危機管理トピックス

AI戦略会議(内閣府)/医療DX推進(厚労省)/広島AIプロセス閣僚級会合の開催結果(総務省)

2023.09.11
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更新日:2023年9月11日 新着18記事

危機管理トピックス

【新着トピックス】

【もくじ】―――――――――――――――――――――――――

国民生活センター
  • 個人輸入した医薬品、化粧品等にご注意!-インターネット通信販売で購入した美白クリームで皮膚障害が発生-
  • カンナビノイド「THCH」は指定薬物です!-THCHを含む商品を入手したり使用したりしてはいけません-
  • 検挙された事業者が販売した「電動アシスト自転車」のさらに1銘柄が道路交通法の基準に適合しないことが判明-該当の銘柄での道路の通行はやめましょう!-
  • 2022年度 全国の危害・危険情報の状況-PIO-NETより-
厚生労働省
  • 「令和4年度使用者による障害者虐待の状況等」の結果を公表します~通報・届出件数は横ばい、虐待が認められた事業所数・障害者数は増加、認められた虐待種別では「経済的虐待」が引き続き最多
  • こどもの自殺対策の推進のために
  • 医療DX推進に関する意見交換会資料について
経済産業省
  • 東京電力による経営改革の取組等の検証を開始します
  • グリーンイノベーション基金事業「製鉄プロセスにおける水素活用」プロジェクトに関する研究開発・社会実装計画の改定に係る実施可能性調査を行います
総務省
  • 「プラットフォームサービスに関する研究会 誹謗中傷等の違法・有害情報への対策に関するワーキンググループ 今後の検討の方向性」及び再意見募集の結果の公表
  • 広島AIプロセス閣僚級会合の開催結果
国土交通省
  • グリーンインフラの推進を通じて「自然と共生する社会」の実現に取り組みます~「グリーンインフラ推進戦略2023」を策定しました!~
  • スカイマーク株式会社に対する厳重注意について
  • マンション管理業者への全国一斉立入検査結果(令和4年度)

~NEW~
財務省関東財務局 FTX Japan株式会社に対する行政処分について
  • FTX Japan株式会社(本社:東京都千代田区、法人番号:7010401115356、以下「当社」という。)に対して令和5年6月9日付で発出した資産の国内保有命令の期限が令和5年9月9日に到来するものの、当社は、親会社であるFTX Trading LimitedによるFTXグループ会社に係る米国連邦破産法第11章手続の対象に含まれている状況であり、当社の資産が国外の関連会社等に流出し、投資者の利益が害されるといった事態を招かぬよう、引き続き、万全を期する必要がある。
    • 当社のこうした状況は、金融商品取引法(昭和23年法律第25号。以下「法」という。)第56条の3に定める「公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認める場合」に該当するものと認められる。
  • 以上のことから、本日、当社に対し、法第56条の3の規定に基づき、下記のとおり行政処分を行った。なお、令和4年11月10日付で命じた法第51条の規定に基づく業務改善命令は継続している。
  • 資産の国内保有命令
    • 令和5年9月10日から令和5年12月9日まで、各日において、当社の貸借対照表の負債の部に計上されるべき負債の額(保証債務の額を含む)から非居住者に対する債務の額を控除した額に相当する資産を国内において保有すること(公益又は投資者保護の観点から問題がないものとして、当局が認めた場合を除く)。

~NEW~
警察庁 令和5年7月の特殊詐欺認知・検挙状況等について
  • 令和5年1月~7月における特殊詐欺全体の認知件数は10,979件(前年同期8,838件、前年同期比+24.2%)、被害総額は228.8憶円(181.2憶円、+26.7%)、検挙件数は3,912件(3,500件、+11.8%)、検挙人員は1,281人(1,252人、+2.3%)
  • オレオレ詐欺の認知件数は2,411件(2,018件、+19.5%)、被害総額は69.9憶円(61.0憶円、+14.5%)、検挙件数は1,225件(911件、+34.5%)、検挙人員は539人(483人、+11.6%)
  • 預貯金詐欺の認知件数は1,550件(1,219件、+27.2%)、被害総額は19.9憶円(14.9憶円、+33.6%)、検挙件数は843件(760件、+10.9%)、検挙人員は269人(290人、▲7.2%)
  • 架空請求詐欺の認知件数は2,929件(1,372件、+113.5%)、被害総額は78.6憶円(47.0憶円、+67.2%)、検挙件数は171件(105件、+62.9%)、検挙人員は59人(70人、▲15.7%)
  • 還付金詐欺の認知件数は2,408件(2,404件、+0.2%)、被害総額は27.6憶円(28.4憶円、▲2.8%)、検挙件数は573件(482件、+18.9%)、検挙人員は101人(83人、+21.7%)
  • 融資保証金詐欺の認知件数は109件(77件、+41.6%)、被害総額は1.6憶円(1.3憶円、+19.5%)、検挙件数は15件(21件、▲28.6%)、検挙人員は8人(19人、▲57.9%)
  • 金融商品詐欺の認知件数は114件(14件、+714.3%)、被害総額は12.0憶円(1.4憶円、+779.4%)、検挙件数は15件(4件、+275.0%)、検挙人員は18人(9人、+100.0%)
  • ギャンブル詐欺の認知件数は13件(29件、▲55.2%)、被害総額は0.4憶円(2.2憶円、▲81.9%)、検挙件数は0件(9件)、検挙人員は0人(8人)
  • キャッシュカード詐欺盗の認知件数は1,375件(1,699件、▲19.1%)、被害総額は17.2憶円(24.9憶円、▲30.7%)、検挙件数は1,058件(1,699件、▲37.7%)、検挙人員は274人(288人、▲4.9%)
  • 組織的犯罪処罰法違反の検挙件数は145件(50件、+190.0%)、検挙人員は53人(10人、+430.0%)、口座開設詐欺の検挙件数は408件(419件、▲2.6%)、検挙人員は230人(218人、+5.5%)、盗品等譲受け等の検挙件数は2件(0件)、検挙人員は1件(0件)、犯罪収益移転防止法違反の検挙件数は1,534件(1,649件、▲7.0%)、検挙人員は1,202人(1,315人、▲8.6%)、携帯電話契約詐欺の検挙件数は73件(58件、+25.9%)、検挙人員は77人(53人、+45.3%)、携帯電話不正利用防止法違反の検挙件数は13件(6件、+116.7%)、検挙人員は11人(3人、+266.7%)
  • 被害者の年齢・性別構成について、特殊詐欺全体では男性(31.6%):女性(68.4%)、60歳以上88.2%、70歳以上68.9%、オレオレ詐欺では男性(19.8%):女性(80.2%)、60歳以上97.3%、70歳以上95.1%、融資保証金詐欺では男性(76.0%):女性(24.0%)、60歳以上16.0%、70歳以上4.0%、特殊詐欺被害者全体に占める高齢被害者(65歳以上)の割合について、特殊詐欺 80.9%(男性28.1%、女性71.9%)、オレオレ詐欺 96.7%(19.5%、80.5%)、預貯金詐欺 99.3%(8.9%、91.1%)、架空料金請求詐欺 57.5%(63.3%、36.7%)、還付金詐欺 78.6%(33.9%、66.1%)、融資保証金詐欺 6.0%(66.7%、33.3%)、金融商品詐欺 30.7%(42.9%、57.1%)、ギャンブル詐欺 23.1%(100.0%、0.0%)、交際あっせん詐欺 14.3%(100.0%、0.0%)、その他の特殊詐欺 32.3%(55.0%、45.0%)、キャッシュカード詐欺盗 99.2%(12.2%、87.8%)

