危機管理トピックス
令和3年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について(警察庁)/新型コロナ対策本部(首相官邸)/顧客等からの著しい迷惑行為の防止対策の推進(厚労省)/AIネットワーク社会推進会議(第20回)AIガバナンス検討会(第16回)合同会議(総務省)
更新日:2022年2月14日 新着15記事
【もくじ】―――――――――――――――――――――――――
- 金融庁 業界団体との意見交換会において金融庁が提起した主な論点(令和4年1月)
- 内閣官房 第2回 孤独・孤立対策推進会議 配布資料
- 首相官邸 新型コロナウイルス感染症対策本部
- 内閣府 日本経済2021-2022-成長と分配の好循環実現に向けて-
- 経済産業省 「取引適正化に向けた5つの取組」を公表しました。
警察庁
- 犯罪統計資料(令和3年1~12月分)【確定値】
- 令和3年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について(速報版)
国民生活センター
- 【若者向け注意喚起シリーズ<No.7>】18歳から大人に!クレジットカードの使い方を考えよう!
- 【若者向け注意喚起シリーズ<No.8>】新生活が狙われる?引越直後の訪問販売トラブル-管理会社と関連があるかのように思わせる手口に気をつけて!-
- 飼育環境に問題があると思われるペットショップやブリーダーを見つけたら、どうしたらいいか。
- ブリーダーに対して購入予約金を支払う際に気を付けることはなにか。
厚生労働省
- 第4回 顧客等からの著しい迷惑行為の防止対策の推進に係る関係省庁連携会議
- 第2回「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」
総務省
- 家計収支編 2021年平均
- AIネットワーク社会推進会議(第20回)AIガバナンス検討会(第16回)合同会議
~NEW~
金融庁 業界団体との意見交換会において金融庁が提起した主な論点(令和4年1月)
▼主要行等
- 感染拡大を受けた事業継続計画(BCP)の点検等について
- 足下で、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大しており、金融機関においても、感染リスクの減少・感染防止の取組みが求められる。
- 業務継続計画(BCP)等を再度点検していただき、預貯金・融資等の顧客対応業務についてはしっかりと継続していただくとともに、可能な範囲で、リモート機能の活用やテレワーク等の推進、顧客や職員の十分な距離の確保に努めていただくなど、金融機能の維持と感染拡大防止の両立に取り組んでいただくようお願いしたい。
- 銀行口座等の旧姓使用に係る協力要請について
- 「旧姓の通称使用の拡大」については、女性活躍の視点に立った制度等の整備の一環として、政府としても各種の取組みを進めている。金融庁としても、住民票やマイナンバーカード等への旧姓併記を可能とする関係法令の改正時などに、本意見交換会を通じ、円滑な旧姓による口座開設等への対応についてお願いをしてきた。
- 金融機関の利用者等より、旧姓による口座開設に対する要望に加え、銀行に対して、普通預金口座の名義を旧姓のまま維持したいと申し出たところ、「旧姓は維持できない」ということ以上の説明はなく、早急に新姓に名義変更する必要があると言われた、身分証に旧姓が併記されているにもかかわらず、別途、口座を旧姓名義のままとする旨の申告書の提出が必要と言われたが、その必要性について、十分な説明がなされなかった 等といった、旧姓による口座開設等に関する対応状況や、必要な手続き等について、丁寧な顧客説明を求める意見が複数寄せられている。
- 旧姓使用に対する社会的な要請の高まりも踏まえ、希望する顧客に対する適切な対応をお願いしたい。具体的には、
- 旧姓による口座開設等に可能な限り前向きに対応いただくほか、申し込みを受けた際の丁寧な顧客説明の徹底、
- さらに、旧姓による口座開設等に真に必要な手続きや、旧姓名義で取引可能なサービス等に関するホームページでの周知など、積極的な情報発信を通じ、顧客からの十分な理解を得られるよう努めていただきたい。
- 金融庁としても、関係省庁と連携しつつ、各金融機関における旧姓の通称使用への対応状況や、対応を進める上での課題等の実態把握を目的としたアンケート調査を実施する予定なので、協力をお願いしたい。
- 外貨建保険の販売会社における比較可能な共通KPIについて
- 金融庁では、顧客本位の良質な金融商品・サービスを提供する金融事業者の選択に一層貢献するとともに、顧客の各業態の枠を超えた商品の比較を容易にする観点から、外貨建保険について、投資信託の共通KPIと同様の基準で定義した2つの指標を1月18日に公表。
- 公表に当たっては、共通KPIの実態をイメージしやすいよう、外貨建保険を販売する主要な銀行等に対し、2021年時点の数値の試算を依頼し、その結果を分析してとりまとめたので、内容について2点紹介したい。
- 販売会社が、外貨建保険でどれくらいのリターンを個々の顧客に提供しているかを示す「運用評価別顧客比率」については、6割程度の顧客の運用評価率がプラスであり、逆に4割程度の顧客がマイナスであった。
- 銘柄ごとの手数料とリターンの関係を示す「銘柄別コスト・リターン」については、コストの上昇に伴いリターンは一定程度下落する傾向。その要因については、外貨建保険は、早期に解約するほど解約控除が大きくなる場合が多いため、契約期間が長いほど1年あたりリターンが高くなる傾向。加えて、契約期間が長いほど1年あたりの代理店手数料率は小さくなるため、コストも低くなる傾向がある。すなわち、契約期間の長短がこの関係に影響しているのではないかと考えられる。
- なお、本KPIを公表する際には、保険は死亡保障などの保障機能を有しているが、本KPIにはこのような機能が反映されていないこと、「銘柄別コスト・リターン」については、保険会社が販売代理店に支払う代理店手数料率をコストと定義している一方、投資信託のコスト・リターンについては、顧客が負担する販売手数料率及び信託報酬率をコストとしていること、から、これのみをもって投資信託と単純に比較することは必ずしも適切ではない点について、顧客に誤解を与えないよう留意願いたい。
- 今後、外貨建保険を販売している金融事業者においては、自社の共通KPIを公表することで、販売商品がどの程度リターンを生じているかの「見える化」を進め、顧客本位の業務運営をさらに推進いただくことを期待。
- マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策について
- マネロンガイドラインの対応すべき事項について、2024年3月末に向けて態勢整備を進められていると承知。
- 金融庁としては、引き続き、預金取扱金融機関を中心に、財務局と協働して、マネロン等対策に係る検査を実施していく。
- 最近、金融機関を装い、マネロン等対策の名目で、利用者情報を不正に入手しようとするフィッシングメールが確認されている。
- 現在、継続的顧客管理のため、顧客の情報や取引の目的等を電子メールやウェブ上で確認する取組みを進めている金融機関も多いと思われるが、このようなフィッシング手口と継続的顧客管理の取組みが混同され、忌避されることのないよう十分配慮いただきたい。
- 顧客に対し、金融機関を名乗る不審な宛先からのメールやSMSに注意すること、継続的顧客管理の一環で取引口座の暗証番号やパスワード等をオンライン上で入力させることはない等のフィッシングへの注意喚起も併せて、取り組んでいただきたい。
- このような事態も踏まえ、金融庁では政府広報を含め、各業界団体と連携して、マネロン等対策に係る確認手続きについて国民の皆様への周知に一層努めていく予定。
- 引き続き、マネロン等対策に係る周知・広報活動に努めてまいりたいと考えており、金融庁と連携して取り組める活動があれば、積極的に提案いただければ幸い。
- なお、マネロン等対策について預金取扱金融機関から、さまざまな質問・意見をいただいている。特に、継続的顧客管理における対応については多くの声をいただいており、それを踏まえ、より分かり易い考え方を示せるよう整理を進めている。協会等を通じ、可能な限り早く考え方を示す予定。
- 今後もマネロン等対策に係る情報発信を積極的に行い、各金融機関のマネロン等管理態勢の高度化を後押ししていく。
- 2022年の主要な国際動向について
- サステナブル・ファイナンス
- 2022年のインドネシア議長下でのG20でも気候変動ファイナンスは引き続きプライオリティとされている。例えばG20傘下のサステナブル・ファイナンス作業部会(SFWG)では、2023年にかけて、日本が主張してきたトランジションファイナンスに関するハイレベル原則を策定予定。脱炭素化に向け、排出削減が難しいセクターの着実な移行を民間資金により支援する取組みについて、国際的な目線が活発に議論されることになる。
- 民間セクターでの取組みとしては、日本の金融機関も参加している「ネット・ゼロのためのグラスゴー金融連合(GFANZ)」などにおいて、今後、グローバルな金融機関としてのベストプラクティスが示されていくなど、実務における国際的な目線を揃えるような作業も広がりを見せている。例えば、トランジションファイナンスと定義されるローンの具体的な内容について、その評価手法を含めた検討がなされると承知。
- また、気候変動以外のサステナブル分野の議論も進展する見込み。例えば、G7議長国であるドイツはこの分野に熱心であるほか、4月末には中国・昆明で生物多様性に関するCOP15が開催される予定。金融セクターの関連では、生物多様性に関する開示の議論が今後具体的に進展する見込み。加えて、ジェンダー平等など、金融セクターにおける多様性と包摂(Diversity and Inclusion)の向上に関する議論も高まっている。
- こうした国際的な議論は、評価手法のあるべき姿など実務上の具体的な目線を巻き込んで、引き続き非常に速いスピードで進む可能性がある。金融庁としても国際的な議論の場に積極的に参加しつつ、各金融機関と密接に意見交換・情報交換を行いたい。
- オペレーショナル・レジリエンス
- 金融安定理事会(FSB)やバーゼル銀行監督委員会(BCBS)などにおいて、金融機関の委託先について、少数のサービスへの集中、サプライチェーンの複雑化等、従来の外部委託に関する規制・監督手法では対応できない課題が出現し、近年、大きな脆弱性・リスクと意識されている。
- 2022年は、例えば、オペレーション・チェーンが長くなるなかで、(1)重要なサービス提供とは何か、(2)市場における代替可能性などの視点をどう織り込んでいくか、などにつき、国際的な目線をより具体的に議論していく予定。
- これまでの作業においても、金融安定理事会の市中協議文書に全国銀行協会から意見が提出されているが、作業が具体化された際は、引き続き緊密に意見交換をしてまいりたい。
- サステナブル・ファイナンス
▼全国地方銀行協会/第二地方銀行協会
- 事業者支援について
- 新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中で、これまで事業者の支援に尽力いただき感謝申し上げる。
- 足元では、オミクロン株の感染が拡大しており、2021年末にも、関係省庁から官民金融機関へ要請させていただいたが、営業現場の第一線まで顧客に寄り添った支援をしっかりと浸透させ、引き続き、事業者の資金繰り支援に万全を期していただくよう改めてお願いしたい。
- その上で、様々な課題に直面する事業者に対して、信用保証協会などの地域の関係者と連携して、経営改善・事業再生・事業転換支援等の取組みを進めていただきたい。
- また、地域企業のデジタル化や脱炭素に向けた対応についても支援を行い、地域経済の活性化に貢献していくことを期待している。
- 地域金融機関における投資商品の販売について
- 昨年、金融庁に寄せられた苦情を分析したところ、地域金融機関から、外貨建の一時払い保険や仕組み債を購入した高齢者やその親族からの苦情が多く見受けられた。このため、2022年はこうしたリテールビジネスについても、しっかりと検証してまいりたい。
- 具体的には、顧客の属性やライフプランなど顧客の状況を十分に理解した上でニーズに即した販売が行われているか、短期的な収益を追求するあまり販売手数料の高い商品を過度に推奨する業績評価体系となっていないか、といった顧客本位の業務運営に関する論点に加えて、そもそも経営理念を踏まえて地域で果たす役割をどのように考えているか、経営戦略においてリテールビジネスをどのように位置づけているかといった、地域金融機関としての経営のあり方についても対話をしてまいりたい。
▼日本証券業協会
- 「モデル・リスク管理に関する原則」の公表について
- 11月12日に、「モデル・リスク管理に関する原則」を公表。これは、GSIBs・D-SIBsを対象に、モデル・リスクを管理する態勢の整備を求めるもの。
- モデル・リスクとは、モデルの誤りや不適切な使用に伴う悪影響のリスクを指す。モデル・リスク管理の必要性は、グローバル金融危機後に本格的に認識され、大規模な金融機関を中心に態勢の構築が進んできた。
- 足元では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等、金融機関を取巻く不確実性の高まりは、過去に観測されたパターンが将来においても成り立つとは限らない事実を改めて認識させるなど、モデル・リスクの実効的かつ能動的な管理はますます重要となっている。
