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  • 顧客本位タスクフォース 議事次第(金融審議会)/フィッシングによるものとみられるインターネットバンキングに係る不正送金被害の急増について(注意喚起)(警察庁)/第3回 霊感商法等の悪質商法への対策検討会(消費者庁)/第100回新型コロナ対策アドバイザリーボード(厚労省)

危機管理トピックス

顧客本位タスクフォース 議事次第(金融審議会)/フィッシングによるものとみられるインターネットバンキングに係る不正送金被害の急増について(注意喚起)(警察庁)/第3回 霊感商法等の悪質商法への対策検討会(消費者庁)/第100回新型コロナ対策アドバイザリーボード(厚労省)

2022.09.26
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更新日:2022年9月26日 新着17記事

硬貨とグラフ

【新着トピックス】

【もくじ】―――――――――――――――――――――――――

金融庁
  • 金融審議会「顧客本位タスクフォース」(第1回)議事次第
  • インターネットバンキングによる預金の不正送金事案が多発しています。
  • バーゼル銀行監督委員会による議事要旨の公表について
消費者庁
  • 第3回 霊感商法等の悪質商法への対策検討会(2022年9月15日)
  • トランポリンパークでの事故に関する消費者安全法第38条第1項に基づく注意喚起を行ないました。
国民生活センター
  • テレビ画面の破損に気を付けましょう!-破損や水ぬれにより高額な修理費用がかかることも-
  • 新型コロナウイルス感染のセルフチェックには国が承認した抗原定性検査キットを!-購入時には薬剤師から説明を受けて正しく使用しましょう-
  • 高齢者サポートサービス 契約内容を具体的に確認!
厚生労働省
  • 第100回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年9月21日)
  • 麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動の実施について~薬物乱用の根絶に向けた啓発を強化します~
総務省
  • AIネットワーク社会推進会議 AI経済検討会(第18回)データ専門分科会(第18回)合同会議
  • 「競争ルールの検証に関する報告書 2022」(案) に対する意見募集の結果及び報告書の公表

~NEW~
警察庁 フィッシングによるものとみられるインターネットバンキングに係る不正送金被害の急増について(注意喚起)
  • 令和4年(2022年)8月下旬からインターネットバンキングに係る不正送金事犯による被害が急増しています。
  • インターネットバンキングに係る不正送金被害については令和元年(2019年)以降、発生件数・被害額ともに減少傾向が続いており、令和4年上半期※(1月から6月までの6か月間)における発生件数は145件、被害額は約3億2,100万円でしたが、8月における発生件数は70件、被害額は約2億1,300万円、また、9月1日から15日までにおける発生件数は184件、被害額は約1億6,900万円となっており、急増しています。(数値はいずれも暫定値)
    • ※「令和4年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」(令和4年9月15日警察庁広報資料)では「発生件数144件」及び「被害額約3億1,571万円」と記載しているところ、その後に判明した被害が1件あるため、数値を改めています。
  • 被害の多くはフィッシングによるものとみられます。具体的には、金融機関(銀行)を装ったフィッシングサイト(偽のログインサイト)へ誘導するメールが多数確認されています。このようなメールやSMSに記載されたリンクからアクセスしたサイトにID・パスワード等を入力しないよう御注意ください。
  • また、一般財団法人日本サイバー犯罪対策センター(JC3)が具体的な手口や対策などの関連情報をWebサイトで公開していますので、併せて御参照ください。
▼JC3のWebサイト「インターネットバンキングの不正送金による被害を防ぐために」

~NEW~
首相官邸 第77回国連総会における岸田内閣総理大臣一般討論演説(抜粋)
  • 議長、御列席の皆様、安保理常任理事国であるロシアによるウクライナ侵略により、国連の信頼性が危機に陥っていることを直視しなければなりません。その信頼を回復するために、我々国連加盟国が行動しなければならない。
    • これまでもしばしば安全保障理事会の機能不全が指摘されてきました。私たちは、もう30年近くにも亘(わた)り、この問題について議論を重ねてきました。しかし、本当に必要なのは議論のための議論ではなく、改革に向けた行動です。常任理事国の中にも、改革に向けた意欲を見せる国々があります。交渉無くして改革なし。様々な立場は、交渉なくして妥協も収斂(れん)もない。安全保障理事会の改革に向けて、文言ベースの交渉を開始する時です。2024年の未来サミットは、国連のあり方を幅広く見直す絶好の機会です。是非、有識者を含め、幅広い英知を結集し、機運を高めていきましょう。
    • ロシアによる国際秩序の危機に対し、最も強い言葉でそれを遺憾とする総会決議の圧倒的多数による採択。その時国連は、闇夜の灯台のように国際社会の進むべき方向を明確に示すことができました。この総会こそが、全加盟国を代表し、国際社会の大義がいずれにあるのかを示す唯一の普遍的な機関です。
    • 日本は、安全保障理事会の改革だけでなく、総会の更なる活性化にも真剣に取り組み、国連全体が平和と安全の維持に一層大きな役割を果たせるよう後押ししていく決意です。また、日本は、幅広い国連の活動を支える事務総長を支持します。
    • 今般、ロシアが行ったような核兵器による威嚇、ましてや使用は、国際社会の平和と安全に対する深刻な脅威であり、断じて受け入れることはできません。
    • 私は、広島出身の総理大臣として、被爆者の方々の思いも胸に「核兵器のない世界」の実現に向けて、並々ならぬ決意で取組を推し進めています。国際的な核軍縮・不拡散体制の礎であるNPT(核兵器不拡散条約)体制の維持及び強化に向けた、世界が一体となった取組は、先月、ロシア一か国の反対により合意を得るに至りませんでした。
    • 圧倒的多数の国々と同じく、私も深い無念を感じました。しかし、諦めてはいません。最終成果文書のコンセンサス採択まであと一か国まで迫ることができたからです。同文書案が今後、国際社会が核軍縮に向けた現実的な議論を進めていく上での新たな土台を示しました。唯一の戦争被爆国であるという歴史的使命感を持って、日本は、「核兵器のない世界」の実現に向けた決意を新たに、現実的な取組を進めて参ります。長崎を最後の被爆地とせねばなりません。
    • 本年は、小泉総理と金正日(キム・ジョンイル)国防委員長が署名した日朝平壌宣言から20年です。同宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して国交正常化を目指す方針は不変です。日本は、双方の関心事項について対話する準備があります。私自身、条件を付けずに金正恩(キム・ジョンウン)委員長と向き合う決意です。あらゆるチャンスを逃すことなく全力で行動していきます。
    • 日本は平和構築の分野でも長期に亘り、貢献してきました。1992年、カンボジアで初めて本格的にPKO(国連平和維持活動)ミッションに参加しました。
    • それから30年。マリ、中央アフリカ、レバノンなどの現場で、ブルーヘルメットをかぶった多数のカンボジア隊員が平和と未来を守っています。ティアウ・チャンルティ中佐(当時)は、日本によるPKO訓練の後、レバノンに派遣された一人です。その後、カンボジア軍のPKO訓練センターで後進の指導にあたるなど、平和の担い手として活躍されています。
    • 日本のPKOへの貢献を通じて生まれた平和の灯(ともしび)が、世代を越え、国境を越えて広がっていくのです。日本はそれを支援します。
  • 議長、御列席の皆様、次に、日本は、国際社会における法の支配を推進する国連の実現に尽力します。
    • 法の支配は、特定の国、特定の地域の独占物ではありません。脆弱(ぜいじゃく)な国にとってこそ法の支配は重要であることを思い起こすべきです。
    • 国際法に基づいた法の支配を強化していくことが、長期的に見れば、全ての国に裨益(ひえき)し、持続的な成長と健全な国際社会の発展につながります。
    • このような信念の下、日本は、各国と協力しながら「自由で開かれたインド太平洋」実現を始め、様々な分野において積極的な役割を果たしてきました。
    • 1970年、国連総会は、厳しい対立を粘り強い対話により乗り越え、「友好関係原則宣言」を採択しました。先人たちの知恵の結晶であるこの宣言は、今日においても、法の支配を促進するための基本的原則を導き出す基盤です。
    • この宣言からは、「力による支配」を脱却し国際法の誠実な遵守を通じた「法の支配」を目指すこと、特に、力や威圧による領域の現状変更の試みは決して認めないこと、国連憲章の原則の重大な違反に対抗するために協力すること、という基本的原則が浮かび上がってきます。
    • これらの基本的原則こそ、分断の深刻化が懸念される目下の国際社会を繋(つな)ぎ合わせ、人権尊重と持続可能な開発を達成するための基礎となるものであると確信します。
    • 日本は来年1月から、安全保障理事会の非常任理事国となります。大きな声だけでなく小さな声にも真摯に耳を傾けながら、国際社会における法の支配を強化するべく行動する考えです。
  • 議長、御列席の皆様、日本は、新たな時代における人間の安全保障の理念に基づく取組を強化して参ります。
    • 人々が不安と恐怖から解放され、質の高い生活を送る。人間の安全保障の理念は変わりませんが、我々は今、歴史的な分水嶺に立ち、新たな挑戦に直面しています。今日、パンデミックに加え、他国への武力の行使や威圧、食料やエネルギー安全保障、インフレや気候変動などの問題が相互に結び付き、これまでになく多くの人々の安全が脅かされ、貧困と疾病が深刻化しています。
    • 誰一人として取り残さない社会を目指すSDGs。その達成のためにも、新たな時代における人間の安全保障の実現が求められています。その際、重要なのは、個人、社会、そして国家のそれぞれが、時代の変化と挑戦に対応するためのレジリエンスを高めることです。
    • ウガンダのアジュマニ県は、周辺諸国から難民の流入増大、ウクライナ情勢による物価高騰など、困難かつ複合的な課題に直面しています。今日の世界が直面する挑戦の一例です。
    • 同県の行政官、モイニ・フレッドさんは、JICA(国際協力機構)の研修で難民・自国民双方の意見を取り入れて行政を進めていくノウハウを学びました。アジュマニ県は自分たちも経済的に苦しい中で、難民支援を止めることなく行政運営を続けており、フレッドさんは民族・国籍の対立のない地域作りのために奔走しています。
    • 国際社会の秩序が揺らぎ、人々の不安が高まる中、日本は、人間の安全保障信託基金を通じた取組促進も通じ、国連と共に新たな時代における人間の安全保障の実現を進めます。また、人への投資を惜しみなく実践していきます。
    • 本年8月のTICAD8(第8回アフリカ開発会議)でも、私は人への投資を重視しつつ、アフリカに今後3年間で官民総額300億ドル規模の資金の投入を行うことを表明したところです。アフリカ以外の世界各地でも、日本は人材育成や能力構築に力を入れます。私は、教育は平和の礎という信念の下、教育チャンピオンに就任し、国連教育変革サミットの成果も踏まえ人づくり協力を進めます。
    • 新型コロナ・パンデミックは、人々の健康と、疾病から人を守る取組の重要性を示しました。日本はCOVAX等を通じたワクチン関連支援を含め総額50億ドルの新型コロナ対策を進め、グローバルファンドに対し、次の3年間で最大10.8億ドルを新たに拠出することを決定しました。日本は、来年主催するG7に向け、国際保健の枠組み強化や、新型コロナを踏まえた新たな時代のユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)達成にも引き続きリーダーシップを発揮します。
    • 食料安全保障のための緊急支援と食料システムのレジリエンス強化支援、国際電気通信連合(ITU)等の取組を通じた情報通信分野での国際標準・規格作りなど。日本は、人々が安心して質の高い生活を享受できる環境作りへの支援も着実に実施しています。また、こうした取組を進めるためにも、日本は開発協力政策の基本方針である開発協力大綱を改定します。
    • 私は、国際社会が抱える現在と将来の諸課題への対応を我々のコモンアジェンダとして示した、グテーレス事務総長のリーダーシップを支持します。歴史が大きく変わりつつある今、日本は、新たな時代における人間の安全保障の理念の下で、世界中の苦しむ人々を支えます。法の支配に基づく国際秩序に支えられた、平和と安定の維持に向け、国連及び各国と力を合わせて、取り組んでいきます。
  • 議長、御列席の皆様、歴史の分水嶺に立つ今だからこそ、日本は、国連に対する強い期待を持ち続けます。時代は変われど、変わらないもの。それは国連の理念と原則です。私は、その確信を持って、皆さんと共に国連の強化に向けた道のりを歩んでいく決意であります。御清聴ありがとうございました。

