危機管理トピックス
更新日:2024年6月24日 新着31記事
【新着トピックス】
【もくじ】―――――――――――――――――――――――――
- 財務省関東財務局 株式会社ジャパンに対する行政処分について
- 警察庁 令和6年4月末におけるSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について
- デジタル庁 デジタル社会の実現に向けた重点計画
- こども家庭庁 こども基本法(令和4年法律第77号)第8条第1項に基づく年次報告(「こども白書」)
金融庁
- 「詐欺的な投資に関する相談ダイヤル」の開設について
- 金融審議会「市場制度ワーキング・グループ」(第29回)議事次第
内閣官房
- 新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2024年改訂版
- デジタル行財政改革会議
首相官邸
- 外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議(第19回)
- 「令和6年版水循環白書」をとりまとめました~健全な水循環における上下水道の役割を特集~
- 犯罪対策閣僚会議
内閣府
- 令和6年版高齢社会白書を公表しました
- 障害者白書
- 令和6年版交通安全白書を公表しました。
国民生活センター
- 車を売る際は要注意!中古車の売却トラブル
- 「本革巻」と表示されていた自動車のハンドル(相談解決のためのテストからNo.186)
- 瞬間接着剤の使用によるやけどに注意-つけ爪用接着剤にも使用されています-
- 車内に子どもを残したまま…キーの閉じ込みに注意!
経済産業省
- イノベーション小委員会の中間とりまとめを行いました
- ウクライナ情勢に関する外国為替及び外国貿易法に基づく措置を実施します(輸出貿易管理令の一部を改正)
総務省
- 「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」の公表
- SNS等におけるなりすまし型「偽広告」への対応に関する要請の実施
- 不適正利用対策に関するワーキンググループ(第6回)
国土交通省
- 不動産業による空き家等の流通の取組を強力に後押しします!!~不動産業者の媒介報酬に係る規制の見直しや不動産業者による空き家管理受託のガイドラインの策定を含む「不動産業による空き家対策推進プログラム」の策定~
- 高経年マンションに居住する70歳以上の世帯主が半数以上に~令和5年度マンション総合調査結果(とりまとめ)~
- 防災気象情報の体系整理と最適な活用に向けて~「防災気象情報に関する検討会」取りまとめ~
- トイレ、駐車場及び劇場等の客席の新たなバリアフリー基準について~「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令の一部を改正する政令」を閣議決定~
- 令和6年版観光白書
- 令和6年版 交通政策白書
- 土地白書
- 令和6年版「首都圏白書」をとりまとめました (令和5年度首都圏整備に関する年次報告)
~NEW~
財務省関東財務局 株式会社ジャパンに対する行政処分について
- 株式会社ジャパン(登記上の本店は名古屋市中区、法人番号6180001072164、第二種金融商品取引業、投資助言・代理業、以下「当社」という。)について、以下の問題が認められた。
- 法令に基づく命令に対し、報告書及び資料を提出していない状況
- 東海財務局は、当社に対し、令和5年12月6日付で、金融商品取引法(以下「金商法」という。)第56条の2第1項の規定に基づき報告徴求命令(令和5年12月25日報告期限。以下「本件報告命令」という。)を発出し、当社の業務運営の状況等に係る報告書及び資料(以下「報告書等」という。)の提出を求めた。
- しかしながら、当社は、現在に至るまで本件報告命令に対する報告書等を一切提出しておらず、金商法第52条第1項第7号の規定に基づく命令に違反するものと認められる。
- 事業報告書を提出していない状況
- 当社は、金商法第47条の2の規定に基づき、事業年度ごとに事業報告書を作成し、毎事業年度経過後3ヶ月以内に、これを東海財務局長に提出しなければならない。
- しかしながら、当社はこれを提出しておらず、こうした状況は、同条に違反するものと認められる。
- 法令に基づく命令に対し、報告書及び資料を提出していない状況
- 以上のことから、本日、当社に対し、下記(1)については金商法第52条第1項の規定に基づき、下記(2) については同法第51条の規定に基づき、以下の行政処分を行った。
- 登録取消し
- 東海財務局長(金商)第149号の登録を取り消す。
- 業務改善命令
- 現在、当社と金融商品取引契約を締結している顧客がいる場合には、当該全ての顧客に対し、行政処分の内容を速やかに説明するとともに、契約を適切に終了させること。
- 上記の対応・実施状況について、完了までの間、書面により随時報告すること。
- 未提出の事業報告書を提出すること。
- 登録取消し
~NEW~
警察庁 令和6年4月末におけるSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について