- こうした認識の下、金融庁はこれまで、モデル・リスク管理態勢の実態把握や金融機関との意見交換等を通じて、我が国におけるモデル・リスク管理のあり方について対話を重ねてきた。
- 原則の公表を踏まえて、リスク管理の高度化に向けて、引き続き、対話を実施してまいりたい。
- ノンバンク金融仲介(NBFI)
- 金融安定理事会(FSB)及び証券監督者国際機構(IOSCO)では、2022年も引き続きノンバンク金融仲介(NBFI)に関する作業が優先課題として進められる予定。2022年においては、2020年以降行われてきた分析作業が概ね完了する予定であり、それらの成果を踏まえて、政策関連の議論に軸足が移っていく見通し。
- マネー・マーケット・ファンド(MMF)については、前回言及した通り、MMFの強靭性を向上させる政策オプションをまとめた最終報告書が2021年10月に公表され、G20首脳会議で承認された。我が国としても本報告書を踏まえた対応が必要であることから、市場関係者と緊密に連携して取り組むので、協力をお願いしたい。
- また、MMF以外のノンバンク金融仲介に関する幅広いトピックについても作業を進めている。コロナ発生下のファンドの流動性リスク管理を分析するプロジェクト、社債市場の流動性及び市場参加者の行動とその背景を分析するプロジェクトについては、2022年中に報告書を取りまとめる予定。
- このほか、コロナ発生下の証拠金の慣行に関する分析プロジェクトについては、分析結果に対する市中協議が2021年10月26日に公表された。市中協議に対するコメント期限は2022年1月26日まで延期されたので、引き続き内容を検討の上、意見とその根拠としての背景事実や考え方の提供をお願いしたい。
- IOSCOの「投資ファンド統計報告書」について
- IOSCOは、2022年1月4日に「投資ファンド統計報告書」と題する年次報告書を公表した。
- 本報告書は、2020年の投資ファンド業界のグローバルなトレンドについて、各当局からデータを収集し、IOSCOが分析したもの。ヘッジファンド、オープン・エンド型ファンド、クローズド・エンド型ファンドの3類型について、レバレッジや流動性の分析結果が紹介されている。
- 本報告書は、2020年1月1日から同年12月31日のデータを基にIOSCOが初めて作成を試みたもの。今後、年次プロジェクトとして毎年、データ収集・分析作業を行い、内容の精緻化及び充実化を図っていく予定。今回は、データの適時の入手に係る制約などの観点から金融庁からのデータ提出は見送ったものの、今後、金融庁も本プロジェクトに参画できればと考えている。
- 興味深い内容が含まれており、一読いただければ幸い。
~NEW~
内閣官房 第2回 孤独・孤立対策推進会議 配布資料
▼資料1: 孤独・孤立対策の今後の取組について
- 「あなたはひとりじゃない~声をあげよう、声をかけよう」キャンペーンの開催
- 「孤独・孤立は誰にでも起こりうることであり、それについて話してもいい」という認識を広げ、声を上げやすい環境とともに、周囲の方々も声をかけ、受け止めることのできる社会認識を醸成するため、孤独・孤立の状況や立ち直った体験等を話す、知る、共感する様々なイベント、多元的なキャンペーンを行う。
- 「ひとりじゃないカフェ」【内閣官房】(第1回テーマ:「誰にでもある孤独」2月21日予定)
- 野田大臣(ホスト)、大西参与(進行)がゲスト2人を迎え、孤独の体験について語り合う
- 一般から募集した意見・質問にも回答
- 視聴者の共感を得る構成を検討し、趣旨のメッセージを発信
- オンラインで動画配信(事後はアーカイブで視聴可能) ※ 6月まで計3回程度開催を予定
- ユース・ラウンド・テーブル(2月26日予定)【内閣府】
- 中学生~20代で構成される「ユース政策モニター」のグループ・ワークで孤独・孤立対策について議論・発表
- サイトを活用した経験談の募集(2月~6月)【内閣官房】
- ネット等で支援者や経験者の体験談を公募し、ウェブサイトに掲載
- SNS事業者との連携(周知活動、Live配信等)
- 政府広報の活用(2月・4月)
- (2月)ラジオ番組内での広報、SNSでキャンペーン広告
- (4月)年度当初における児童や新社会人等へのメッセージ発信
- 各府省協力によるSNSの発信【関係府省庁】
- 孤独・孤立に関する駐日大使会合(仮称)(4月~5月)【内閣官房・外務省】
- 共通の課題・関心を有する在京大使館大使等を集めて意見交換。それぞれの国の状況や取組を報告。
- 「ひとりじゃないカフェ」【内閣官房】(第1回テーマ:「誰にでもある孤独」2月21日予定)
- 「孤独・孤立は誰にでも起こりうることであり、それについて話してもいい」という認識を広げ、声を上げやすい環境とともに、周囲の方々も声をかけ、受け止めることのできる社会認識を醸成するため、孤独・孤立の状況や立ち直った体験等を話す、知る、共感する様々なイベント、多元的なキャンペーンを行う。
- 孤独・孤立対策ウェブサイトの充実
- 孤独・孤立に悩んでいる人が増加していると懸念される中、各種支援制度や相談先の情報が一元化されていない。
- スティグマにより、孤独・孤立に陥り苦しんでいる人が支援を求めることにためらいを生じさせている。
- 各種支援制度や相談先の情報を一元化し、悩みごとに応じて自動応答で紹介
- 孤独・孤立に陥った時に支援を求める声を上げやすい環境を整備
- 孤独・孤立対策 官民連携プラットフォームについて(経緯)
- コロナ禍が長期化し、孤独・孤立の問題が顕在化。支援機関単独では全ての相談対応は困難な現状。
- 経済財政運営と改革の基本方針2021(令和3年6月18日閣議決定)においては、「官・民・NPO等の取組の連携強化の観点から、各種相談支援機関、NPO等の連携の基盤となるプラットフォームの形成を支援」することとされた。
- 全国的にNPO等支援を行う中間支援団体、分野ごとの全国団体等、15団体が集まり、プラットフォームの検討を始めるための準備会合を開催(令和3年9月27日、菅総理、加藤官房長官、坂本担当大臣(当時)が同席)。
- 準備会合では、各参加者から決意表明があり、総理等から今後の期待と積極的支援に関する発言があった。
- 準備会合後、参加団体と議論を深めプラットフォームの役割・あり方を検討。
- 孤独・孤立対策の重点計画(令和3年12月28日推進会議決定)に「連携の基盤となるプラットフォームの形成支援」が盛り込まれている。
- 令和4年1月26日に第2回準備会合を開催し、規約案等プラットフォームの体制について合意。
- 孤独・孤立の実態把握に関する全国調査の概要
- 調査の目的
- 我が国における孤独・孤立の実態を把握し、各府省における関連行政諸施策の基礎資料を得ることを目的として実施(調査は、統計法(平成19年法律第53号)に基づく一般統計調査として実施)
- 調査の対象等
- 調査の対象:全国の満16歳以上の個人
- 報告者数:約2万人(住民基本台帳を母集団とした無作為抽出法により選定)
- 調査事項
- [孤独に関する事項]孤独感(UCLA尺度・直接質問)、継続期間、これまでに経験したライフイベント(家族との離別・死別、人間関係の重大なトラブル等)、社会や他人とのかかわり方の満足度
- [孤立に関する事項]外出頻度、外出目的、行動範囲、社会的交流(家族・友人とのコミュニケーション手段や頻度)、社会参加(活動への参加状況)、各種支援の状況、他者への手助けの状況
- [その他関連事項]コミュニケーションツールの利用状況、不安や悩みの相談相手の有無、不安や悩みを相談する際の感情、心身の健康状態、コロナ禍におけるコミュニケーションの変化・生活の変化
- [属性事項]年齢、性別、配偶者の有無、同居人の有無・数、収入を得ている同居人の数、教育・就業状態、居住形態(住宅の種類、持ち家か否か)、世帯の年間収入
- 調査の方法等
- 調査期日:令和3年12月1日
- 調査の流れ:内閣官房 → 調査実施事務局※ → 報告者
- 調査の方法:令和3年11月下旬に調査実施事務局から報告者あてに調査書類を郵送。報告者は「オンラインにより回答」又は「調査票に回答を記入の上、郵送により回答」のいずれかの方法を選択し、令和4年1月21日までに回答 ※調査は株式会社サーベイリサーチセンターに委託して実施
- 集計事項
- 孤独感が高い人や孤立度合いが大きい人の属性・傾向(年齢、性別、教育・就業状況等)など、孤独・孤立の実態を概括的に把握するために必要な結果を集計
- 具体的には、年齢、性別、配偶者の有無等の「属性事項」と「孤独に関する事項」、「孤立に関する事項」とのクロス集計などを実施
- 結果の公表
- 調査の結果は、インターネットにより令和4年3月頃に公表予定
- 調査の目的
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首相官邸 新型コロナウイルス感染症対策本部
▼新型コロナウイルス感染症対策本部(第87回)資料
- 感染状況について
- 全国の新規感染者数(報告日別)は増加が続き、直近の1週間では10万人あたり約505人となっているが、今週先週比は1.19で増加速度の鈍化傾向が続いている。新規感染者の年代別の割合では20代が減少する一方、10歳未満や60代以上で増加している。
- まん延防止等重点措置が適用されている35都道府県のうち、島根県、広島県、山口県、長崎県、熊本県、宮崎県及び沖縄県では今週先週比が1以下となり、新規感染者数は減少傾向あるいは上げ止まりとなった。また、群馬県も今週先週比が0.99と減少の兆しがある。それ以外の都道府県においても今週先週比は低下傾向で、増加速度の鈍化が継続している。新規感染者数の減少が続く沖縄県では、全ての年代で減少している。また、重点措置区域以外の秋田県、山梨県、鳥取県及び愛媛県でも今週先週比が1以下となった。
- 全国で新規感染者数の増加速度は鈍化しているが、療養者数、重症者数及び死亡者数の増加が継続している。
- 首都圏や関西圏ではほぼオミクロン株に置き換わっている。
- 実効再生産数 : 全国的には、直近(1/24)で1.07と1を上回る水準となっており、首都圏では1.09、関西圏では1.06となっている。
- 地域の動向
※新規感染者数の数値は、報告日ベースの直近1週間合計の対人口10万人の値。- 北海道 新規感染者数は今週先週比が1.30と増加が続き、約459(札幌市約669)。30代以下が中心。病床使用率は約3割。
- 東北 青森の新規感染者数は今週先週比が1.18と増加が続き、約221。30代以下が中心。病床使用率は3割強。山形、福島でも新規感染者数の増加が続き、それぞれ約171、194。いずれも今週先週比が1を上回る水準で増加。病床使用率について、山形では4割強、福島では4割強。
- 北関東 群馬の新規感染者数は今週先週比が0.99と1を下回り、約347。30代以下が中心。病床使用率は6割弱。茨城、栃木では新規感染者数の増加が続き、それぞれ約346、300。いずれも今週先週比が1を上回る水準で増加。病床使用率について、茨城、栃木では3割強。
- 首都圏(1都3県) 東京の新規感染者数は今週先週比が1.21と増加が続き、約926と全国で最も高い。30代以下が中心であるが、10歳未満も増加傾向。病床使用率は5割強、重症病床使用率は約4割。埼玉、千葉、神奈川でも新規感染者数の増加が続き、それぞれ約550、537、613。いずれも今週先週比が1を上回る水準で増加。病床使用率について、埼玉では7割弱、千葉では6割強、神奈川では7割弱。重症病床使用率について、神奈川では約4割。
- 中部・北陸 石川の新規感染者数は今週先週比が1.20と増加が続き、約297。30代以下が中心。病床使用率は5割強。新潟、長野でも新規感染者数の増加が続き、それぞれ約156、193。病床使用率について、新潟では3割強、長野では9割強。
- 中京・東海 愛知の新規感染者数は今週先週比が1.13と増加が続き、約521。30代以下が中心。病床使用率は5割強。岐阜、静岡、三重でも新規感染者数の増加が続き、それぞれ約302、324、292。いずれも今週先週比が1を上回る水準で増加。病床使用率について、岐阜、静岡では5割強、三重では5割弱。
- 関西圏 大阪の新規感染者数は今週先週比が1.15と増加が続き、約871。30代以下が中心。病床使用率は約9割、重症病床使用率は4割強。京都、兵庫、和歌山でも新規感染者数の増加が続き、それぞれ約689、714、387。いずれも今週先週比が1を上回る水準で増加。病床使用率について、京都では6割弱、兵庫では7割強。重症病床使用率について、京都では5割強、兵庫では2割強。
- 中国・四国 広島の新規感染者数は今週先週比が0.81と1を下回り、約267。30代以下が中心。病床使用率は5割強、重症病床率は3割強。島根、山口でも今週先週比がそれぞれ0.89、0.85と1を下回り、新規感染者数はそれぞれ約77、161と減少。岡山、香川では新規感染者数の増加が続き、それぞれ約391、246。いずれも今週先週比が1を上回る水準で増加が継続。病床使用率について、島根では約3割、岡山では5割強、山口では4割強、香川では5割強。
- 九州 福岡の新規感染者数は今週先週比が1.17と増加が続き、約642。30代以下が中心。病床使用率は8割強。佐賀、大分、鹿児島でも新規感染者数の増加が続き、それぞれ約432、269、263。いずれも今週先週比が1を上回る水準で増加。長崎、熊本、宮崎では今週先週比がそれぞれ0.91、0.85、0.86と1を下回り、新規感染者数はそれぞれ276、344、213。病床使用率について、佐賀では3割強、長崎、宮崎では4割強、熊本では6割強、大分では4割強、鹿児島では6割弱。重症病床使用率について、熊本では2割強。