~NEW~
内閣府 次世代医療基盤法の認定事業者による医療情報の不適切取得事案について
  • 医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報に関する法律(以下「次世代医療基盤法」という。)の認定事業者である一般社団法人ライフデータイニシアティブ(以下「LDI」という。)が保有し、認定受託事業者である株式会社エヌ・ティ・ティ・データ(以下「NTTデータ」という。)が管理するデータベースに、同法で定める本人への通知を行わずに提供された医療情報が含まれていたことが判明したため、同法に基づき、本日付けで事案の詳細や経緯、対応状況等について2週間以内に報告するよう求めました。
  • なお、認定事業者から第三者への医療情報の提供にあたっては、同法に基づき、特定の個人が識別できないよう匿名加工が施されます。匿名加工された情報には個人情報が含まれません。
  1. 事案の概要
    • 以下の内容は事業者からの聞き取り等による速報ベースのものであり、今後、正式な報告徴収の結果、変更がありうる。
    • 次世代医療基盤法に基づきLDIが保有するデータベースに、次世代医療基盤法第30条に基づく本人への通知を行わずに提供された医療情報(約9万5千人分(精査中))が含まれていたことが判明した。
      • ※次世代医療基盤法は、国が認定した事業者(認定事業者)が、個人の医療情報を匿名加工した上で、医療分野の研究開発における活用を促進するための法律。
      • ※認定事業者が医療情報を取得するには、提供元の医療機関等が本人に対して事前に通知をすることが必要。
    • 本事案は、各医療機関からLDIに対して医療情報の提供を行う業務を受託していたNTTデータが作成したプログラムの誤りにより、本人への通知を行っていない医療情報が誤ってLDIに提供されたことが原因と考えられる。
    • なお、認定事業者から第三者への医療情報の提供にあたっては、同法に基づき、特定の個人が識別できないよう匿名加工が施される。匿名加工された情報には個人情報が含まれない。
  2. 報告を求めた事項
    • 主務省庁(内閣府・文部科学省・厚生労働省・経済産業省)からLDI及びNTTデータに対し、10月4日までに以下の事項を報告等するよう求めた。
      1. 発生した事案の詳細及び経過
      2. 事案の原因
      3. 既に講じた措置及び対応の詳細
      4. 再発防止策
        • ※なお、LDI及びNTTデータに対しては、現在、全ての新たな医療情報の取得及び第三者への提供の停止を要請している。
  3. 今後の予定
    • 報告の内容を踏まえ、厳正に対処する。

~NEW~
経済産業省 日本提案の「トラック隊列走行システム」に関する国際標準が発行されましたーより安全で効率的な社会を目指して(ISO 4272)ー
  • トラック輸送は、国内物流の大半を支えます。したがって、安全性向上と担い手確保、燃費向上、渋滞緩和などについて、最新技術で実現することができれば、高い効果が期待されます。
  • 「隊列走行」とは、複数のトラックが連なり、走行状況を通信によってリアルタイムで共有し、自動で車間距離を保って走行する技術です。この技術の国際的な普及には、走行システム/機能の開発について、共通の方式で取り組むことが必要です。
  • この度、走行システムに関して、日本提案の国際標準が発行されました。トラック隊列走行システムの活用を通じて、物流の担い手不足解消や物流効率の向上などに繋がることが期待されます。
  1. 背景
    • 国内物流の大半を支えるトラック輸送における、ドライバー不足や高齢化、燃料費の高騰などは運送事業者が直面する課題となっています。また、トラック隊列走行は、疲労などによる運転ミスにおける交通事故の削減や、空気抵抗の低減や車速変化の減少による燃費向上、下り坂から上り坂に差し掛かる箇所(サグ部)での速度低下を抑制する事による渋滞の緩和、運転負荷軽減による担い手の確保が期待されています。そのような状況を背景に、トラックの隊列走行を実現することを目標として開発が進められ、2018年1月には、新東名高速道路等で初の公道実証実験が行われました。
    • 本標準における「隊列走行」とは、高速道路において、ドライバーの監視のもと、複数のトラックが連なり、走行状況を通信によってリアルタイムで共有し、自動で車間距離を保って、車線維持や車線変更を連携して走行する技術です。
    • 隊列走行の実用化に向けた検討は、欧米を始めとする世界各国においても行われており、国際的に統一された標準の整備は、大変重要と考えられていました。
    • したがって、日本における車両技術の開発と実証実験から得られた成果をベースに、共通の機能を有したシステムがより広く世界に普及することを目指し、日本から国際標準の提案をしました。
  2. 標準の概要
    • 今回発行された国際標準ISO 4272(トラック隊列走行システム)は、隊列の形成/加入/離脱時の機能(隊列運行管理機能)と、隊列走行の機能(隊列走行制御機能)について規定しています。
    • これらの機能の標準化によって、異なるメーカーの車両が混在していても隊列の加入車情報を共有することが可能となり、加入時においても協調して車速の調整を行うなどした隊列の形成が可能となります。
    • 隊列運行管理機能:車両間および隊列走行管制室が情報を共有し、隊列の形成/加入/離脱を行う機能。
    • 隊列走行制御機能:車両間で加減速情報等を共有し、協調型車間距離維持システム(CACC)をベースに、車間距離維持、車線維持、車線変更などの走行を行う機能。
    • さらに、隊列の形成のやり方など、隊列走行における様々なケース等を定義するとともに、異なるメーカーの車両間においても情報共有を可能とするために共通通信データ項目の定義や、隊列走行機能の評価手順についても定めています。
    • 本標準は、日本が国際議長を務めるISO(国際標準化機構)/TC204(ITS 高度道路交通システム)/WG14(走行制御)に、日本から2019年4月に提案し、2022年9月19日に国際標準として発行されました。
  3. 期待される効果
    • 本標準の発行により、各事業者は共通の定義にもとづくトラック隊列走行システム/機能の開発が可能となります。トラック隊列走行システムの運用により、疲労などによる運転ミスにおける交通事故の削減や、空気抵抗の低減や車速変化の減少による燃費向上、サグ部での速度低下を抑制する事による渋滞の緩和、運転負荷軽減による担い手の確保が期待されます。

~NEW~
国土交通省 自動車製作者に対する行政処分を行いました
▼報道発表資料
  • 日野自動車株式会社
    1. 大型エンジンE13Cの一酸化炭素等発散防止装置の装置型式の指定の取消し
      • 量産エンジンにおいて、型式指定取得のための排出ガス性能に係る長距離耐久試験の際とは異なる制御プログラムを用いており、排出ガス性能が基準を満たしているという技術的根拠が無いにも関わらず、満たしているとの評価を得て、不正に型式指定を取得した。
    2. 建設機械等用エンジンE13C-YSの一酸化炭素等発散防止装置の装置型式の指定の取消し
      • 量産エンジンにおいて、型式指定取得のための排出ガス性能に係る長距離耐久試験の際とは異なる制御プログラムを用いており、排出ガス性能が基準を満たしているという技術的根拠が無いにも関わらず、満たしているとの評価を得て、不正に型式指定を取得した。
    3. 建設機械等用エンジンE13C-YMの一酸化炭素等発散防止装置の装置型式の指定の取消し
      • 排出ガス性能に係る長距離耐久試験において、一部の測定点のデータの改ざん等を行っており、排出ガス性能が基準を満たしているという技術的根拠が無いにも関わらず、満たしているとの評価を得て、不正に型式指定を取得した。
    4. 建設機械等用エンジンP11Cの一酸化炭素等発散防止装置の装置型式の指定の取消し
      • 排出ガス性能に係る長距離耐久試験において、一部の測定点のデータの改ざん等を行っており、排出ガス性能が基準を満たして
        いるという技術的根拠が無いにも関わらず、満たしているとの評価を得て、不正に型式指定を取得した。
  • いすゞ自動車株式会社
    1. 大型エンジンE13Cの一酸化炭素等発散防止装置の装置型式の指定の取消し
      • エンジンの提供元である日野自動車株式会社が不適切な方法(量産時とは異なるエンジン制御プログラムの使用)で行った、排出ガス性能が基準を満たしているという技術的根拠が無いにも関わらず、満たしているとの排出ガス試験の結果を用い、不正に型式指定を取得した。

