を確保するためにも、バーチャル参加・出席を希望する株主に対し、事前登録を促すことも考えられる。
    • この場合には、全ての株主に登録の機会を提供するとともに、登録方法について十分に周知し、株主総会に出席する機会に対する配慮を行うことが重要である。
  • インターネット等の手段による株主への周知等【参加型・出席型共通】
    • 招集通知に記載すべき法定事項以外の株主への周知や申込受付等に当たっては、自社のウェブサイト上での掲載等の様々な方法が可能である
  • リアル株主総会の会場【参加型・出席型共通】
    • ハイブリッド型バーチャル株主総会の開催に伴い、一定数の株主はバーチャル参加・出席を選択することが見込まれる。
    • 実務的には、物理的な会場の規模は例年の出席株主数等を基に設定されることが多い。ハイブリッド型バーチャル株主総会の実施に当たっても、例年のリアル出席株主数等に加え、バーチャル参加・出席が想定される株主数等を合理的に予測した上で、リアル株主総会の会場を設定することを考える余地がある。また、会場の設定に当たっては、円滑なバーチャル株主総会の実施に向けたシステム活用等の環境の観点も重要である。
    • 新型コロナウイルスの感染拡大の中で、ハイブリッド型バーチャル株主総会が活用されてきた。新型コロナウイルスの感染拡大防止に必要な対応をとるため、やむを得ないと判断される場合には、合理的な範囲内において、自社会議室を活用するなど、例年より会場の規模を縮小することや、会場に入場できる株主の人数を制限することも、可能と考えられる。
  • 配信遅延への対応【出席型】
    • 動画配信システム等を用いた配信では、数秒から十数秒程度の軽微な配信遅延(タイムラグ)が生じることが想定される。
    • 軽微な配信遅延によって、直ちに議事進行に支障が生じるものではないが、議事進行を円滑に行うためも、例えば、(1)議決権行使の締切り時間をあらかじめ告知すること、(2)議決権行使から賛否結果表明までの間に一定の時間的余裕を持たせることといった運用方法等が考えられる。
  • 通信障害対策【出席型】
    • 実施ガイドでは、会社が通信障害のリスクを事前に株主に告知し、かつ通信障害の防止のために合理的な対策をとっていた場合には、決議取消自由には当たらないと解することも可能であると示している。
    • 事前の議決権行使により株主の意思が事前に表明されることから、事前の議決権行使を促すことが重要であるが、具体的な対策については個別の事情等に応じて検討する必要がある。例えば、以下のような対策が考えられる。
      1. システムやバックアップ
        • システムに関する自社の理解度等を考慮しつつ、一般に利用可能なライブ配信サービスやウェブ会議ツールを利用することや、第三者が提供する株主総会専門システムのサービスを利用すること
        • 通信障害が発生した場合でも代替手段によって、審議又は決議の継続ができるように、インターネットの代替手段や電話会議棟のバックアップ手段を確保しておくこと
      2. 株主総会当日に向けた備え
        • 事前に通信テスト等をしておくこと
        • 実際に通信障害が発生した場合を想定し、考えられる想定パターンの対処シナリオを準備しておくこと
  • 本人確認(なりすまし対策を含む)【出席型】
    • 実務ガイドにおいて示したとおり、事前の電磁的方法による議決権行使において、ID・パスワード(又は固有のQRコード)を用いたログイン方法が採用されていることと同様に、バーチャル出席時の本人確認についても、基本的にはID・パスワード等を用いたログイン方法が相当である。
    • そのほか、個別の事情等に応じて、例えば、(1)株主に固有の情報(株主番号、郵便番号等)を複数用いること、(2)画面上に本人の顔と整理番号を映し出すこと等によって本人確認を行うといった運用方法も考えられる。
    • 一定数以上の議決権を有する株主については、より慎重な本人確認を実施することも可能と考えられる。また、法人株主のID・パスワードの管理を容易にするための工夫として、議決権行使書面等でID・パスワードの記載面を再貼付が不可能なシールで覆うといった工夫も考えられる。
    • これらの場合であっても、なりすまし対策等に慎重を期すべきと考える場合には二段階認証やブロックチェーンの活用といった方法を採用することも可能