- 沖縄 新規感染者数は今週先週比が0.67と1を下回る水準が続き、約295。八重山地域では増加が継続している。新規感染者は30代以下が中心。病床使用率は約6割、重症病床使用率は5割強。
- 上記以外 岩手、宮城、富山、福井、滋賀、奈良、徳島、高知では、それぞれ約84、198、203、200、496、516、169、225。いずれも今週先週比が1を上回る水準で増加が継続。秋田、山梨、鳥取、愛媛では今週先週比がそれぞれ0.82、0.82、0.65、0.87と1を下回り、新規感染者数はそれぞれ132、235、122、133。病床使用率について、岩手では4割強、宮城、秋田、富山、徳島では3割強、福井では約2割、山梨では5割強、滋賀では約6割、奈良では7割強、鳥取では2割強、愛媛では4割弱、高知では約4割。
- 今後の見通しと必要な対策
- 全国の新規感染者は増加が継続しているが、増加速度は鈍化している。感染は家庭、学校、保育所、職場、介護福祉施設などの場で継続していると考えられる。夜間滞留人口については、重点措置区域ではおおむね減少傾向にあるが、一部で増加している区域もある。一部の地域で新規感染者数の減少傾向や上げ止まりがみられる。大都市においても、今週先週比や報告日別の実効再生産数が1に近づきつつあることから、今後新規感染者数がピークを迎える可能性がある。一方、報告の遅れや検査のひっ迫により、公表データが実態と乖離している可能性が指摘されていることや、今後2系統に置き換わることで再度増加に転じる可能性にも注意が必要である。
- オミクロン株へと置き換わりが進んでおり、より重症化しやすいデルタ株による感染者は減少しているが、未だに検出されている。オミクロン株による感染拡大が先行した沖縄県では新規感染者数が減少しているが、入院患者・施設療養者が減少に転じるまで2週間程度のタイムラグが見られた。また、介護福祉施設における感染者も減少に至るまで同様の傾向であった。
- 今後、多くの地域で新規感染者数が若者世代中心に減少しても、当面は軽症・中等症の医療提供体制等はひっ迫が続き、さらに、高齢の重症者数が増加して重症病床もひっ迫する可能性も高まっている。また、基礎疾患を有する陽性者でコロナ感染による肺炎が見られなくても、感染により基礎疾患が増悪することで、入院を要する感染者が増加することにも注意が必要。
- 例年、この時期は救急搬送事案が多く発生しており、救急搬送困難事案に係る状況調査によれば、コロナ疑い事案よりも非コロナ疑い事案が増加している自治体が多い。コロナ疑い事案の急増もあり、救急搬送困難事案は、昨年の同時期や夏の感染拡大時を上回る状況にある。通常医療、特に救急医療に対して既に大きな負荷がかかっている。
- オミクロン株の特徴に関する知見
- 【感染性・伝播性】オミクロン株はデルタ株に比べ、世代時間が約2日(デルタ株は約5日)に短縮、倍加時間と潜伏期間も短縮し、感染後の再感染リスクや二次感染リスクが高く、感染拡大の速度も非常に速いことが確認されている。なお、潜伏期間よりも発症間隔が短いとするデータが提示されており、これまでの株と同様に発症前の伝播は一定程度起きていると考えられる。
- 【感染の場・感染経路】国内では、多くの感染がこれまでと同様の機会(換気が不十分な屋内や飲食の機会等)で起きており、感染経路もこれまでと同様に飛沫やエアロゾルの吸入、接触感染等を介していると考えられている。
- 【重症度】オミクロン株による感染はデルタ株に比べて相対的に入院のリスク、重症化のリスクが低い可能性が示されているが、オミクロン株感染による入院例が既に増加している。
- 【ウイルスの排出期間】オミクロン株感染症例におけるウイルスの排出については、ワクチン接種の有無にかかわらず時間の経過とともに減少し、有症状者では、従来株と同様に発症日をゼロ日目として、10日目以降において排出する可能性は低いことが示された。また、無症状者では、診断日から8日目以降において排出する可能性が低いことが示された。
- 【ワクチン効果】初回免疫によるオミクロン株感染に対する発症予防効果は著しく低下するが、入院予防効果は一定程度保たれている。また、ブースター接種によるオミクロン株感染に対する発症予防効果や入院予防効果が回復することも報告されている。
- 【2系統】海外の一部地域ではBA.2系統による感染が拡大している。現状、国内におけるオミクロン株の主流はBA.1系統であるが、BA.2系統も検疫や国内で検出されている。今後も一定数のゲノム解析によるモニタリングを継続する必要がある。なお、BA.2系統はBA.1系統との比較において、実効再生産数及び家庭内二次感染リスク等の分析から、感染性がより高いことが示されている。デンマークの報告によれば、重症度について、BA.1系統とBA.2系統で入院リスクに関する差は見られないとされている。また、英国の報告では、ワクチンの予防効果にも差がないことが示されている。
- オミクロン株による感染拡大を踏まえた取組
- 【感染急拡大地域における検査・診断及びサーベイランス】検査診断体制や保健所への届出処理がひっ迫し、公表データと実態との乖離が懸念される。発生動向を把握するため、実効性ある適切なサーベイランスの検討が必要。さらに、これまでの知見等も踏まえた検査・積極的疫学調査の重点化などを実施すべき。また、感染に不安を感じて希望する方を対象とした無料検査については、検査需要の急増と検査能力に注意が必要であり、優先度の高い検査が確実にできる体制を確保することが必要。
- 【国内の変異株監視体制】全国的に感染拡大が進む中で、オミクロン株への置き換わりの状況を含めた地域の感染状況に応じた監視体制を継続させる必要がある。また、重症者やクラスター事例等ではデルタ株を含めてゲノム解析による確認も必要。
- 【自治体における取組】自治体では、地域の感染状況及び今後の感染者数や重症者数の予測に基づき、必要病床数と医療従事者の確保や地域に必要な保健所機能の維持と体制強化のための応援確保、自宅療養者に対する訪問診療やオンライン診療体制の構築について機動的に取り組むことが必要。その際、高齢者や基礎疾患のある者など、重症化リスクのある患者を対象とする経口治療薬や中和抗体薬を迅速に投与できる体制を確保することが求められる。また、冬の時期は通常医療でも救急搬送が必要な急性疾患が多くなるため、コロナ医療と通常医療とのバランスに留意すべき。感染が急拡大した場合には、重症化リスクの高い方について、迅速かつ確実に受診・健康観察に繋げることが必要。また、コロナに罹患していても、基礎疾患の治療が継続できるような体制を整えることが必要。
- 【ワクチン未接種者、追加接種者への情報提供の再強化】自治体では、ワクチン接種に関する情報提供を進めることが求められる。未接種者へのワクチン接種とともに、既に開始している追加接種を着実に実施していくことも必要。高齢者の感染者増加が今後も継続する可能性がある。このため、高齢者等への接種を更に加速化するとともに、高齢者等以外の一般の方々についても、順次、できるだけ多く前倒しを実施することが求められる。
- 【水際対策】入国後の待機期間については、10日間から7日間にさらに短縮された。今後の水際対策については、海外及び国内のオミクロン株など変異株の流行状況なども踏まえて検証する必要がある。また、入国時検査での陽性者は、海外における流行株監視のため、全ゲノム解析を継続させることが必要。
- オミクロン株の特徴を踏まえた感染防止策の強化・徹底
- オミクロン株による感染拡大の状況を踏まえ、2月4日の新型コロナウイルス感染症対策分科会において提言が取りまとめられたところであり、感染が広がっている場面・場所においてオミクロン株の特徴を踏まえた感染防止策の強化・徹底が求められる。
- 学校・幼稚園・保育所等においては、新型コロナウイルス感染陽性者や濃厚接触者が多くの地域で増加している。自治体による教職員や保育士などに対する積極的なワクチンの接種促進が必要。また、分散登校やリモート授業などの組み合わせによる教育機会の確保や社会機能維持にも配慮する必要がある。
- 介護福祉施設においては、入所者及び従事者に対するワクチンの追加接種を進めるとともに、従業者等へは積極的な検査を実施することも必要。また、施設等における感染管理や医療に関して外部からの支援が重要。
- 職場においては、社会機能維持のため、業務継続計画を早急に点検することに加え、企業におけるテレワークの活用や休暇取得の促進等により、出勤者数の削減に取り組むとともに、接触機会を低減することが求められる。また、従業員の体調管理を徹底することが必要であることに加え、職域におけるワクチンの追加接種を積極的に進めるべきである。
- 現在の感染状況を市民や事業者の皆様と広く共有して、感染拡大防止に協力していただくことが不可欠
- 行政・事業者・市民の皆様には、オミクロン株においても基本的な感染防止策は有効であることから、不織布マスクの正しい着用、手指衛生、換気などの徹底を継続していただくことが必要。また、三つの密(密集、密閉、密接)が重なるところは最も感染リスクが高いが、オミクロン株は伝播力が高いため、一つの密であってもできるだけ避けることが必要。さらに、重症化予防・発症予防の観点から、ワクチンの追加接種を受けていただくことが効果的である。
- 外出の際は、混雑した場所や換気が悪く大人数・大声を出すような感染リスクの高い場面・場所を避けることが必要。行動はいつも会う人と少人数で。飲食は、できるだけ少人数で黙食を基本とし、飲食時以外はマスクの着用を徹底することが必要。
- ご自身やご家族の命を守るため、同時にオミクロン株による感染拡大防止のためにも、軽度の発熱、倦怠感など少しでも体調が悪ければ外出を控えるとともに、自治体等の方針に従って受診や検査をすることが必要。
▼新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(令和4年2月10日変更)
- 令和4年2月10日には、感染状況や医療提供体制・公衆衛生体制に対する負荷の状況について分析・評価を行い、感染の再拡大を防止する必要性が高いこと等から、法第31条の4第3項に基づき、重点措置区域に高知県を追加する変更を行うとともに、高知県において、まん延防止等重点措置を実施すべき期間を同月12日から同年3月6日までの23日間とし、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、岐阜県、愛知県、三重県、香川県、長崎県、熊本県及び宮崎県においてまん延防止等重点措置を実施すべき期間を同年3月6日まで延長し、公示を行った。
- 令和4年2月のできるだけ早期に1日100万回まで加速化することを目指して取組を強化する。具体的には、2回目接種から6か月を経過した方々への接種券の配布促進や接種会場の増設などに取り組むほか、職域接種の積極的な活用を推進するとともに、自治体に配布したワクチンなども活用して、各自治体の判断により、地域における社会機能を維持するために必要な事業に従事する方への接種も進める。
- 国民への周知等
- 国民に対し、基本的な感染対策を徹底することに加え、飲食はなるべく少人数で黙食を基本とすること、会話をする際にはマスクの着用を徹底すること、感染リスクの高い場面・場所への外出は避けること、家庭内においても室内を定期的に換気するとともにこまめに手洗いを行うこと、子供の感染防止策を徹底すること、高齢者や基礎疾患のある者はいつも会う人と少人数で会う等、感染リスクを減らすこと等を促す。
- 学校等
- 「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル」等を踏まえた対応を基本としつつ、特に感染リスクが高い教育活動については、同マニュアル上のレベルにとらわれず、基本的には実施を控える、又は感染が拡大していない地域では慎重に実施を検討するといった対応を行う。
- 学齢期の子どもがいる医療従事者等の負担等の家庭・地域の社会経済的事情等を考慮し、学校全体の臨時休業とする前に、地方公共団体や学校設置者の判断により、児童生徒等の発達段階等を踏まえた時差登校や分散登校、オンライン学習を組み合わせたハイブリッドな学習形態を実施する。また、学校の臨時休業は、感染状況を踏まえ、学校設置者の判断で機動的に行い得るものであるが、感染者が発生していない学校全体の臨時休業については、児童生徒等の学びの保障や心身への影響等を踏まえ、慎重に検討する。
- なお、大学等においても適切に対応する。
- 保育所、認定こども園等
- 保育所等が果たす社会的機能を維持するため原則開所を要請するとともに、医療従事者等の社会機能維持者等の就労継続が可能となるよう、休園した保育所等の児童に対する代替保育を確保するなど、地域の保育機能を維持する。
- 「保育所における感染症対策ガイドライン」等を踏まえた対応を基本としつつ、感染リスクが高い活動を避けるとともに、児童をできるだけ少人数のグループに分割するなど、感染を広げない形での保育の実践を行う。
- 保護者が参加する行事の延期等を含めて大人数での行事を自粛する。
- 発育状況等からマスクの着用が無理なく可能と判断される児童については、可能な範囲で、一時的に、マスク着用を奨める。ただし、2歳未満児のマスク着用は奨めず、低年齢児については特に慎重に対応する。マスクを着用する場合には、息苦しくないか、嘔吐していないかなどの子どもの体調変化に十分注意するほか、本人の調子が悪い場合などは無理して着用させる必要はないこと。さらに、一律に着用を求めたり、児童や保護者の意図に反して実質的に無理強いすることにならないよう、現場に対して留意点を丁寧に周知し、適切な運用につなげる。
- なお、放課後児童クラブ等においても同様の取扱とする。
- 高齢者施設
