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危機管理トピックス

高齢者の事故防止等に関するアンケート調査(消費者庁)/クレジットカード・セキュリティ官民対策会(経産省)/レコメンデーションやアルゴリズムに関するルール整備の諸外国動向調査(総務省)

2024.04.15
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更新日:2024年4月15日 新着17記事

危機管理トピックス

【新着トピックス】

【もくじ】―――――――――――――――――――――――――

消費者庁
  • 通信販売業者【株式会社オルリンクス製薬】に対する行政処分について
  • 小林製薬による紅麹関連製品参考情報(Q&A)4月10日
  • 令和5年度「高齢者の事故防止等に関するアンケート調査」
厚生労働省
  • 第4回 かかりつけ医機能が発揮される制度の施行に関する分科会 資料
  • 性感染症
経済産業省
  • 第1回 クレジットカード・セキュリティ官民対策会
  • 令和6年度「知財功労賞」の受賞者を決定しました
  • 知財重点支援エリアとして3地域を選定しました
総務省
  • デジタル空間における情報流通の健全性確保の在り方に関する検討会 ワーキンググループ(第14回)配付資料
  • デジタル空間における情報流通の健全性確保の在り方 に関する検討会(第16回)配付資料 ※ワーキンググループ(第13回)合同開催
  • 人口推計(2023年(令和5年)10月1日現在)結果の要約
国土交通省
  • グリーンスローモビリティの車両導入を支援します!~グリーンスローモビリティ導入促進事業の追加公募について~
  • 「道の駅」の機能強化にコンテナ活用へ~「道の駅」における高付加価値コンテナ活用ガイドラインを策定~
  • G7交通大臣会合の結果について

~NEW~
金融庁 業界団体との意見交換会において金融庁が提起した主な論点
▼ 主要行等
  • 令和6年能登半島地震に伴う在留期間の延長について
    • 令和6年能登半島地震を踏まえた特例措置として、出入国在留管理庁において、今回の地震に際し災害救助法が適用された災害発生市町村の区域に住居地がある者等の在留期間の満了日を2024年6月30日まで一律に延長する措置が講じられている。
    • 本件に関しては、各金融機関が管理している在留カードに記載された「在留期間の満了の日」が当該延長前の日付となっていることから、外国人顧客が保有する金融機関の口座が閉鎖される事例が発生している。
    • 各金融機関においては、このような事例が発生しないよう、本延長措置の内容を営業店に周知・徹底いただき、在留期間の取扱いにあたって、本延長措置を踏まえた適切な対応を行うとともに、「外国人顧客対応にかかる留意事項」や「取組事例」も活用しながら、外国人顧客の利便性に配慮した対応をお願いしたい。
  • マネロン等対策に係る態勢整備結果の報告について
    • 「マネロンガイドラインに基づく態勢整備」について、3月末に対応期限を迎える中、各行においては、態勢整備状況の最終確認を行っていただいているものと承知している。
    • 今般、各行の態勢整備結果を確認するため、4月末を期限とした「対応結果の報告」を求めたところ。
    • 今回は、3年間にわたっての対応結果について、網羅的に報告を求めることとなる。経営トップのリーダーシップのもと、しっかりと自己点検を行った上で、忠実かつ詳細に報告いただきたい。
    • なお、これまでも申し上げてきたとおり、期限までに態勢整備を完了しなかった金融機関に対しては、必要に応じて個別に行政対応を検討していくことを改めて申し添える。
  • FATF勧告16(クロスボーダー送金)改訂案市中協議の開始について
    • 金融活動作業部会(FATF)では、2月末にクロスボーダー送金の透明性に関して、勧告16改訂案の市中協議を開始した(5月初め期限)。
    • これは、送金のコスト減、スピード向上、透明性向上、金融包摂の実現の観点からクロスボーダー送金を改善するための、G20・FSBを中心とする取組の一環として、主に送金の透明性向上の観点から、必要なマネロン対策等の確保を狙ったもの。
    • 改訂の内容は、決済におけるビジネスモデルの変化等を踏まえ、(1)送付人・受取人情報に関する通知情報の内容及び質の改善、(2)主に資金移動業者やカード会社を念頭にした、same business, same risk, same ruleの原則の徹底によるAML/CFT対応の確保、といったものになっている。
    • 金融庁としては、クロスボーダー送金の改善について、国際的に目標とされている、送金のコスト削減、スピード向上、金融包摂の実現という、それぞれの政策目的と並んで、マネロン対策等による透明性の向上も重要なものと考えている。今回の改訂案は技術的かつ複雑な論点が多く、また影響を受ける利害関係者も多岐にわたることが予想されるため、市中協議の期間が通常よりも長く設けられている。各金融機関の意見もよく聞きつつ、最終化に向けた議論に参画していきたい。
▼ 全国地方銀行協会/第二地方銀行協会
  • 複雑な金融商品への投資について
    • 地域金融機関の中には、有価証券運用に際して、自行では直接取り組めないようなスキームでの運用を行うため、投資信託等を活用した複雑な金融商品に投資する動きもあると承知している。例えば、金融庁がモニタリングする中で、安定配当を受けられることや信用リスク・アセットを圧縮できることをメリットと捉え、トータル・リターン・スワップを組み込んだ単位型の私募投資信託へ投資する事例が見られた。
    • (参考)トータル・リターン・スワップとは様々な国の株や債券の先物といった原資産が生み出すリターンと、事前に取り決めた金利を交換する取引。
    • このスキームでは、毎期、一定の受取金を資金利益に計上するものとなっていたが、原資産の価値が上がっていなければ、元本が当該受取金の原資となり先々に損失が累積していくリスクが存在することに留意が必要である。
    • こうした複雑な金融商品への投資を検討するにあたっては、目先の安定配当だけでなく、将来の収益への影響を含め、商品性や内包するリスクを正確に把握・検証の上でご判断いただくようお願いしたい。
    • なお、金融庁は、2023年12月、自己資本比率規制に関する告示の改正及び関連Q&Aを公表する中で、金融機関がトータル・リターン・スワップを通じて実質的に株式に係るリスクを負っているような場合には、その株式相当分に対する信用リスク・アセットの額を資本賦課する必要があることを明確化しており、この点にも留意頂きたい。
  • 金融経済教育推進機構について
    • 2024年4月の設立及び8月の本格稼働を予定している金融経済教育推進機構について、発起人から認可申請が行われたため、2月29日、機構の設立を認可し、同日、理事長となるべき者として安藤聡氏を、及び監事となるべき者として武内清信氏を指名した。
    • 金融経済教育推進機構の設立については、政治や国民の関心が高まっている。従来の金融経済教育のノウハウ等を活用しつつも、新たな機構が設立された趣旨をしっかり踏まえて、普及・教育活動を抜本的に質・量ともに拡充していくことが求められている。この中には、教育活動に関する地域間格差の是正等の点も含まれる。今後、8月に本格稼働を開始するためには、理事長の下、ガバナンスの整備や各種業務推進の方針の決定を集中的に行う必要がある。機構全体が一体となって、国民のリテラシーの向上の観点から効果的な業務が展開できるよう、協会においても、引き続き連携・協力をお願いしたい。