~NEW~
内閣府 AI戦略会議 第5回
▼資料1-2 新AI事業者ガイドラインスケルトン(案)
  • AI開発から運用・利用にあたってのガバナンス
    1. アジャイルガバナンス原則
      • 一律の事前規制ではなく、民間の知見を活用しながら機動的で柔軟な改善を可能とするガバナンスのあり方を志向
      • G7デジタル・技術大臣会合において合意した、アジャイルガバナンス5原則(法の支配、適正手続き、民主主義、人権尊重、イノベーションの機会の活用)
    2. AI原則
      • 生成AIの普及等をふまえ既存のAI原則のアップデートの可能性も検討すべきではないか
    3. AI事業者に共通する事項
      • 各主体は、法の支配、人権、民主主義、多様性、公平公正な社会、人間中心を尊重するようAIシステムを設計・利用する責務がある。具体的には、以下のような責務を負うべきではないか
      • 各国の法制度を遵守する義務があり、法制度に違反した場合には処罰等の対象となる。
      • 人権侵害、テロや犯罪等を目的とする、あるいは、助長する蓋然性の高い不適切な入出力を行うAIを提供又は利用してはならない。
      • AIの不適切な入出力の抑止に資する技術の開発・導入に努めなければならない。
      • AIに関する多様なリスクを認識し、計画を策定し、行動をとらなければならない。一定規模以上の組織においては、AIガバナンスポリシー及び体制を構築することが望ましい。
    4. AI原則にもとづく体制構築のあり方
      • 経営層のリーダーシップの下でのAIリスクの分析、ゴール設定、システムデザイン、運用、評価及びリスク分析のアップデートを含む組織ガバナンスを求めるべきではないか
    5. AI事業者の行動目標、実践例
    6. AIガバナンス・ゴールとの乖離評価例
      • AI事業者が実施すべき行動目標を提示するとともに、それぞれの行動目標に対応する仮想的な実践例やAIガバナンス・ゴールとの乖離を評価するための実務的な対応例(乖離評価例)を例示
    7. サプライチェーンを念頭に置いたリスク管理・ガバナンスの維持
      • 複数プレイヤーにまたがる論点、プレイヤー間で問題になり得る点について、サプライチェーン/リスクチェーンの観点における連携確保のあり方の検討
      • AI開発からサービス実施にわたるサプライチェーン・リスクチェーンが複数国にまたがることが想定される場合、データの越境移転における適切なガバナンスの検討(Data Free Flow with Trust)に留意し、民間の知見や取り組みを活用しながら、リスクチェーンの明確化とチェーンの段階ごとに適したリスク管理・ガバナンスのあり方について検討
  • AIのアルゴリズム開発者向け
    • 透明性確保・説明可能性のあり方
      • AIシステムの目的、機能、予想される効果やリスクについての情報を開示するか、または利用者に説明すべきではないか
    • 透明性確保の手法
      • 外部監査のあり方の検討
      • システムの動作についての利用者への情報提供の検討
      • 主な検討事項
        • 情報開示等の要否・あり方。透明性確保の目的(「何のために」)・対象(「何を」)・客体(「誰に向けて」)を踏まえた、透明性確保の内容(要求される基準の検討(実務的・技術的要素、国際法や外国法の法規制に照らした実現可能性を考慮)等)。外部監査の要否・あり方(検証可能性確保のために要求される基準の検討(実現可能性を考慮)等)。第3部と第4部の主体について区分けする要否。第2部に記載されたAI事業者に共通する事項に加え、第3部特有の責務について議論。
  • AIの学習実施者向け
    • 制御可能性の確保のための学習データ公開の要否・あり方
    • 学習データの収集ルール及び除外ルール公開の要否・あり方
    • その他の学習データの検証可能性確保の手法
      • 外部監査のあり方の検討(あらゆるフェーズにおいて検討が必要な論点)
      • 利用者からの問い合わせに迅速に対応できる仕組みの検討
    • 適正な学習データ利用についてのあり方
      • 主な検討事項
        • 情報開示等の要否・あり方。情報開示の目的(「何のために」)・対象(「何を」)・客体(「誰に向けて」)を踏まえた、情報開示の内容。外部監査の要否・あり方(検証可能性確保のために要求される基準の検討(実現可能性を考慮)等)。第2部に記載されたAI事業者に共通する事項に加え、第4部特有の責務について議論。
  • AIシステム・サービス実装者向け
    • AIを組み込んだシステム・サービスの安全性等の担保のあり方
      • 安全性は、「セーフティ」(人の身体・生命の保護、未成年者の保護、詐欺的利用の防止等)の意味合いだけでなく、「セキュリティ」(機密保護、情報管理等)も含むべきではないか
    • AIをクラウドにより(SaaS形式で)提供する場合の留意点
      • 主な検討事項
        • 第5部と第6部についてプレイヤー区分けの要否は今後の論点。第2部に記載されたAI事業者に共通する事項に加え、第5部特有の責務について議論。
  • AIを活用したサービス実施者向け
    • 公正・説明責任・透明性の確保
    • AIアプリケーションの悪用対策等の責任分担のあり方
    • ユーザー情報の管理方法
    • 入力情報(プロンプト)及び出力情報の管理方法、その権利関係、フィルタポリシ
      • 権利関係は、「AI・データの利用に関する契約ガイドラインAI編」を参照
      • 入出力データや利用者情報の取扱いを含むセキュリティポリシーを策定・開示することが必要ではないか。個人情報を扱う場合には、プライバシーポリシーも策定・開示することが必要ではないか。
    • 許容しない利用方法などの宣言及びその実効性の担保
      • ディープフェイクや迷惑メール生成などの不適切な利用や許容しない利用を宣言することが必要ではないか。また、その宣言の実効性を担保する方法の検討が必要ではないか。
      • AIの不適切な挙動、不適切な利用方法等に関する情報を収集・共有し、システム・サービスの改善に努めることが必要ではないか。
    • AIを活用しているサービスであることの明示の要否・あり方
    • 業務でAIを利用する者等との連携方法(B2B2Cやサプライチェーンを念頭においたリスク管理)
    • 制御可能性、予測可能性に関して求めるレベル感の明確化
      • 特に身体・生命の安全性に影響を与える場合や、雇用における利用の場合等のように、社会的な要保護法益性が大きい場合には、高度の制御可能性と予見可能性が求められるのではないか
      • 主な検討事項
        • AI利用者に対して、提供するAIの概要やリスク等の情報を提供することや、不適切な使用の抑制を検討。「AIを活用している」旨の明示の要否や方法の検討。リスクや分野等に応じて制御可能性、予測可能性をどのようにどこまで求めるか等の検討。第2部に記載されたAI事業者に共通する事項に加え、第6部特有の責務について議論。
  • 業務でAIを利用する者向け
    • 利用する業務と期待する効果とリスクの整理
      • AIの利用に関するリスク(組織内の職員等による不適切な使用も含む)を認識し、リスクを抑止するための工夫を講じ、また、問題の発生を把握し、適切に対処することが求められるのではないか
      • 外部サービスに情報入力し、生成結果を受け入れることのリスク
      • 生成AIにより生成された結果に虚偽が含まれる可能性があるため、このような限界を認識し、根拠や裏付けを確認するようにすることが求められるのではないか
      • 外部サービス利用により機密情報が公開されてしまうリスク
      • レピュテーションリスク、顧客への説明責任、再発防止策の為の情報確保、紛争解決の為の証拠の保存
    • 多様なリスクの洗い出し、リスクを現実化する脅威の洗い出し、リスクが現実となる可能性を低減する方法(いわゆるリスクアセスメント)
    • 政府のAI利用に関する注意点についても記載を検討
      • 主な検討事項
        • 記載するリスク例の検討。AIの入出力等の検証可能性を確保するため、入出力等のログの記録・保存についての検討。業務でAIを利用する者の具体的な対象や範囲等の検討。第2部に記載されたAI事業者に共通する事項に加え、第7部特有の責務について議論。