- 高齢者施設等の利用者及び従事者に対するワクチン追加接種を速やかに実施する。
- 高齢者施設等の感染制御や業務継続について支援体制を強化する。
- 高齢者施設等の利用者が新型コロナウイルス感染症から回復して退院する場合の早期受け入れや施設内の療養環境整備を行うため、医師・看護師の派遣など高齢者施設等での体制強化を図る。
- レクリエーション時のマスク着用、送迎時の窓開け等、「介護現場における感染対策の手引き」に基づく対応を徹底する。
- 面会者からの感染を防ぐため、感染が拡大している地域では、オンラインによる面会の実施も含めて対応を検討する。通所施設において、導線の分離など、感染対策をさらに徹底する。
- 事業者
- 緊急事態宣言の発出を待つことなく、業務継続の観点からも、在宅勤務(テレワーク)の活用等による出勤者数の削減目標を前倒しで設定する。
- 事業継続が求められる業種に係る業務継続計画(BCP)の確認等を進める。
- 追加接種については、2回目接種完了から8か月以上経過した方に順次、接種することを原則としていたが、感染防止に万全を期する観点から、まずは、重症化リスクが高い高齢者などの方々の接種間隔を前倒しするとともに、接種を加速化し、並行して、予約に空きがあれば、できるだけ多くの一般の方にも更に接種間隔を前倒して接種する。併せて、一般の方への接種を実施するに当たって、各自治体の判断により、教職員、保育士、警察官、消防職員など、地域における社会機能を維持するために必要な事業の従事者等に対して優先的に追加接種をするような取組も進める。追加接種に使用するワクチンについては、1回目・2回目に用いたワクチンの種類にかかわらず、mRNAワクチンを用いる。また、引き続き1回目・2回目未接種者に対する接種機会を確保し、接種を促進する。これらの接種に使用するワクチンについて、安定的な供給を行う。
- 軽度であっても症状が現れた場合に、早期に陽性者を発見することによって感染拡大を防止する観点から、政府は、早期の受診と診療・検査医療機関での抗原定性検査キット等を活用した迅速な検査を促す。抗原定性検査キットについて、感染の急拡大に伴う需要増により地域によっては一時的に供給不足が生じていることから、国が買取保証を行い緊急の増産・輸入要請をすることや、優先度に応じた物流の流れを確保すること等により、確保に万全を期す。さらに、政府は、同様の観点から、医療機関や高齢者施設、保育所等において従事者等に毎日の健康状態を把握するための健康観察アプリも活用しつつ、迅速に検査を実施できるよう、都道府県と連携しつつ抗原定性検査キット最大約780万回程度分を確保、配布しており、その適切な活用を図る。
- 厚生労働省は、保育所や放課後児童クラブ等が果たす社会的機能を維持するため、感染防止策の徹底を行いつつ、原則開所することを要請するとともに、感染者の発生等により休園することになった場合について、休園した園の児童を他の園や公民館等で代替保育を行う際の財政支援を行うことにより、市区町村に対し、地域の保育機能を維持することを要請する。
- 国・都道府県の協働による臨時の医療施設等の新増設、高齢者受入れを想定した介護対応力の強化を図る。
- 都道府県は、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れる医療機関の病床を効率的に活用するため、重点医療機関以外の医療機関の受入れを推進する(早期退院患者や療養解除後の患者の受入先整備)。療養施設等における介護対応力の強化を図るとともに、回復患者の転院先となる後方支援医療機関を確保する取組を強化する。退院基準を満たした患者について、高齢者施設等における受入れを促進する取組を強化する。また、効率的な転院調整が行われるよう、地域の実情に応じた転退院の仕組みを構築する。
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内閣府 日本経済2021-2022-成長と分配の好循環実現に向けて-
▼概要(日本語版)
- 感染症と経済活動の両立に向かう日本経済
- 我が国の景気は、2021年9月末まで緊急事態宣言等が断続的に発出される中で、力強さを欠いてきた。全ての都道府県において緊急事態宣言等が解除された2021年10月以降、経済社会活動の段階的引上げに伴い、個人消費が上向き、景気は持ち直しの動き。今後は、感染対策に万全を期し、経済社会活動を継続していく中で、景気が力強さを増していくことが期待される。ただし、2022年初以降、オミクロン株の感染が拡大しており、感染症による経済への影響には十分注意が必要。
- 成長と分配の好循環実現に向けた企業部門の課題
- 企業収益の持ち直しが続く中で、2021年度の設備投資計画は前年度より増加する見込み。デジタル化や脱炭素関連投資を通じて、成長力を高めていくことが課題。こうした中で、デジタル投資の効果を高める「人への投資」の強化に官民を挙げて注力していくことが重要。
- 成長と分配の好循環実現に向けた家計部門の課題
- 企業の人手不足感が高まる中、企業は正社員の確保や定年延長等により人材確保を進めようとしてきたものの、同一企業内の正社員登用や副業・兼業、転職を通じた人材活用は限定的。今後、学びの機会の提供等により、こうした人材の活用や労働移動をさらに後押しする必要。また、副業・兼業やフリーランス等の多様な働き方が広がる中で、どのような働き方に対しても十分なセーフティネットが確保されることが重要
- 2021年の経済動向
- 2021年9月末まで緊急事態宣言等が断続的に発出されてきたことなどから、経済活動の回復は緩やかなものにとどまった。2021年7-9月期のGDPはコロナ前の水準を下回る
- 2020年4-6月期以降、輸出は諸外国を上回るペースで改善。一方で個人消費や設備投資の持ち直しの動きは鈍い。公需は、2020年4-6月期以降、GDPを下支え。
- 10月以降、宣言が解除される中で、景気ウォッチャー調査の現状判断DIは改善し、景気は持ち直しの動き。一方でオミクロン株の感染拡大や原材料価格上昇等の影響で、先行き判断は低下。
- 家計部門の動向
- 2021年7-9月期までの個人消費は、感染症の影響によりサービス消費や衣料等の半耐久財消費が低い水準で推移する中で、所得と比べて弱い動き。
- 10月以降、宣言等が解除される中で、個人消費は持ち直し。新車販売台数は、自動車の生産調整が解消に向かう中で持ち直し。外食・旅行等のサービス消費は上向き。
- 消費マインドの改善や賃金上昇、40兆円程度の貯蓄超過を活用する動きが広がることで、個人消費の回復の力強さを増していくことが期待される。
- ワクチン接種の進展の下、感染拡大に伴う自粛率は低下傾向。ただし、日本では他国に比べて接種進展後も自粛傾向が残る。個人消費の回復には、感染対策に万全を期し、経済社会活動を継続できる環境作りが重要。
- 企業部門の動向
- 2020年秋以降に顕在化した半導体不足や2021年夏の東南アジアの感染拡大に伴う部品供給不足、2021年半ば以降の中国の景気減速の影響を受けて、輸出や生産活動の持ち直しは2021年半ば以降鈍化。
- 2021年秋にかけて輸送機械の生産が大きく減少、それに伴い自動車関連財の輸出も減少。その後、自動車減産の影響が緩和する中で、年末にかけて持ち直し。
- 中国経済の回復鈍化や半導体不足の影響を受けて、資本財(金属加工機械等)や情報関連財(携帯電話部品)の輸出が減少し、生産用機械(金属加工機械等)等の生産も下押し。
- 設備投資は、企業収益の改善を背景に持ち直し傾向が続いてきたが、2021年9月以降、緊急事態宣言等の影響もあって、機械投資や非住宅建設投資、ソフトウェア投資の持ち直しに足踏み。一方で、R&D投資は引き続き増加の見通し。
- デフレ脱却に向けた進捗
- 輸出入物価の比率(輸出物価÷輸入物価)である交易条件は、輸入される原油等の原材料価格高騰(輸入物価要因(契約通貨ベース))の影響で悪化。
- 輸入価格の高騰を受けて、2021年初以降、ガソリン等のエネルギーを中心に消費者物価も上昇。家計負担の増加額が収入に占める割合をみると、所得水準が最も低い第1分位では第5分位の約3倍と相対的に負担感が大きく、賃上げが重要。
- マクロの需給動向を示すGDPギャップは依然としてマイナスで推移。GDPギャップと消費者物価の関係は、正の相関関係が保たれているものの、賃金上昇や価格転嫁を通じて、所得や収益が安定的に上昇するとの見込みの下で、個人消費や設備投資等が回復していくことが重要。
- 企業収益と分配・投資スタンスの長期的な動向
- 付加価値に対する配当金比率は上昇している一方で、雇用者への分配を示す人件費比率(労働分配率)は低下傾向。労働分配率は、幅広い業種・規模で低下傾向。
- 企業の投資内容は海外M&Aの増加など変容しているが、付加価値に対する投資全体の比率も横ばい。
- 企業の慎重な投資・労働分配を反映して、内部留保のフローに相当する未分配利益(=当期純利益-配当金)の対付加価値比率は上昇傾向にあり、現預金の保有残高も増加
- 成長に向けた投資面の課題
- 成長分野としてIT投資と脱炭素関連投資が注目される中、特にIT投資については、人材への教育訓練投資を増やしている企業(上位企業群)ほど、その効果が大きい傾向。日本の教育訓練投資はデジタル化が進んだ産業をはじめ、諸外国に見劣りしている。
- 無形資産投資の効果は、一般に、資金制約から投資が過少になりやすい社齢の若い企業で大きい傾向。日本はベンチャーキャピタル投資がGDP比で過少であるなど、スタートアップを取り巻く環境に課題。
- ポストコロナに向けた企業金融面の課題
- 企業債務残高はトレンドを上回って増加し、この間、現預金の保有残高も増加。ただし、業績差を反映して、債務返済の進捗度合には業種間で差が生じている。
- 日本は、生産性の低い企業から高い企業への資源の再配分による企業部門のROAの改善(再配分効果)が諸外国対比で弱い傾向。今後、経済社会活動が正常化に向かう中で、生産性が高い企業に資源が円滑に移行していく環境を整備することも重要。
- サプライチェーン強靱化に向けた課題
- 経済社会活動が再開する中で、世界各国で納期遅延などのサプライチェーン障害が深刻化。日本では、中長期的に、海外からの部品調達比率を高めつつ、調達先も集中する形でサプライチェーンが構築されてきた。輸入先の集中度が高いほど、輸入量の変動が大きい傾向にあり、地域的な災害や地政学的リスク等を回避するために調達先の分散や国内生産回帰の検討も必要。
- さらに、サプライチェーン全体で環境・人権保護に取り組む企業が増加。デジタル技術も活用しつつ、サプライチェーン再構築を進める必要。
- 多様な働き方の広がりと課題
- 感染拡大以降、正規雇用は男女ともに医療・福祉や情報通信業を中心に増加が続く一方、非正規は減少傾向。感染症の影響は非正規雇用者に集中。
- 副業・兼業を行う雇用者の割合はおおむね横ばい。女性を中心に、フリーランスを含む、従業員のいない自営業主は増加傾向。正規・非正規間の賃金差は縮小傾向にあるものの、女性を中心に待遇差への不満もみられる。処遇格差の是正は引き続き課題。
- 人材活用の動向と課題
- 企業は人手不足に直面する中(6図)、正社員採用・登用、定年延長等により人材を確保。ただし、感染症の影響により、2020年以降人材確保の動きはやや鈍化。30代男性や50代女性、男性高齢層で、転職を通じた人材活用も進展。人手不足感が高止まりする医療・福祉では、非正規雇用者の正規化や感染症の影響を受けた業種の非正規雇用を正規雇用として活用する動き。
- 人材活用や労働移動を後押しするには、学び直しの機会の提供が重要。自発的に学びを行った者の方が年収が高く、キャリア展望が開けている傾向。研修制度の整備に加えて、業務等に応じた目標設定と目標実現に向けた自発的な学習を促していくことが必要。
- 格差の動向と課題
- 世代内の労働所得の格差は、男性の非正規雇用比率の高まりなどを背景に、25~34歳では拡大傾向。類型別に25~34歳の世帯所得の分布をみると、(1)単身世帯の割合は増加し、300万円台の世帯割合が引き続き最も大きい。(2)夫婦のみの世帯では、共働き世帯の増加もあり、600万円以上の世帯割合が上昇。(3)夫婦と子どもの世帯では、世帯所得が500万円未満の世帯割合が大きく低下。
- 有価証券の保有割合が大きいことなどを背景に、第十分位の利子・配当金収入の分布割合は上昇。資産所得の格差は拡大傾向。
- 地方圏での成長を第二次産業がけん引したことを背景に、地域間の所得格差は縮小傾向。
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経済産業省 「取引適正化に向けた5つの取組」を公表しました。
- 2月10日(木曜日)にオンラインで行われた「未来を拓くパートナーシップ構築推進会議(共同主宰:萩生田経済産業大臣、山際内閣府特命担当大臣(経済財政政策)」において、萩生田経済産業大臣から「取引適正化に向けた5つの取組」を発表しました。中小企業の賃上げ原資の確保や、エネルギー価格・原材料価格の上昇に対応するためにも、大企業と下請中小企業との取引の更なる適正化に向けて取り組んでいきます。
- 2月10日(木曜日)、萩生田経済産業大臣と山際内閣府特命担当大臣(経済財政政策)が主宰する「第3回 未来を拓くパートナーシップ構築推進会議」を開催しました。
- 萩生田経済産業大臣からは、パートナーシップ構築宣言に関する現状と今後の取組について説明したほか、中小企業における取引環境の整備に向けて、昨年末にとりまとめられた「パートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化施策パッケージ」を着実に実施していくとともに、「取引適正化に向けた5つの取組」を実施することを発表しました。