~NEW~
内閣府 第429回 消費者委員会本会議
▼ 【資料1】 次期消費者基本計画策定に向けた消費者委員会意見(骨子案)
  • 新しい消費者問題への消費者視点からの対応
    1. デジタル社会における安全・安心の確保
      • 取引DPF消費者保護法の見直し。
      • ダークパターン、アテンション・エコノミーへの対応。
      • デジタル空間における情報流通の健全性確保。
      • 自動運転・メタバース等新たなデジタルサービスの消費者保護。
    2. 取引の国際化への対応
      • 法や執行の及ばない海外事業者への対応。
      • 海外OTAによる消費者問題への対応(相談事例の情報収集、法の域外適用に向けた制度改正)。
    3. 複雑化、多様化する決済制度の透明化
      • BNPLやキャリア決済など規制の対象外となっている決済サービスの法整備。
      • クレジットカード決済代行業者に対し登録制や加盟店調査義務の導入等の規制強化。
      • クレジットカード決済システムにおけるセキュリティ対策の強化。
      • 過剰与信の実態把握と防止。
    4. AIと消費者保護の在り方
      • AIの議論の場へ消費者・消費者団体が参画する仕組みの構築。
      • AI事業者ガイドラインの周知・適切な運用。諸外国の動向も踏まえた法制化も見据えた検討。
      • 行政・事業者・消費者の総合窓口の整備。
      • AIリテラシーの向上。
    5. 食品ロスへの対応
      • 発生抑制に向けた商慣習の見直し、消費者の意識変化や行動変容の促進。
      • 安心して食品寄附ができる環境整備。
  • 従来からの課題への抜本的な対策
    1. 高齢者、障害者等要支援消費者の権利擁護の充実
      • 施策ごとに設置されている地域ネットワークの見直しと連携強化。
      • 日常生活自立支援等による障害等のある要支援消費者への支援の強化。
      • 要支援消費者を含めた権利擁護のための体制整備の推進(社会福祉協議会等関係機関の体制強化)。
    2. 生命・身体の安全の確保
      • 事故情報の収集・分析の実効性確保(事故情報データバンクの入力情報の質の向上・SNS上の事故情報分析等)。
      • チャイルド・デス・レビュー等の子どもの事故防止に向けた実効性のある仕組みの構築。
      • 製造物責任法の見直し。
    3. 消費者に不利益をもたらし得るビジネスモデル対策の徹底
      • 特定商取引法の見直し。
      • 相手方の特定が困難、消費者トラブルの生じやすい事業形態(業法がない、前受金がある等)といった課題への対応。
      • 消費者に不利益をもたらす商慣行の撤廃。
      • いわゆる破綻必至商法への対応。
    4. 特保・機能性表示食品の課題等への対応
      • いわゆる健康食品による健康被害の実態把握・課題への対応。
      • 機能性表示食品の課題への対応(表示・広告問題、健康被害の実態把握と事業者の対応を含めた課題、同制度の在り方の課題の整理と対応)。
    5. 消費者教育の推進
      • インターネット検索による副業紹介、SNSを使った巧みな勧誘等社会人を含む若年層が被害に遭いやすいお金やデジタルに係るトラブルに関する消費者教育の強化。
      • 障害者等要支援消費者の自立のための消費者教育の強化。
  • 消費者政策の基盤整備
    1. 環境変化に応じた消費者法制度の根本的・抜本的な見直し
      • デジタル化や超高齢化等の社会経済環境の変化・消費者の多様な側面を踏まえた消費者法制度のパラダイムシフトの検討とその実現。
      • 消費者問題の規制対象となる事業者の多さに比して行政資源が限定されていることを前提とした、消費者行政における事前規制・事後規制・自主規制の在り方の検討。
    2. 消費者行政におけるEBPM等の推進
      • 消費者行政における政策手段の把握と政策分析の実施。
      • EBPMの基盤整備・政策での活用。
      • 消費者行政における行動経済学・心理学の活用。
    3. 消費者団体の活性化
      • 財政支援を含めた団体の活動を活性化するための方策の検討・実行。
      • 消費者政策における消費者団体の位置づけの検討・明確化。
    4. 事業者・事業者団体による消費者志向経営の推進とSDGsの達成
      • 消費者問題の未然防止・再発防止・被害回復のための事業者と消費者等の双方向コミュニケーションの進化。
      • 事業者の社会的責任に基づく消費者志向経営の推進と消費者と事業者の共創の実現に向けた取組。
      • 消費者のエシカル消費等を通じた消費者市民社会の形成の取組に対する支援。
    5. 消費者行政の体制整備
      • 消費者問題に関する責任を負う消費者庁の権限・人員・予算等の体制強化。
      • 消費者庁・国民生活センター・消費者委員会の連携強化を含む消費者行政の体制整備、消費者行政の在り方の検討。
      • 消費者行政部門と警察部門との緊密な連携。
      • 人口減少を踏まえた地方消費者行政の体制整備、消費者庁と地方消費者行政の分担の見直し。
      • 地方公共団体や相談現場の意見も踏まえた消費生活相談デジタル化の推進。
      • 消費者問題における戦略的コミュニケーション設計の実現

~NEW~
国民生活センター SMSやメールでのフィッシング詐欺に注意
  • 内容
    • 事例1:宅配業者名でSMSが届いた。ちょうど荷物が届く予定だったので、SMSに書かれていたURLをクリックして、記載されていた指示どおりに、IDやパスワード等を入力した。しかし、その後11万円を不正利用されていたことが分かった。(60歳代)
    • 事例2:スマートフォンに「ETCカードを更新するように」とのメールが頻繁に入るようになった。所有しているクレジットカード会社発行のETCカードの手続きが必要なのかと思い、URLを開いてメールアドレスやパスワード、クレジットカード番号等を入力した。その後、カード会社に連絡をすると覚えのない決済があり、1万2千円が使用されていた。(70歳代)
  • ひとこと助言
    • 実在する組織をかたるSMSやメールを送信し、IDやパスワード、暗証番号、クレジットカード番号等、個人情報を詐取したうえ、クレジットカード等を不正利用するフィッシングに関する相談が多く寄せられています。
    • 記載されているURLにはアクセスせず、事前にブックマークした正規のサイトや正規のアプリからアクセスするようにしましょう。
    • フィッシングサイトに個人の情報を入力してしまうと、クレジットカードや個人情報を不正利用されるおそれがあります。絶対に入力してはいけません。情報を入力してしまったら、同じIDやパスワード等を使っているサービスを含め、すぐに変更し、クレジットカード会社や金融機関等に連絡しましょう。
    • IDやパスワード等の使い回しを避けることで被害の拡大を防ぐことができます。
    • 困ったときは、すぐにお住まいの自治体の消費生活センター等にご相談ください(消費者ホットライン188)。

~NEW~
消費者庁 通信販売業者【株式会社オルリンクス製薬】に対する行政処分について
  • 消費者庁が特定商取引法に基づく行政処分を実施しましたので公表します。
  • 詳細
    • 消費者庁は、サプリメントや健康食品等を販売する通信販売業者である株式会社オルリンクス製薬(本店所在地:愛知県名古屋市)(以下「オルリンクス製薬」といいます。)に対し、令和6年4月9日、特定商取引法第15条第1項の規定に基づき、令和6年4月10日から令和6年7月9日までの3か月間、通信販売に関する業務の一部(広告、申込受付及び契約締結)を停止するよう命じました。
    • あわせて、消費者庁は、オルリンクス製薬に対し、特定商取引法第14条第1項の規定に基づき、法令遵守体制の整備その他の再発防止策を講ずることなどを指示しました。
    • また、消費者庁は、オルリンクス製薬の元代表取締役である北川雅人(きたがわ まさと)に対し、特定商取引法第15条の2第1項の規定に基づき、令和6年4月10日から令和6年7月9日までの3か月間、同社に対して前記業務停止命令により業務の停止を命ずる範囲の業務を新たに開始すること(当該業務を営む法人の当該業務を担当する役員となることを含みます。)の禁止を命じました。

~NEW~
消費者庁 小林製薬による紅麹関連製品参考情報(Q&A)4月10日
  • Q1 回収対象となっている小林製薬の紅麹関連3製品と、ベニコウジ色素は違うものですか。
    • A 小林製薬の紅麹原材料は、米に紅麹菌を加えて培養、加熱、粉砕等をして製品としたものです。一方で、他社が製造したベニコウジ色素は、紅麹菌の培養液から抽出して得られた色素を主成分としたもので、食品添加物として食品衛生法に基づく規格基準が定められており、その規格基準に適合したものが販売されています。このため、小林製薬が製造した紅麹原材料と他社が製造したベニコウジ色素は製法及び使用目的が異なるものです。
  • Q2 麹(こうじ)と紅麹(べにこうじ)は違うものですか。
    • A 醤油や味噌、日本酒など、日本の伝統的な発酵食品に使われる「麹」は、「紅麹」と名前が似ていますが、異なる種類の生物(カビ)を利用して作られたものであり、違うものです。麹は、穀類にアスペルギルス属(Aspergillus属)の菌(主に、Aspergillus oryzae、Aspergillus sojae、Aspergillus luchuensisなど)を増殖させたものであり、紅麹は、穀類にモナスクス属(Monascus属)の菌を増殖させたものです。