~NEW~
消費者庁 中古自動車の購入・売却等トラブルにご注意ください!
  • 中古自動車に関する相談は、購入の際のトラブルのほか、中古車買取業者に売却する際のトラブルもみられます。
  • 取引を行う際の注意
    • 査定の場では契約しないようにしましょう。
    • 事前に契約書を確認するようにしましょう。
    • トラブルになったときは、消費生活センター等や業界団体の相談窓口に相談しましょう。
  • 消費生活相談窓口
    • ※消費者ホットライン「188(いやや!)」番
      最寄りの市区町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。
  • JPUC車売却消費者相談室
    • 車買取の事業者団体である一般社団法人日本自動車購入協会(JPUC)には、車の売却に関する専門の消費者相談窓口が設置されており、不安に思った場合やトラブルになった場合に相談することができます(無料)。
      • ※電話番号:0120-93-4595
      • ※受付時間:平日9:00-17:00

~NEW~
国民生活センター 個人輸入した医薬品、化粧品等にご注意!-インターネット通信販売で購入した美白クリームで皮膚障害が発生-
  • 2023年6月、国民生活センターの「医師からの事故情報受付窓口」に、患者(20歳代、女性)がインターネットの評判を見て購入した美白クリームを、皮膚の色素沈着のある部位に使用したところ、かぶれて色素沈着がより強くなったとの情報が寄せられました。
  • 医師によると、患者は同年5月に当該品を化粧品の美白クリームとの認識でインターネット通信販売で購入して使用したようだが、当該品の表示等について調べたところ、国内では医師の処方が必要な医薬品成分が含まれていたとのことでした。また、含まれているとされた医薬品成分は作用が強く、基本的に軟膏(なんこう)として顔への使用は禁忌とされているものだが、当該品を販売しているサイトには、顔にも使っている事例を宣伝しているところもあるとのことでした。当センターで当該品について調べたところ、主に医薬品の個人輸入サイトで購入が可能な商品でした。
  • そこで、インターネット通信販売等を利用して海外から医薬品や化粧品等を購入し、使用する場合の注意点をまとめ、消費者へ注意喚起することとしました。
    • 海外の医薬品、化粧品等を購入して使用する場合のリスク等について
    • インターネット通信販売で医薬品や化粧品等を購入し、海外から商品が直送されてくる場合は、個人輸入に該当します。また、個人輸入代行業者を利用した場合や海外の旅行先で購入して持ち帰る場合も同様です。
    • 個人輸入した医薬品、化粧品等は、品質、有効性及び安全性について、国内の法的規制を受けず、国内での基準から外れるものもあります。また、販売サイト等での記載や商品の表示や説明が日本語ではない場合もあり、使用方法や注意表示等の内容を正しく十分に理解できないまま、購入したり、使用してしまうことも考えられます。そのため、期待した効果が得られないばかりか、体調不良を起こすなど、思わぬ健康被害を受けてしまう危険性があります。
  • 消費者へのアドバイス
    • 医薬品や化粧品等を個人輸入する場合は、販売サイトの記載内容をよく確認した上で購入の判断をし、商品の表示等を十分に理解してから使用するようにしましょう。
    • 個人輸入した医薬品や化粧品等の使用に伴い体調に異変が生じた場合には、速やかに医療機関を受診するようにしましょう。
  • 行政への要望
    • 個人輸入する医薬品や化粧品等には、品質、有効性及び安全性の確認が不十分なものがあります。そのようなものを使用した場合、思わぬ危害に遭う可能性があることを、引き続き消費者に注意喚起するよう要望します。

~NEW~
国民生活センター カンナビノイド「THCH」は指定薬物です!-THCHを含む商品を入手したり使用したりしてはいけません-
  • 2023年7月25日、厚生労働省は、危険ドラッグに含まれるカンナビノイドの2物質(THCH:Tetrahydrocannabihexol/テトラヒドロカンナビヘキソール)を「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の「指定薬物」として新たに指定する省令を公布し、8月4日に施行されました。「指定薬物」は医療等の用途以外の目的での製造、輸入、販売、所持、使用等が禁止されている成分です。
  • 医療機関ネットワークやPIO-NETには、THCHを含む食品を摂取した後に救急搬送された等の事例が複数見られます。THCHは購入や所持等も禁止された成分ですので、これを含む商品を絶対に購入や使用しないよう消費者に注意喚起します。
  • 医療機関ネットワークに寄せられた情報
    • THCHグミを食べた後に気分が悪くなり、幻視(視覚領域に現れる幻覚)が見えると訴えたため、救急搬送された。
  • PIO-NETに寄せられた事例
    • インターネット通販で購入したTHCHカプセルを飲んだところ、上半身と顔が痺れ、目の焦点が合わなくなり、激しいめまいのあと意識不明になり救急搬送された。2日間意識不明となり集中治療室で治療を受けた。
    • インターネット通販で購入したTHCHグミを食べたところ、体調が悪くなった。商品説明に記載があった成分について、知識がないまま購入してしまった。
  • 消費者へのアドバイス
    • THCHは、医療等の用途以外の目的での製造、輸入、販売、所持、使用等が禁止されました。THCHを含む商品を絶対に入手したり、使用したりしないでください。