~NEW~
総務省 要保護児童の社会的養護に関する実態調査<結果に基づく勧告>
▼概要
  • 児童養護施設は、養育監護する児童が、医療を受ける、進学する、携帯電話の契約をする、散髪するといった様々な場面で、親権者等の同意取得や意向確認など、相当な労力を費やしている実態あり
    • 急性虫垂炎の手術を翌日行う必要がある状態で、医師から親権者等ないしその親族の同意が必要とされ、同意取得に奔走した例
    • 再三説得するも、特別支援学校への進学を親権者が認めず、通常学級に在籍することになった例(児童は授業についていけず、不登校となった)
    • 親権者が同意しないため、5年もの間、散髪できず、髪が腰まで伸びてしまい、日常生活を行う上で不便な状態となった例
    • 同意取得の主な理由は、何か事が起きた場合のリスク管理のほか、児童が親権者等との関係を将来再構築する上での支障が生じないようにとの配慮⇔他方、旅券発給申請について、親権者等の同意が得られない場合における具体的な対処法を厚生労働省が示しており、実際の現場ではこれに沿った対応がなされている実態あり
  • 親権者等の同意を得られない場合の対処法を相談、照会できる仕組みや体制、類例を容易に参照できる仕組みなどを整備し、現場を支援する必要
  • 調査した34都道府県等のうち、監査時に虐待の有無を確認していたのは14都道府県等のみ※厚生労働省の示した監査のチェックポイントが、虐待発見時の対応や手続など規程類の整備状況のみであることが一因
  • 監査時に児童のケース記録や事故報告などを検査し、虐待事案の発見につながる端緒を見つけた例あり
  • 施設との認識の齟齬や勘違い、事業認可が取り消され養育先がなくなる懸念から、施設内虐待が疑われる事案が児童相談所から都道府県知事に通知されなかった例あり。現場対応の客観性担保、再発防止策の検証に支障のおそれ※関係者の意思疎通が不十分、児童に寄り添わない態度・思考が一因
  • 事実確認の結果、虐待なしと判断した事案について、児童福祉審議会に報告せず、意見を聴いていない例あり(11/34都道府県等)⇔審議会の意見で、虐待なしとする都道府県の原判断が覆り、虐待認定に至った例あり
  • 施設等以外に居住するケースで、措置の継続・延長、社会的養護自立支援事業(居住費や生活費の支援)の利用を認めるかどうかの判断が区々
    • 寝食を共にしていなければ監護しているとは言えないなどとして、措置の継続・延長などを認めない例(やむを得ず進学先を変更した例も)がある一方で、
    • 週末や長期休暇時に帰省する、施設等と定期的に連絡を取るなどがあれば、生活の本拠は施設や里親宅であるとして、措置の継続・延長などを認める例が存在
    • 厚生労働省は、施設職員や里親等が月に何度か様子を見に行くなど、監護者としての役割を果たしていると判断されれば、施設等以外に居住する場合であっても、措置の継続・延長、社会的養護自立支援事業の利用はできるとの見解であるが、これを現場に示していない。
  • 参考
    • 大学進学者のうち、寮やアパート等に居住して通学する者は、国立大学で66.2%、公立大学で56.2%、私立大学で35.5%(平成30年度学生生活調査((独)日本学生支援機構))と、実家を出て一人暮しをする者は珍しくない状況
    • 措置延長が認められなかった事例の中には、施設側が寄附を募って奨学金制度を設け、児童を支援した例もあった。