~NEW~
消費者庁 令和5年度「高齢者の事故防止等に関するアンケート調査」
▼ 高齢者の事故防止等に関するアンケート調査報告書(全体版)
  • 令和5年版高齢社会白書によると、令和4年10月1日現在の我が国の65歳以上人口は3624万人となり、総人口に占める割合(高齢化率)は29.0%である。今後も65歳以上人口は増加傾向が続くとされる。
  • 平成30年度、消費者庁が厚生労働省「人口動態調査」の調査票情報を基に行った分析では、交通事故、自然災害を除く不慮の事故で死亡した総死亡者(2.7万人)のうち、高齢者の割合は8割以上となっており、増加傾向にあることが示されている。
  • また、東京消防庁の救急搬送データによると、救急搬送の半数以上は高齢者であり、平成29年から令和3年までの5年間に39万人以上の高齢者が、日常生活中の事故により救急車で医療機関へ搬送されている。初診時程度別では、4割以上が入院の必要がある中等症以上と診断されており、その割合は、高齢になるにつれて増加していることも記されている。
  • そのほか、令和3年度介護保険事業状況報告によると、要介護認定者数も年々増加しており、高齢者をはじめ、誰もが健康で安全かつ安心して暮らせる社会であることが求められている。
  • 以上のような状況を踏まえ、新未来創造戦略本部では、高齢者の事故、特に家庭や介護施設等での消費者事故の特徴をより明確に調査し、注意喚起その他必要な措置等の検討に資する基礎資料とすることを目的として本調査を行った。
  • 具体的には、75歳以上でかつ要介護認定(1~3)を受けている方(以下「75歳以上の要介護者」という。)と同居しているまたはしていた者を対象として、家庭内及び、通所介護(以下「デイサービス」という。)利用中の事故の発生状況について、インターネットアンケート(以下「ネットアンケート」という。)調査を実施した。さらに、実際の要介護認定を受けた高齢者の日常生活について知見を持つ一般社団法人徳島県介護支援専門員協会の協力を得てヒアリング調査を実施した
    • 回答者と同居している、または同居していた75歳以上の要介護者は1,051人で、そのうち男性が31.4%、女性が68.6%であった
    • 回答者と同居している、または同居していた要介護者の年齢で最も多かったのは、90歳~94歳(327人)で、次いで多いのは85歳~89歳(316人)であった
    • 回答者と同居している、または同居していた75歳以上の要介護者の要介護度で最も多かったのは、要介護度2の37.0%で、次いで要介護度1の35.6%であった
    • 回答者と同居している、または同居していた75歳以上の要介護者のデイサービス利用回数で最も多かったのは、週1回以上利用している者の中では、週2回(252人)であり、次いで週3回(205人)であった
    • 75歳以上の要介護者の身体の状況(複数回答可) 「立ち上がりや歩行が不安定で、何らかの支えを必要とする」(74.2%)が最も多く、次いで、「排せつや入浴などにおいて、一人では難しく、家族等の手助けを必要とする」(44.3%)が多かった
    • 居間において、けがをした、またはしそうになった経験で最も多かったのは、つまずく、転ぶ、よろめく(46.2%)であった
    • 寝室において、けがをした、またはしそうになった経験で最も多いのは、つまずく、転ぶ、よろめく(42.3%)であった
    • 台所・食堂において、けがをした、またはしそうになった経験で最も多いのは、つまずく、転ぶ、よろめく(27.5%)であった
    • 洗面所において、けがをした、またはしそうになった経験で最も多いのは、つまずく、転ぶ、よろめく(26.3%)であった
    • 風呂場において、けがをした、またはしそうになった経験で最も多いのは、つまずく、転ぶ、よろめく(32.4%)であった
    • 玄関において、けがをした、またはしそうになった経験で最も多いのは、つまずく、転ぶ、よろめく(39.7%)であった
    • 階段において、けがをした、またはしそうになった経験で最も多いのは、つまずく、転ぶ、よろめく(25.6%)であった
    • トイレにおいて、けがをした、またはしそうになった経験で最も多いのは、つまずく、転ぶ、よろめく(30.6%)であった
    • 廊下において、けがをした、またはしそうになった経験で最も多いのは、つまずく、転ぶ、よろめく(40.8%)であった
    • 自宅の庭において、けがをした、またはしそうになった経験で最も多いのは、つまずく、転ぶ、よろめく(29.0%)であった
    • 公園において、けがをした、またはしそうになった経験で最も多いのは、つまずく、転ぶ、よろめく(16.2%)であった
    • 道路において、けがをした、またはしそうになった経験で最も多いのは、つまずく、転ぶ、よろめく(39.0%)であった
    • 階段(屋外)において、けがをした、またはしそうになった経験で最も多いのは、つまずく、転ぶ、よろめく(28.2%)であった
    • 公共交通機関利用時において、けがをした、またはしそうになった経験で最も多いのは、つまずく、転ぶ、よろめく(18.3%)であった
    • 店舗商業施設において、けがをした、またはしそうになった経験で最も多いのは、つまずく、転ぶ、よろめく(24.2%)であった
    • 病院において、けがをした、またはしそうになった経験で最も多いのは、つまずく、転ぶ、よろめく(27.6%)であった
    • つまずく、転ぶ、よろめくにおいて、けがをしたり、しそうになったときの結果は、打撲が最も多くなり(43.9%)、次いで擦り傷(32.1%)、骨折(30.7%)であった
    • 落ちるにおいて、けがをしたり、しそうになったときの結果は、打撲が最も多くなり(49.2%)、次いでけがはなし(23.0%)、ねんざ(21.9%)、擦り傷(19.8%)であった
    • ぶつかる・当たる・接触するにおいて、けがをしたり、しそうになったときの結果は、打撲が最も多くなり(51.3%)、次いで擦り傷(36.8%)、けがはなし(26.1%)、切り傷(19.7%)であった
    • 「骨折」について、消費者庁によれば、厚生労働省「国民生活基礎調査」(令和元年)の結果として、高齢者の介護が必要となった原因として、「骨折・転倒」は、「認知症」、「脳血管疾患(脳卒中)」、「高齢による衰弱」に次いで4番目に多い(13.0%)、としている。骨折をすることで、比較的健康な高齢者も介護が必要になってしまうなど、健康状態を大きく悪化してしまうリスクの高さがうかがえるものである。
    • 転倒したり、しそうになったときの状況において、最も多かったのは段差につまずいたとき(67.1%)で、次いで立ち上がったとき(46.8%)であった
    • (デイサービスを利用している、していた方のみ回答)けがをしたり、しそうになった経験で最も多かったのは、「つまずく、転ぶ、よろめく」(44.5%)で、次いで「ぶつかる・当たる・接触する」(18.0%)であった
    • デイサービス利用中にけがをしたり、またはしそうになったとき、それを知ったきっかけで最も多かったのは施設からの連絡(54.6%)であった
  • 調査結果のまとめ
    1. 屋内外でのけが経験について
      1. ネットアンケート調査の基本情報等
        • 要介護認定を受けている方は平成18年度末には332万人であったが、令和3年度末現在では497万人と増加している中で、75歳以上でかつ要介護認定(1~3)を受けている高齢者と同居しているまたはしていた者を対象として、屋内外及びデイサービス利用中の事故の発生状況についてネットアンケート調査を行った。
        • 回答者の基本情報では、回答者の年齢は60歳代が最も多く、39.7%、次いで50歳代が多く、32.6%だった。70歳代以上も10.2%となり、60歳代、70歳以上だけで49.9%を占めた。
        • 回答者と同居している、又は同居していた75歳以上の要介護者の性別は男性が31.4%、女性が68.6%(図4参照)、年齢では、最も多かったのは、90歳~94歳で、次いで多いのは85歳~89歳であった。要介護者では、要介護2が最多となったほか、デイサービスの利用については、1051人のうち750人が利用している(図7参照)という結果となった。
        • 回答者及び同居している、又は同居していた要介護者の属性等は、ネットアンケート調査の特性によるバイアスの可能性もあるものの、高齢者同士の介護が行われていることがうかがえるほか、その多くがデイサービスを利用していると考えられる。
        • ネットアンケートの調査の結果、要介護認定を受けている方の身体状況については、「立ち上がりや歩行が不安定で、何らかの支えを必要とする」が74.2%(図8参照)というように高い割合となっていた。もちろん、要介護の方を対象とした調査であることから、日常生活における基本的な動作に一定の困難があることは当然ではあるが、多くの方が身体的に不安定な状況を抱えていることを前提に考える必要がある。
      2. けが経験
        • 「けがをした、またはしそうになった」経験については、質問で示した屋内、屋外いずれの環境でも、「つまずく、転ぶ、よろめく」の割合が一番高かった。その中でも、屋内において、「居間」では46.2%、「寝室」では42.3%、「廊下」では40.8%(図17参照)、「玄関」では39.7%(図14参照)というように高い割合になっている。令和4年度に消費者庁新未来創造戦略本部で実施した「住環境における高齢者の安全等に関する調査」、東京消防庁の救急搬送データなでも転倒事故が多く発生することは示されており、これは先行調査やデータと合致する内容と言える。
        • 屋外でも「つまずく、転ぶ、よろめく」の経験の割合は一番高かったが、屋外のけがの経験は、屋内の環境と比べると割合は高くない。一番割合の高いけがの経験である「つまずく、転ぶ、よろめく」で見ると、特に「公園」では16.2%や公共交通機関では18.3%)となり、比較的少ない結果となった。アンケート調査だけでは分析できないが、要介護高齢者においては外出機会が減り、あるいは外出したとしても介護者がついていることによって、こういった場所での事故件数自体は少ない結果となった可能性がある。逆に言えば、要介護認定を受けた高齢者においては屋内での事故、あるいは屋外でも自宅に近い場所での事故を減らすよう注意を行うことが重要と考えられる。
      3. けがの結果
        • 「つまずく、転ぶ、よろめく」、「落ちる」、「ぶつかる・当たる・接触する」については、けがの結果についての質問も行った。いずれの結果においても、「打撲」の割合が高かったが、重大な結果として考えられる「骨折」の割合を見てみると、この3種類の事故いずれかを経験したもしくは経験しそうになったと回答した859人のうち、「骨折」は273人(31.8%)である。特に、「つまずく、転ぶ、よろめく」を経験したと回答した人の中では30.7%(図25参照)であり、「落ちる」を経験したと回答した人の中では「骨折」は16.0%、「ぶつかる・当たる・接触する」を経験したと回答した人の中では「骨折」は9.7%と比較すると割合が高いものであった。前述の通り、骨折をすることで、比較的健康な高齢者も介護が必要になってしまうなど、健康状態を大きく悪化してしまうリスクがある。特に「つまずく、転ぶ、よろめく」事故は、件数が多い事故でありながら、高い割合で骨折につながっており、より重大な結果となりやすい。引き続き、高齢者へ注意を促していくことが必要な事故であると考えられる。
      4. のどに詰まらせる経験
        • そのほかの「けがをした、またはしそうになった」経験としては、「居間」、「台所・食堂」では、「食品・薬などをのどに詰まらせる」がそれぞれ12.5%、10.8%という結果となった。消費者庁15によれば、厚生労働省の「人口動態統計」の結果として、令和4年における「その他の不慮の窒息」のうち「気道閉塞を生じた食物の誤えん」による死亡者数は4696人、このうち4297人が65歳以上の高齢者であり、全体の9割以上と非常に高い割合を占めている。のどに詰まらせることは死亡事故にもつながるリスクの高い事故であり、高齢者は特に注意が必要な事故といえる。
      5. まとめ
        • 今回の調査の回答者は、前述のとおり、60歳代、70歳以上でほぼ半数を占める。介護している側も高齢者である場合も多いことを考えられる結果となった。このことから、要介護者だけでなく、その介護をしている同居している家族にとっても、家庭内の転倒など事故のリスクを減らすことは重要と考えられる。
        • ネットアンケート調査の調査結果を踏まえて実施した、徳島県介護支援専門員協会へのヒアリング調査においては、要介護の高齢者が一人でいるときは転倒のリスクが高いこと、転倒は起こる可能性があることは大前提、との認識のうえで対策を考えていることがうかがわれた。段差対策や手すりなどの転倒しないようにする対策だけでなく、転倒しても重症化しにくいような対策、あるいは転倒した後にすぐに対処できるようにする対策がある旨の意見が得られた。
        • また、食事中の誤えん事故などについては、食品の対策だけでなく、食器でできる対策や、口腔ケアの大切さについても意見が得られた。
        • こうした意見を踏まえると、実際に家庭で対策するのは難しいものもあるが、そのリスクを留意して環境改善など対策を検討しながら生活することは大切だと考えられる。
    2. けが経験の状況について
      1. ネットアンケート調査結果
        • ネットアンケート調査では、「つまずく、転ぶ、よろめく」、「落ちる」、「ぶつかる・当たる・接触する」については、けがの結果についての質問も行った。いずれの結果においても、「打撲」の割合が高かったが、重大な結果として考えられる「骨折」の割合を見てみると、「つまずく、転ぶ、よろめく」を経験したと回答した中では30.7%であるところ、「落ちる」を経験したと回答した中では「骨折」は16.0%、「ぶつかる・当たる・接触する」を経験したと回答した中では「骨折」は9.7%(図27参照)であり、「つまずく、転ぶ、よろめく」事故は、件数が多い事故でありながら、より重大な結果となりやすい事故であると考えられる。
        • 「つまずく、転ぶ、よろめく」、「落ちる」と答えた方については、その状況についても質問を行ったところ、「段差につまずいたとき」が最も多かった。より詳細な原因は自由回答からも見て取ることができた。転倒やつまずきに関する回答の中に「ベッドから起き上がってトイレに行こうとしたとき、ほんのわずかな段差で」、「寝室から廊下に出るときに、ドアのちょっとした段差に」、「玄関の段差で」、「歩道の段差(ブロックのズレ)につまずいて」、「駐車場の車止めに足を取られて」というように、あらゆる場所の段差がけがにつながる原因となり得る例が見られる。段差については、令和4年度の「住環境における高齢者の安全等に関する調査」でも、「自宅の設備の問題点、改善したい点」の回答に見られた内容であり、改めて段差については注意が必要であることが示された。
        • 次いで多かった状況の回答が「立ち上がったとき」であった。自由回答からは、「椅子から立ち上がろうとしたら」、「ベッドから起き上がろうとして」、「トイレから立ち上がるとき」、「車椅子から立ち上がるとき」というように、日常生活の中での動きがけがやけがにつながる原因となり得る例が見られた。
        • 上記の観点は日常生活の動きが中心であるが、自由回答では、本来高齢者を支える製品がきっかけとなったけがやけがをしそうになった経験も見られた。例えば、杖(「杖をつきそこねて」、「扉の間に杖が引っかかり転倒」、「踏切で杖が線路の間に挟まり、転倒した」)や車いす(「車イスから落ちて」、「車いすから滑り落ちて」、「車いすから立つ際に」)があった。
        • 段差など具体的に危険なものや製品がある状況だけでなく、日常的な動きの中でけがにつながっていることがうかがえた。加えて、製品についても通常の安全性だけでなく、高齢者の特性を踏まえた製品や環境の検討が必要であると考えられる。「居間」や「寝室」でのけが、「段差」、「立ち上がり」というキーワードからは、活発に動くというよりも、ごく日常的な動きの中であっても事故経験につながっていることが示唆された。令和4年度の、高齢者一般を対象とした「住環境における高齢者の安全等に関する調査」では、「階段」、「庭(ベランダを含む)・駐車場」でのけがが多く、製品では「脚立、踏み台」でのけがの経験が多かったが、その点では異なる結果がみられた。今回の調査は75歳以上の要介護者のけがの経験を同居家族等から調査したことから、より日常に近いところで起こるけがの経験についての結果が出てきたとも考えられる。
      2. ヒアリング調査結果
        • ヒアリング調査でも、立ち上がりの際の転倒のリスクの高さについての意見が得られたことから、ちょっとした動きの中での転倒には留意することが大切である。そのほか、福祉用具が使用者にとって適切なものを使えていない可能性についての意見が得られた。福祉用具が適切かどうかは一般の人だけでなく、専門家でも判断が難しいと思われることから、すぐに家庭で対策をとるのは難しいが、まずは福祉用具が原因となって事故につながるリスクも認識することが大切であると考える。
    3. デイサービスについて
      • 本調査の回答によれば、要介護1~3の高齢者のうち71.4%(750人)がデイサービスを週1回以上利用しているという結果となり、デイサービスの利用率の高さが見られた。
      • デイサービス利用時の「けがをした、またはしそうになった」経験を伺うと、「けがをしたり、しそうになったことはない」と回答したのは42.3%で、逆に半数以上で「けがをしたり、しそうになった」経験があると回答している。その中では、やはり「つまずく、転ぶ、よろめく」の割合が高くなっており、全体の44.5%という結果であった。
      • 要介護の高齢者では、デイサービスの利用率が高いが、けがの傾向としては「つまずく、転ぶ、よろめく」が多いことなど、デイサービス以外での日常生活におけるけがの経験と変わらないため、自宅での高齢者の注意喚起はデイサービス含め介護施設等にも参考にできるものとなると考えられる。
      • 加えて、デイサービス利用中、けがをしたり、またはしそうになったとき、それをどのように家族は知ったのかを尋ねたところ、回答は「施設からの連絡で知った」が54.6%であり、「施設と利用者本人から知った」も13.5%となったものの、「利用者本人から聞いた」という回答が23.2%という結果であった。必ずしも施設から家族に連絡が行き届くわけではないことが示唆される結果となった。けがや事故の予防という観点からは、情報共有は重要な要素の一つと考えられるため、施設と家族での情報共有の不足があることは一つの課題と言えるだろう。
  • おわりに
    • 本調査の結果では、要介護認定を受けた高齢者について、特に自宅内で転倒や食品をのどに詰まらせる経験が比較的高い割合でみられる状況が見られた。さらに、転倒については、骨折してしまう割合も高く、重大な被害につながっていることもうかがえた。また、デイサービスにおいても自宅内と同様のけが経験の傾向が見られた。
    • こうしたリスクを踏まえて、対策を行っていくことが求められる。例えば、自由回答の中では、「階段に手すりを取り付けたり、段差を無くし転倒しないように気をつけている」、「バリアフリーを施しているので、ほとんどがつまずくことはない」との回答もあり、自宅内、施設内の環境改善、バリアフリーの重要性が示唆された。このように、本調査において自由回答から得られた内容の中には、実際に対策をとって通院や入院がなかったと回答したものもあり、参考とできるものもあった。
    • 高齢者は、一度事故が起こると重篤な状況に陥る危険性が高いため、住み慣れた自宅であってもそのリスクが高いことが本調査で示された。また、高齢者が一人になるときの事故のリスクが高いことからも、自宅は屋外よりも事故につながりやすいと考えられる。また、デイサービスの要介護者の利用割合は高く、その家族にとっても大切な場である。ヒアリング調査においては、介護に携わる専門職の方から実際の取組等も聞くことができたが、サービスに差がでないように、そして利用者がより安心できるように、本調査結果も参考にされたい。高齢者自身やその家族等の支援者、あるいはデイサービス施設などが積極的に事故防止について意識し、事故が起きる前に少しずつでも問題点を改善し、環境改善や対策に取り組むことが重要である。本調査結果がそのきっかけとなることを期待する。