~NEW~
金融庁 金融審議会「顧客本位タスクフォース」(第1回)議事次第
▼資料2 事務局説明資料
  • 2017年の「顧客本位の業務運営に関する原則」(以下「原則」という)の公表後、つみたてNISA口座数や若年層等における家計金融資産に占める有価証券保有割合の増加など、家計の資産形成に進捗が見られる側面もある。一方、年齢階級別では40歳代、60歳代以上、収入階級別では中収入層・高収入層については、横ばいまたは減少傾向となっており、全体としては、有価証券保有割合はほぼ横ばいとなっている。
  • これまでの家計による資産形成を促進するための継続的な環境整備や関係者の努力にもかかわらず、結果として、我が国の家計全体の資産構成の変化は小幅にとどまっている(「市場制度ワーキング・グループ 中間整理」)。また、我が国は、現預金保有割合が高い一方で、金融リテラシー水準は相対的に低い。G7各国においては、金融リテラシー水準が高いほど、家計金融資産に占める現預金保有割合が低下する傾向が見られる。
  • 家計の安定的な資産形成を図るためには、成長の果実が家計に分配されるという「資金の好循環」を実現することが重要。そのためには、家計の資産形成を支えるインベストメント・チェーン(投資の連鎖)の各参加者が期待される機能を十二分に発揮することが期待される。
  • 顧客が適切な金融商品を選択するためには、金融商品の販売者・アドバイザー等による適切な勧誘・情報提供や助言が不可欠である。投資信託等の販売会社に対するモニタリング結果においては、重要情報シートによる商品比較が始まるなどの動きがある一方、商品選定や説明のあり方、提案方法等に課題が指摘されている。
    1. 顧客の意向確認と提案プロセス
      • ライフプランシミュレーション機能などを備えたツールを活用して、独自のモデルポートフォリオ提案を行っている販売会社もあった。
      • 営業現場において、提案ツールの活用、顧客の運用資産全体を最適化する意識の定着に課題があり、資産全体の最適なポートフォリオの提案には必ずしも繋がっていない。
    2. 商品選定プロセス
      • 営業現場での商品選定/本部による商品ラインアップの整備:営業現場では、重要情報シートの活用を通じた商品比較の取組みが広がっている。顧客に最適な商品を提供するために、明確なプロセスや仕組みを定めた上で商品選定を行い、各顧客に適した商品を提案することが求められる。
      • インデックス投信の一物多価:系列資産運用会社と共同で一物多価を解消する動きも見られる。同一インデックス投信が併存する場合には、自社のHPの検索機能の充実、対面・非対面で手数料に差異がある場合には、その明示など、顧客への情報提供の在り方についての検討が望まれる。
    3. フォローアップ
      • 長期分散投資の実現のために、販売後においても、定期的に顧客の意向等の属性の変化を確認し、顧客の保有資産全体を見ながら、ポートフォリオの最適化のための提案を行うことが望まれる。
    4. 業績評価
      • ストック重視を志向する販売会社の中には、預り資産残高(ストック)や顧客基盤の拡大に高い配点を与え、営業現場に動機付けをしているところがあり、特に一部の主要行等では、収益を全く評価しない体系としている。
      • 自社の経営戦略と整合的な業績評価体系を整備し、営業現場に対し顧客本位の業務運営を動機付けることが求められる。
    5. 管理検証態勢
      • 顧客本位の業務運営に関する取組みにあたっては、様々な指標を用いて現状を把握し、それを踏まえて今後の取組みの改善に繋げる、事後的な検証態勢(PDCAサイクル)の構築が重要。
    6. 仕組債
      • コスト開示等の観点で商品説明が不十分であるなど、販売態勢や商品性に関する問題点があり、中長期的な資産形成を目指す一般的な顧客ニーズに即した商品としてふさわしいものとは考えにくい。
    7. ファンドラップ
      • 契約金額が小口化していく中、顧客にとって投資一任運用に係る報酬とサービスの対価関係が不明確であり、説明が十分になされていない。
    8. 外貨建一時払い保険
      • 運用の側面があるが、他の運用商品との比較説明が行われておらず、顧客のポートフォリオ全体における位置付けが不明確。
  • 仕組債の販売額は、「原則」策定後に減少したものの、再び増加し、引き続き広く販売。仕組債には例えば株式や株価指数のプットの売りというデリバティブ取引の要素を組み込んだ商品があり、損失率の裾野が広く、リスクが相応に高いが、安定して高めの利子が得られる債券と誤認されているとの指摘がある。また、顧客が負担する「販売段階のコスト」と「組成段階のコスト」が大きいにも関わらず、特に後者についてコストの開示が十分でなく、さらに他の運用商品との比較が可能となるような分かりやすく丁寧な情報提供もなされていないとの指摘がある。仕組債を提案すべき顧客層が極めて限られるにもかかわらず、こうした顧客に絞って販売する態勢を構築できていない事例や、残高に占める販売額の割合が大きく早期償還に伴う回転売買類似の状況が見受けられることから、顧客の真のニーズに沿った販売が行われていない可能性が指摘されている。
  • ファンドラップは、「原則」策定時点と比べると、契約最低金額の引き下げが進むとともに、契約件数と金額が大きく増加。特に地域銀行では、取扱いを開始する行が増えたこともあり、伸び率は大きい。運用実績としてコスト控除後の5年間のシャープレシオを見ると、バランス型ファンドに劣るファンドラップが依然として多く、特にコストが高いファンドラップほどパフォーマンスが劣る傾向がある。さらに、近年の小口化と定型化により、ファンドラップの特徴である顧客意向に応じたカスタマイズの余地が限定的なものになっていることから、提供されるサービスがその運用資産残高に応じて徴収されるコスト(約1~2%)に見合っているかが課題として指摘されている。
  • 外貨建一時払い保険の販売額は、2019年度以降減少傾向にあったが、下げ止まり傾向が見られる。また、一時払い保険販売額に占める外貨建一時払い保険の比率が低下傾向にある一方、外貨建一時払い保険の残高は、地域銀行を中心に上昇傾向にある。外貨建一時払い保険を運用商品として提案するに際して、類似する運用効果を持つ外貨建債券等と比較する事例はほとんど見受けられないとの指摘がある。また、顧客は販売会社による運用面に着目した説明を踏まえて外貨建一時払い保険を選択していると考えられるにもかかわらず、提案に際して分散投資の一部として位置付けられていないことが多い。さらに、資産全体における位置付けを踏まえた提案もなされておらず、外貨建一時払い保険の運用上の相対的な優位性を十分に説明していないとの指摘もある。
  • 「市場ワーキング・グループ報告書」(2020年8月)では、金融機関の課題として商品の特徴やリスクを十分に把握しないまま行われた不正確又は不十分な説明、又は顧客の属性・意向を軽視した営業員主導による取引の勧誘を指摘している。外貨建一時払い保険、仕組債・仕組預金、毎月分配型投信及びファンドラップ等について、顧客にその商品性やコストに関する理解を十分得ることなく販売し、苦情を受ける事例は引き続き見られる。例えば、仕組債の苦情・相談件数は足元で減少しているものの引き続き高水準にあり、仕組債の販売は「高金利を求める一定の顧客層」のニーズに対応したものと言われる中、こうしたニーズ対応とは矛盾する苦情も聞かれている。また、毎月分配型投信の保有者において、若年層を含む多くの個人投資家が「元本の一部が分配金として払い戻されることがある」等の特徴を認識していない。
  • 特殊要因を除いた苦情件数は、「原則」策定後横ばいで推移している。推移の内訳をみると、年によって増減はあるものの、商品別では株式・債券・投信への苦情が多く、業務内容別では勧誘・売買取引に関する苦情が多く見られる。
    • 証券会社の紹介で購入した仕組債がノックインし、多額の損失を被った。担当者から、リスクを理解できるような説明はなかった。(勧誘・債券)
    • 投資経験がない中、営業員から勧められた仕組債を購入し、大きな損失を被った。担当者からは「元本保証である。」と言われて買付し、リスクがあることの説明は受けていない。(勧誘・債券)
    • 証券会社の口座において、発注していないのに複数の取引が行われている。誤りではないかと思うが、証券会社からは明確な返答をもらえない。(売買取引・株式)
  • 金融機関が顧客のニーズに合った金融商品を提供しているか否かについて、「覚えていない/分からない」が増え、「十分している」と感じた割合が減少している。また、フォローアップや他の商品との比較説明を受けたことがあると回答した割合は減少した。一方、フォローアップやほかの商品との比較説明に対する顧客の受け止め自体は良好である。これらの結果から、金融機関による顧客ニーズに応えるための取組みに十分な改善を見ることは難しい。
  • 「市場ワーキング・グループ報告書」(2020年8月)では、金融機関の課題として販売手数料の獲得を主目的とした取引の勧誘を指摘している。仕組債のうち一定の販売規模を占めるEB債(他社株転換可能債)の実質コストは、投資元本に対して年率換算すると平均して8~10%程度に達すると推定される。こうした高い実質コストもあって、EB債のリターン実績は、他の資産クラスの長期的なリスク・リターン比と比べるとリスクに見合うほど高いとは言えない。また、ファンドラップの顧客はファンドラップ手数料の他にも、投資一任受任料や、組入れ対象ファンドの信託報酬を負担している。これらのコスト負担等から、コスト控除後の5年間のシャープレシオでは、バランス型ファンドに劣るファンドラップが依然として多い。一方、投資信託の手数料率は、主要行等においては緩やかに低下傾向。他方、大手証券会社等では、販売した商品全体の平均に比べ、販売額の多い商品の手数料率が高い傾向にある。
  • 金融機関のサービスに対して「とても満足している」「どちらかといえば満足している」と回答する顧客の割合は約4割に留まり、2019年から2021年にかけてはやや減少している。加えて、ここ2~3年における金融機関の資産運用に関する対応について、「変わらない」と回答する顧客の割合が7割以上に達するなど、足元において顧客目線から顧客本位の業務運営が着実に浸透しているとは認めにくい状況にある。
  • 「市場ワーキング・グループ報告書」(2020年8月)では、顧客目線で金融商品・サービスを比較するにあたっては、顧客の主体的な行動をサポートする存在として顧客の側に立ったアドバイザーの役割も重要であり、こうしたアドバイザーを育成していくための環境整備について検討することが必要と指摘している。この点、アドバイザーが金融商品取引業者から受け取る手数料は、彼らが独立の立場で商品を提案しているかを判断するために重要な情報である。しかし、こうしたアドバイザーとなり得る主体のうち、第一種金融商品取引業者、投資助言・代理業者及び金融商品仲介業者の中で、利益相反の適切な管理や顧客に対する手数料等の情報提供を求める「顧客本位の業務運営に関する原則」を採択し、その趣旨・精神を自ら咀嚼した取組方針等を公表した金融事業者リストに掲載されている者は少数にとどまっている。
  • 「資産運用業高度化プログレスレポート2022」では、金融グループ内での資産運用会社の独立性の確保、信託報酬等の情報開示の範囲・方法の改善、中長期にリターンを確保できる商品の組成・提供と長期視点での検証体制の確保等が重要であると指摘。
  • 「資産運用業高度化プログレスレポート2022」では、資産運用会社の課題として、顧客利益最優先の商品組成、コスト控除後のパフォーマンス検証及び適正なコスト水準の設定・検証などが必要と指摘している。公募投信の新規設定は近年減少傾向にあったが、昨年はESG投信の増加等により、増加に転じている。資産運用会社には、ESG投信を含めて、真に顧客の中長期的な資産形成に適した商品の組成・提供と商品内容に応じた適切な運用が確保されるためのガバナンス・経営/業務運営体制を構築することが求められる。また、長期にわたって運用成績が低迷するファンドについて、短期的なパフォーマンスの改善を受けて抜本的見直しの対象から外してしまうなど、長期視点での検証が行われていないケースも見られる。国内株アクティブファンドのアルファの推計値に信託報酬率を加算した値を「コスト控除前のアルファ」の推計値として、信託報酬水準との比較を行ったところ、信託報酬水準がアルファの推計値を上回っていると考えられるファンドが多数見受けられる。この結果からは、対象のアクティブファンドにおいて運用成果がコストに相殺されてしまい、顧客に付加価値を届けられていない可能性が考えられる。さらに、個別ファンドの商品性に応じた信託報酬水準の設定や、設定後のパフォーマンス結果に基づいた信託報酬水準の見直しが行われていない可能性もある。
  • 資産運用会社がプロダクトガバナンスを確保し、運用を高度化するためには、資産運用会社自身のガバナンスの強化が重要である。日系の大手資産運用会社の取締役会では、依然としてグループ販売会社出身の人材が多くを占める傾向にあり、親会社や販売会社からの独立性が不十分と指摘されている。また、社外取締役に占める独立社外取締役の割合はやや増加(22.13%(2020年3月末)⇒26.62%(2022年4月末))しているが、運用関連業務の経験者が少ないという課題が指摘されている。運用力強化に向けた取組みを検証する観点からは、運用関連業務の知識・経験がある者の選任が求められる。
  • 金融広報中央委員会・金融関係団体において、ライフプランに応じた資産形成の啓発や、投資体験に着目した教材の作成等、金融経済教育に関する取組みが実施されている。その他、各金融機関においても、金融経済教育に関する独自の取組みを実施。
  • これまでの金融経済教育の充実に向けた取組みもあって、つみたてNISAの利用が伸びているといった変化が見受けられる一方、金融リテラシーに関する調査結果や家計の金融資産の構成に大きな変化は見られないとの指摘もある。「リスク性金融商品販売に係る顧客意識調査」では、リスク性金融商品を購入しない理由として、「資産運用に関する知識がないから」、「購入・保有することに不安を感じるから」等が挙げられている。また、「金融リテラシー調査」によると、金融商品購入時に、その商品性を理解せずに購入している人がかなりの割合で存在している。
  • ご議論いただきたい事項
    1. 顧客本位の業務運営に係る進捗について
      • 「原則」において、金融事業者には顧客本位の良質なサービスの提供や顧客の最善の利益を図ることが求められていることに照らして、「原則」策定以降の顧客本位の業務運営の進捗をどのように評価すべきか。
      • 顧客本位の業務運営の進捗が芳しくないとすれば、原因は何か。また、顧客本位の業務運営をさらに進めていくにあたって優先的に取り組むべき課題や具体的な方策として考えられるものは何か。
      • 「原則」を採択し、その趣旨・精神を自ら咀嚼した取組方針を公表している金融事業者の数は少数にとどまっている。金融事業者による顧客本位の業務運営に係る取組み状況が、顧客にとって有益な形で「見える化」されるためには、どのような取組みが必要か。
      • 今後、顧客本位の業務運営の進捗をフォローアップしていくうえで、判断基準や参考指標として追加的に調査すべき項目はないか。あるとすれば何が考えられるか。
    2. 家計による安定的な資産形成を促していくために、金融リテラシーの向上に向けてどのような取組みを行うべきか。各団体によって推進されている取組みをどのように評価するか。