~NEW~
国民生活センター 検挙された事業者が販売した「電動アシスト自転車」のさらに1銘柄が道路交通法の基準に適合しないことが判明-該当の銘柄での道路の通行はやめましょう!-
  • 「使用している電動アシスト自転車が公道を走れるものなのか不安を感じる。アシスト比率に問題がないか調べてほしい。」というテスト依頼を2023年6月に受け付けました。当該品は、京都府警察本部等が不正競争防止法違反の被疑者として検挙した事業者が「電動アシスト自転車」として販売していた車両の1銘柄で、アシスト比率を調べた結果、道路交通法の定める基準の上限を大きく超えていました。この事業者が販売していた10銘柄のうち、これまでの京都府警察本部等における捜査の過程で2銘柄が道路交通法の基準に適合しておらず、残りの8銘柄もそのおそれがあると警察庁が公表しました。その後、国民生活センターの商品テストで他の2銘柄が道路交通法の基準に適合していないことが判明し、今回の商品テストで5銘柄目の不適合が判明したことになります。
  • 道路交通法上の基準に適合していない「電動アシスト自転車」で道路を通行すると法令違反ともなり、法令違反となった場合、運転者が罰則の対象となります。また、アシスト比が過大なものではアシスト力が不意に加わってバランスを崩したり、スピードが出過ぎるなど、事故につながるおそれもあります。ご自身が使用しないばかりではなく、他者も当該電動アシスト自転車で道路を通行しないよう管理し、不要となった場合は適切に廃棄するようにしてください。
  • 当該品の概要
    • 当該品は、株式会社THE NeO(ブランド名:京の洛スク)が販売していた「Passe-L(パッセL)」でした。
  • 調査
    • 道路交通法の定める基準に適合しているかを調べるため、JIS D 9115:2018に準じてアシスト比率の測定を行いました。
    • 測定の結果、道路交通法の定める基準の上限を大きく超えており、事故につながるおそれがあり危険であると考えられました。
  • 消費者へのアドバイス
    • 当該品をお持ちの方は、当該品での道路の通行をやめましょう。道路交通法上の基準に適合しない「電動アシスト自転車」で道路を通行すると、乗車している人が法令違反に問われ、アシスト比が過大なものでは事故につながるおそれもあります。自身が使用しないばかりではなく、他者が当該品を電動アシスト自転車と誤認等して道路を通行しないよう管理し、不要となった場合は適切に廃棄するようにしてください。
    • なお、当該事業者の販売サイトはサービスを終了しています。購入先等に相談しましょう。

~NEW~
国民生活センター 2022年度 全国の危害・危険情報の状況-PIO-NETより-
  • この資料は、全国消費生活情報ネットワークシステム(PIO-NET:パイオネット)により収集した2022年度の危害・危険情報(注)をまとめたものです。
    • (注)危害・危険情報とは、商品・役務・設備に関連して、身体にけが、病気等の疾病(危害)を受けたという情報(「危害情報」)と、危害を受けたわけではないが、そのおそれがある情報(「危険情報」)をあわせたもの。データは、2023年5月末日までの登録分。なお、消費生活センター等からの経由相談を除いています。
  • 2022年度の傾向と特徴
    • 全国の消費生活センター等から収集した「危害・危険情報」は14,888件で、対前年度比でみると12.5%増となりました。
    • 「危害情報」は12,847件で、上位3商品・役務等は「化粧品」「健康食品」「医療サービス」でした。
    • 「危険情報」は2,041件で、上位3商品・役務等は「四輪自動車」「調理食品」「菓子類」でした。
    • 「危害情報」は、2021年度より1,553件増加しました。「化粧品」が1,023件増加したことが影響しています。被害者の性別は女性が8割近くを占めていました。
    • 「危険情報」は、2021年度より99件増加しました。

~NEW~
厚生労働省 「令和4年度使用者による障害者虐待の状況等」の結果を公表します~通報・届出件数は横ばい、虐待が認められた事業所数・障害者数は増加、認められた虐待種別では「経済的虐待」が引き続き最多
  • 厚生労働省は、このたび、「令和4年度使用者による障害者虐待の状況等」を取りまとめましたので、公表します。
  • 都道府県労働局では、「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」(以下「障害者虐待防止法」という。)に基づき、都道府県などの地方公共団体と連携し、障害者※1を雇用する事業主や職場の上司など、いわゆる「使用者」による障害者への虐待の防止や、虐待が行われた場合の関係法令に基づく是正指導などに取り組んでいます。
  • 厚生労働省では、今回の取りまとめ結果を受けて、引き続き、地方公共団体との緊密な連携を図りながら、使用者による障害者虐待の防止のために取り組んでいきます。
  • ポイント
    • 通報・届出のあった事業所数・対象となった障害者数
      • 通報・届出のあった事業所数※2は、前年度と同数の1,230事業所。
      • 通報・届出の対象となった障害者数は、前年度と比べ0.1%増加し、1,433人。
    • 虐待が認められた事業所数・障害者数
      • 虐待が認められた事業所数※2は、前年度と比べ9.7%増加し、430事業所。
      • 虐待が認められた障害者数は、前年度と比べ30.7%増加し、656人。
    • 認められた虐待の種別
      • 認められた虐待の種別※3では、経済的虐待が600人(87.3%)で最多。
        • ※1障害者とは、「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)その他心身の機能の障害(以下「障害」と総称する。)がある者であって、障害および社会的障壁により継続的に日常生活または社会生活に相当な制限を受ける状態にあるもの」(障害者基本法第2条第1号)としており、障害者手帳を取得していない場合も含まれる。
        • ※2事業所数は、通報・届出の時期、内容が異なる場合には、重複計上している。
        • ※3ひとりの被虐待者に複数の虐待が認められた場合は、重複計上している。虐待の種別については、「虐待の定義」参照。