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厚生労働省 第4回 かかりつけ医機能が発揮される制度の施行に関する分科会 資料
▼ 資料1_かかりつけ医機能が発揮される制度の施行に向けた論点について
  • 2025年に向けて、高齢者、特に後期高齢者の人口が急速に増加した後、その増加は緩やかになる一方で、既に減少に転じている生産年齢人口は、2025年以降さらに減少が加速する。
  • 構想区域別に、年齢区分別人口の2015年から2025年まで、2025年から2040年までの人口変動をそれぞれみると、特に2025年以降については、地域ごとに状況が大きく異なっている。大都市型では、高齢人口が概ね増加、生産年齢人口は微増~減少。地方都市型では、高齢人口が増加~減少と幅広く、生産年齢人口は微減~大幅減。過疎地域型では、高齢人口が減少している地域が多く、生産年齢人口は概ね大幅減
  • 全国での入院患者数は2040年にピークを迎えることが見込まれる。65歳以上が占める割合は継続的に上昇し、2050年には約8割となることが見込まれる。2次医療圏によって入院患者数が最大となる年は様々であるが、既に2020年までに98の医療圏が、また2035年までには236の医療圏がピークを迎えることが見込まれる。
  • 全国での外来患者数は2025年にピークを迎えることが見込まれる。65歳以上が占める割合は継続的に上昇し、2050年には約6割となることが見込まれる。既に2020年までに218の医療圏では外来患者数のピークを迎えていると見込まれる。
  • 全国での在宅患者数は、2040年以降にピークを迎えることが見込まれる。在宅患者数は、多くの地域で今後増加し、2040年以降に237の二次医療圏において在宅患者数のピークを迎えることが見込まれる。
  • 要介護認定率は、年齢が上がるにつれ上昇し、特に、85歳以上で上昇する。2025年度以降、後期高齢者の増加は緩やかとなるが、85歳以上の人口は、2040年に向けて、引き続き増加が見込まれており、医療と介護の複合ニーズを持つ者が一層多くなることが見込まれる。
  • 死亡数については、2040年まで増加傾向にあり、ピーク時には年間約170万人が死亡すると見込まれる。死因については、悪性新生物・心疾患とともに、老衰が増加傾向にある。死亡の場所については、自宅・介護施設等が増加傾向にある。
  • 2040年には就業者数が大きく減少する中で、医療・福祉職種の人材は現在より多く必要となる。
  • 病院に従事する医師数は、ここ20年で6.2万人増加しているが、60歳以上の医師が占める割合は17%に増加しており、平均年齢は45.1歳まで上昇している。診療所に従事する医師数は、ここ20年で1.9万人増加しているが、60歳以上の医師が占める割合は50%程度で、平均年齢は60.2歳まで上昇している。
  • 単独世帯の認知症高齢者の増加は85歳以上で特に顕著である。2025年には、85歳以上の男性の7%、女性の14%が独居認知症高齢者になる。2015~2040年の25年間で85歳以上の認知症高齢者は男性は2.80倍、女性は2.03倍増加する。
  • 団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、医療・介護・予防・住まい・生活支援が包括的に確保される体制(地域包括ケアシステム)の構築を実現。今後、認知症高齢者の増加が見込まれることから、認知症高齢者の地域での生活を支えるためにも、地域包括ケアシステムの構築が重要。人口が横ばいで75歳以上人口が急増する大都市部、75歳以上人口の増加は緩やかだが人口は減少する町村部等、高齢化の進展状況には大きな地域差。地域包括ケアシステムは、保険者である市町村や都道府県が、地域の自主性や主体性に基づき、地域の特性に応じて作り上げていくことが必要。
  • 「かかりつけ医」とは(定義)
    • なんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要なときには専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師。
  • 「かかりつけ医機能」
    • かかりつけ医は、日常行う診療においては、患者の生活背景を把握し、適切な診療及び保健指導を行い、自己の専門性を超えて診療や指導を行えない場合には、地域の医師、医療機関等と協力して解決策を提供する。
    • かかりつけ医は、自己の診療時間外も患者にとって最善の医療が継続されるよう、地域の医師、医療機関等と必要な情報を共有し、お互いに協力して休日や夜間も患者に対応できる体制を構築する。
    • かかりつけ医は、日常行う診療のほかに、地域住民との信頼関係を構築し、健康相談、健診・がん検診、母子保健、学校保健、産業保健、地域保健等の地域における医療を取り巻く社会的活動、行政活動に積極的に参加するとともに保健・介護・福祉関係者との連携を行う。また、地域の高齢者が少しでも長く地域で生活できるよう在宅医療を推進する。
    • 患者や家族に対して、医療に関する適切かつわかりやすい情報の提供を行う。
  • かかりつけ医機能が発揮される制度の施行に向けた基本的な考え方(案)
    • 複数の慢性疾患、認知症、医療・介護の複合ニーズ等をかかえる高齢者が増加する一方、医療従事者のマンパワーの制約があり、医療従事者の働き方改革を推進する中で、地域の医療機関等や多職種が機能や専門性に応じて連携して、効率的に質の高い医療を提供し、フリーアクセスのもと、必要なときに必要な医療を受けられる体制を確保することが重要ではないか。
    • このため、かかりつけ医機能報告及び医療機能情報提供制度により、
      • 「かかりつけ医機能を有する医療機関」及び当該医療機関のかかりつけ医機能の内容について、国民・患者に情報提供し、明確化することによって、国民・患者のより適切な医療機関の選択に資することが重要ではないか。
      • また、「かかりつけ医機能を有する医療機関」及び当該医療機関のかかりつけ医機能の内容や今後担う意向について、地域の協議の場に報告し、地域での確保状況を確認して、地域で不足する機能を確保する方策(プライマリケア研修や在宅医療研修等の充実、夜間・休日対応の調整、在宅患者の24時間対応の調整、後方支援病床の確保、地域の退院ルール等の調整、地域医療連携推進法人制度の活用等)を検討・実施することによって、地域医療の質の向上を図ることが重要ではないか。
      • その際、地域性を踏まえた多様な「かかりつけ医機能を有する医療機関」のモデルの提示を行い、地域で不足する機能の確保のため、各医療機関が機能や専門性に応じて連携しつつ、自らが担うかかりつけ医機能の内容を強化するように促すことが重要ではないか。
    • 「地域における協議の場」でのかかりつけ医機能に関する協議について、特に在宅医療や介護連携等の協議に当たって、市町村単位や日常生活圏域単位での協議や市町村の積極的な関与・役割が重要ではないか。
    • かかりつけ医機能が発揮されるための基盤整備として、かかりつけ医機能の確保に向けた医師の教育や研修を充実して、患者の生活背景等も踏まえて幅広い診療領域の全人的な診療を行う医師の増加を促していくことが重要ではないか。
    • 地域におけるかかりつけ医機能の実装に向けて、在宅医療・介護連携推進事業による相談支援や在宅医療研修等の取組、地域医療連携推進法人等による病院や診療所等の連携確保、複数医師による診療所、複数診療所でのグループ診療等の推進、都道府県・市町村職員の研修等を充実していくことが重要ではないか。また、医療DXによる医療機関間の情報共有基盤の整備等に取り組むことが重要ではないか。