- 今後、経済産業省では、「取引適正化に向けた5つの取組」に基づき、具体的に以下の取組を実施していきます。
- 価格交渉のより一層の促進
- 下請中小企業振興法に基づく「助言(注意喚起)」の実施
- 価格交渉促進月間を3月にも実施
- 下請中小企業振興法の振興基準の改正
- パートナーシップ構築宣言の大企業への拡大、実効性の向上
- 宣言企業全社への調査、宣言企業の下請取引企業への調査
- コーポレートガバナンスに関するガイドラインへの位置づけ、補助金によるインセンティブ拡充の検討
- 下請取引の監督強化
- 下請Gメンの体制強化
- 商工会・商工会議所と下請かけこみ寺の連携による相談体制の強化
- 業種別ガイドライン・自主行動計画の拡充・改定
- 知財Gメンの創設と知財関連の対応強化
- 「知財Gメン」の新設
- 「知財取引アドバイザリーボード」の設置
- 商工会議所、工業所有権情報・研修館等の関係機関との連携
- 約束手形の2026年までの利用廃止への道筋
- 自主行動計画改定の要請(利用の廃止に向けた具体的なロードマップ(段取り、スケジュール等)の検討))
- 2026年の手形交換所における約束手形の取扱い廃止の検討要請
- 価格交渉のより一層の促進
- 上記の施策を通じ、取引適正化に向けた取組をより一層進めていきます。
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警察庁 犯罪統計資料(令和3年1~12月分)【確定値】
- 令和3年1~12月の刑法犯総数について、認知件数は568,104件(前年同期614,231件、前年同期比▲7.5%)、検挙件数は264,485件(279,185件、▲5.3%)、検挙率46.6%(4.5%、+1.1P)
- 窃盗犯の認知件数は381,769件(417,291件、▲8.5%)、検挙件数は161,016件(170,687件、▲5.7%)、検挙率は42.2%(40.9%、+1.3P)
- 万引きの認知件数は86,237件(87,280件、▲1.2%)、検挙件数は63,493件(62,609件、+1.4%)、検挙率は73.6%(71.7%、+1.9P)
- 知能犯の認知件数は36,663件(34,065件、+7.6%)、検挙件数は19,154件(18,153件、+5.5%)、検挙率は52.2%(53.3%、▲1.1P)
- 詐欺の認知件数は33,353件(30,468件、+9.5%)、検挙件数は16,527件(15,270件、+8.2%)、検挙率は49.6%(50.1%、▲0.5P)
- 特別法犯総数について、検挙件数は71,005件(72,913件、▲2.6%)、検挙人員は58,156人(61,345人、▲5.2%)
- 入管法違反の検挙件数は4,831件(6,846件、▲29.4%)、検挙人員は3,528人(5,005人、▲29.5%)、迷惑防止条例違反の検挙件数は8,765件(7,694件、+13.9%)、検挙人員は6,702人(6,291人、+6.5%)、犯罪収益移転防止法違反の検挙件数は2,535件(2,634件、▲3.8%)、検挙人員は2,072人(2,133人、▲2.9%)、不正アクセス禁止法違反の検挙件数は429件(609件、▲29.6%)、検挙人員は139人(141人、▲1.4%)、不正競争防止法違反の検挙件数は75件(58件、+29.3%)、検挙人員は77人(69人、+11.6%)、銃刀法違反の検挙件数は5,252件(5,458件、▲3.8%)、検挙人員は4,521人(4,819人、▲6.2%)、麻薬等取締法違反の検挙件数は938件(1,053件、▲10.9%)、検挙人員は526人(546人、▲3.7%)、大麻取締法違反の検挙件数は6,733件(5,865件、+14.8%)、検挙人員は5,339人(4,904人、+8.9%)、覚せい剤取締法違反の検挙件数は11,299件(11,825件、▲4.4%)、検挙人員は7,631人(8,245人、▲7.4%)
- 来日外国人による 重要犯罪・重要窃盗犯 国籍別 検挙人員 対前年比較について、総数616人(553人、+11.4%)、ベトナム223人(115人、+93.9%)、中国96人(89人、+7.9%)、ブラジル42人(55人、▲23.6%)、フィリピン33人(25人、+32.0%)、インド19人(17人、+11.8%)、スリランカ18人(14人、+28.6%)、韓国・朝鮮17人(27人、▲37.0%)
- 暴力団犯罪(刑法犯)罪種別 検挙件数・検挙人員 対前年比較について、検挙件数総数は12,236件(13,257件、▲7.7%)、検挙人員総数は6,875人(7,533人、▲8.7%)、暴行の検挙件数は709件(851件、▲16.7%)、検挙人員は676人(829人、▲18.5%)、傷害の検挙件数は1,119件(1,366件、▲18.1%)、検挙人員は1,353人(1,629人、▲16.9%)、脅迫の検挙件数は366件(448件、▲16.3%)、検挙人員は356人(415人、▲14.2%)、恐喝の検挙件数は391件(434件、▲9.9%)、検挙人員は456人(575人、▲20.7%)、窃盗の検挙件数は6,012件(6,712件、▲10.4%)、検挙人員は1,008人(1,157人、▲12.9%)、詐欺の検挙件数は1,933件(1,545件、+25.1%)、検挙人員は1,555人(1,249人、+24.5%)、賭博の検挙件数は62件(62件、±0%)、検挙人員は149人(225人、▲33.8%)
- 暴力団犯罪(特別法犯)主要法令別 検挙件数・検挙人員 対前年比較について、検挙件数総数は7,189件(7,793件、▲7.8%)、検挙人員は4,860人(5,656人、▲14.1%)、暴力団排除条例違反の検挙件数は39件(52件、▲25.0%)、検挙人員は92人(121人、▲24.0%)、銃刀法違反の検挙件数は121件(173件、▲30.1%)、検挙人員は90人(133人、▲32.3%)、麻薬等取締法違反の検挙件数は158件(177件、▲10.7%)、検挙人員は51人(58人、▲12.1%)、大麻取締法違反の検挙件数は1,205人(1,099人+9.6%)、検挙人員は764人(732人、+4.4%)、覚せい剤取締法違反の検挙件数は4,512件(5,088件、▲11.3%)、検挙人員は2,985人(3,510人、▲15.0%)、麻薬等特例法違反の検挙件数は158件(122件、+29.5%)、検挙人員は92人(87人、+5.7%)
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警察庁 令和3年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について(速報版)
- 情勢概況
- デジタル化の進展等に伴い、サイバー空間の公共空間化が加速する中、ランサムウェアによる被害が拡大し、市民生活に大きな影響を及ぼす事案も確認されているほか、不正アクセスによる情報流出や、サイバー攻撃事案への国家レベルの関与も明らかとなるなど、サイバー空間における脅威は極めて深刻な情勢が続いている。
- サイバー空間の脅威情勢
- ランサムウェアによる被害が拡大。国内の医療機関が標的となり、市民生活にまで重大な影響を及ぼす事案も確認。
- G7各国の法執行機関等が参加する「ランサムウェアに関するG7高級実務者会合」が開催されるなど、世界各国において、ランサムウェア被害の防止に向けた諸対策が喫緊の課題。
- 警察庁が国内で検知したサイバー空間における探索行為等とみられるアクセスの件数は引き続き増加。大半が海外からのものであり、海外からの脅威が引き続き高まっている。
- 国内の政府機関等が外部からの不正アクセスを受け、職員の個人情報等が窃取された可能性のある事案が相次いで確認されたほか、サイバー攻撃事案の実態解明を推進する中で、国家レベルの関与が明らかとなった事例も確認。
- サイバー空間には、子供から高齢者まで幅広い世代が参画するようになっている一方で、新しいサービスや技術を悪用した犯罪が続々と発生し、その手口は悪質・巧妙化の一途をたどっている。国内では、キャッシュレス決済の普及等を背景として、令和3年中のサイバー犯罪の検挙件数が12,275件(暫定値)と過去最多を記録しているほか、ランサムウェアによる被害が拡大するとともに、不正アクセスによる情報流出や、国家を背景に持つサイバー攻撃集団によるサイバー攻撃が明らかになるなど、サイバー空間をめぐる脅威は、極めて深刻な情勢が続いている。
- 令和3年中に警察庁に報告された国内のランサムウェアによる被害件数は146件と、前年以降、右肩上がりで増加を続けており、その被害は、企業・団体等の規模やその業種等を問わず、広範に及んでいる。また、テレワーク等による外部から内部ネットワークへの接続が急増し、セキュリティ対策の一環としてVPN機器を導入する企業等が増加しているが、そのVPN機器のぜい弱性等から組織内部のネットワークに侵入し、ランサムウェアに感染させる手口が被害の多くを占めている。さらに、感染したシステム等の復旧までに2か月以上要した事例や、調査・復旧に5,000万円以上の費用を要した事例等の甚大な被害も確認されているほか、国内の医療機関において、電子カルテ等のシステムがランサムウェアに感染し、新規の診療受付や救急患者の受入れが一時停止する事態となるなど、重要インフラ事業者が標的となり、市民生活にまで重大な影響を及ぼす事案も確認されている。5月に発生した米国の石油パイプライン事業者を標的とした攻撃など、ランサムウェア攻撃は、世界各国において市民生活に重大な影響を及ぼしており、その対策には、緊密な国際連携が求められている。12月には、G7各国の法執行機関等が参加する「ランサムウェアに関するG7高級実務者会合」も開催されるなど、世界各国において、ランサムウェア被害の防止に向けた諸対策が喫緊の課題となっている。
- サイバー攻撃により情報が窃取される事案も引き続き多発している。国内においても政府機関や研究機関等が外部からの不正アクセスを受け、職員の個人情報等が窃取された可能性のある事案が相次いで確認されたほか、サイバー攻撃事案の実態解明を推進する中で、国家レベルの関与が明らかとなった事例もあった。4月には、宇宙航空研究開発機構(JAXA)をはじめとする国内企業等へのサイバー攻撃を実行した集団の背景に、中国人民解放軍第61419部隊が関与している可能性が高いと結論付けるに至った。12月には、中国人民解放軍関係者と思われる人物からの指示を受け、日本製法人版ウイルス対策ソフトの年間使用権を不正に取得しようとした者を特定し、本件捜査により、中国人民解放軍が我が国に対する各種の情報収集を実行している可能性が高いことが判明した。このほか、7月には、英国・米国等がサイバー攻撃集団「APT40」について中国を非難する声明を発表し、我が国も、APT40は中国政府を背景に持つものである可能性が高いとの評価に基づく外務報道官談話を発表した。警察では、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)と連携して、関係機関と連携した情報収集や対策等を進めていく旨を発表し、事業者等に対する注意喚起を実施するとともに、攻撃の対象となっていた企業に対して個別の情報提供を実施した。
- さらに、警察庁が国内で検知したサイバー空間における探索行為等とみられるアクセス件数も増加の一途をたどっている。その内訳を分析したところ、アクセス件数の大半が海外からのものであることから、海外からのサイバー攻撃等に係る脅威が引き続き高まっていることが示唆されている。加えて、12月に公表された「Apache Log4j」のぜい弱性については、その公表直後から当該ぜい弱性を標的としたアクセスが急増した状況も確認されている。
- このほか、7月から9月にかけて開催された2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会においては、官民が一体となった共同対処訓練や大会関係事業者等に対する注意喚起といったサイバー攻撃対策を実施するとともに、大会期間中の対応にも万全を期した。結果として、聖火リレーや開会式の動画配信を装った偽サイトとみられるウェブサイトの出現や、SNS上における大会関係機関を標的としたサイバー攻撃の呼び掛け等が確認されたものの、大会の運営に影響を及ぼすようなサイバー攻撃の発生はなかった。
- インターネットバンキングに係る不正送金事犯については、その多くが、前年から継続している金融機関や宅配業者を装ったSMSや電子メールを用いてフィッシングサイトへ誘導する手口によるものと考えられる。
- また、令和3年に警察庁が実施した治安に関するアンケートにおいて、サイバー犯罪の被害に遭う危険性について「不安を感じる」又は「ある程度不安を感じる」との回答が79.4%に上るなど、国民が抱く不安感も高まっている。
- このように、引き続きサイバー空間における脅威が極めて深刻である中、サイバー事案への対処能力を強化し、諸外国と連携した脅威への対処を推進するなどの観点から、令和4年度に警察庁にサイバー警察局を設置すること等を盛り込んだ警察法の一部を改正する法律案を国会に提出した。
- 警察では、引き続き警察庁と都道府県警察とが一体となった捜査・対策等に取り組むとともに、国際的な連携・共同捜査や官民連携をさらに推進し、サイバー空間に実空間と変わらぬ安全安心を確保すべく努めていく。
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国民生活センター 【若者向け注意喚起シリーズ<No.7>】18歳から大人に!クレジットカードの使い方を考えよう!