~NEW~
総務省 タイムスタンプ認定制度に関する検討会取りまとめ(案)及び時刻認証業務の認定に関する規程(案)に対する意見募集
▼タイムスタンプ認定制度に関する検討会取りまとめ(案)
  • 認定の単位は業務(サービス)単位とする。
  • 時刻の信頼性確保に関して、TAA方式に限定せず、TSAが自ら時刻の信頼性を確保する方式も認める。
  • 時刻の信頼性の担保:トレーサビリティの起点となる時刻源は、日本標準時通報機関である「NICT」のUTC(NICT)とする。時刻精度の確認を行うこととし、発行されるタイムスタンプの時刻とトレーサビリティの起点となる時刻源の時刻の差(時刻精度)の基準は、当該時刻源±1秒以内とする。時刻のトレーサビリティの担保:適切な機器における適切なログの保管を行う。
  • 当面はデジタル署名方式とする。
  • 国内に限定せず、外国の事業者も申請可能とする。
  • HSMの基準として、現行のFIPSの基準に加え、時刻認証業務に求められるHSMの要件を満たした他の認証制度(ISO/IEC15408(コモンクライテリア)のEAL4+等)も活用する。
  • 既存の制度(電子署名法等)や他の認証(ISMS等)も活用可能な制度設計とする。
  • 認定の有効期間は2年とする。
  • 認定に係る調査は、民間の第三者機関に行わせることができるように規定する。調査を委託する機関の要件は、電子署名法の指定調査機関の指定の基準をもとに規定する
  • 現行の制度と同様、内部監査も認めるが、必要に応じて外部監査も活用する。監査は、年に1回実施することを規定する。
  • 調査の観点については、現行の制度における5つの観点に加え、「事業体の要件」を追加する。監査は、現行の制度と同様に新規・更新認定における調査の項目をすべて実施する。
  • 認定に係る新規調査及び更新調査は、総務大臣(調査機関を指定する場合は、指定調査機関)が実施する。調査の内容は、「事業体の要件」、「技術面」、「運用面」、「ファシリティ面」、「システムの安全性」、「情報開示に係る事項」の観点から実施する。認定事業者は、当該認定業務について、年に1回監査を受けることとする。監査は、内部(タイムスタンプの認定業務を行う者を除く)、または第三者によって実施されることとする。監査の内容は、調査で実施する内容と同じ項目とする。
  • 当該業務を特定可能な情報(業務の名称、TSA公開鍵証明書及びその公開鍵のハッシュ値等)及び当該業務を実施する者を特定可能な情報(法人番号、業務を行う者の名称(英文併記)等を公開する。(履歴情報については、国により認定されたタイムスタンプに関する情報に限る)
  • 事業体に求められる要件は、当該時刻認証業務を継続的に安定して遂行する能力として、現状規定している技術的能力に加えて、財務状況等も審査項目に規定するとともに、当該事業者は当該項目を含め、運用規定に定めて開示する。
  • TSAから主務省への廃止の届出は終了計画と合わせて事前に提出することを規定する。TSAの認定業務廃止に際し、利用者に余裕をもって廃止の旨及びその終了計画(タイムスタンプの継続的な検証に係る項目、鍵の安全な廃棄及びその過程の記録・報告に関する事項等)を通知することを規定する。
  • TSA公開鍵証明書を発行する認証事業者は、電子署名法の認定認証事業者またはWebTrustの認証を取得した事業者であることを基準として規定する。
  • 電子データがある時点に存在していたこと及び当該電子データがその時点から改ざんされていないことを証明する情報である「タイムスタンプ」を、電子データに係る情報に付与する役務を提供する業務を「時刻認証業務」とする。時刻認証業務の中で、確実かつ安定的にタイムスタンプを発行するための要件を満たすものを、「認定時刻認証業務」とする。
  • 認定要件のポイント(抜粋)
    • デジタル署名方式を用いること。
    • 時刻源は国立研究開発法人情報通信研究機構のUTC(NICT)とすること。
    • 発行する(した)タイムスタンプと当該時刻源との時刻差が1秒以内となるよう、時刻の品質を管理及び証明する措置を講じること。
    • タイムスタンプは十分な安全性を有する暗号技術や装置等を用いて生成すること。

~NEW~
国土交通省 カーボンニュートラルポート検討会を開催します~水素等を活用したカーボンニュートラルポートの形成を通じた脱炭素社会の実現に向けて~
  • 国土交通省では、国際物流の結節点・産業拠点となる港湾において、水素、アンモニア等の次世代エネルギーの大量輸入や貯蔵、利活用等を図るとともに、脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化等を通じて温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラルポート(CNP)」の形成に取り組むこととしました。
  • 今般、全国でのCNP形成を目指すため、6地域においてCNP検討会を開催します。
  • 背景
    • 本年10月、第203回国会冒頭の菅内閣総理大臣の所信表明演説において、2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことが宣言されました。カーボンニュートラルを目指す上で不可欠な重要分野である水素は、発電、運輸、産業等幅広い分野における脱炭素化に貢献できるエネルギーであり、IEA(国際エネルギー機関)のレポート(2019年)では、多様なエネルギー課題を解決する水素の利用拡大のため、工業集積港を水素利用拡大の中枢にすることが提言されています。
    • こうした中、国土交通省では、我が国の輸出入の99.6%を取り扱い、国際物流の結節点・産業拠点となる港湾において、次世代エネルギーの大量輸入や貯蔵、利活用等を図るとともに、脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化や臨海部産業の集積を通じてCNPを形成し、水素等を活用した我が国全体の脱炭素社会の実現に貢献していきます。
    • このため、港湾における次世代エネルギーの需要や利活用方策、導入上の課題等について、まずは6地域においてCNP検討会を開催します。今後、各地域での検討結果を踏まえ、CNP形成のためのマニュアルを作成しつつ、全国の港湾におけるCNPの形成を目指します。また、今後、検討会の結果も踏まえつつ、国土交通省と資源エネルギー庁が連携し、水素等を活用したカーボンニュートラルポートの実現に向け、水素等の需要のポテンシャルや利用にあたっての技術的な課題の調査・検討等を進めていく予定です。
  • 対象港湾
    • コンテナターミナル、バルクターミナルのうち、多様な産業が集積する以下の6地域の港湾を事例として抽出し、CNP検討会を各地域で開催します。
    • 小名浜港、横浜港・川崎港、新潟港、名古屋港、神戸港、徳山下松港

ページTOPへ

Back to Top