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厚生労働省 性感染症
  • 性感染症(STI; Sexually-transmitted Infections)とは、性器クラミジア感染症、性器ヘルペスウイルス感染症、尖圭コンジローマ、梅毒及び淋菌感染症など、性的接触を介して感染する可能性がある感染症を指します。
  • 性的接触により、口や性器などの粘膜や皮膚から感染します。
  • オーラルセックス(口腔性交)やアナルセックス(肛門性交)などでも感染します。
  • 性感染症は、かゆみや痛みのような症状が問題であるだけではなく、感染症の種類によっては、もし治療をしなかった場合、不妊の原因となったり、神経や心臓などに深刻な合併症や後遺障害を残したりすることもあります。また、粘膜が傷つくことにより、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染しやすくなるなど、他の感染症に罹りやすくなることもあります。
  • 特に、生殖年齢にある女性が性感染症に罹患した場合には、母子感染(母親から赤ちゃんへの感染)により、先天性の体の障害の原因となり、放置すると障害が残る可能性もあります。
  • 感染しても、比較的軽い症状にとどまる場合や無症状であることもあるため、治療に結びつかないこともあり、感染した人が気付かないままパートナーに感染させてしまうこともあります。このため、不安に感じたら検査を受けることが大切です。
  • なお、現在梅毒の流行が拡大しています。
  • 梅毒について、詳しくはこちらをご覧ください。
    • 一般的な検査について
      • 保健所や医療機関で検査を受けることができます。
      • 不安に感じたら、すぐに検査を受けましょう。検査方法は症状により異なります。主に血液検査や視診、尿検査、おりものを採取した検査となります。
    • 予防方法について
      • コンドームの使用や検査や医療の積極的な受診による早期発見及び早期治療が性感染症の発生の予防及びまん延の防止に有効です。ワクチン接種により防ぐことができるものもあります。
    • 無料匿名検査について
      • 保健所により、匿名・無料でHIVや梅毒などの性感染症の検査を受けることができます。なお、HIV検査は、結果が分かるまでに1週間程度かかる「HIV通常検査」と、当日結果が分かる「HIV即日(迅速)検査」があります。夜間・休日検査やレディース・デーなどが設けられているところもあります。
    • 治療について
      • 性感染症の多くは治療できます。ただし、早期の段階で治療しなければ、合併症や後遺障害が残る可能性があるものもあり、早期発見、早期治療がとても重要です。治療方法は、感染症の種類によって異なります。
    • 感染症法上の届出対象に関して
    • 知っておきたい性感染症の特徴的な症状
      • 性感染症の症状はいろいろで、中には目立った症状がないものもあります。
    • 症状
      • 性器や口の中に小豆から指先くらいのしこりや痛みの少ないただれができる
      • 痛み、かゆみのない発疹が手のひら、足の裏、体中に広がる
      • 上記の症状が消えても感染力が残っているのが特徴である
      • 治療をしないまま放置していると、数年から数十年の間に心臓や血管、脳などの複数の臓器に病変が生じ、時には死にいたることもある
      • 妊娠中の梅毒感染は特に危険
        • 妊娠している人が梅毒に感染すると、母親だけでなく胎盤を通じて胎児にも感染し、死産や早産になったり、生まれてくるこどもの神経や骨などに異常をきたすことがある。
        • 生まれたときに症状がなくても、遅れて症状が出ることもある。