~NEW~
金融庁 インターネットバンキングによる預金の不正送金事案が多発しています。
  • メールやショートメッセージサービス(SMS)、メッセージツール等を用いたフィッシングと推察される手口により、インターネットバンキング利用者のID・パスワード等を盗み、預金を不正に送金する事案が多発しています。
  • 主な手口 SMS等を用いたフィッシング手口
    • 銀行を騙ったSMS等のフィッシングメールを通じて、インターネットバンキング利用者を銀行のフィッシングサイト(偽のログインサイト)へ誘導し、インターネットバンキングのIDやパスワード、ワンタイムパスワード等の情報を窃取して預金の不正送金を行うもの。
  • こうした被害に遭わないために、
    • 心当たりのないSMS等は開かない。(金融機関が、ID・パスワード等をSMS等で問い合わせることはありません。)
    • 金融機関のウェブサイトへのアクセスに際しては、SMS等に記載されたURLからアクセスせず、事前に正しいウェブサイトのURLをブックマーク登録しておき、ブックマークからアクセスする。または、金融機関が提供する公式アプリを利用する。
    • 大量のフィッシングメールが届いている場合は、迷惑メールフィルターの強度を上げて設定する。
    • 金融機関が推奨する多要素認証等の認証方式を利用する。
    • 金融機関の公式サイトでウイルス対策ソフトが無償で提供されている場合は、導入を検討する。
    • パソコンのセキュリティ対策ソフトを最新版にする。
    • インターネットバンキングの利用状況を通知する機能を有効にして、不審な取引(例えば、ログイン、パスワード変更、送金等)に注意する。こまめに口座残高、入出金明細を確認し、身に覚えのない取引を確認した場合は速やかに金融機関に照会する。など、十分ご注意ください。

~NEW~
金融庁 バーゼル銀行監督委員会による議事要旨の公表について
▼Basel Committee advances work on evaluating Basel III reforms and addressing climate-related financial risks, and approves annual G-SIB assessment *グーグル翻訳
  • バーゼル委員会は、バーゼルの枠組みにおけるバッファーの有用性と循環性に関する評価報告書を公表することに同意します。
  • 気候関連の財務リスクに対処するための措置に関連する進行中の作業について説明します。
  • グローバルなシステム上重要な銀行(G-SIB)の年次評価演習を承認します。
  • バーゼル委員会は、7月15日にオンラインで会合し、9月14~15日に直接会合を開き、世界の銀行システムおよび関連する脆弱性に対するリスクを評価し、さまざまな政策および監督上のイニシアチブについて議論しました。
  • グローバルな銀行システムに対するリスクと脆弱性
    • 委員会は、インフレの再燃や成長見通しの悪化など、経済および金融市場の発展が世界の銀行システムに与える影響について議論しました。議論は、インフレ関連のリスクと金利の急上昇が世界の銀行システムにどのように影響するかについての委員会の最近の評価に基づいていました。
    • バーゼルIII改革のおかげもあり、銀行はこれまで全般的に回復力を維持してきました。一方では、金利の上昇が仲介収入を下支えすると予想されますが、持続的な高インフレと景気後退のリスクは、銀行の回復力を試す可能性があります。したがって、銀行と監督当局は、グローバルな銀行システムの回復力を維持するために、変化する見通しに引き続き注意を払う必要があります。
    • メンバーはまた、銀行システムに影響を与える中期的な構造変化と脆弱性についても議論しました。これには、過去10年間で大幅に成長した銀行とノンバンク金融仲介業者(NBFI)との相互接続が含まれます。委員会による最近のテーマ別評価では、銀行がNBFIにさらされる可能性のある直接的および間接的なチャネルが広範囲に及ぶことが強調されました。最近のNBFIの苦境は、銀行システムへのリスクの波及の可能性を浮き彫りにしました。メンバーは、NBFIの動向を引き続き監視し、監督上の影響を評価することに合意しました。委員会はまた、暗号資産市場の発展についても議論し、慎重な枠組みの最終決定に関して総務グループと監督責任者によって提供された最近の方向性に留意しました。
    • 委員会は、銀行による人工知能(AI)と機械学習(ML)の使用の監督上の影響について意見を交換しました。メンバーは、銀行のガバナンスと説明責任の取り決め、およびサードパーティのAI/MLアプリケーションの使用だけでなく、モデルからのアウトプットを理解し説明しようとする際に銀行がAI/MLによって提起された課題についても議論しました。委員会は、これらの展開を引き続き評価し、監督上のベストプラクティスを交換することに合意しました。
  • バーゼルIII改革の評価と実施
    • 委員会は、Covid-19パンデミックからの初期の教訓に関する昨年の中間評価報告書の発行に続いて、バーゼルの枠組みにおけるバッファーの有用性と循環性に関する追加の実証分析について議論しました。委員会は、11月のG20首脳会議に先立ち、2回目の評価報告書を発行することに合意した。
    • メンバーはまた、過去10年間に実施されたバーゼルIII基準の影響、特に銀行の回復力とシステミックリスクに関するより包括的な評価についても議論しました。委員会は、この第3回評価報告書を年末頃に発行する予定です。
    • 規制整合性評価プログラムの一環として、委員会は、純安定資金調達比率と大規模エクスポージャーの枠組みの日本の実施に関する評価報告書を検討し、承認しました。レポートはまもなく公開されます。
  • 気候関連の財務リスク
    • 委員会は現在、グローバルな銀行システムに対する気候関連の金融リスクに対処するために、開示、監督および/または規制措置に及ぶ一連の潜在的な措置を評価および開発しています。
    • 今年初めに気候関連の財務リスクを効果的に管理および監督するための一連の原則が発表された後、メンバーは、気候関連の財務リスクに対処するための可能なアプローチに関する委員会の進行中の作業について議論しました。
  • グローバルなシステム上重要な銀行
    • 委員会は、G-SIBの年次評価の結果を承認しました。結果は、2022年のG-SIBリストを公開する前に、金融安定理事会に提出されます。

~NEW~
消費者庁 第3回 霊感商法等の悪質商法への対策検討会(2022年9月15日)
▼【資料1】第2回検討会における主な指摘事項
  1. 法制度に関する事項
    1. 消費者契約法
      • 2018年改正で入った霊感商法の取消権がこれまで使われた裁判例が見当たらない。霊感商法対策として効果的な法律になっていないということを改善する立法事実かと思う。このためには、狭過ぎる要件を広げ、様々な専門家の方が提起していた無知や脆弱性を殊更に利用するような場合という要件をここに持ち込んでいくことを検討すべき。
      • 消費者契約法第4条第3項第6号については非常に長い様々な要件が付されているということで、霊感商法的なものは、いろいろなパターンが考えられ、あまりに細かく要件を設定し過ぎると、かえってそれが範疇から外れてしまうことになってしまって、使い勝手が悪くなっているのではないか。
      • 霊感商法(の対策)をやっていると、健康不安は結構ある。その健康不安は第5号であることから、同号は絶対に必要。総論である第3号ではなかなかうまくいかないので、第5号や第6号を切り出したという経過がある。第3号は一種の総論になっていて、この第3号の「社会生活上の経験が乏しいことから」を削除すれば、あとはイロハでくっつければ、霊感商法も健康不安商法も入ってくる。第3号から第6号までは検討事項として資料には挙げておいていただかないといけない。
      • 判断能力の低下した消費者が生活に著しい支障を及ぼす契約の勧誘を受けた場合も取消権を認めるべきではないかという提言がなされていた。(令和4年の法改正で)この改正がなされていないのはどういう趣旨か。
    2. 特定商取引法
      • 霊感商法的なものは、一旦会って話をしてしまうと不安がどんどんかき立てられるので、自力で断ることが非常に難しくなってくると思う。そういう意味で言うと、そもそも家には来てほしくないということをあらかじめ表示しておくことによって水際で防止する対策を取るという考え方もあり得るのではないか。
    3. いわゆる寄附の位置付け
      • 献金搾取を契約とみなすことには限界があるので、献金についても無知や脆弱性の利用要件のようなルールを考えても良い。公益法人であれ、宗教法人であれ、人を苦しめるような方向でお金を集めたら駄目だし、そういった形で集めたお金に税優遇が起きることは許されないという点では、共通部分がある。
      • 贈与契約、いわゆる双務契約ではなく片務契約でも、当然、消費者契約法の適用対象になる、ターゲットの範疇に入っているのではないかとも思う。「プレゼント+献金」について、民法によるという回答だけではなく、実際には消費者契約法の適用範囲がもうちょっと広いのではないかということも考えられるので、その辺についても御検討をいただければ良い。
    4. 法人の解散命令
      • 民事責任を多々負う団体が宗教法人として存続し続けて税制優遇を受け続けているのはなぜなのかという点も原因を把握する必要がある。現状の(宗教法人)法の中で、これまで解散命令の前提となる質問権が利用された例があるのか、何例あるのか、どういう結果になったのかということを教えてほしい。違法行為を組織的に繰り返す団体が調査を受けて解散命令も受けるというルートが全然機能していないのであれば、機能するように宗教法人法の改正も含めた提案をしていくことが必要になろうかと思う。
      • 最近、VISIONの関係で消費者庁に対して会社解散命令の申立ての要請が出ているが、実際にできるのかできないのか、そもそも消費者庁が主導して利害関係認定をして会社解散命令ができるのか。悪徳商法を繰り返す法人があったときに、消費者庁として、会社であれ、宗教法人であれ、最終的に解散命令ができる立てつけであれば、消費者庁が主導できるという話になる。
    5. その他
      • 2000年に廃止されたが、準禁治産者制度に浪費(者の行為能力の制限)の規定があったことから、旧統一教会関係に関しても、2000年まではその浪費の規定を使って言わば財産の保全をした。個人の人権の観点からそれが廃止されて以降、財産を保全することに非常に困難を伴うことになっている。
      • 今までの法律では、当然これ(成年後見制度)は使えない。子供は、被害を受けても、救済策が全くない状態。そこを考えると、何か手を打たなければ、本当の被害者は小さな子供だったりするのではないか。
  2. 周知啓発・消費者教育に関する事項
    • トラブル情報を知っていれば、自らトラブルに近づかないことができるので、未然防止には消費者教育がとても重要。コロナ感染症の拡大で、この2年半ぐらいは、消費生活センターで行っている出前講座などもできず、少し足踏みの状態の面もあったと思うので、今まで以上に力強く消費者教育を進めていただきたい。
  3. 相談対応に関する事項
  4. その他
    • (この検討会の射程は)大きく二つかと思う。一つが、霊感であれ、献金であれ、カルト的な団体による違法な金銭的な搾取をどのように予防・救済するのかという問題。もう一つが、こうした違法な金銭的搾取を繰り返すカルト的な団体の根っこを断つ、つまり、必要があればきちんと解散命令に持っていって税優遇などの特権的地位を取り上げるためにはどうすればいいのかという問題。