- クレジットカードはキャッシュレスで決済が可能なツールの一つです。便利な半面、支払方法を確認せずに使用すると想定外の手数料を請求されることや、利用明細を確認しないと支払残高が高額になっていることに気付かないことがあります。現金がなくても買い物ができるのは、消費者が約束通りに支払ってくれることを「信用」してクレジット会社が代金を立て替えているからです。支払いを延滞すると個人信用情報機関に記録が残り、将来不利益を被る恐れがあります。
- 全国の消費生活センター等には、以下のような相談が寄せられています。
- 【事例1】限度額いっぱいの買い物をしたら、支払えなくなった
- 【事例2】リボ払いを選択したら、支払残高が高額になっていた
- 【事例3】もうけ話の契約で事業者からクレジットカードを作るよう指示された
- トラブル防止のポイント
- 2022年4月より、18歳から一人でクレジットカードを申し込めるようになります
- 手元や口座にお金がなくても買い物ができるという意味では借金をしていることと同じです。トラブルに遭わないためにも、クレジットカードの仕組みや支払方法をきちんと理解したうえで、適切な管理の下で利用しましょう。
- 延滞に注意!利用の際には、支払計画を立てて利用しよう
- 期限までに支払いができなくなると延滞となり、個人信用情報機関に延滞情報が登録されます。延滞を放置したり、繰り返すと、新規にクレジットカードを作ることができない等の不利益を受ける恐れがあります。クレジットカードを利用する際は計画的に利用しましょう。
- 手数料が発生する分割払い、リボ払いに注意!
- 「分割払い」「リボルビング払い」を選択した場合には所定の手数料がかかります。クレジットカードの中には、リボ払い専用のものや、最初から支払方法がリボ払いに設定されているものもありますので、クレジットカード申込時などには十分に確認し、意図しない支払方法とならないよう注意してください。
- カードの管理は適切に。利用明細は必ず確認!
- 暗証番号は他人に推測されない番号に設定し、カードを他人に貸与しない等適切に管理しましょう。不正利用の被害にすぐ気づくためにも、カードの利用明細は定期的に必ず確認する習慣をつけましょう。万が一、身に覚えのない請求があった際には、速やかにカード発行会社に連絡しましょう。
- 悪質事業者等から「クレジットカードで支払えばよい」とそそのかされても応じないで!
- 実態の分からない情報商材や副業などもうけ話のトラブルが増えています。「お金がない」と断っても、悪質事業者や知人から「クレジットカードを作ればよい」「稼ぎから支払える」等といって、クレジットカード決済を持ち掛けられトラブルに遭うケースがあります。クレジットカードを作らせて支払わせるような事業者は信用しないでください。
- 2022年4月から『18歳で大人』に!
- 未成年者は、原則として、契約をするにあたって親権者等の同意を得なければなりませんが、同意を得ずになされた契約は取り消すことができます。
- 他方、大人になると一人で契約できる半面、原則として一方的にやめることはできません。不安に思った時、トラブルにあった時は「188」に相談を!
- 2022年4月より、18歳から一人でクレジットカードを申し込めるようになります
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国民生活センター 【若者向け注意喚起シリーズ<No.8>】新生活が狙われる?引越直後の訪問販売トラブル-管理会社と関連があるかのように思わせる手口に気をつけて!-
- 「引越直後に訪問してきた業者から、管理会社と関連があるかのような説明を受け契約したがウソだった」などといった引越直後の消費者を狙った訪問販売に関するトラブルが全国の消費生活センター等に寄せられています。新生活が始まることの多い3、4月は特に注意しましょう。
- 相談事例
- 【事例1】引越当日に業者が訪れ、管理会社と関連があるかのような説明を受け換気扇フィルターの契約をしたがウソだった
- 【事例2】新築マンションに引越した際、管理会社からの紹介だと言う業者に訪問され、防カビ工事等の契約をしたがウソだった
- トラブル防止のポイント
- その場ですぐに契約せず、管理会社に確認しましょう
- 新居に引越した直後は荷解きや手続きなどで忙しく、また、新しい生活に不慣れな時期でもあるため、いつもより冷静な判断ができなくなりがちです。突然訪問を受け、「管理会社から紹介された」などと勧誘されても、業者の話だけを信じてすぐに契約しないようにしましょう。業者の話について少しでも疑問に感じたら、管理会社などに確認しましょう。
- 訪問販売で契約した場合、クーリング・オフができます
- 業者から訪問を受けて契約した場合、特定商取引法に定める書面を受取った日から数えて8日以内であればクーリング・オフ(無条件での契約解除)をすることができます。
- 2022年4月から『18歳で大人』に!
- 未成年者は、原則として、契約をするにあたって親権者等の同意を得なければなりませんが、同意を得ずになされた契約は取り消すことができます。
- 他方、大人になると一人で契約できる半面、原則として一方的にやめることはできません。不安に思った時、トラブルにあった時は「188」に相談を!
- その場ですぐに契約せず、管理会社に確認しましょう
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国民生活センター 飼育環境に問題があると思われるペットショップやブリーダーを見つけたら、どうしたらいいか。
- 質問
- ペットを購入することを検討しています。実際にペットショップや、ブリーダーの飼育施設を見に行ったりしていますが、狭いマンションの一室でゲージが山積みになっていたり、足の踏み場がない状況で、においがきつく不衛生だったり、飼育環境に問題があると感じました。そのようなペットショップやブリーダーを見つけた場合は、どうしたらいいのでしょうか。
- 回答
- 動物愛護管理法に違反していると思われる場合は、環境省のHPに掲載されている地方自治体の窓口にご相談ください。
- 解説
- 動物愛護管理法では、ペットショップやブリーダーなど動物を販売している業者に対して、定期的に清掃及び消毒を行うとともに、汚物などを適切に処理するよう定められています。また、2019年改正時には守るべき7項目が規定され、犬猫のケージ等の具体的な大きさや、従業者1人当たりの犬猫の飼養保管頭数の上限などについて定められ、順次施行されています。
- 必要に応じて、都道府県の動物愛護管理担当職員が立入検査を行い、基準が守られていない場合や、動物の管理や施設が不適切と認められる場合などには、都道府県知事等が改善の勧告や命令を行います。また、悪質な業者には登録の取消しや業務停止命令が行われることがあります。
~NEW~
国民生活センター ブリーダーに対して購入予約金を支払う際に気を付けることはなにか。
- 質問
- ブリーダーから直接子猫を購入しようとインターネット検索したところ、気になる猫がいました。まずはブリーダーに猫舎の見学を申し込んだところ、「子猫の譲渡は猫舎を見学した順ではなく、予約金5万円を支払って購入予約した順で決まる。気になる猫について、他の客から先に予約金が払われた場合は紹介できなくなる」と言われました。他の人に渡ってほしくないので、ブリーダーの口座に5万円を振り込もうと思います。何に気を付ければ良いでしょうか。
- 回答
- 予約に当たっては、支払い後にキャンセルした際支払った金銭は返金されるのかなど、キャンセル時の対応について理解し、納得したうえで支払うようにしましょう。
- 解説
- 購入予約金はブリーダーごとに定めているものですが、現物を見る前に予約金を支払うことにはリスクが伴います。実際に見たらイメージと違った、都合により飼えなくなった等、自己都合のキャンセルの場合返金されないこともあります。「予約金を支払えば他の人に渡らないようにする」と言われることもありますが、焦って決めるのではなく、本当に自分が飼いたいのか、飼うことができる環境にあるのか、慎重に検討してからにしましょう。
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厚生労働省 第4回 顧客等からの著しい迷惑行為の防止対策の推進に係る関係省庁連携会議
▼資料1_カスタマーハラスメント対策企業マニュアル(案)
- 企業におけるカスタマーハラスメントの相談件数は、パワハラ、セクハラに続いて多く、近年増加している可能性がある。
- 企業調査で、パワハラ、セクハラ等について、過去3年間に相談があったと回答した企業の割合をみると、パワハラ(48.2%)、セクハラ(29.8%)に続いて、カスタマーハラスメント(顧客等からの著しい迷惑行為)(19.5%)が高く、過去3年間の相談件数の推移では、カスタマーハラスメント(顧客等からの著しい迷惑行為)のみ「件数が増加している」の割合(3.8%)の方が「減少している」(2.2%)より高いという結果が出ています。
- また、過去3年間に各ハラスメントの相談があった企業のうち、カスタマーハラスメント(顧客等からの著しい迷惑行為)に該当する事案があったとする企業の割合が92.7%と最も高く、過去3年間の該当件数の推移については、相談件数と同様、「件数が増加している」の割合(19.4%)の方が「減少している」(12.1%)より高いという結果が出ています。
- 労働者調査では、全国の企業・団体に勤務する20~64歳の男女労働者のうち、過去3年間に勤務先でカスタマーハラスメント(顧客等からの著しい迷惑行為)を一度以上経験した者の割合は、15.0%であり、パワハラ(31.3%)よりは回答割合が低いものの、セクハラ(10.2%)よりも回答割合が高いという結果が出ています。受けた行為の内容としては「長時間の拘束や同じ内容を繰り返すクレーム(過度なもの)」(52.0%)の回答が最も多く、「名誉棄損・侮辱・ひどい暴言」(46.9%)がそれに続いています。
- 顧客等からのクレーム・言動のうち、当該クレーム・言動の要求の内容の妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであって、当該手段・態様により、労働者の就業環境が害されるもの
- 「顧客等」には、実際に商品・サービスを利用した者だけでなく、今後利用する可能性がある潜在的な顧客も含みます。
- 「当該クレーム・言動の要求の内容の妥当性に照らして…社会通念上不相当なもの」とは、顧客等の要求の内容が妥当かどうか、当該クレーム・言動の手段・態様が「社会通念上不相当」であるかどうかを総合的に勘案して判断すべきという趣旨です。
- 顧客等の要求の内容が著しく妥当性を欠く場合には、その実現のための手段・態様がどのようなものであっても、社会通念上不相当とされる可能性が高くなると考えられます。他方、顧客等の要求の内容に妥当性がある場合であっても、その実現のための手段・態様の悪質性が高い場合は、社会通念上不相当とされることがあると考えられます。
- 「労働者の就業環境が害される」とは、労働者が、人格や尊厳を侵害する言動により身体的・精神的に苦痛を与えられ、就業環境が不快なものとなったために能力の発揮に重大な悪影響が生じる等の当該労働者が就業する上で看過できない程度の支障が生じることを指します。
- 正当な理由がなく過度に要求する事案や対応者の揚げ足を取って困らせる事案が多く見られました。また、コロナ禍でのマスク着用、消毒、窓開けに関する強い要望に関連するトラブル事案も見られています。なお、直接的な暴力行為は多くはありませんでしたが、一部で不法侵入や脅迫、わいせつ等刑法犯の可能性のある行為も見受けられます。
- カスタマーハラスメントが抵触する法律
- 【傷害罪】刑法204条:人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
- 【暴行罪】刑法208条:暴行を加えたものが人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
- 【脅迫罪】刑法222条:生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
- 【恐喝罪】刑法249条1項:人を恐喝して財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。刑法249条2項:前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様にする。
- 【未遂罪】刑法250条:この章の未遂は、罰する。
- 【強要罪】刑法223条:生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、3年以下の懲役に処する。
- 【名誉毀損罪】刑法230条:公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁固又は50万円以下の罰金に処する。
- 【侮辱罪】刑法231条:事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は過料に処する。
- 【信用毀損及び業務妨害】刑法233条:虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、3年以下の懲役または50万円以下の罰金に処する。
- 【威力業務妨害罪】刑法234条:威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による。
- 【不退去罪】刑法130条:正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
- その他、軽犯罪法においても、日常生活の道徳規範に反する軽微なものが処罰の対象とされており、カスタマーハラスメントに類する行為が様々な法律・規制に抵触する可能性があります
- カスタマーハラスメントの判断基準
- 顧客等の要求内容に妥当性はあるか
- 顧客等の主張に関して、まずは事実関係、因果関係を確認し、自社に過失がないか、または根拠のある要求がなされているかを確認し、顧客等の主張が妥当であるかどうか判断します。例えば、顧客が購入した商品に瑕疵がある場合、謝罪とともに商品の交換・返金に応じることは妥当です。逆に、自社の過失、商品の瑕疵などがなければ、顧客の要求には正当な理由がないと考えられます。