~NEW~
経済産業省 第1回 クレジットカード・セキュリティ官民対策会
▼ 資料2 経済産業省の取組について(クレジットカードのセキュリティ対策)
  • クレジットカードの不正利用被害額が急増しており、2023年の被害額は過去最大。不正アクセス等で窃取したクレジットカード番号によるEC取引での不正利用が大部分を占める。
  • クレジットカード番号の窃取は、EC加盟店やPSP等に対するサイバー攻撃のほか、フィッシング技術の巧妙化による消費者側からの窃取も多いと指摘されている。
  • 割賦販売法では、平成20年改正からクレジットカードセキュリティへの対応を措置。EC取引におけるクレジットカード決済の増大にあわせて、平成28年改正、令和2年改正によって対応を強化。
  • 増加する不正利用被害等を踏まえ、2022年8月から検討会を開催し、2023年1月にEMV3DSの導入等を柱とする対策をとりまとめ。
  • EUはカード会社に強力な顧客認証(SCA)を求める決済サービス指令を採択(2016年)。同指令では、EMV3DSを一般的顧客認証手段と位置づけているが、順次、加盟国による国内制度化が行われ、相応の効果を発揮していると推察される。なお、同指令では、リスク度合い等によって、顧客認証を免除する仕組みを採用している。
▼ 資料5 クレジットカード・セキュリティガイドライン【5.0版】の主なポイントについて
  • カード会社(イシュアー)
    • 2025年3月末に向けたEMV 3-Dセキュアの推進
      • 「イシュアーにおけるEMV3-Dセキュア推進ロードマップ」(2023年11月30日)に従って以下の目標を目指すこととしている。
      • EMV3-Dセキュアに必要なカード会員情報について、EC利用会員ベースで80%の登録率
      • 「動的(ワンタイム)パスワード等」による認証方法へ、EMV3-Dセキュア登録会員ベースで100%の移行率
  • 加盟店(EC加盟店)
    • 基本的なセキュリティ対策
      • EC加盟店は、新規加盟店契約申し込み前に、自ら「セキュリティ・チェックリスト」記載の対策を実施し、その状況をアクワイアラーやPSPに申告、アクワイアラーやPSPはEC加盟店からの申告を受けた上で加盟店契約を締結することが求められる。(試行)このEC加盟店によるセキュリティ対策の実施については、2025年4月から新規のみならず全てのEC加盟店に対して求めることとしている。
    • 2025年3月末までに、原則、全てのEC加盟店のEMV3-Dセキュアの導入
    • EMV 3-Dセキュア導入の考え方
      • EMV 3-Dセキュアの導入計画を策定し早期にEMV 3-Dセキュアの導入に着手する。
      • 「不正顕在化加盟店」は既に不正利用が発生し被害が生じている加盟店であることから、即時にEMV 3-Dセキュアの導入に着手する。
  • 決済事業者等・PSP
    • 基本的なセキュリティ対策
      • ※加盟店(EC加盟店)と同様。
      • 「セキュリティ・チェックリスト」に記載されているセキュリティ対策を実施する必要性の周知も合わせて行う。
    • 2025年3月末までに、原則、全てのEC加盟店のEMV3-Dセキュアの導入に向けて働きかける
    • EC加盟店へのEMV 3-Dセキュア導入優先順位の考え方
      • 「加盟店におけるEMV 3-Dセキュアの導入推進ロードマップ」(2023年11月30日)に従って導入計画の策定及び導入を行うよう働きかける。
  • 2025年4月以降のEC加盟店の情報保護対策及び不正利用対策
    • カード情報保護対策 セキュリティ・チェックリストによる不断なセキュリティ対策の改善・強化
      • EC加盟店では、新規加盟店契約の申込み前に、自ら「セキュリティ・チェックリスト」記載の対策を実施し、その状況をアクワイアラーやPSPに申告、アクワイアラーやPSPはEC加盟店からの申告を受けた上で加盟店契約を締結することが求められる。(試行)このEC加盟店によるセキュリティ対策の実施については、2025年4月から新規のみならず全てのEC加盟店に対して求めることとしている。
    • 不正利用対策 決済の場面(決済前・決済時・決済後)を考慮した場面ごとの対策導入
      • 非対面不正利用対策として、今後はより抑止効果を高めるために、決済の場面(決済前・決済時・決済後)を考慮して、それぞれの場面ごとに対策を導入するという、点ではなく線として考える指針の策定が求められる。そのため、加盟店によるEMV 3-Dセキュア導入のみではなく、クレジットカード決済の関係事業者それぞれが実施すべき、これから目指すべき不正利用対策の「線の考え方」である全体像を示した。今後、詳細運用を検討する。
▼ 資料6 セキュリティ対策の進捗状況(クレジット取引セキュリティ対策協議会提出資料)
  • セキュリティ対策の進捗状況
    • EMV3-Dセキュア等導入推進状況 EC加盟店の導入状況
      • 既存加盟店
        • 現在カード会社(アクワイアラー)及びPSPは契約先EC加盟店を対象に「加盟店におけるEMV3-Dセキュアの導入推進ロードマップ」に従って導入計画の策定及び導入を行うよう働きかけを実施。
        • EMV3-Dセキュア導入の優先順位の高い、既に不正が発生しているEC加盟店については、凡そ8割程度に導入働きかけのアプローチ済。
      • 新規加盟店
        • アクワイアラー、PSPがEC加盟店と新規に加盟店契約する際には、2025年3月末までにEMV3-Dセキュアを導入することを説明したうえで契約を進める取組を実施
    • カード会社(イシュアー)における導入、登録、OTP移行状況
      • カード会員における静的パスワード以外(ワンタイムパスワード等)の認証方法への移行については、現在2025年3月末に向けてワンタイムパスワード等への一斉切り替えなども含めた取組を進めている状況。
  • 周知・啓発活動
    • EMV3-Dセキュアの登録推進に係る周知・啓発活動
      • 目的
        • 既にイシュアー各社がカード会員に対して取組んでいる「EMV3-Dセキュアに必要なカード会員情報の登録」及び「静的パスワード以外(ワンタイムパスワード等)の認証方法への移行」に関する周知・啓発活動を後押しするもの。
      • 具体的内容
        • 2025年3月までの期間を以下の2段階に分けて実施する。
        • 第一段階:統一キャンペーン(2024年6月頃)
        • 業界団体、カード会社、関係団体、行政による業界統一的な周知啓発キャンペーンを実施することを想定。具体的には統一メッセージやロゴ等を作成し、様々な媒体を通じ、消費者の認識を高める。
        • 第二段階:継続的な取り組み(2024年6月以降)
        • キャンペーン期間後もキャンペーンで使用した成果物を活用して、各主体が消費者へ継続的な周知啓発を行う。
        • 統一メッセージ:消費者に理解いただきやすいように「本人認証サービス」という文言を用いて、登録等を促す目的であることを主眼に以下を統一メッセージとして作成した「より安全安心なオンラインショッピングのために、本人認証サービスへ登録を!」