~NEW~
厚生労働省 こどもの自殺対策の推進のために
  • 自殺対策については、平成18年に自殺対策基本法が成立し、その後、国、地方公共団体、民間団体等が一丸となって総合的な取り組みを行ってきた結果、当時3万人を超えていた自殺者数は、直近では約2万人まで減少してきており、着実に成果をあげてきているものと考えます。一方で、令和4年の年間自殺者数は21,881人と前年を上回り、男性は中高年を中心に13年ぶりに増加し、小中高生の自殺者数は過去最多の514人となりました。
  • 昨年10月に策定した新たな自殺総合対策大綱では、こども・若者の自殺対策の更なる推進・強化を図ることとされており、本年6月2日には、「こどもの自殺対策に関する関係省庁連絡会議」において、「こどもの自殺対策緊急強化プラン」が取りまとめられました。自殺総合対策大綱及び同プランに基づき、今後も引き続き、関係省庁が連携して、こども・若者の自殺防止に向けた取り組みを推進してまいります。
  • このような状況を踏まえ、今般、国と地方公共団体の連携を強化し、こどもの自殺対策を一層推進していくため、加藤厚生労働大臣、永岡文部科学大臣、小倉こども政策担当大臣から、都道府県知事、指定都市市長、都道府県議会・指定都市議会議長、都道府県・指定都市教育長、市区町村長、市区町村議会議長、市区町村教育長宛に別添のとおりメッセージを発出しました。
▼都道府県知事、指定都市市長、都道府県議会・指定都市議会議長、都道府県・指定都市教育長 宛
  • 政府としても、地方自治体や教育委員会への支援をしっかりと行っていく所存であり、来年度予算概算要求においても、様々な各予算を要求しています。主なものを2点、ご紹介します。
    • 自殺リスクの高い児童生徒への対応といった観点で、都道府県及び指定都市が、多職種の専門家により構成される「こども・若者の自殺危機対応チーム」を設置し、学校や市区町村を支援する際に活用いただける予算を大幅に拡充して計上しています。
    • 自殺リスクの早期発見の観点では、1人1台端末等を活用した「心の健康観察」の全国の学校での導入を推進するための予算を新たに計上しています。
  • 是非、都道府県及び指定都市におかれましては、児童生徒の自殺リスクを早期に発見すると同時に、「こども・若者の自殺危機対応チーム」を通じて、学校と地域が連携して、こどもの命を守るための取組を強化していただきますようお願いいたします。
  • また、自殺対策では、悩んでいる人に寄り添い、関わりを通して「孤独・孤立」を防ぎ、必要な支援につなげることが重要です。1人でも多くの方に、このような役割を担う「ゲートキーパー」としての意識を持っていただき、専門性の有無にかかわらず、それぞれの立場でできることから行動を起こしていただければと考えています。そのため、今般、国において、「ゲートキーパー」に関するe-ラーニング教材を作成しました。
  • 9月10日から9月16日までの1週間は自殺予防週間です。我々も受講する予定ですが、各自治体のトップの皆様にもぜひ受講していただき、全庁的な取組として地域の自殺対策を推進するため、関係部署等の職員の皆様にも受講を勧めていただきますようお願いいたします。
  • こどもが自殺に追い込まれることのない社会の実現に向けて、国と地方が力を合わせて取り組んでいきたいと考えておりますので、引き続きのお力添えをお願いいたします。

~NEW~
厚生労働省 医療DX推進に関する意見交換会資料について
▼(資料1)医療DXのメリット
  • 医療DXのメリット【乳幼児期~青年期】
    • マイナンバーカードかスマートフォン一つで、受診や薬の受け取りができる
    • 自分の健診結果やライフログデータを活用し、自ら生活習慣病を予防する行動等につなげることができる
    • 医療情報を二次利用することで、新たな医薬品等の研究開発が促進 よりよい治療や的確な診断が可能に
    • 同じ成分の重複した薬や飲み合わせの良くない薬を受け取ることがなくなる
    • 救急時に、検査状況や薬剤情報等が把握され、迅速に的確な治療を受けられる
    • 診断書等の自治体への提出がオンラインで可能に
    • 子どもの健診結果や予防接種歴等をスマホ一つで確認でき、医療機関の受診の際、内容を確実に伝えることができる
    • 予診票や接種券がデジタル化され、速やかに接種勧奨が届くのでスムーズな接種ができる 接種忘れも防止
    • かかりつけ医以外の医療機関にかかっても、必要な電子カルテ情報が共有され、スムーズに診療が受けられる
    • 電子カルテが普及し、どの医療機関等でも情報共有が可能に
  • 医療DXのメリット 【成人期~高齢期】
    • 医療・介護関係者で状況が共有され、より良いケアを受けられる
    • 心肺蘇生に関する自分の意思が関係者に共有され、自らや家族が望む終末期医療を受けることができる
    • 電子カルテが普及し、どの医療機関等でも情報共有が可能に
    • 医療情報を二次利用することで、新たな医薬品等の研究開発が促進 よりよい治療や的確な診断が可能に
    • 救急時に、レセプト情報から受診や服薬の状況が把握され、迅速に的確な治療を受けられる
    • 診断書等の自治体への提出がオンラインで可能に
    • 同じ成分の重複した薬や飲み合わせの良くない薬を受け取ることがなくなる
    • 予診票や接種券がデジタル化され、速やかに接種勧奨が届くのでスムーズな接種ができる 接種忘れも防止
    • 処方箋を電子的に受け取れるため、オンライン診療やオンライン服薬指導をより受けやすくなる
    • 自分の健診結果やライフログデータを活用し、自ら生活習慣病を予防する行動等につなげることができる
    • 過去の検査状況が閲覧可能となり、負担の大きい検査を何度も受ける必要がなくなる
    • 生活習慣病等に関連する検査結果をいつでも自分で確認できる
  • 医療DXのメリット【医療・介護従事者、保険者・ベンダー等関係者】
    • 医療・介護関係者で状況が共有され、より良い治療やケアを提供できる
    • 医療機関と薬局での情報共有が進み、薬局の事務負担が軽減されるとともに、質の高い服薬指導を提供できる
    • 救急時に、レセプト情報から受診や服薬の状況が把握でき、迅速に的確な治療の提供や医療費の削減が期待できる
    • 医療情報を二次利用することで、新たな医薬品等の研究開発の環境が整備される
    • 医療機関等・自治体関係者の事務負担が順次軽減され、魅力ある職場を実現する
    • 医療機関等やベンダーにおけるシステム運用の人的・財政的コストが削減できる
    • 次の感染症危機への対応力強化につながライフケア産業等の産業振興が加速
    • 患者の過去の検査結果や薬剤の閲覧、重複投薬等のチェックが可能となることにより、負担の大きい重複検査や重複投薬等が削減され、効率的な医療の提供や医療費の削減が期待できる
    • 医療情報システムのクラウド化により、システム改修の負担が軽減され、セキュリティも確保
    • 家庭内測定の血圧をはじめライフログデータを、診療で活用することが可能に

~NEW~
経済産業省 東京電力による経営改革の取組等の検証を開始します
  • 経済産業省は、原子力損害賠償・廃炉等支援機構とともに、東京電力による経営改革の取組等の検証を、9月15日開催の同機構の運営委員会より開始します。
  • 福島第一原子力発電所事故に伴う被災者への賠償等を迅速かつ確実に実施するため、東京電力は政府の資金的援助を受けています。
  • 同時に、東京電力は、賠償・廃炉等に必要な資金を確実に捻出できるよう、「総合特別事業計画」を策定し非連続の経営改革に取り組んでいます(現在は、2021年8月に国が認可した「第四次総合特別事業計画」に基づき取組を実施中)。
  • 2022年12月、文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会で「東京電力株式会社福島第一、第二原子力発電所事故による原子力損害の範囲の判定等に関する中間指針第五次追補」が取りまとめられました。これを受け、東京電力は同追補に基づく追加賠償を順次進めていますが、この追加賠償などに伴い、政府から東京電力への資金援助額は累計約13.0兆円(2023年8月末時点)となり、現在の交付国債の発行限度額である13.5兆円に近づきつつあります。
  • こうした中、被災者への賠償等が滞ることのないよう必要な対策を講ずると同時に、東京電力の経営改革の進捗を評価・検証し、事故費用が確実に捻出される見込みを立てることが必要です。
  • このため、経済産業省及び原子力損害賠償・廃炉等支援機構は、東京電力の経営改革の取組等の検証が必要と判断いたしました。今後、同機構の運営委員会において以下の検証作業を開始し、経済産業省も参画の上、議論を進めてまいります。
    • 東京電力に対する資金援助額の今後の推移の見通し
    • 東京電力による経営改革の取組の評価・検証、今後更に必要となる取組
  • 上記検証作業を、9月15日(金曜日)開催の同機構の運営委員会でスタートします。