- 要求を実現するための手段・態様が社会通念に照らして相当な範囲か
- 顧客等の要求内容の妥当性の確認と併せて、その要求を実現するための手段・態様が社会通念に照らして相当な範囲であるかを確認します。例えば、長時間に及ぶクレームは、業務の遂行に支障が生じるという観点から社会通念上相当性を欠く場合が多いと考えられます。また、顧客等の要求内容に妥当性がない場合はもとより、妥当性がある場合であっても、その言動が暴力的・威圧的・継続的・拘束的・差別的、性的である場合は、社会通念上不相当であると考えられ、カスタマーハラスメントに該当し得ます。一方、顧客等の要求内容に妥当性がないと考えられる場合であっても、企業が顧客等の要求を拒否した際にすぐに顧客等が要求を取り下げた等の場合は、従業員の就業環境が害されたと言えず、カスタマーハラスメントには該当しない可能性があります。
- なお、殴る・蹴るといった暴力行為は、直ちにカスタマーハラスメントに該当すると判断できることはもとより、犯罪に該当しうるものです。また、カスタマーハラスメントとして取り扱うかどうかに関わらず、顧客等からの行為で従業員の就業環境が害され、就業に支障が生じるようであれば、企業として従業員からの相談に応じる、複数名で対応する等の措置が必要となります。
- 顧客等の要求内容に妥当性はあるか
- 基本方針の例
- 弊社は、お客様に対して真摯に対応し、信頼や期待に応えることで、より高い満足を提供することを心掛けます。
- 一方で、お客様からの常識の範囲を超えた要求や言動の中には、従業員の人格を否定する言動、暴力、セクシュアルハラスメント等の従業員の尊厳を傷つけるものもあり、これら行為は、職場環境の悪化を招く、ゆゆしき問題です。
- わたしたちは、従業員の人権を尊重するため、これらの要求や言動に対しては、お客様に対し、誠意をもって対応しつつも、毅然とした態度で対応します。
- もし、お客様からこれらの行為を受けた際は、従業員が上長等に報告相談することを奨励しており、相談があった際には組織的に対応します
- 従業員(被害者)のための相談対応体制の整備
- カスタマーハラスメントを受けた従業員が気軽に相談できるように相談対応者を決めておき、または相談窓口を設置して従業員に広く周知します。
- 相談対応者は、カスタマーハラスメントが実際に発生している場合だけでなく、発生のおそれがある場合やカスタマーハラスメントに該当するか判断がつかない場合も含めて、幅広く相談に応じて迅速かつ適切に対応します。
- 相談対応者は、相談者の心身の状況や受け止め方など認識にも配慮しながら慎重に相談に応じます。
- 上記対応を実現するためには、人事労務部門や法務部門、外部関係機関(弁護士等)と連携できるような体制を構築するとともに、具体的な対応方法をまとめたマニュアルを整備し、相談対応者向けに定期的に研修等を実施することが有効です。
- ハラスメント行為別:顧客等への対応例
- 時間拘束型
- 長時間にわたり、顧客等が従業員を拘束する。居座りをする、長時間、電話を続ける。
- (対応例)対応できない理由を説明し、応じられないことを明確に告げる等の対応を行った後、膠着状態に至ってから一定時間を超える場合、お引き取りを願う、または電話を切る。複数回電話がかかってくる場合には、あらかじめ対応できる時間を伝えて、それ以上に長い対応はしない。現場対応においては、顧客等が帰らない場合には、毅然とした態度で退去を求める。状況に応じて、弁護士への相談や警察への通報等を検討する。
- リピート型
- 理不尽な要望について、繰り返し電話で問い合わせをする、または面会を求めてくる。
- (対応例)連絡先を取得し、繰り返し不合理な問い合わせがくれば注意し、次回は対応できない旨を伝える。それでも繰り返し連絡が来る場合、リスト化して通話内容を記録し、窓口を一本化して、今後同様の問い合わせを止めることを伝えて毅然と対応する。状況に応じて、弁護士や警察への相談等を検討する。
- 暴言型
- 大きな怒鳴り声をあげる、「馬鹿」といった侮辱的発言、人格の否定や名誉を棄損する発言をする。
- (対応例)大声を張り上げる行為は、周囲の迷惑となるため、やめるように求める。侮辱的発言や名誉棄損、人格を否定する発言に関しては、後で事実確認ができるよう録音し、程度がひどい場合には退去を求める。
- 暴力型
- 殴る、蹴る、たたく、物を投げつける、わざとぶつかってくる等の行為を行う。
- (対応例)行為者から危害が加えられないよう一定の距離を保つ等、対応者の安全確保を優先する。また、警備員等と連携を取りながら、複数名で対応し、直ちに警察に通報する。
- 威嚇・脅迫型
- 「殺されたいのか」といった脅迫的な発言をする、反社会的勢力との繋がりをほのめかす、異常に接近する等といった、従業員を怖がらせるような行為をとる。または、「対応しなければ株主総会で糾弾する」、「SNSにあげる、口コミで悪く評価する」等とブランドイメージを下げるような脅しをかける。
- (対応例)複数名で対応し、警備員等と連携を取りながら対応者の安全確保を優先する。また、状況に応じて、弁護士への相談や警察への通報等を検討する。ブランドイメージを下げるような脅しをかける発言を受けた場合にも毅然と対応し、退去を求める。
- 権威型
- 正当な理由なく、権威を振りかざし要求を通そうとする、お断りをしても執拗に特別扱いを要求する。または、文書等での謝罪や土下座を強要する。
- (対応例)不用意な発言はせず、対応を上位者と交代する。要求には応じない。
- 店舗外拘束型
- クレームの詳細が分からない状態で、職場外である顧客等の自宅や特定の喫茶店などに呼びつける。
- (対応例)基本的には単独での対応は行わず、クレームの詳細を確認した上で、対応を検討する。対応の検討のために、事前に返金等に対する一定の金額基準、時間、距離、購入からの期間などの制限などについて基準を設けておく。店外で対応する場合は、公共性の高い場所を指定する。納得されず従業員を返さないという事態になった場合には、弁護士への相談や警察への通等を検討する。
- SNS/インターネット上での誹謗中傷型
- インターネット上に名誉を毀損する、またはプライバシーを侵害する情報を掲載する。
- (対応例)掲示板やSNSでの被害については、掲載先のホームページ等の運営者(管理人)に削除を求める。投稿者に対して損害賠償等を請求したい場合は、必要に応じて弁護士に相談しつつ、発信者情報の開示を請求する。名誉毀損等について、投稿者の処罰を望む場合には弁護士や警察への相談等を検討する。解決策や削除の求め方が分からない場合には、法務局や違法・有害情報相談センター、「誹謗中傷ホットライン」(セーファーインターネット協会)に相談する。
- セクシュアルハラスメント型
- 従業員の身体に触る、待ち伏せする、つきまとう等の性的な行動、食事やデートに執拗に誘う、性的な冗談といった性的な内容の発言を行う。
- (対応例)性的な言動に対しては、録音・録画による証拠を残し、被害者及び加害者に事実確認を行い、加害者には警告を行う。執拗なつきまとい、待ち伏せに対しては、施設への出入り禁止を伝え、それでも繰り返す場合には、弁護士への相談や警察への通報等を検討する。
- 時間拘束型
- 一般的な事実関係の整理・判断フロー
- 時系列で、起こった状況、事実関係を正確に把握し、理解する。
- 顧客等の求めている内容を把握する。
- 顧客等の要求内容が妥当か検討する。
- 顧客等の要求の手段・態様が社会通念上相当か検討する。
- 従業員の安全の確保
- 顧客等が、殴る、蹴る、物を投げるといった暴力行為や身体に触るといったセクハラ行為を行ってくる場合、従業員の安全確保を行わなければなりません。
- 具体的には、監督管理者が顧客対応を代わり、顧客等から従業員を引き離す、状況に応じて、弁護士や管轄の警察と連携を取りながら、本人の安全を確保する等の対応があります。
- 精神面への配慮
- 顧客等からの言動により、従業員にメンタルヘルス不調の兆候がある場合、産業医や産業カウンセラー、臨床心理士等の専門家に相談対応を依頼してアフターケアを行う、または専門の医療機関への受診を促します。
- その他、定期的にストレスチェックを行う等、従業員の状況を確認し、問題がある場合は産業医への相談を促す等、従業員の心の健康の保持増進を図ることが求められます。
- 取引先等から協力依頼を受けたら(自社従業員が取引先等でハラスメント行為を行った場合)
- 自社の従業員が、取引先等でのハラスメント行為を疑われ、事実確認等の必要な協力を求められた場合は、これに応ずるように努めなければなりません。
- また、取引先等から事実確認等への協力を求められたことを理由として、取引先等との契約を解除する等の不利益な取扱いを行うことは望ましくありません。取引先との良好な関係を維持するためにも真摯な対応が求められます。
- もし、自社の従業員によるハラスメント行為が認められた場合、懲戒処分の判断を行う必要があることから、主体的に調査に関与することが重要です。実際に、調査を実施する場合は、取引先と相談の上、中立的な立場となり得る外部機関(弁護士等)に調査を依頼する方法も考えられます。
- 取引先への注意事項
- 立場の弱い取引先等に無理な要求をしない、させないといったことに加え、取引先企業の従業員に対しても自社従業員と同様に言動に必要な注意を払い、自社以外の従業員に対してもハラスメントを起こさないといったメッセージを社内の従業員に周知し、教育します。
- 取引先等へ協力依頼を行う(自社従業員が取引先等からハラスメント被害を受けた場合)
- 自社の従業員が取引先等からハラスメントの被害を受けた場合に十分な対応を行っていないと、事業主は安全配慮義務違反として当該従業員に対して損害賠償責任を負うおそれがあります。自社従業員から相談を受けた際は、以下のような対応が求められます。
- 自社従業員から相談を受け、事情を確認する
- 事実確認を行うため、取引先に協力を依頼する
- 取引先と共同で、ハラスメント行為が疑われる取引先従業員から事実確認を行う
- また、日頃から取引先等との間で良好な関係を築き、ハラスメントが発生しにくい環境を醸成することが求められます。
- 自社の従業員が取引先等からハラスメントの被害を受けた場合に十分な対応を行っていないと、事業主は安全配慮義務違反として当該従業員に対して損害賠償責任を負うおそれがあります。自社従業員から相談を受けた際は、以下のような対応が求められます。
- 再発防止のための取引先への協力依頼
- 取引先等にて、行為者に対する措置が行われた後は、同様の事案が発生しないよう、取引先等及び自社にハラスメント防止のための周知を行う必要があります。
- 例えば、取引先にはハラスメントを行ってはならないこと、ハラスメントに該当する行為について、自社従業員にメッセージの発信、研修等の教育にて周知してもらうことが考えられます。
- また、自社内においても、同様のトラブルが起こらないよう被害者のプライバシーに配慮した上で事案を共有し、悩みがある際は、所属長の上司や相談窓口担当者に相談するよう促すことが望まれます。
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厚生労働省 第2回「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」
▼資料3 第2回における論点
- 「ストレス-脆弱性理論」に基づき、心理的負荷の強度を客観的に評価するに当たり、どのような労働者にとっての過重性を考慮することが適当か。
- 本人でなく「同種の労働者」を基準とする考え方は、「ストレス-脆弱性理論」や裁判例等に照らして、引き続き適当と考えてよいか。
- 「同種の労働者」を基準として心理的負荷の強度を評価するとした場合に、「同種の労働者」とはどのような労働者と考えることが適当か。
- 「同種の労働者」について、「職種、職場における立場や職責、年齢、経験等が類似する者」を想定することは、医学的知見や裁判例等に照らして、引き続き適当と考えてよいか。
- 「同種の労働者」には一定の幅があると考えられるが、このことについて、明確化、具体化することが必要か。あるいは、これについては業務による心理的負荷評価表等の内容に反映する形で対応することが適当か。
- 現行認定基準において、業務による強い心理的負荷とされる出来事を体験した場合にも、精神障害を発病する労働者もあれば、発病しない労働者もある。また、心理的負荷評価表の検討に当たって基礎となるストレス評価に関する調査研究においても、多様な性格傾向の労働者(ストレスの受け止め方に幅のある労働者群)が回答している。
- これらのことから、「同種の労働者」に一定の幅があることは、既に「業務による心理的負荷評価表」に一定程度反映されているのではないか。
- ただし、「一定の幅」を広くとらえすぎると、本人ではなく「同種の労働者」を基準とすることの意味が失われ、実質的に本人を基準とすることとなり適当ではないのではないか。
- 脳・心臓疾患の認定基準においては、「同種労働者」の定義に当たり、「基礎疾患を有していたとしても日常業務を支障なく遂行できるものを含む」ことが明示されているが、次のような課題があり、精神障害について同様の表現を行うことは慎重に検討する必要があるのではないか。
- 対象疾病と区別して「基礎疾患」として想定される対象が明らかでないのではないか。
- これまで日常業務を支障なく遂行できていたことの意義が、脳・心臓疾患の場合とは異なり得るのではないか。
- このような記載を追記することで、例えば身体的負荷に関する業務軽減措置を受けている場合に、かえって認定基準による判断が困難にならないか。
~NEW~
総務省 家計収支編 2021年平均
- 消費支出
- 消費支出(総世帯)は, 1世帯当たり 235,081円
- 前年比 実質 0.9%の増加 名目 0.6%の増加
- 消費支出(二人以上の世帯)は, 1世帯当たり 279,024円
- 前年比 実質 0.7%の増加 名目 0.4%の増加
- 実収入
- 勤労者世帯の実収入(総世帯)は,1世帯当たり 522,572円
- 前年比 実質 1.1%の減少 名目 1.4%の減少
- 勤労者世帯の実収入(二人以上の世帯)は,1世帯当たり 605,316円
- 前年比 実質 0.4%の減少 名目 0.7%の減少