~NEW~
経済産業省 令和6年度「知財功労賞」の受賞者を決定しました
  • 日本の知的財産権制度の発展・普及・啓発に貢献した個人及び知的財産権制度を積極的に活用した企業等を表彰する「知財功労賞」の令和6年度受賞者を決定しました。本年度は、経済産業大臣表彰として個人1名と企業等7者、特許庁長官表彰として個人5名と企業等14者を受賞者としました。
  • 「知財功労賞」の概要
    • 経済産業省 特許庁では、毎年、知的財産権制度の発展及び普及・啓発に貢献のあった個人に対して「知的財産権制度関係功労者表彰」、また、制度を有効に活用し円滑な運営・発展に貢献のあった企業等に対して「知的財産権制度活用優良企業等表彰」として、経済産業大臣表彰及び特許庁長官表彰を行っています。両表彰を合わせて、「知財功労賞」と総称しています。
  • 受賞者
    • 本年度は、経済産業大臣表彰として個人1名と企業等7者、特許庁長官表彰として個人5名と企業等14者を受賞者としました。
      • 経済産業大臣表彰
        • 知的財産権制度関係功労者 (50音順)
          • 近藤 健治 氏[株式会社ヨコオ 技術本部・知的財産部顧問]
        • 知的財産権制度活用優良企業等(表彰区分/50音順)
          • 株式会社寺岡精工(知財活用企業(特許))[東京都]
          • 大和合金株式会社・三芳合金工業株式会社(知財活用企業(特許))[東京都・埼玉県]
          • 株式会社サタケ(知財活用企業(商標))[広島県]
          • 株式会社サイフューズ(知財活用ベンチャー)[東京都]
          • 株式会社Splink(知財活用ベンチャー)[東京都]
          • 環境大善株式会社(デザイン経営企業)[北海道]
          • 東洋ステンレス研磨工業株式会社(デザイン経営企業)[福岡県]
      • 特許庁長官表彰
        • 知的財産権制度関係功労者 (50音順)
          • 石埜 正穂 氏[札幌医科大学 教授・弁理士]
          • 木村 一義 氏[株式会社シェルター 代表取締役会長]
          • 小林 誠 氏[株式会社シクロ・ハイジア 代表取締役CEO]
          • 舩曵 崇章 氏[舩曵特許事務所 所長]
          • 満丸 浩 氏[学校法人都築教育学園第一工科大学 工学部長・機械システム工学科/教授]
        • 知的財産権制度活用優良企業等 (表彰区分/50音順)
          • 株式会社オービック(知財活用企業(特許))[東京都]
          • 花王株式会社(知財活用企業(特許))[東京都]
          • 株式会社コーワ(知財活用企業(特許))[愛知県]
          • 株式会社五合(知財活用企業(特許))[愛知県]
          • 株式会社秀峰(知財活用企業(特許))[福井県]
          • 株式会社タンガロイ(知財活用企業(特許))[福島県]
          • 株式会社堀場製作所(知財活用企業(特許))[京都府]
          • 株式会社LIXIL(知財活用企業(特許))[東京都]
          • 八幡化成株式会社(知財活用企業(意匠))[岐阜県]
          • 沖縄県酒造組合(知財活用企業(商標))[沖縄県]
          • 日清食品ホールディングス株式会社(知財活用企業(商標))[大阪府]
          • NTTコミュニケーションズ株式会社(オープンイノベーション推進企業)[東京都]
          • 日本電気株式会社(デザイン経営企業)[東京都]
          • Visional(デザイン経営企業)[東京都]

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経済産業省 知財重点支援エリアとして3地域を選定しました
  • 特許庁では、令和6年度から新たにスタートする「知財経営支援モデル地域創出事業」を実施するに当たり、知財重点支援エリアとして、青森県、石川県、神戸市の3地域を選定しました。
  • 概要
    • 令和5年3月に特許庁、独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)、日本弁理士会、日本商工会議所は、知財経営支援ネットワーク(4者連携)を形成し、中小企業等の知財経営支援を強化・充実化させ、地域の稼ぐ力の向上に取り組むことを共同宣言しました。
    • この共同宣言を踏まえ、特許庁では、地域における持続的な知財活用の促進を目指すため、4者連携と自治体・地域の支援機関等が一体となった支援ネットワークの連携強化を図るとともに、その支援ネットワークによる中小企業等への一気通貫の伴走支援等を行う「知財経営支援モデル地域創出事業」を実施します。
    • 本事業を実施するに当たり、知財を活用した地域の企業成長や地域活性化に意欲的な自治体を広く募集し、この度、有識者による選定会議での審査結果を踏まえ、知財重点支援エリアとして3地域(2県、1政令市)を選定しました。
    • 知財重点支援エリアにおける地域の支援ネットワークの更なる強化と地域中小企業等のイノベーション創出を加速させ、持続的な知財活用の促進を目指す知財経営支援のモデル地域を創出します。
  • 選定地域
    • 青森県
    • 石川県
    • 神戸市

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総務省 デジタル空間における情報流通の健全性確保の在り方に関する検討会 ワーキンググループ(第14回)配付資料
▼ 資料WG14-1レコメンデーションやアルゴリズムに関するルール整備の諸外国動向調査 結果紹介(みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社ご発表資料)
  • 各国とも、有害・危険な情報や詐欺等から利用者を保護するため、オンライン空間の安全性を向上させる課題意識が見られた。それに対応するため、プラットフォーム事業者に対して透明性要件(監督機関への報告/ユーザーへのアルゴリズムに関する情報提供義務/アルゴリズムを用いない選択肢の提供義務 等)を定めるなどの対策が施行または検討されている。
  • その他にも、各国の社会情勢や法整備の状況などを踏まえ、それぞれの視点から対策が取られている。
  • 調査結果(米国)
    • オンラインプラットフォームのアルゴリズムを規制する全国的な法令等は、現時点では確認できない。
    • ただし、各州で制定される州法や、合衆国議会に提案されている法案等では、アルゴリズムの透明性確保や個人データの利用に係る消費者の権利保護、プロバイダの責任範囲拡大(通信品位法230条の免責規定の改正)などを視野に入れた議論が行われている。
    • 米国においては、アルゴリズムの透明性やプロバイダの責任範囲、個人データの権利保護の各観点から法制度の検討・制定が行われている。
  • 調査結果(EU)
    • DSA(デジタルサービス法)では、欧州市民の保護のため、安全性や透明性の仕組みをプラットフォーム事業者に求める。
    • AI規則案では、安全性確保と同時に、AI活用やイノベーションの推進など、域内の産業振興も含めた政策が取られている。
    • プラットフォーム事業者に対し、レコメンドシステムのパラメータ等の情報について、平易な言葉でユーザーに提示することを求めている。
    • また、レコメンドの順番をユーザーが選択できるようにすることや、プロファイリングに基づかないレコメンドの選択肢の提供を求めている。
  • 調査結果(中国)
    • 「ネットワーク情報コンテンツ環境ガバナンス規定」により、オンライン空間に携わる各主体に対する規定を定め、安全かつ国家の安定・社会主義的価値観の醸成に有益なガバナンスの確立を目指している。
    • 「インターネット情報サービスのアルゴリズム・レコメンデーション管理規定(IISARM)」では、ユーザーに対しアルゴリズムに関する情報やアルゴリズムを用いたレコメンデーションを使用しないオプションを提供することなど、ユーザー保護に焦点をあてた規定を策定した。

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総務省 デジタル空間における情報流通の健全性確保の在り方 に関する検討会(第16回)配付資料 ※ワーキンググループ(第13回)合同開催
▼ 資料16-3-1デジタル空間における情報流通の健全性に関する基本理念(案)
  • 情報流通過程全体に共通する高次の基本理念(例)
    • 表現の自由と知る権利の実質的保障及びこれらを通じた民主主義の実現
      • 自由な情報発信と多様な情報摂取の機会が保障され、国民の自律的な意思決定が保護されるとともに、これを通じた健全な民主主義が実現すること
    • 安心かつ安全な情報流通空間としてのデジタル空間の実現
      • 平時・有事(災害発生時等)を通じ、偽・誤情報や悪意ある情報の流通による権利侵害や社会的混乱その他のフィジカル空間への影響が抑止されるとともに、情報流通の過程全体を通じ、サイバー攻撃や安全保障上の脅威等への対抗力が確保された強靱なデジタル空間が実現すること
    • 国内外のマルチステークホルダーによる国際的かつ安定的で継続的な連携・協力
      • デジタル空間に国境がないことを踏まえ、国内外の民産学官を含むマルチステークホルダーが相互に連携・協力しながらデジタル空間における情報流通に関するガバナンスの在り方について安定的かつ継続的に関与できる枠組みが確保されていること
  • 情報発信に関する基本理念(例)
    • 自由かつ責任ある発信の確保
      • ジャーナリズムやリテラシーに裏付けられ、透明性とアカウンタビリティが確保された責任ある発信がなされていること
    • 信頼できるコンテンツの持続可能な制作・発信の実現
      • 信頼できる魅力的なコンテンツの制作・発信(ファクトチェックを含む)に向けたリソースが安定的かつ継続的に確保され、そうした活動の価値が正当に評価されていること
  • 情報受信に関する基本理念(例)
    • リテラシーの確保
      • 受信者において技術的事項を含むリテラシーが確保され、デジタル社会の一員としてデジタル空間における情報流通の仕組みやリスクを理解し、行動できること
    • 多様な個人に対する情報へのアクセス保障とエンパワーメント
      • 個人の属性・認知的能力や置かれた状況の多様性を考慮しつつ、あらゆる個人に対してデジタル空間における情報流通への参画機会が与えられ、意思決定の自律性が確保されていること