~NEW~
経済産業省 グリーンイノベーション基金事業「製鉄プロセスにおける水素活用」プロジェクトに関する研究開発・社会実装計画の改定に係る実施可能性調査を行います
  • 現在、グリーンイノベーション基金事業「製鉄プロセスにおける水素活用」プロジェクトを加速させるため、研究開発・社会実装計画の改定について意見募集を行っています。ここでは、意見募集と並行して、改定後の研究開発・社会実装計画に基づく研究開発の実施可能性調査を実施いたします。
  • 概要
    • 我が国鉄鋼業は、日本経済・地域経済の基幹産業として高い競争力を有する生産体制を構築している一方で、製造過程でCO2を多く排出することが課題となっており、実際、産業部門全体の40%ものCO2を排出しています。
    • 鉄鋼業におけるカーボンニュートラル実現のためには、原料や還元剤において化石燃料から脱却するという、製鉄プロセスそのものの抜本的な転換が求められており、グリーンイノベーション基金において、「製鉄プロセスにおける水素活用」プロジェクトを立ち上げ、2040年半ばの社会実装を目指しているところです。
    • 近年、世界各国で水素還元製鉄等の脱炭素化に向けた革新的な技術開発が進められている中、既に推進しているプロジェクトを加速、深化するべく、「製鉄プロセスにおける水素活用」プロジェクトに関する研究開発・社会実装計画を改定することを検討しております。
    • 改定後の研究開発・社会実装計画に基づく研究開発の実施にあたり、研究開発項目1-②、2-①及び2-②の次回ステージゲート後の実証機建設以降の取り組みの部分については、本調査において、既存プロジェクトに取り組む実施者以外の事業者による実施可能性も確認の上、公募の必要性を検討いたします。研究開発・社会実装計画(改定案)、実施可能性調査実施要領、事業要件案に記載する内容・条件において、的確な事業遂行が可能であり、かつ、事業実施者を改めて公募した場合、参加する意思を有する方は、提出先までご登録をお願いいたします。
  • 実施期間
    • 令和5年9月4日から令和5年10月3日

~NEW~
総務省 「プラットフォームサービスに関する研究会 誹謗中傷等の違法・有害情報への対策に関するワーキンググループ 今後の検討の方向性」及び再意見募集の結果の公表
▼別紙2 プラットフォームサービスに関する研究会 誹謗中傷等の違法・有害情報への対策に関するワーキンググループ 今後の検討の方向性
  • プラットフォーム事業者が果たすべき積極的な役割(監視、削除請求権、削除要請等)
    1. 個別の違法・有害情報に関する罰則付の削除義務
      • 違法・有害情報の流通の低減のために、プラットフォーム事業者に対して、大量に流通する全ての情報について、包括的・一般的に監視をさせ、個別の違法・有害情報について削除等の措置を講じなかったことを理由に、罰則等を適用することを前提とする削除義務を設けることも考えられる。
      • しかしながら、このような個別の情報に関する罰則付の削除義務を課すことは、この義務を背景として、罰則を適用されることを回避しようとするプラットフォーム事業者によって、実際には違法情報ではない疑わしい情報が全て削除されるなど、投稿の過度な削除等が行われるおそれがあることや、行政がプラットフォーム事業者に対して検閲に近い行為を強いることとなり、利用者の表現の自由に対する制約をもたらすおそれがあること等から、慎重であるべきと考えられる。
    2. 個別の違法・有害情報に関する行政庁からの削除要請
      • 現状、法務省の人権擁護機関や警察庁の委託事業であるインターネット・ホットラインセンター等の行政庁から、プラットフォーム事業者に対して、違法・有害情報の削除要請が行われており、また、かかる要請を受けたプラットフォーム事業者は、自らが定めるポリシーの条項への該当性や違法性の判断に基づき投稿の削除等の対応を行っており、これには一定の実効性が認められると考えられる。
      • しかしながら、この要請に応じて削除することをプラットフォーム事業者に義務付けることについては、行政からの要請があれば内容を確認せず自動的・機械的に削除されることにより、利用者の表現の自由を実質的に制約するおそれがあるため、慎重であるべきと考えられる。
      • なお、プラットフォーム事業者が、法的な位置付けを伴わない自主的な取組として、通報に実績のある機関からの違法・有害情報の削除要請や通報を優先的に審査する手続等を設け、行政機関からの要請をこの手続の中で取り扱うことは考えられる。その場合でも、違法・有害情報に関する行政庁からの削除要請に関しては、その要請に強制力は伴わないとしても、事後的に要請の適正性を検証可能とするために、その透明性を確保することが求められる
    3. 違法情報の流通の監視
      • 違法情報の流通の網羅的な監視
        • プラットフォーム事業者に対し、違法情報の流通に関する網羅的な監視を法的に義務づけることは、違法情報の流通の低減を図るうえで有効とも考えられる。
        • しかしながら、行政がプラットフォーム事業者に対して検閲に近い行為を強いることとなり、また、事業者によっては、実際には違法情報ではない疑わしい情報も全て削除するなど、投稿の過度な削除等が行われ、利用者の表現の自由に対する実質的な制約をもたらすおそれがあるため、慎重であるべきと考えられる。
        • なお、プラットフォーム事業者が、自主的に監視をすることは、妨げられないと考えられる。
      • 繰り返し多数の違法情報を投稿するアカウントの監視
        • インターネット上の権利侵害は、スポット的な投稿によってなされるケースも多い一方で、そのような投稿を繰り返し行う者によってなされているケースも多く、違法情報の流通の低減のために有効との指摘がある。
        • しかしながら、プラットフォーム事業者に対し、特定のアカウントを監視するよう法的に義務付けることは、「①違法情報の流通の網羅的な監視」と同様の懸念があるため、慎重であるべきと考えられる。
        • なお、プラットフォーム事業者が、自主的に監視をすることは、妨げられないと考えられる。
      • 繰り返し多数の違法情報を投稿するアカウントの停止・凍結等
        • 繰り返し多数の違法情報を投稿するアカウントへの対応として、アカウントの停止・凍結等を行うことを法的に義務づけることも考えられるが、このような義務付けは、ひとたびアカウントの停止・凍結等が行われると将来にわたって表現の機会が奪われる表現の事前抑制の性質を有しているため、慎重であるべきと考えられる。
        • なお、プラットフォーム事業者が、利用規約等に基づいて、自主的にアカウントの停止・凍結等をすることは、妨げられないと考えられる。
    4. 権利侵害情報に係る送信防止措置請求権の明文化
      • 人格権を侵害する投稿の削除を求める権利は、判例法理によって認められているため、一定の要件の下で、権利侵害情報の送信防止措置を請求する権利を明文化することも考えられるが、被害者が送信防止措置を求めることが可能であると広く認知される等のメリットがある一方、権利の濫用や過度な削除が行われるおそれ等のデメリットも考慮して慎重に検討を行う必要がある。
    5. 権利侵害性の有無の判断の支援
      • 権利侵害性の有無の判断を伴わない削除(いわゆるノーティスアンドテイクダウン)
        • プラットフォーム事業者において権利侵害性の有無の判断が困難であることを理由に、外形的な判断基準を満たしている場合、例えば、プラットフォーム事業者において、被害を受けたとする者から申請があった場合には、原則として一旦削除する、いわゆるノーティスアンドテイクダウンを導入することが考えられる。
        • しかしながら、既に、プロバイダ責任制限法3条2項2号の規定により発信者から7日以内に返答がないという外形的な基準で、権利侵害性の有無の判断にかかわらず、責任を負うことなく送信防止措置を実施できることや、内容にかかわらない自動的な削除が表現の自由に与える影響等を踏まえれば、ノーティスアンドテイクダウンの導入については、慎重であるべきと考えられる。
      • プラットフォーム事業者を支援する第三者機関
        • プラットフォーム事業者の判断を支援するため、公平中立な立場からの削除要請を行う機関やプラットフォーム事業者が違法性の判断に迷った場合にその判断を支援するような第三者機関を法的に整備することが考えられる。
        • これらの機関が法的拘束力や強制力を持つ要請を行うとした場合、これらの機関は慎重な判断を行うことが想定されることや、その判断については最終的に裁判上争うことが保障されていることを踏まえれば、必ずしも、裁判手続(仮処分命令申立事件)と比べて迅速になるとも言いがたいこと等から、上述のような第三者機関を法的に整備することについては、慎重であるべきと考えられる
      • 裁判外紛争解決手続(ADR)
        • 裁判外紛争解決手続(ADR)については、憲法上保障される裁判を受ける権利との関係や、裁判所以外の判断には従わない事業者も存在することも踏まえれば、実効性や有効性が乏しいこと等から、ADRを法的に整備することについては、慎重であるべきと考えられる。
        • なお、プラットフォーム事業者が、自主的にADR機関を創設し利用することは、妨げられないと考えられる