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消費者庁 トランポリンパークでの事故に関する消費者安全法第38条第1項に基づく注意喚起を行ないました。
▼特定のトランポリンパークを中心に事故が続いています!―施設から注意をされなくても、宙返り等の危険な行為は止めましょう―(消費者安全法第38条第1項に基づく注意喚起)
  • 消費者庁では、令和2年12月以降、トランポリンパークでの事故について注意喚起を行ってきましたが、その後も、特定のトランポリンパークを中心に事故が発生しているため、消費者安全法(平成21年法律第50号)第38条第1項に基づき、注意を呼び掛けます。
  • トランポリンパークでは、体を動かして跳躍する楽しさから夢中になりがちですが、注意事項を守って正しく利用しないと、落下や転倒、衝突により骨折や神経損傷等の重大な事故につながるおそれがあります。
    1. 遊ぶ時に注意すること
      • 遊戯施設の利用規約や禁止事項をよく確認し、正しく使用しましょう。
      • 以下の注意事項は、その施設で禁止事項とされていなくても、自身の安全を確保するため、必ず守りましょう。
        • トランポリンを利用する際は、いきなり高く跳ぶことや、宙返りなどの危険な行為はやめましょう。
        • 公式競技にも使用されるような、高く跳躍できるトランポリンを使用する際は、危険性を理解した上で、無理のない範囲で使用しましょう。
        • 1つのトランポリンは1人ずつ使用しましょう。
    2. 施設を選ぶときに注意すること
      • 監視員が配置され、十分に監視をしているか確認しましょう。
      • なお、消費者庁が、令和2年12月から令和4年8月31日までの間に消費者安全法に基づく通知を受けて公表したトランポリンパークを利用中の事故22件のうち、約6割(14件)が、「てんとう虫パークBIGSTAGE河内長野店」(所在地:大阪府河内長野市原町四丁目2番3号)において発生したものでした。
      • 消費者庁が同店で事故に遭った利用者に聞き取り調査を行ったところ、調査対象者の事故は、トランポリンや体操の経験のない利用者が宙返り等の危険な行為をしたことによるものや、競技用トランポリンで高く跳躍した際に空中でバランスを失ったことによるもの、1つのトランポリンで同時に複数人が跳躍したために予期した以上に高く跳躍することになって空中でバランスを失ったものなど、前述の注意事項に関連するものでした。同時に、宙返り等の危険性についての同店での説明は利用者にとって印象に残るものではなく、また、宙返り等の危険な行為をしても店側から止めるよう注意はなされず、利用者は、事実上、制約なく宙返り等の危険な行為を行えていたことが窺われました。
      • 同店は、消費者庁に対し、許可なく宙返りをすることを禁止し、係員による監視をしていると説明していますが、同店での事故件数や利用者からの聞き取り内容を踏まえると、実際には、禁止事項についての説明や、利用状況の監視等の事故防止の取組が、不十分であることが窺われました。
      • 施設側が監視や注意をしていなかったとしても、自分の技量を過信して宙返り等の危険な行為をしないようにして下さい。
  • 事故の事例と問題点
    1. 前方宙返りをして隣のトランポリンに落下し、脳震とうを起こした事例
      • 友人と一緒に後方宙返りや前方宙返り等をして遊んでいたところ、前方宙返りをした際に、誤って、隣にある傾斜のついた坂道状のトランポリンに落下した。
      • その際に、左目の辺りを左膝に激しくぶつけてしまい、衝撃により脳震とうを起こして救急搬送され、入院した。トランポリンで遊んだのは事故の日が初めてだった。施設の入場時に、1枚の紙を示されてバク転等は禁止であるとの説明があったと思うが、自分も友人も、係員から宙返りを止めるよう注意されることはなかった。
    2. 後方宙返りをして腰から落下し、腰椎を圧迫骨折した事例
      • 友人が後方宙返りをしていて、自分も同じ技に挑戦したくなり、ジャンプして後ろに回転しようとしたところ、回りきれずに背中からトランポリンの上に落ち、腰が勢いよく「く」の字に曲がって、腰の骨が折れてしまった。トランポリンで遊んだのは事故の日が初めてだった。施設に入場する際、ケガをしても自己責任である旨の紙にサインをした気がするが、バク転等が禁止されている旨の説明を受けた記憶はない。実際、自分たちが宙返りをしていても、係員から止めるよう注意されることはなかった。
    3. 前方宙返りをしてトランポリンの端に落下し、すねを骨折した事例
      • 前方宙返りをした際、意図せずに前方へ跳ねてしまい、トランポリンの端の方に落下した。トランポリンの端の方は衝撃があまり吸収されず、トランポリンが変な沈み方をするため、着地の際に右足首に不自然な力がかかり、骨折した。宙返り等が禁止であるとの説明は受けておらず、係員から宙返りを止めるよう注意されている人は誰もいなかった。
    4. 高く飛び過ぎてバランスを失って落下し、左肘の骨が曲がってしまった事例
      • 競技用トランポリンを使用して跳べる高さを競い合うインターネット上の動画を真似て同じトランポリンで高く跳ぼうとしたところ、予想以上に高く跳びすぎてしまい、空中でバランスを失って、手からトランポリンに落下した。その際、肘に強い力がかかり、左肘の骨が曲がってしまった。
    5. 1つのトランポリンで同時に跳躍したために過度に高く跳ねてしまい、バランスを失って背中から落下し、肩を脱臼骨折した事例
      • 自分が利用中のトランポリンに友人がふざけて飛び込んできたため、2人分の体重でトランポリンが深く沈み込み、その反動で高く跳躍しすぎてしまった。そのせいで体勢を崩し、背中からトランポリンの上に落ちた。その際、肩をトランポリンの端の部分に打ち付けて、脱臼骨折した。
      • 事故前にはトランポリンで宙返りをしていたが、係員からは何も注意を受けなかった。

~NEW~
国民生活センター テレビ画面の破損に気を付けましょう!-破損や水ぬれにより高額な修理費用がかかることも-
  • テレビは一般家庭に広く普及しており、国内で年間500万台以上が出荷され、現在では液晶や有機ELを用いた薄型タイプのテレビが主流となっています。また、画像の高精細化、画面の大型化および薄型化が進んでおり、国内メーカーのみならず、海外のメーカーも多く参入しています。
  • そのような中、PIO-NETには、「テレビの液晶が留守中に割れていた。何かがぶつかったことが原因と言われたが思い当たらない。」、「テレビが映らなくなり、液晶画面が割れていることが分かった。外的要因のため保証できないと言われた。」、「購入したばかりのテレビに、子どもが何かをぶつけて壊した。保証対象外で修理代が高額である。」といったテレビ画面の破損や故障に関する相談が、過去5年あまり(2017年4月~2022年6月)で823件(破損:551件、故障:272件)寄せられています。
  • そこで、テレビ画面の破損に関し、当センターで依頼をもとに実施したテスト事例を紹介するとともに、消費者へのアンケートによる実態調査を行い、情報提供することとしました。
  • テレビの構造について
    • 液晶テレビや普及が進んでいる有機ELテレビは大きく分けて、外枠、パネル(液晶、有機EL)、制御基板で構成されています。また、大型化によりパネル部分の価格がテレビ本体に占める割合は大きくなっています。液晶パネル、有機ELパネルはそれぞれ、液晶層および有機EL発光層をガラス基板で挟み込む構造をしており、重量の低減やより鮮明な映像を映すため、薄く精密なものが使用されています。
  • アンケート調査等
    1. 消費者へのアンケート調査
      • テレビ画面の破損や故障を経験した人に対し、アンケート調査を行いました。
        • 2割近くの人が、保証期間内であれば破損や故障の原因に関わらず、無償で修理されると考えていました。
        • 2割近くの人が、画面割れを経験したことがあると回答しました。
        • 8割の人は、破損や故障した原因に心当たりがありませんでした。
        • テレビの修理費用は、1万円~5万円が最も多く、中には20万円以上かかるケースもみられました。
        • 約半数の人が、取扱説明書等に記載された注意事項を確認していませんでした。
        • 約2割の人が、保証期間内であっても有償修理対応となる条件が保証書に記載されていることを知りませんでした。
    2. テレビ画面の破損や故障に関する調査
      • テレビ画面に衝撃が加わると、表面よりも内部が大きく破損することがあるほか、電源を切った状態では破損を認識することができませんでした。
      • 取扱説明書には、テレビの設置・移設の際、画面を持たない、握らないなどの注意書きがみられました。
      • テレビには放熱のための通風孔や隙間があり、異物や水分が内部に浸入する可能性がありました。
    3. 梱包箱や保証書の表示
      • テレビの梱包箱には、ワレモノ、天地無用、衝撃厳禁、横倒厳禁などの表示のほか、画面に触れないように注意する表記やイラストがみられました。
      • 保証書には、使用上の誤りや移設、輸送、落下、火災や天災地変の場合の故障については有償修理になると記載されていました。また、画面破損については無償修理の対象外と明記しているものもありました。
  • 消費者へのアドバイス
    • テレビの画面に衝撃が加わると表面に傷はなくても内部が割れることがあります。画面に衝撃を与えないよう十分注意しましょう。
    • 事業者に依頼して引っ越しやテレビを設置する場合は、事業者立ち会いの下、テレビの電源を入れて異常がないか確認しましょう。また、配送後はそのまま保管せずに、すぐに状態を確認しましょう。
    • テレビの通風孔や隙間に異物や水分が入らないよう注意しましょう。
    • 使用上の過失等による画面の破損は一般的な保証では対象に含まれません。テレビ購入の際は保証内容をよく確認し、必要に応じて物損に対応した保証や保険の加入を検討しましょう。

~NEW~
国民生活センター 新型コロナウイルス感染のセルフチェックには国が承認した抗原定性検査キットを!-購入時には薬剤師から説明を受けて正しく使用しましょう-
  • 国民生活センターでは令和3年11月に新型コロナウイルスへの感染をチェックできるとされる検査キットについて寄せられていたトラブル事例を紹介し、利用にあたっての注意点などをとりまとめ、情報提供しました。
  • セルフチェックに使用する、国の承認を受けた医療用の抗原定性検査キット(以下「医療用検査薬」とする。)については、令和3年9月27日から一部の薬局で薬剤師に相談の上、購入ができるようになりました。また、令和4年8月24日以降、一般用SARSコロナウイルス抗原キット(以下「一般用検査薬」とする。)が承認され、薬剤師による情報提供を受けた上で、薬局、薬店のほか一部のインターネット通信販売サイトでも購入することが可能となっています。
  • 他方、従前から、国の承認を受けていない「研究用」とされるものも販売されているため、購入にあたっては注意が必要です。
  • そこで、消費者が「医療用検査薬」または「一般用検査薬」を購入、利用する際に参考となる情報をとりまとめ、消費者に情報提供することとしました。
  • 国の承認を受けた抗原定性検査キットの入手と利用について
    • 体調不良等の症状を感じている場合は、外出を控えましょう。国が承認した「医療用検査薬」または「一般用検査薬」の抗原定性検査キットによりセルフチェックを行い、陽性の場合には、居住する自治体が設置した健康フォローアップセンター等に連絡するようにしましょう。一部の自治体では、症状があること、濃厚接触者であること、年齢等の条件を設けて検査キットの無償配布を行っているところもありますので、各自治体からの情報をご確認ください。
    • なお、検査キットで陰性と判定された場合でも、偽陰性の可能性もありますので、検査キットの結果だけで感染していないと判断せず、外出時にはマスクを着用し、手を良く洗う等の感染対策をとるようにしましょう。
    • また、「医療用検査薬」は、すべての薬局で購入できるわけではありません。購入できる薬局についての情報は、厚生労働省のウェブサイト(注1)等を参考にしてください。さらに、インターネット通信販売等も可能な「一般用検査薬」については、令和4年8月24日以降、順次承認されており、薬局、薬店のほか、一般用医薬品を販売する通信販売サイト等でも販売が開始されています。承認情報については、厚生労働省のウェブサイトで確認することができます(注2・3)。なお、「一般用検査薬」をインターネット通信販売等で購入する際には、メール等で薬剤師による情報提供が行われます。不明な点は、薬剤師に相談してから購入しましょう。
  • 消費者へのアドバイス
    • 新型コロナウイルスへの感染のセルフチェックには、国が承認した「医療用検査薬」または「一般用検査薬」の抗原定性検査キットを使用するようにしましょう。
    • セルフチェック用として「医療用検査薬」または「一般用検査薬」の抗原定性検査キットを購入する際には、薬剤師の説明等を受け、正しく使うようにしましょう。
    • 悪質なインターネット通販サイトで取引をしないために、購入の際には販売事業者の情報を確認しましょう。