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総務省 人口推計(2023年(令和5年)10月1日現在)結果の要約
  • 全国人口
    • 総人口は59万5千人の減少、13年連続の減少
    • 日本人人口は減少幅が12年連続で拡大
      • 総人口は1億2435万2千人で、前年に比べ59万5千人(-0.48%)の減少となり、13年連続で減少しています。
      • 日本人人口は1億2119万3千人で、前年に比べ83万7千人(-0.69%)の減少となり、12年連続で減少幅が拡大しています。
    • 17年連続の自然減少、減少幅は拡大
      • 自然増減は83万7千人の減少で、17年連続の自然減少となり、減少幅は拡大しています。
      • 男女別にみると、男性は42万3千人の減少、女性は41万4千人の減少となり、男性は19年連続、女性は15年連続の自然減少となっています。
    • 日本人は3年ぶりの社会増加、外国人は2年連続の社会増加
      • 社会増減は24万2千人の増加で、2年連続の増加となっています。
      • 日本人・外国人の別にみると、日本人は2千人の増加で、3年ぶりの社会増加となっています。外国人は24万人の増加で、2年連続の社会増加となっています。
    • 15歳未満人口は前年に比べ32万9千人の減少
    • 総人口に占める割合は11.4%で過去最低
    • 65歳以上人口は前年に比べ9千人の減少となった一方、割合は29.1%と過去最高
      • 15歳未満人口は1417万3千人で、前年に比べ32万9千人の減少となり、割合は0.2ポイント低下の11.4%で過去最低となっています。
      • 15~64歳人口は7395万2千人で、前年に比べ25万6千人の減少となり、割合は59.5%で過去最低であった前年に比べ0.1ポイントの上昇となっています。
      • 65歳以上人口は3622万7千人で、前年に比べ9千人の減少となった一方、割合は0.1ポイント上昇の29.1%で過去最高となっています。
      • 75歳以上人口は2007万8千人で、前年に比べ71万3千人の増加となり、初めて2000万人を超え、割合は0.6ポイント上昇の16.1%で過去最高となっています。
  • 都道府県別人口
    • 人口増加は東京都のみ、増加率は拡大
    • 人口増加は東京都のみとなっています。
      • 東京都の人口増加率は0.34%で、前年に比べ0.14ポイントの拡大、2年連続の増加となっています。
      • 人口減少は46道府県となっています。
      • 人口減少率が前年に比べ拡大したのは38道府県で、うち山梨県(対前年差0.32ポイント)が最も拡大しています。
      • 人口減少率が縮小したのは群馬県(対前年差0.09ポイント)など6府県となっています。
      • 全ての都道府県で自然減少となっています。
      • 社会増加は東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県など22都道府県となっています。増加した22都道府県のうち、岐阜県及び静岡県の2県は減少から増加に転じています。
    • 15歳未満人口の割合が75歳以上人口の割合を上回るのは沖縄県のみ
      • 15歳未満人口の割合が最も高いのは、沖縄県(16.1%)となっています。
      • 15~64歳人口の割合が最も高いのは、東京都(66.5%)となっています。
      • 65歳以上人口及び75歳以上人口の割合が最も高いのは、いずれも秋田県(39.0%、21.2%)となっています。
      • 15歳未満人口の割合が75歳以上人口の割合を上回っているのは沖縄県のみとなっています。

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国土交通省 グリーンスローモビリティの車両導入を支援します!~グリーンスローモビリティ導入促進事業の追加公募について~
  • 環境への負荷が少なく、狭い路地も通行可能で、高齢者の移動手段の確保や観光客の周遊に資する新たなモビリティとして期待されているグリーンスローモビリティの車両導入補助事業について、執行団体である一般社団法人地域循環共生社会連携協会から追加公募が開始されますので、お知らせします。 ※環境省の令和5年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(地域の公共交通×脱炭素化移行促進事業)のうち、
  • グリーンスローモビリティ導入促進事業の一環として、環境省と国土交通省が連携して行います。
  • 概要
    • 本事業は、地域交通の脱炭素化と地域課題の同時解決を目的として、グリーンスローモビリティ(時速20km未満で公道を走ることができる電動車を活用した小さな移動サービス)の導入を、環境省と国土交通省が連携して支援するものです。
  • 公募期間
    • 令和6年4月8日(月)~同年5月10日(金)まで(17時必着)

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国土交通省 「道の駅」の機能強化にコンテナ活用へ~「道の駅」における高付加価値コンテナ活用ガイドラインを策定~
  • 国土交通省では、平常時の地域活性化や災害時の防災機能の強化を狙いとした高付加価値コンテナ(※)の活用に向け、その特徴や活用用途のイメージ、設置や移動の留意点をとりまとめたガイドラインを策定しました。 ※ 高付加価値コンテナとは、本ガイドラインにおいて、運用場所を柔軟に変更できるよう可動性を備え、従来の活用方法を超えた新たな価値を付加し、平常時・災害時に有効活用できる空間としてのコンテナとして定義するもの。
  • 能登半島地震では、被災地支援として可動式のコンテナが多く活用されましたが、こうしたコンテナを「道の駅」において活用することで、平常時には「道の駅」のサービス向上や個別課題の解決、災害時には機動的な災害支援のための有効な手段となることが期待されます。
  • 本ガイドラインは国土交通省ホームページ(以下)にて公表しております。
▼ 「道の駅」における高付加価値コンテナ活用ガイドライン

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国土交通省 G7交通大臣会合の結果について
  • G7交通大臣会合の結果について
    • 4月11日~13日、イタリア・ミラノにおいてG7交通大臣会合が行われ、我が国からは斉藤国土交通大臣が出席しました。
    • 会合では、「交通の未来~不確実な世界での連結性の確保~」をテーマに、ショックへの耐性がある交通、海上における連結性、ウクライナとの連携について活発な議論を行いました。
    • その結果、強靱な交通の実現につながる「交通サプライチェーンに関するG7ワーキンググループ」を設置すること、ホーシー派による紅海等における行動を強く非難すること、G7がウクライナを継続的に支援すること等を内容とするG7交通大臣宣言を発することを合意しました。
    • また、会合において、斉藤大臣からは、昨年のG7三重・伊勢志摩交通大臣会合で作成を合意した、「全ての地域で誰もがアクセス可能な交通の提供に関するG7各国の政策集」を発表しました。
    • 結果概要
      • 特別セッション:ウクライナとの連携
        • G7が、ロシアの侵略を最も強い言葉で非難すると共に、様々な枠組みにおいてウクライナを支援していくことを合意しました。
        • 我が国は、本年2月に東京で開催された「日・ウクライナ経済復興推進会議」において締結された国土交通省とウクライナの地方・国土・インフラ発展省の「インフラ復旧・復興に関する協力覚書」に基づき、事務レベルで打ち合わせを開始しており、引き続きウクライナの復興を支援していくこと等を発表しました。
      • セッション1:ショックへの耐性がある交通
        • G7が、地政学的衝突、パンデミック、サイバー攻撃、気候変動等の混乱に対して強靱な交通を実現するため、各国がそれぞれの知見を共有すると共に、昨年の大臣宣言において検討を合意した「交通サプライチェーンに関するG7ワーキンググループ」の設置に合意しました。
        • 我が国は、昨年の大臣宣言において作成を合意した「全ての地域で誰もがアクセス可能な交通の提供に関するG7政策集」を発表すると共に、本年2月に我が国が主催した「G7バリアフリー実務者会合」を報告しました。また、より一層インクルーシブな交通の実現のため、今年、「ジェンダーと交通に関するセミナー」をITF(国際交通フォーラム)と連携して東京で開催予定であること等を発表しました。
      • セッション2:海上における連結性
        • G7が、ホーシー派による紅海等における行動による各国の影響を共有するとともに、こうした行動を一致して強く非難しました。
        • 我が国は、G7各国とも協調し、船舶及び乗組員の早期解放を実現していきたい旨、船舶の自由かつ安全な航行を阻害するいかなる行為も許容できず、断固非難する旨を発言しました。また、昨年10月に海上保安庁と日本財団が開催した海上保安機関長官級会合について報告し、法の支配、自由で開かれた秩序の維持に貢献していくことを報告しました。
  • 添付資料
    • G7交通大臣宣言
    • 「全ての地域で誰もがアクセス可能な交通の提供に関するG7各国の政策集」について
      • 昨年のG7三重・伊勢志摩交通大臣会合の大臣宣言に基づき、人口が減少する地方を含む全ての地域の人々のアクセスを向上させるため、効率的、持続可能、手頃、公平、利用可能かつ便利な移動方法の提供について解決策を共有し、ベストプラクティスを促すため、今回、日本が中心となって、G7各国の政策をとりまとめ、G7交通大臣会合にて、斉藤大臣より報告及び発表を行いました。本報告書は、各国交通政策当局等の政策立案の際の参考資料となることを想定しています。

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