~NEW~
総務省 広島AIプロセス閣僚級会合の開催結果
▼G7広島AIプロセスG7デジタル・技術閣僚声明(仮訳)
  1. 前文
    • 我々G7デジタル・技術担当大臣とOECD及びAIに関するグローバルパートナーシップ(GPAI)を含むパートナーは、G7首脳によって創設されたG7広島AIプロセスの一環として、2023年9月7日にオンラインで会合を開催し、基盤モデルと生成AIを中心とする高度な人工知能(AI)システムの機会と課題について議論した。4月29-30日に開催されたG7デジタル・技術大臣会合での責任あるAIとAIガバナンスに関する議論及びG7広島AIプロセスでの作業を踏まえ、我々は、以下の取組を支持し、今後G7首脳に提示する。(1)G7広島首脳コミュニケで強調された優先事項に基づき、生成AIの優先的なリスク、課題、機会をまとめたOECDによる報告書、(2)すべてのAI関係者に適用可能な国際的な指針の策定、(3)高度なAIシステムを開発する組織向けの行動規範の策定、(4)責任あるAIツールとベストプラクティスの開発を支援するプロジェクトベースの協力。
    • 我々は、民主主義、人権、法の支配、そして我々が共有する民主主義の価値と利益の促進に向け、新興国や発展途上国を含む世界中の公益のために、信頼できるAIシステムが設計、開発、導入される環境を促進することにコミットすることを再確認する。我々は、民主主義の価値を損ない、表現の自由を抑圧し、人権の享受を脅かすような方法でのAIの誤用・濫用に反対する。我々は、イノベーションを可能にする信頼できるAIのための国際標準と相互運用可能なツールの開発と導入を促進するというコミットメントを再確認する。これらの目的のため、我々は、OECD AI勧告に基づき、人間中心で信頼できるAIを促進するというコミットメントを再確認する。
    • 我々は、最も迅速かつ緊急に、個人、社会、民主主義の価値に対する新たなリスクと課題を管理し、高度なAIシステム、特に技術が急速に進歩している基盤モデル及び生成AIがもたらす利益と機会を活用する必要性を認識する。我々は、人権の尊重を促し、包摂性を促進し、リスクを軽減し、気候危機や持続可能な開発目標(SDGs)の達成を含む社会最大の課題の解決に貢献する、安全、安心で信頼できる高度なAIシステムの開発及び導入にコミットする。我々は、高度なAIシステムの設計、開発、導入及び責任ある利用の促進には、リスクに基づいた適切なガードレールと、新興国や発展途上国を含む同志国との国際協力が必要であるという認識を共有する。
    • これらの目的を達成するため、我々は、高度なAIシステムを開発する組織向けの指針と国際的な行動規範を策定し、G7首脳に提示することにコミットする。
    • 我々は、AIエコシステムにおける全てのAI関係者に向けた全体的な指針を含む包括的な政策枠組みを年内に策定することを目指す。この包括的な枠組みは、責任あるAIイノベーションを支援し、それぞれの国内アプローチに沿った規制とガバナンス体制の整備の指針となるとともに、ステークホルダーへの働きかけと協議による恩恵を受けるだろう。指針を含む包括的な政策枠組みは、技術の発展に照らして、継続的に更新・補完され得る生きた文書とみなされるべきである。ステークホルダーへの働きかけと協議を行うことにより、新興国や発展途上国を含む世界中の主要なステークホルダーによる指針の精緻化と実践が担保されることになるだろう。
    • 我々は、安全、安心で信頼できるAIシステムが、民主主義、人権、法の支配、そして我々が共有する価値観と利益を促進する公益のために開発及び導入される環境を促進することを約束する。
  2. OECD報告書に基づく優先的なリスク、課題、機会の理解
    • OECDが2023年7月から8月にかけて取りまとめ起草した報告書に基づき、優先事項として、また、生成AIに関する共同作業を含め、共通の理解、立場、今後の行動に関する検討の基礎として、さまざまなリスクと機会が特定された。例えば、当該報告書において、G7メンバー間で懸念される主要な分野として、透明性、偽情報、知的財産権、プライバシーと個人情報保護、公正性、セキュリティと安全性等が特定された。また、生産性の向上、イノベーションと起業家精神の促進、ヘルスケアの改善、気候危機の解決への貢献等の機会も特定された。報告書で特定されたリスクと機会は、高度なAIシステムに関するG7の今後の取組に役立つだろう。我々は、学術界、市民社会、政府、産業界のステークホルダーとも関わり、作業の一環としてこれらの問題についての彼らの意見を求める予定である。
    • 我々は、このような複雑な課題については、更なる作業とマルチステークホルダーの関与が必要であること、また、テクノロジーとリスク状況の進化に適応できるアプローチを構築するためには段階的なプロセスが必要であることを認識している。
    • その第一歩として、我々は、OECD事務局がG7広島AIプロセス作業部会からのインプットに基づき策定した「生成AIに関するG7の共通理解に向けたOECDレポート」を歓迎する。
  3. 高度なAIシステムの開発者向けの国際的な指針及び行動規範
    • 我々は、AIエコシステムにおける様々なAI関係者が、既存及び新たなAIリスクに対処する責任を共有しており、AIの開発者、導入者、利用者を含む全てのAI関係者に向けた指針を策定することの重要性を認識している。特に、我々は、基盤モデル及び生成AI等の高度なAIシステムを開発する組織は、現時点において重要な役割を担っているものと認識しており、これらの技術の急速な進歩のペースに鑑みると、高度なAIシステムを開発する組織向けの行動規範の策定はグローバル社会にとって最も緊急の優先事項の一つである。
    • この観点から、我々は、高度なAIシステム、特に基盤モデル及び生成AIを開発、導入、利用する組織に向けた指針の策定にコミットする。これらの指針は、高度なAIシステムの開発者向けの国際的な行動規範の基礎となるだろう。また、我々は、これらの指針の一環として、著作権保護等の知的財産権に関する課題や、データ保護に関する課題についても引き続き検討していく。高度なAIシステム開発向けの指針には以下の事項が含まれ得るが、これらに限定されるものではない。
      1. 適切な安全対策の実施及び市場投入を含む導入前の社会的リスクの考慮
      2. 市場投入を含む導入後の脆弱性の特定と低減に向けた努力
      3. 十分な透明性を確保する形での、モデルの能力、限界、適切・不適切な利用領域の公表
      4. AI開発者と政府、市民社会、学界との間での責任ある情報共有に向けた取組
      5. プライバシーポリシー及びAIガバナンスポリシーを含むリスク管理計画及び低減手法の開発及び開示
      6. サイバーセキュリティ及びインサイダー脅威対策を含む強固なセキュリティ管理措置への投資
      7. 電子透かし技術等のAIが生成したコンテンツを利用者が識別できる仕組みの開発及び導入社会、環境、安全のリスクを軽減するための研究及び投資の優先的な実施
      8. 気候危機、グローバルヘルス、教育等の世界最大の課題に対処するための高度なAIシステムの優先的な開発
      9. 国際的に認知された技術標準の開発及び整合性確保の推進
    • 高度なAIシステムの導入と利用のための指針は、G7広島AIプロセスを通じて策定される。
    • 法的枠組みから自主的なコミットメントその他のさまざまな手段、あるいはそれらを組み合わせに至るまで、国や地域によってこれらの指針に対して独自のアプローチをとることができる。
  4. プロジェクトベースの協力
    • 我々は、エビデンスに基づく政策議論を進める上で、OECD、GPAI、UNESCO等の国際機関と協力してプロジェクトベースの取組を推進することを計画している。このようなプロジェクトベースの取組には、AIに対する信頼を高め情報環境を支援するために、外国からの情報操作を含むAIを活用した偽/誤情報を識別するための最先端の技術的能力に関する研究と理解を進めること等、OECDの生成AIに関するG7の共通理解に向けた報告書の中でG7メンバーによって特定されたものが含まれうる。
    • 我々は、今年後半に開始される生成AI時代の信頼に関するグローバル・チャレンジの策定も歓迎する