~NEW~
国民生活センター 高齢者サポートサービス 契約内容を具体的に確認!
  • 内容
    • 白内障の手術を受けるにあたり、病院から身元引受人と連帯保証人を求められた。近くに身元引受人になってくれる人がおらず、知人に勧められて介護事業者に相談したところ、高齢者相談窓口のケアマネージャーを紹介された。そのケアマネージャーと一緒に高齢者サポートサービス事業者が来訪し、勧められるままに契約書にサインをした。その後に契約書面をよく確認すると、身元引受人契約に加え、日常金銭管理や死亡後のことまでの生涯にわたる契約をしてしまったことに気が付いた。解約したい。(当事者:70歳代 男性)
  • ひとこと助言
    • 身元保証や日常生活の支援、死後事務等を行う高齢者サポートサービスは、事業者によって提供されるサービスの内容や料金体系が様々です。契約をする際には、自分の希望を整理した上で、しっかりと伝えましょう。
    • サービス内容は希望にあっているかや料金、解約時の返金条件などをよく確認し、理解・納得できなければその場で契約せず、周囲の人に相談するなどして、十分に検討しましょう。
    • 自治体が高齢者を支援する事業を実施している場合がありますので、まずは確認してみましょう。
    • 困ったときは、すぐにお住まいの自治体の消費生活センター等にご相談ください(消費者ホットライン188)。

~NEW~
厚生労働省 第100回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年9月21日)
▼資料1 直近の感染状況の評価等
  • 感染状況等の概要
    • 全国の新規感染者数(報告日別)は、直近の1週間では10万人あたり約370人となり、今週先週比は0.71と減少が継続し、全国的には本年2月のピークを下回る感染レベルとなった。しかし、連休が続くことによる感染状況への影響に注意が必要。
    • 新規感染者数が減少していることに伴い、療養者数も減少している。また、病床使用率も低下傾向にある。
    • 医療提供体制への負荷は一部継続しているものの、状況の改善がみられる。
    • 重症者数や死亡者数は、減少が継続している。
  • 地域の動向 ※新規感染者数の数値は、報告日ベースの直近1週間合計の対人口10万人の値
    1. 北海道 新規感染者数は約344人(札幌市約386人)、今週先週比は0.68。30代以下が中心。病床使用率は3割弱。
    2. 北関東 茨城、栃木、群馬では新規感染者数は約353人、296人、354人、今週先週比は0.82、0.70、0.77。病床使用率について、茨城では4割強、栃木では2割強、群馬では約3割。
    3. 首都圏(1都3県) 東京の新規感染者数は約370人、今週先週比は0.79。30代以下が中心。病床使用率は3割弱、重症病床使用率は2割強。埼玉、千葉、神奈川の新規感染者数は約407人、349人、315人、今週先週比は0.87、0.80、0.82。病床使用率について、埼玉では3割強、千葉では約3割、神奈川では約4割。
    4. 中京・東海 愛知の新規感染者数は約408人、今週先週比は0.68。30代以下が中心。病床使用率は5割強。岐阜、静岡、三重の新規感染者数は約360人、368人、515人、今週先週比は0.58、0.67、0.94。病床使用率について岐阜では3割強、静岡では約3割、三重では4割弱。
    5. 関西圏 大阪の新規感染者数は約390人、今週先週比は0.68。30代以下が中心。病床使用率は3割強、重症病床使用率は1割未満。滋賀、京都、兵庫、奈良、和歌山の新規感染者数は約452人、409人、373人、417人、364人、今週先週比は0.70、0.72、0.67、0.72、0.66。病床使用率について、滋賀では4割弱、兵庫、和歌山では3割強、京都では3割弱、奈良では2割強。
    6. 九州 福岡の新規感染者数は約331人、今週先週比は0.62。30代以下が中心。病床使用率は約3割。佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島の新規感染者数は約342人、298人、369人、329人、451人、498人、今週先週比が0.56、0.49、0.61、0.57、0.59、0.62。病床使用率について、大分、熊本、長崎では4割弱、鹿児島では3割強、宮崎、佐賀では2割強。
    7. 沖縄 新規感染者数は約277人、今週先週比は0.60。30代以下が中心。病床使用率は3割強、重症病床使用率は約2割。
    8. 上記以外 広島、香川の今週先週比は0.80、0.81。病床使用率について、香川では約4割、高知では2割弱、山梨では1割強。
  • 感染状況等と今後の見通し
    1. 感染状況について
      • 新規感染者数について、すべての地域において減少が継続しており、全国的には本年2月のピークを下回る感染レベルとなった。しかし、東京など首都圏で減少速度の鈍化がみられるとともに、東北、北陸、中国、四国地方など本年2月のピークが比較的低かった地域では、まだそのピークを上回る感染レベルが継続している。また、高齢者施設と医療機関の集団感染は、減少しているものの継続している。
      • 全国の年代別の新規感染者数は、全年代で減少が継続しているが、他の年代と比較して10歳未満が多くなっている。また、東京や埼玉などの一部地域では10歳代の増加が見られる。高齢者の新規感染者数も減少傾向となっており、重症者数や死亡者数は減少が継続している。
      • 本年1月以降の小児等の死亡例に関する暫定報告にあるように、小児感染者数の増加に伴う、重症例、死亡例の発生に注意が必要である。
      • 新規感染者の感染場所について、学校再開により、学校等では増加傾向が継続しているが、足元では減少している(積極的疫学調査の重点化により感染経路の把握は一部(約13%)にとどまることや、連休による影響に留意が必要)。
    2. 今後の見通しについて
      • 今後の感染状況について、発症日のエピカーブや大都市における短期的な予測などでは、地域差や不確実性はあるものの、多くの地域で減少傾向が継続するが、一部地域では減少速度が鈍化する可能性がある。連休が続くことによる感染状況への影響にも注意が必要。また、季節性インフルエンザの例年よりも早期の流行と、新型コロナウイルス感染症との同時流行が懸念される。
    3. 感染の増加要因・抑制要因について
      • ワクチン接種および感染による免疫等 3回目接種から一定の期間が経過することに伴い、重症化予防効果に比較し、感染予防効果はより減弱が進むことが明らかになっている。一方で、60代以上では、20-40代と比較して感染による免疫獲得は低く、また免疫の減衰についても指摘されており、今後高齢者層での感染拡大が懸念される。
      • 接触パターン 夜間滞留人口について、全体的には横ばい傾向となっており、足元では増加している地域が比較的多いものの、感染状況が全ての地域で改善しているのに比して、天候の影響もあり動きにばらつきがみられる。また、降雨や台風などの悪天候の影響により、屋外よりも屋内での3密環境での接触機会の増加には注意が必要である。
      • 流行株 現在BA.5系統が主流となり、概ね置き換わっている。現在のところ、さらに他の系統に置き換わりが進む傾向はみられていない。
      • 気候要因 今後も高い気温や激しい降雨となる日には、換気がされにくい場合もある。
    4. 医療提供体制の状況について
      • 全国的には、外来診療検査体制の負荷がみられるとともに、感染状況の改善の継続により、病床使用率については低下傾向にあり、ほぼすべての地域で5割を下回っている。重症病床使用率も低下傾向にある。また、自宅療養者・療養等調整中の数は、把握可能なすべての地域で減少傾向にある。
      • 全国的に、一般医療を含めた医療提供体制への負荷が一部継続しているものの、状況の改善がみられる。介護の現場では、施設内療養がみられるとともに、療養者及び従事者の感染が続いている。
  • 必要な対策
    1. 基本的な考え方について
      • 感染症法上の措置について、高齢者・重症化リスクのある方に対する適切な医療の提供と患者の療養期間の見直しなどを行う。
      • こうした移行に当たっては、現在の感染状況への対応と併せ、今夏の感染拡大の振り返りを行いつつ、今秋以降の季節性インフルエンザの同時流行による感染拡大が生じうることも想定した対応を行う。
      • 国民ひとりひとりの自主的な感染予防行動の徹底をお願いするとともに、高齢者等重症化リスクの高い者を守るとともに、通常医療を確保するため、保健医療体制の強化・重点化を進めていく。
      • 国、自治体は、日常的な感染対策の必要性を国民に対して改めて周知するとともに、感染防止に向けた国民の取組を支援するような対策を行う。
    2. ワクチン接種の更なる促進
      • 初回接種を終了した全ての12歳以上の者に対する「オミクロン株対応ワクチン」の接種について、10月半ばを目途に準備を進めることが必要。
      • 10月半ばまでの間、まず、重症化リスクの高い等の理由で行われている4回目接種の対象者へ使用するワクチンが、従来型ワクチンからオミクロン株対応ワクチンへ切り替えられる。接種間隔は5か月とされたが、海外の動向等を踏まえ、接種間隔を短縮する方向性で今後検討し、10月下旬までに結論を得ることが必要とされた。
      • 未接種の方には、できるだけ早い時期に初回接種を検討していただくよう促していく。
      • 小児(5~11歳)の接種については、初回接種とともに追加接種を進める。
    3. 検査の活用
      • 第17回新型コロナ分科会における提言に基づき、国と自治体は検査ができる体制を確保し、検査の更なる活用が求められる。
      • 高齢者施設等について、従事者への頻回検査(施設従事者は週2~3回程度)を実施する。
      • 有症状者が抗原定性検査キットで自ら検査を行い、陽性の場合に健康フォローアップセンター等で迅速に健康観察を受けられる「発熱外来自己検査体制」整備の更なる推進が必要。
      • 抗原定性検査キットについて、OTC化によるインターネット販売など、一層利活用を進める。
    4. 保健医療提供体制の確保
      • 国の支援のもと、都道府県等は、主に以下の病床や発熱外来等のひっ迫回避に向けた対応が必要。
      • 確保病床等の即応化や、病床を補完する役割を担う臨時の医療施設等の整備に加え、宿泊療養施設や休止病床の活用など、病床や救急医療のひっ迫回避に向けた取組
      • 入院治療が必要な患者が優先的に入院できるよう適切な調整、高齢者施設等における頻回検査等の実施や医療支援の更なる強化
      • 後方支援病院等の確保・拡大、早期退院の判断の目安を4日とすることの周知など転院・退院支援等による病床の回転率の向上
      • 病室単位でのゾーニングによる柔軟で効率的な病床の活用等の効果的かつ負担の少ない感染対策の推進
      • オンライン診療等の活用を含めた発熱外来の拡充・公表の推進、「発熱外来自己検査体制」整備の更なる推進
      • 受診控えが起こらないよう配慮の上、例えば無症状で念のための検査のためだけの救急外来受診を控えることについて、地域の実情に応じて地域住民に周知。併せて、体調悪化時などに不安や疑問に対応できるよう、医療従事者等が電話で対応する相談窓口を周知するとともに、こうした相談体制を強化
      • 職場・学校等において療養開始時に検査証明を求めないことの徹底
    5. 療養の考え方の転換・全数届出の見直し
      • 26日から始まる全国一律での全数届出の見直しに当たり、重症化リスクの高い方を守るために保健医療体制の強化、重点化を進めるとともに、発生届の対象外となる若い軽症者等が安心して自宅療養できる環境整備が必要。
    6. 自宅療養期間の見直し等
      • 陽性者の自宅療養期間の短縮に当たり、短縮された期間中は感染リスクが残存することから、自身による検温などの体調管理を実施し、外出する際には感染対策を徹底すること。また、高齢者等重症化リスクのある方との接触などは控えるよう求めることが必要。
      • 症状軽快から24時間経過後または無症状の場合の、食料品等の買い出しなど必要最小限の外出を許容するに当たり、外出時や人と接する時は必ずマスク着用、人との接触は短時間、移動に公共交通機関は利用しないなど、自主的な感染予防行動の徹底が必要。
    7. サーベイランス等
      • 発生届の範囲の限定、届け出項目の重点化、多くの感染による検査診断・報告の遅れ、受診行動の変化などにより、現行サーベイランスの精度の低下が懸念され、発生動向把握のため、実効性ある適切なサーベイランスの検討を速やかに進めることが必要。また、変異株について、ゲノムサーベイランスで動向の監視の継続が必要。
    8. 効果的な換気の徹底
      • 第17回新型コロナ分科会における提言に基づき、エアコン使用により換気が不十分にならないよう、効果的な換気方法の周知・推奨が必要(エアロゾルを考慮した気流の作り方、気流を阻害しないパーテーションの設置等)。
    9. 基本的な感染対策の再点検と徹底
      • 以下の基本的感染対策の再点検と徹底が必要。
        • 不織布マスクの正しい着用、手指衛生、換気の徹底などの継続
        • 3密や混雑、大声を出すような感染リスクの高い場面を避ける
        • 飲食はできるだけ少人数で、飲食時以外はマスクを着用する
        • 咽頭痛、咳、発熱などの症状がある者は外出を控える
        • 医療機関の受診や救急車の利用については目安を参考にする
        • できる限り接触機会を減らすために、例えば、職場ではテレワークの活用等の取組を再度推進するなどに取り組む
        • イベントや会合などの主催者は地域の流行状況や感染リスクを十分に評価した上で開催の可否を含めて検討し、開催する場合は感染リスクを最小限にする対策の実施が必要
    10. ≪参考:オミクロン株とその亜系統の特徴に関する知見≫
      1. 感染性・伝播性 オミクロン株はデルタ株に比べ、世代時間が約2日(デルタ株は約5日)に短縮、倍加時間と潜伏期間も短縮し、感染後の再感染リスクや二次感染リスクが高く、感染拡大の速度も非常に速いことが確認されている。なお、報告されているデータによれば、これまでの株と同様に発症前の伝播は一定程度起きていると考えられる。
      2. 感染の場・感染経路 国内では、多くの感染がこれまでと同様の機会(換気が不十分な屋内や飲食の機会等)で起きており、感染経路もこれまでと同様、飛沫が粘膜に付着することやエアロゾルの吸入、接触感染等を介していると考えられている。
      3. 重症度 オミクロン株による感染はデルタ株に比べて相対的に入院のリスク、重症化のリスクが低いことが示されているが、現時点で分析されたオミクロン株による感染の致命率は、季節性インフルエンザの致命率よりも高いと考えられる。また、肺炎の発症率についても季節性インフルエンザよりも高いことが示唆されているが、限られたデータであること等を踏まえると、今後もさまざまな分析による検討が必要。前回の感染拡大における死亡者は、昨年夏の感染拡大と比べ、感染する前から高齢者施設に入所している利用者が感染し、基礎疾患の悪化等の影響で死亡するなど、新型コロナウイルス感染症が直接の死因でない事例も少なくないことが報告されている。また、今回の感染拡大では、前回に引き続き、昨年夏の感染拡大のときよりも重症化率の減少や、入院患者に占める高齢者の割合が上昇している。さらに、今回の感染拡大における死亡者は、前回の感染拡大と比べ、人工呼吸・ネーザルハイフローの使用率やステロイドの処方率が下がっている。
        • 小児等の感染では内因性死亡が明らかとされた死亡例において、基礎疾患のなかった症例も死亡しており、痙攣、意識障害などの神経症状や、嘔吐、経口摂取不良等の呼吸器症状以外の全身症状の出現にも留意が必要といった実地調査結果の暫定報告がなされている。
      4. ウイルスの排出期間 国内データによれば発症後10日目までは感染リスクが残存し、発症後7日目までが感染力が高く、5日間待機後でもまだ3分の1の患者が感染性のあるウイルスを排出している状態。8日目(7日間待機後)になると、多くの患者(約85%)は感染力のあるウイルスを排出しておらず、当該ウイルスを排出している者においても、ウイルス量は発症初期と比べ7日目以降では6分の1に減少したとの報告がある。
      5. ワクチン効果 初回免疫によるオミクロン株感染に対する感染予防効果や発症予防効果は著しく低下する。入院予防効果については、半年間は一定程度保たれているものの、その後50%以下に低下することが報告されている。一方で、3回目接種によりオミクロン株感染に対する感染予防効果、発症予防効果や入院予防効果が回復することや、3回目接種後のワクチン効果の減衰についても海外から報告されている。4回目接種については、重症化予防効果は6週間減衰しなかった一方、感染予防効果は短期間しか持続しなかったと報告されている。
      6. オミクロン株の亜系統 世界的には、BA.5系統の占める割合の増加とともに陽性者数の増加が見られ、BA.5系統はBA.2系統と比較して感染者増加の優位性が示唆されたが、現在、陽性者数が減少傾向となっている。BA.5系統はBA.1系統やBA.2系統に比して既存免疫を逃避する傾向が示されているが、感染力に関する明確な知見は示されていない。なお、東京都のデータに基づき算出されたBA.5系統の実効再生産数は、BA.2と比較して約1.27倍とされた。また、民間検査機関の全国の検体では約1.3倍と推計された。
        • WHOレポートでは、BA.5系統の重症度については、既存のオミクロン株と比較して、上昇及び変化なしのいずれのデータもあり、引き続き情報収集が必要であるとしている。また、国内の実験室内のデータからは、BA.5系統はBA.1及びBA.2系統よりも病原性が増加しているとする報告があるが、臨床的には現時点では確認されていない。国内のゲノムサーベイランスによると、BA.5系統の検出割合が増加し、概ね置き換わっている。
        • また、本年6月以降インドを中心に報告されているBA.2.75系統、及び米国・英国を中心に報告されているBA.4.6系統は国内で検出されているが、他の系統と比較した感染性や重症度等に関する明らかな知見は海外でも得られていない。これらのウイルスの特性について、引き続き、諸外国の状況や知見を収集・分析するとともに、ゲノムサーベイランスによる監視を続けていくことが必要。