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総務省 AIネットワーク社会推進会議(第20回)AIガバナンス検討会(第16回)合同会議
▼資料3 国内外の動向及び国際的な議論の動向
- 国内の動向
- 新AI戦略検討会議
- 内閣府において、新たなAI戦略の策定に向けた検討を行うため、「新AI戦略検討会議」を開催。
- 「AI戦略2021」について、概ね計画どおりに進捗しているものの、社会実装につながっている実感が出ていないとの問題意識を踏まえて、「5年後の利益創出につながるAIの社会実装の促進及び産業競争力の強化」という方針に基づき検討に着手。
- 最新の国内外の動向を踏まえ、社会実装の充実に向けて新たな目標を設定して推進するとともに、パンデミックや大規模災害といった非日常への対処に係る取組の具体化などを念頭に議論を進めているところ。
- これまで4回の会合を開催(2021年10月26日、11月22日、12月17日、2022年1月24日)。さらに検討を進め、本年度を目途として新AI戦略を取りまとめる予定。
- デジタル社会の実現に向けた重点計画
- 2021年12月24日付けで、「デジタル社会の実現に向けた重点計画」が閣議決定。AIに関する主な記載は次のとおり。
- 【データ活用を支える高度コンピューティング技術の研究開発・実証(AIの社会実装に向けた取組の加速)】
- 深層学習の理論体系や知識融合型AI技術、大阪・関西万博での利用を目指す多言語同時通訳等の研究開発
- AIのブラックボックス問題解決に向けた説明可能なAI等の研究開発
- 【デジタル専門人材の育成・確保(デジタル人材育成プラットフォームの構築)】
- 数理・データサイエンス・AIのモデルカリキュラムを踏まえた教材等を全国の大学及び高等専門学校に展開
- 大学及び高等専門学校における産業界のニーズを踏まえた数理・データサイエンス・AIの優れた教育プログラムを認定する制度を構築
- 大学・専修学校等において数理・データサイエンス・AI分野等を中心とした産学連携プログラムの開発等
- 【データ活用を支える高度コンピューティング技術の研究開発・実証(AIの社会実装に向けた取組の加速)】
- 2021年12月24日付けで、「デジタル社会の実現に向けた重点計画」が閣議決定。AIに関する主な記載は次のとおり。
- 新AI戦略検討会議
- 海外の動向
- 欧州議会 「デジタル時代の人工知能」と題する報告書草案の公表
- 欧州議会のデジタル時代の人工知能特別委員会は、2021年11月9日に、AIを技術として規制すべきではなく、規制介入の種類、強度、タイミングはAIシステムの特定の用途に関連するリスクのレベルに合わせて検討すべきとする報告書(「デジタル時代の人工知能」)草案を発表(2022年3月22日に、当該委員会において、本草案について投票の予定)。
- 医療、グリーンディールなど6件のケーススタディを通して、AIによる恩恵、AI利活用において対処すべきリスクや推進の障害となる倫理・法的課題等を概説し、中国・米国等との比較によりAI分野におけるEUの国際的なポジションについて言及。
- AI分野で国際的なリーダーとなるためのロードマップとして、規制の立法化に向けたEU組織の在り方など7項目について提言。
- 望ましい規制の枠組み
- デジタル単一市場の完成
- デジタルグリーンインフラ
- 優良なエコシステム
- 信頼のエコシステム
- 産業戦略
- 安全と軍事抑止
- 欧州ネットワーク・情報セキュリティ機関(ENISA) 機械学習アルゴリズムの保護に関する報告書を公表
- 欧州ネットワーク・情報セキュリティ機関(ENISA)は、2021年12月14日に、機械学習アルゴリズムの保護に関する報告書を公表。
- 各国政府等のサイバーセキュリティ担当者のほか、広くAIに係る事業者・専門家を想定読者とし、一般的な機械学習アルゴリズムを体系的に分類し、それらのアルゴリズムを利用したAIシステムについて、ライフサイクルの段階別に、脆弱性・脅威と具体的なセキュリティ対策を対応させて提案する内容となっている。
- 英国 中央デジタル・データ・オフィス(CDDO) 透明性基準を策定
- 英国 中央デジタル・データ・オフィス(CDDO)は、2021年11月29日に、国家AI戦略及び国家データ戦略のもと、個人の判断に影響を及ぼすAIアルゴリズムについて、世界初の政府機関及び公的機関向けの透明性基準を策定。
- 政府や公的機関が利用するAIツールにおけるデータ規格、そのためのテンプレート・ガイダンスを公開。
- 数ヶ月間のうちに複数の機関において試験的に導入し、そのフィードバックをもとに2022年に標準化団体等の承認を得て、政府横断的な基準とすることを目標としている。
- 英国 データ倫理・イノベーションセンター AI保証に向けたロードマップを公表
- 英国 データ倫理・イノベーションセンター(CDEI)は、2021年12月8日に、5年以内に世界をリードするAI保証エコシステムを構築することを目標とし、それに向けて必要な手順を示したロードマップを公表。
- AI利活用の恩恵を受けるためには信頼できるAIシステムが不可欠との背景から、AIシステムの構築において、AI保証の必要性やその市場や標準化など6つの分野を優先すべきとして、様々な関係者の役割と責任を定義。
- 実システムへの適用に向けた取組の成果として、AI監査フレームワーク、組織のAIとデータ保護に関するガイダンス、ツールキットなどを公表するとともに、2022年1月12日に、「AIスタンダードハブ」の試験運用を発表。
- 英国 データ倫理・イノベーションセンター 「AIバロメーター第2版」報告書を公表
- 英国 データ倫理・イノベーションセンター(CDEI)は、2021年12月17日に、AI及びデータの利用に関連する機会、リスク、ガバナンスの課題についての分析を行った「AIバロメーター第2版」報告書を公表。
- 約1,000社の企業を対象に調査を実施し、英国全土でAI及びデータがどのように活用されているのかを明らかにした。
- 経済分野によって、データ駆動型テクノロジーの普及に大きな差があることが判明。
- データへのアクセスと共有に関する障壁が明らかになった(データの収集、使用、共有に関する複雑な法的要件を理解するために、より多くの情報を求めている(70%)、イノベーションの障壁として質の高いデータへのアクセスが困難である(23%)、技術的能力に限界がある(43%)。)。
- 仏国 国家AI戦略の第2弾を公表
- 仏国政府は、2021年11月8日に、2018年3月に公表したAI戦略の第2弾として、AI人材の育成・誘致等を中心とした官民22億ユーロを投じる国家AI戦略の第2弾を公表。
- 公的投資15億ユーロ、民間投資5億ユーロなど総額22億ユーロ(組込型AIや信頼できるAIの展開等:約12.2億ユーロ、人材育成:約7.8億ユーロ、革新的技術の研究:約1.3億ユーロなど)にも及ぶ計画で、研究開発に重点を置いた第1弾とは異なり、人材育成や技術の商用化・展開にも重点を置かれていることが特徴。
- 「国家の能力を向上させる」、「組込型AI及び信頼できるAIの分野でフランスをリーダーにする」、「経済へのAIの展開を加速させる」という3つの大きな目標が掲げられている。
- 独国 連邦ネットワーク庁 ネットワークサービス部門のAI利用に関する報告書を公表
- 独国 連邦ネットワーク庁は、2021年12月15日に、通信、電力、ガス、郵便、鉄道等のネットワークサービス部門におけるAI利用に関する報告書を公表。
- AIがビジネス過程における最適化・自動化を通じた品質改善、効率性向上、持続可能性確保の面で絶大なポテンシャルを有しており、ネットワークサービス部門へのAI導入を積極的に図るべきとの見地を強調。
- 企業間のギャップ(大企業のAI導入:78%、中小企業のAI導入:27%)の解消が課題と指摘。
- AI専門労働者の不足、アルゴリズムの複雑性、法的枠組みの未整備などについても取り組むべき課題と指摘。
- AI法制度について、EUが提案する法制枠組みに準ずるとして、ドイツ国内のビジネス環境に適した法整備を行うため、今後も関連事業者との協議を継続する意向を示している
- 米国 国土安全保障省 顔認証を含むAI導入に関する意見募集を開始
- 米国 国土安全保障省(DHS)は、2021年11月5日から12月6日まで、顔認証を含むAIの導入について、一般市民の認識に関する意見募集を実施。
- DHSは、既に税関、国境警備、交通機関の治安維持及び調査等の重要業務において、AIを利用した技術を活用又は試行している。AI一般、特に顔認証について、一般市民の間で偏見、セキュリティ及びプライバシー等へ懸念があるため、これらの技術に関する一般市民の認識を理解し、懸念を払拭する形で展開していくことが、DHSによるこれらの技術の利用に対する一般市民の理解を得る上で重要
- 米国 国防総省 責任あるAIガイドラインを公表
- 米国 国防総省 国防イノベーションユニット(DIU)は、2021年11月15日に、「責任ある人工知能(AI)ガイドライン(Responsible AI Guidelines)」を公表。
- AI企業、請負業者等の国防総省の関係者、連邦政府の関係者に対し、それぞれのAIプログラムが、国防総省の「AI倫理原則(Ethical Principles for AI)」に準拠しているかどうかを判断するための包括的なフレームワークを提供するもの。
- 同ガイドラインに関するレポートでは、開発・調達する技術に同ガイドラインを適用する方法を説明しており、AIシステムのプランニング、開発、導入に至るまでの様々な段階で採るべき手順をステップ・バイ・ステップで提示。
- 米国 国家AIイニシアチブ局 AI研究支援ツールポータルを開設
- 米国 国家AIイニシアチブ局(NAIIO)は、2021年12月20日に、AIイニシアチブ・アプリケーションをトレーニングするデータセットやテストベッド環境への容易なアクセスを実現するために、AI研究者を対象とする「AI Research Portal」を開設。
- 開設を発表するツイートでは、「米国のAI研究コミュニティと連邦政府が提供する多くのリソースをつなぐ中心」になるとしている。
- ポータルを介してアクセスできるツールは、AI関連の連邦助成金の情報、データセット、全米科学財団(NSF)等が運用するコンピューティングリソース、研究プログラムディレクトリ、40か所のテストベッドなど。
- 中国 科学技術部 「新世代の人工知能倫理規範」を公表
- 中国 科学技術部 国家新世代人工知能ガバナンス専門委員会は、2021年9月25日に、「新世代の人工知能倫理規範」を公表。
- AIが常に人間の制御下にあることを確保することを目標としており、6つの基本的な倫理要件を提示するとともに、人工知能管理、研究開発、供給、使用などの活動における18の具体的な倫理要件を提示。
- 【基本的な要件】
- 人類の幸福の増進
- 公平と公正の推進
- プライバシーとセキュリティの保護
- 制御可能性と信頼性の確保
- 責任者の明確化
- 倫理意識の向上
- 【具体的な要件】
- <人工知能管理規範>
- 人工知能の持続可能な発展を推進すること
- リスク防止を強化すること
- <研究開発規範>
- アルゴリズムなどについて、安全性・透明性を強化すること
- データの収集・アルゴリズムの開発において、偏見差別を避けること
- <供給規範>
- 品質管理を強化すること
- ユーザーの権益を保障すること
- <使用規範>
- 誤用・濫用を避けること
- 不正使用を禁止すること など
- <人工知能管理規範>
- 欧州議会 「デジタル時代の人工知能」と題する報告書草案の公表
- 国際的な議論の動向
- G20
- 2021年10月30日~31日に、G20ローマ・サミットを開催。
- 首脳宣言において、『我々は、信頼できる人間中心の人工知能(AI)の責任ある利用と開発から生じる利益を十分に認識しつつ、競争とイノベーションを促進するための中小零細企業と新興企業に特有のニーズ、多様性と包摂性、さらにはAIの研究、開発及び応用を促進するための国際協力の重要性を考慮しつつ、「G20 AI原則」の実行を推進する。我々は、「中小零細企業や新興企業のAI導入を促進するG20の政策事例」を歓迎する』旨が記載。
- OECD
- 2021年12月1日~7日に、デジタル経済政策委員会(CDEP)を開催(AI関連の会合は12月2日に開催)。
- 日本の取組について、総務省から、事業者等へヒアリングを行い、具体的な取組事例・グッドプラクティスを取りまとめた本推進会議の「報告書2021」を紹介するとともに、経済産業省から、参考事例を交えた「AI原則実践のためのガバナンスガイドライン」を紹介。
- 非公式専門家ネットワーク(ONE AI)のWGのうち、「AI政策に関するWG」をCDEPの作業部会へ移行することについて合意。
- ONE AIに関して、1年間の運営延長について合意
- ユネスコ(UNESCO)
- 2021年11月9~24日に、第41回総会を開催し、AI倫理勧告を採択。
- 決議案について、ロシア、中国等から、追加的な技術的修正意見や議論が提起されたものの、多くの国が勧告案を歓迎したこともあり、AI倫理勧告及び決議の内容については、実質的な変更なく採択。
- 事務局から日本の協力への謝意の表明があるとともに、一部の途上国から今後の支援への期待・賛同の表明。
- 欧州評議会(AIに関するアドホック作業部会(CAHAI))
- 2021年11月30日~12月2日に、第6回総会を開催し、AIに関する法的枠組についての文書(「人権、民主主義及び法の支配に関する欧州評議会基準に基づく人工知能についての法的枠組みにおける考え得る要素」)を採択。
- AIシステムの使用により生じ得るリスクの予防・緩和のために、3つの価値(人権、民主主義、法の支配)に基づいた法的拘束力を有する分野横断的な法的文書が必要である旨を述べ、各分野の詳細な指針については、法的拘束力を有する/有しない追加的な法定文書が将来的に必要となる可能性を指摘。
- 分野横断的な法的枠組を補足する文書として、公共行政分野に法的拘束力を有する/有しない追加的文書を導入することを提案。特に、透明性、公平性、責任、アカウンタビリティ、説明可能性及び補償といった観点から、AIシステムの使用、デザイン、調達、開発及び実装が監督され、3つの価値が遵守されるようメカニズムを構築すべき旨を推奨。
- G20