~NEW~
国土交通省 グリーンインフラの推進を通じて「自然と共生する社会」の実現に取り組みます~「グリーンインフラ推進戦略2023」を策定しました!~
  • 国土交通省では、ネイチャーポジティブ等の世界的潮流を踏まえ、官と民が両輪となり、グリーンインフラをあらゆる分野・場面で実装(ビルトイン)することを目指し、新たに「グリーンインフラ推進戦略2023」を策定しました。
  • 「グリーンインフラ官民連携プラットフォーム」や経済団体と連携した国民運動を展開していきます。
    • 国土交通省では、令和元年に「グリーンインフラ推進戦略」を策定し、グリーンインフラの普及・推進に取り組んできました。(※グリーンインフラ:社会資本整備や土地利用等のハード・ソフト両面において、自然環境が有する多様な機能を活用し、持続可能で魅力ある国土・都市・地域づくりを進める取組)
    • 策定から4年が経過し、グリーンインフラの概念が定着して本格的な実装フェーズへの移行が求められるとともに、ネイチャーポジティブやカーボンニュートラル等の世界的潮流を踏まえ、今般、グリーンインフラ懇談会でのご議論を踏まえて前戦略を全面改訂し、新たな「グリーンインフラ推進戦略2023」を策定しました。
    • 本戦略では、新たにグリーンインフラの目指す姿(「自然と共生する社会」)や、取組に当たっての視点を示すとともに、官と民が両輪となって、あらゆる分野・場面でグリーンインフラを普及・ビルトインすることを目指し、国土交通省の取組を総合的・体系的に位置づけました。
    • 今後、「グリーンインフラ官民連携プラットフォーム」や経済団体と連携した国民運動を展開していきます。
▼【別添2】グリーンインフラ推進戦略2023の概要

~NEW~
国土交通省 スカイマーク株式会社に対する厳重注意について
  • スカイマーク株式会社において、以下のとおり整備士による不適切な行為が認められましたので、国土交通省航空局(以下「当局」という。)は本日付けで同社に対して別添のとおり厳重注意を行い、必要な再発防止策を検討の上、令和5年9月19日までに報告するよう指示しましたのでお知らせします。
  • 事案の概要
    • 令和5年6月19日、福岡空港において同社所属の確認主任者(整備士)が、整備規程及び業務規程に定める運航前整備作業開始前の法定アルコール検査を未実施のまま、整備業務を実施した旨、同日に同社から当局に対し報告があった。
    • 当局は同社からの報告を受け、随時監査を含む調査を行った結果、法定アルコール検査の未実施に加え、整備責任者による検査実施確認の方法が不適切であったことを確認した。
    • これらの行為は、航空法に基づき認可を受けた同社の整備規程及び業務規程に違反するものであった。
  • 国土交通省航空局としては、同社において再発防止が確実に図られ、安全運航のための体制が維持されるよう、引き続き厳格に指導監督を行ってまいります。

~NEW~
国土交通省 マンション管理業者への全国一斉立入検査結果(令和4年度)
  • 国土交通省では、令和4年10月から概ね3ヶ月、全国119社のマンション管理業者へ立入検査を実施し、うち24社に是正指導を行いました。
  • 引き続き、立入検査等を通じてマンション管理業全般の適正化に向けた指導等を行って参ります。
  • マンション管理業者は、マンションの管理の適正化の推進に関する法律(以下「適正化法」という。)に基づき適正にマンション管理業を営むことが必要です。
  • このため、令和4年度においても、適正化法に基づき、全国119社に対して立入検査を行うとともに、24社に対して是正指導を行いました。是正指導の割合は令和3年度より減少したものの、一部のマンション管理業者において適正化法の各条項に対する理解不足がみられる結果となりました。
  • なお、24社すべてにおいて是正等がなされたことを確認しています。
  • 国土交通省としては、引き続き、立入検査等を通じた指導を行い、悪質な適正化法違反に対しては、適正化法に基づき厳正かつ適正に対処して参ります。
  • また、関係団体に対しても、研修活動等を通じて、マンション管理業全般の適正化に向けた指導等を図るよう本日付で要請しております。

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