~NEW~
厚生労働省 麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動の実施について~薬物乱用の根絶に向けた啓発を強化します~
  • 厚生労働省は、都道府県と共催して、10月1日(土)から11月30日(水)までの2か月間、「麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動」を実施します。
  • 令和3年の我が国の大麻事犯の検挙人員は、8年連続で増加し、過去最多を更新しました。このうち、30歳未満の若年層が約7割を占めており、大麻乱用期であることが確実と言える状況です。
  • 麻薬、覚醒剤、大麻、危険ドラッグ等の薬物の乱用は、乱用者個人の健康上の問題にとどまらず、さまざまな事件や事故の原因になるなど、公共の福祉に計り知れない危害をもたらします。一度でも薬物に手を出さない・出させないことは極めて重要であり、国民一人ひとりの理解と協力が欠かせません。
  • この「麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動」は、薬物の危険性・有害性をより多くの国民に知っていただき、一人ひとりが薬物乱用に対する意識を高めることにより、薬物乱用の根絶を図ることが目的です。
  • 「麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動」の概要
    • 実施期間 令和4年10月1日(土)から11月30日(水)までの2か月間
    • 実施機関
      • 主催:厚生労働省、都道府県
      • 後援:内閣府、警察庁、法務省、最高検察庁、財務省税関、文部科学省、海上保安庁、公益財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センター
    • 主な活動 例年実施している麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動地区大会は、新型コロナウイルスの影響により、地域の実情に配慮した上で下記活動を実施します。
      • 正しい知識を普及するためのポスター、パンフレット等の作成・掲示
      • 薬物乱用防止功労者の表彰

~NEW~
総務省 AIネットワーク社会推進会議 AI経済検討会(第18回)データ専門分科会(第18回)合同会議
▼資料1 国際シンポジウム「AIネットワーク社会フォーラム2022」の概要(抜粋)
  • ”How to Value data in a world with AI”ローラ・フェルトカンプ氏(コロンビア大学 教授)
    • AIを活用してデータからナレッジを生産することでより多くの価値が創出される。データ量が爆発的に伸びる中、企業の価値は保有しているデータ量で決まる。米国の大企業が成長している要因は、有形資産ではなく、保有しているデータという無形資産が膨大になっているからである。企業価値を高めるには、AIによるデータ価値の最大化が大きな鍵を握っている。
    • データ活用は、データ集約性と労働集約性によって成果が変わる。データを管理する労働者、古い技術スキルを持つ労働者を最適な比率で雇用した上で、将来を見据え、AIを活用してナレッジを生成する労働者の雇用を増やす労働ミックスが不可欠となる。実際に採用率をみると、ここ数年、AIワーカーの伸び率は、古い技術スキル労働者、データ管理者を上回っている。また、賃金も、AIワーカー、古い技術スキル労働者、データ管理者の順に高い。
    • 現状、AIワーカーの労働者に占める割合は低く、データ活用による収益への貢献度は古い技術スキル労働者の方が高い。産業革命においても、新しい技術を使う労働者は5~13%であった。AIによるデータ活用が価値創出の源泉であることは疑う余地はなく、企業における労働分配率は変わっていくであろう。
  • ”AI, globalization, and the future of work”リチャード・ボールドウィン氏(ジュネーブ国際高等問題研究所教授)
    • 2019年に著した『GLOBOTICS』において、デジタル技術がホワイトカラーと専門職に対して、仕事の自動化とグローバル化を同時にもたらすと述べた。コンピューターが新たな認知スキルを獲得したことによって、翻訳や編集、グラフィックスなど、人の介在が必要であった多くの仕事が、機械学習で実現できるようになった。
    • デジタル技術は、最初はなかなか進まず、あるときから極端に成長し始め、そこでディスラプション(破壊的創造)が起きる。
    • 未来では、ソフトウェア・ロボットで自動化できる仕事は、人の手を離れる。新興市場の安価な労働力に任せられる仕事は、オフショアされるであろう。しかし、倫理、創造性、好奇心、モチベーションなど、人間的で複雑なものに関するビッグデータを収集することは、リモート・インテリジェンスやAIには困難である。
    • 簿記や会計、一定の法律業務など、自動化できる仕事は比較的早くロボットに置き換わる一方で、競争力のある労働者はより多くの機会を得る。
    • 政府には、労働者の再適応を支援する再教育や移転支援など、積極的な労働市場政策が求められる。
  • 「AI・データ産業革命」
    • AI技術には「予測アルゴリズム」と「発明アルゴリズム」があるが、生産性に直接影響があって、高い成長率をもたらすのはどちらであると考えるか。また、産業革命と比較して違いはあるか。(岩田)
    • 産業革命において、技術によってモノの生産方式が変わったのと同様に、AI技術は、ナレッジの生み出し方を変える。資本は、設備投資に使うものと研究開発に使うものに分けられるが、高い成長を生み出すのは研究開発に当たる「発明アルゴリズム」の方であると考える。(フェルトカンプ)
    • AI革命が米国経済に与える影響をどのように見ているか。(岩田)
    • 大きな影響があることは確かであるが、AI技術が汎用技術となり、様々な業界で採用されるようになるには数十年かかるであろう。また、技術だけで成長し続けられるということではない。(フェルトカンプ)
    • 日本経済研究センターが行った調査において、AIとIoTを最大限活用した場合、日本経済の成長率は1%以下から5%に変わるという予測結果が得られている。長期的にみれば、技術的な進歩は収れんしていくが、この影響力は大きいと思われる。(岩田)
    • 企業は、AI技術が古い技術よりはるかに生産性が高く、利益につながることは分かっている。だからこそ、AIの利活用を推進しており、人材育成にも取り組んでいる。(フェルトカンプ)
    • 異なる業種や産業、あるいは国を越えたデータの自由な流通は、企業の生産性にどのような影響を与えると考えるか。(岩田)
    • データ活用によって、我々の生活は、より便利で効率的になっており、生産性も向上している。他方、データ共有が進むことによって、企業行動が変容する可能性がある。プライバシーの問題を含め、データの自由な流通には注意が必要である。(フェルトカンプ)
    • 日本はデータ共有の仕組みができていないため、AIの利活用が遅れている。中国では既に8割以上の企業がAIを利活用しているが、日本においては4割弱にとどまっている。(岩田)
    • AIの利活用は始まったばかりであり、今後、AIの利活用による労働分配率の変化や無形資産の変化などを注視していくことが必要である。(フェルトカンプ)
    • データの流れはお金の流れであるとの指摘がある。データと通貨が合わさる世界が生まれるとしたら、その結果はどのようになると考えるか。(岩田)
    • お金はサービスや製品の提供に対して対価を示すものであるが、データはナレッジである。ナレッジは共有されなければならず、私たちはナレッジを共有することで成長できる。個人情報保護と情報の所有者の尊重とのバランスを取りながら、ナレッジやデータを共有していくことが重要である。(フェルトカンプ)
  • 「データ×AIが切り拓く明日の世界」
    • データが経済的な付加価値を加速度的に高める中、医療や金融などの分野においては、産業の枠を意識した分析の掘り下げが必要である。(大橋)
    • 日本の金融業界は、プログラム同士をつなぐアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)化が進んでおり、連携時には明確な情報移転の同意が必要である。ただし、データに係る権利の考え方や法整備は不十分である。(瀧)
    • クオリティデータを用いた個別化医療を実現するには、人々が価値を感じられるようにプラットフォームを構築する必要があるが、医療提供者側の負荷を軽減することが重要である。よいAIを提供しても、医療従事者の負担が減らなければ意味がない。(武藤)
    • 「人が物体に作用し、臨場感を得る感覚」のデジタル化とそのデータ出力に挑んでいる。これが実現すると、部屋の中にいながら仮想空間(メタバース)上で働いたり、スポーツや観光で体験共有を得るなど、多くの付加価値が生まれる。他方、様々な課題もあり、研究者ベースでは、実用化に向けたルールづくりなどの議論が既に行われている。(玉城)
    • 金融のデジタル化で重要なのは情報漏洩など事故を起こさないことである。ベンチャーであっても、フィンテック事業者にはセキュリティスタンダードが必要である。(瀧)
    • オンライン診療が増えつつあるが、新たなデジタルデバイドが生まれつつある。これまで知らずに我慢していた負荷を減らすことが重要である。(武藤)
    • データをどのように統合し、ユーザーなどに成果を返していくのか、ユーザーの動きや変容も調査することが必要である。自己情報をコントロールしていくことが重要である。(玉城)
    • DFTT(信頼ある自由なデータ流通)の実現に向けて、日本ではどのような環境整備が必要か。(大橋)
    • 個人情報の移転は法律に守られており議論しやすいが、統計情報や加工情報については議論が難しい。企業が、データステートメントを出すといった対応が必要である。(瀧)
    • 医療の民主化を目標として、自己決定権を持ち、きちんと統制された枠組みを作る必要がある。予防医療においても、多分野のデータの共有・活用が必要である。(武藤)
    • 環境整備の課題は、「データオーナーシップ」、「同意のユーザーエクスペリエンス」、「分野を超えたデータセキュリティと共有」の3つである。(玉城)
▼資料4 成果と課題
  • 我が国が抱える「少子高齢化」や「生産年齢人口減少」等の社会的課題に加え、新型コロナウイルス流行やウクライナ侵攻等、世界情政による経済の不確実性が明らかとなる中、我が国の生産性を向上させ、社会経済の持続性を確保することが必要。
    • これらの課題解決に、AI・データ活用の観点から貢献できないか。
  • AI・データと生産性の関係についての有識者見解(国際シンポジウム基調講演より抜粋)
    • 米国の大企業の成長要因は、データという無形資産が膨大になっているためであり、企業価値を高めるには、AIによるデータ価値の最大化が大きな鍵を握っている。
    • 将来を見据え、AIを活用してナレッジを生成する労働者の雇用を増やす労働ミックスが不可欠となる。実際の採用率でも、AIワーカーの伸び率は、古い技術スキル労働者等を上回っている。
    • AIとロボットの生産性向上への役割は限定的。
    • 日米両国の生産性の成長率の予測も1%台前半にとどまる。
    • AIやロボットによる労働代替が起こると言われたが、AIの知性は応用が利かない限定的なものである。
  • 現状
    1. データの活用
      • 企業活動の様々な領域で、データ利活用の効果は感じられている。
      • 一方、データ分析を行っていない業務領域も存在し、取組の余地があると考えられる。
      • 課題としてはノウハウのある人員不足などの人的障壁が高く、この点の改善が求められるものと考えられる。
      • また、データの取り扱いについて不安を感じている企業も多いものと考えられる。
    2. AIの活用
      • AIの利活用は、関心はありつつも、取り入れられていない企業が多い。
      • 労働力への影響は、従業員数のプラス・マイナス両方が見られる。
    3. 世界的なインパクト
      • 新型コロナウイルス流行後、我が国のインターネットトラヒックは2年間で約2倍に増加。
      • ロシアのウクライナ侵攻により、各国GDPやインフレ率への影響が見込まれる。
      • EUにおけるデータ規制及びAI規制の動向。
  • AI・データの活用についての潜在的な関心は高いが、十分には活用されていない。日本の強みであるICTインフラを生かしつつ、AI・データの活用を推進するためにはどのような取組が重要か。
  • 提言案
    1. データ流通市場環境の整備…データ共有のための標準化の取組、情報銀行の推進 等
    2. 多様な分野におけるAI実装の推進…企業におけるAI活用の推進、準公共分野のDX推進、人材育成 等
    3. AI時代を支える充実したICTインフラの確保…Beyond5G等の次世代インフラの推進 等
    4. 国際的なルールメイクへの貢献…EUの動向等を踏まえつつ、ソフトローベースの国際協調を推進、GPAI・G7等の機会を通じた日本主導の議論推進 等

~NEW~
総務省 「競争ルールの検証に関する報告書 2022」(案) に対する意見募集の結果及び報告書の公表
▼報告書の概要
  • 2021年春以降、MVNOを中心に各社が多様で低廉な新料金プランの提供を開始したことにより、利用者の選択肢が更に拡大している。日本の携帯電話料金は諸外国と比べ中位または低位の水準となった。
  • 利用者の乗換えや料金プラン変更の動きは活発化し、新料金プランの契約数が4,000万を突破。料金低廉化という形で恩恵が広がっている。
  • 他方、MNOとMVNOの料金は接近しており、MVNOの価格優位性が低下している。
  • 2021年度のスマートフォンの売上台数は4%増加、売上高は14%増加した。この結果、売上単価(1台当たりの平均売上高)は約1割増加し、65,810円となった。
  • スマートフォンの売上台数を価格帯別にみると、特に中価格帯の割合が減り、高価格帯の割合が増えている。背景として、人気端末の価格帯の上昇や、端末の大幅な値引きなども影響を与えていると考えられる。
  • 5G端末の出荷台数は2倍以上に拡大、全体に占める割合は約7割となった。5G端末のラインナップも充実してきており、販売されている端末の8割以上が5G端末となっている。
  • 主な検討課題と提言
    1. 通信料金と端末代金の分離
      • 店頭での端末値引き等の実態を調査した結果、通信契約とのセット購入条件の値引きが法令違反と判断される事案を確認(例:本来は端末のみの購入でも適用されるべき値引きをセット購入者限定と説明)。
      • 法令の遵守徹底のため、以下のような対応が適当。
        • 値引き条件の明確化のため、端末価格表示のルール策定(例:セット購入時・端末のみ購入時の価格を併記)
        • 各社による代理店指導の強化・独自覆面調査の実施等
        • 不良在庫端末の値引きの特例等における適切な運用の実施
    2. 携帯電話端末の対応周波数
      • MNOの販売する一部の携帯電話端末が他のMNOの周波数に対応していないため、他社に乗り換えた場合に使用可能エリアが狭まる等の可能性。
      • 次の点についてガイドラインを整備することが適当。
        • MNOにおいては、端末メーカーに、他社の周波数に対応しないことを求めるなど、不当な干渉をしてはならないこと
        • 端末メーカーにおいては、(各社の経営判断ではあるが)複数MNOの周波数に対応することが望ましいこと
        • MNO及び端末メーカーにおいては、他社に乗り換えた場合に端末が使用できるかといった関連情報の提供を充実させること
    3. 「一部ゼロ円」料金プラン
      • MNOが「一部ゼロ円」の料金プランを提供することは、MVNOの料金プランとの差を狭めることとなるため、接続料等と小売料金との関係において価格圧搾に当たる可能性。
      • 「一部ゼロ円」の料金プランなど価格圧搾を引き起こす可能性のあるMNOの料金プランについて、不当な競争を引き起こすものでないかとの観点から、必要に応じて、接続料等と小売料金との関係を検証することが適当。
      • 検証の必要性の判断に当たっては、料金プランの形式のみでなく、競争への影響度合い等を踏まえて総合的・客観的に判断することが適当。
    4. いわゆる「転売ヤー」対策
      • 端末の大幅な安値販売に伴い、端末を実際に利用することなく転売して利益を得る者が多く活動。実際に利用したい者が入手できないといった状況が発生。
      • MNOは、今後も大幅な安値販売を実施するのであれば、転売目的の購入の抑制のための自主的な対策(例:大幅な安値販売は1人1台に限定)を実施することが必要。
      • 総務省は、MNOに対し対策の実施状況の報告を求め、改善が見られなければ、改めて必要な措置の検討も視野に入れることが適当。
    5. 固定通信市場に係る課題
      • 引込線転用による工事削減に関し、その対象とするスコープについて検討が必要。
      • MNO3社が展開するFTTHアクセスサービスについて検証した結果、NTTドコモ・ソフトバンクにおいて、原価等が収入を上回った。
      • 引込線転用のスコープは、NTT東日本・西日本の設置する設備かつ戸建住宅のみとすることが適当であり、可能な限り早期に実現することが適当。転用には、可能な限り多くの事業者が参加することが望ましい。
      • 現時点において直ちに、不当競争を引き起こす状況にあるとまでは認められないが、継続的に検証を行うことが適当。検証条件をより精緻化することが望ましく、特にセット割の扱いについては更なる検討が必要。

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