- SNS型投資詐欺
- 認知件数(前年同期比)2,508件(+2,133件)
- 被害額(前年同期比) 約334.3億円(+294.6億円)
- SNS型ロマンス詐欺
- 認知件数(前年同期比)832件(+ 448件)
- 被害額(前年同期比)約 84.1億円(+ 40.5億円)
- 合計
- 認知件数(前年同期比)3,340件(+2,581件)
- 被害額(前年同期比)約418.4億円(+335.1億円)
- SNS型投資詐欺の被害発生状況(808件、約115.1億円の被害)
- 被害者の性別 男性50.4% 女性49.6%
- 被害者の年齢層
- 男性 60代 28.0% 70代 21.6% 50代 20.1%
- 女性 50代 28.7% 60代 25.7% 70代 19.5%
- 被害額の分布 500万円以下 男性153件・女性205件 2000万円以下 男性90件・女性67件
- 被疑者が詐称した身分(地域) 日本国内 81.7% 東アジア2.2%
- 被疑者が詐称した職業 投資家39.7% その他著名人21.2% 会社員4.2%
- 当初接触ツール 男性 LINE23.8%・FB23.6% 女性 インスタグラム32.2%・LINE18.0%
- 被害時の連絡ツール LINE94.7%
- 被害金の主たる交付形態 振込90.2% 暗号資産7.5%
- 被害者との当初の接触手段 バナー等広告55.8% ダイレクトメッセージ17.1% グループ招待10.5%
- SNS型ロマンス詐欺の被害発生状況(229件、約23.5億円の被害)
- 被害者の性別 男性60.3% 女性39.7%
- 被害者の年齢層
- 男性 60代 30.4% 50代 27.5% 40代 18.8%
- 女性 50代 28.6% 40代 26.4% 30代 16.5%
- 被害額の分布 500万円以下 男性82件・女性46件 2000万円以下 男性24件・女性14件
- 被疑者が詐称した身分(地域) 日本国内 53.7% 東アジア13.5% 北米7.9%
- 被疑者が詐称した職業 投資家10.9% 会社員7.4% 会社役員6.6% 軍関係5.7%
- 当初接触ツール 男性 マッチングアプリ38.4%・FB24.6% 女性 マッチングアプリ44.0%・インスタグラム28.6%
- 被害時の連絡ツール LINE94.3%
- 被害金の主たる交付形態 振込81.7% 暗号資産14.4% 電子マネー3.5%
- 被害者との当初の接触手段 ダイレクトメッセージ74.2% その他チャット6.1% オープンチャット4.4%
- 金銭等の要求名目 被害発生数ベース 投資名目70.7% 等市以外29.3%
~NEW~
デジタル庁 デジタル社会の実現に向けた重点計画
- デジタルにより目指す社会と6つの姿
- デジタルの活用により、一人ひとりのニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会
- 社会全体のデジタル化は、国民生活の利便性を向上させ、官民の業務を効率化し、データを最大限活用しながら、安全・安心を前提とした「人に優しいデジタル化」であるべきです。
- デジタル技術の進展により、一人ひとりの状況に応じたきめ細かいサービスが低コストで提供できるようになり、多様な国民・ユーザーが価値ある体験をすることが可能となってきました。
- デジタルの活用で目指すのは、これをさらに推進し、誰一人取り残されることなく、多様な幸せが実現できる社会です。
- デジタル社会で目指す6つの姿
- デジタル化による成長戦略
- 社会全体の生産性・デジタル競争力を底上げし、成長していく持続可能な社会を目指す。
- 医療・教育・防災・こども等の準公共分野のデジタル化
- データ連携基盤の構築等を進め、安全・安心が確保された社会の実現を目指す。
- デジタル化による地域の活性化
- 地域の魅力が向上し、持続可能性が確保された社会の実現を目指す。
- 誰一人取り残されないデジタル社会
- 誰もが日常的にデジタル化の恩恵を享受できるデジタル社会の実現を目指す。
- デジタル人材の育成・確保
- デジタル人材が育成・確保されるデジタル社会を実現する。
- DFFTの推進をはじめとする国際戦略
- 国境を越えた信頼性ある自由なデータ流通ができる社会の実現を目指す。
- デジタル化による成長戦略
- デジタル社会の実現に向けた理念・原則
- デジタル社会形成のための基本10原則
- オープン・透明
- 公平・倫理
- 安全・安心
- 継続・安定・強靭
- 社会課題の解決
- 迅速・柔軟
- 包摂・多様性
- 浸透
- 新たな価値の創造
- 飛躍・国際貢献
- 国の行政手続オンライン化の3原則
- デジタル第一原則(デジタルファースト)
- 個々の手続 サービスが一貫してデジタルで完結
- 届出一度きり原則(ワンスオンリー)
- 一度提出した情報は二度提出が不要
- 手続ーか所原則(コネクテッド・ワンストップ)
- 民間サービスを含む複数の手続き・サービスをワンストップで実現
- デジタル第一原則(デジタルファースト)
- 構造改革のためのデジタル原則
- デジタル完結・自動化原則
- 機動的で柔軟な政策形成・実施(アジャイルガバナンス)原則
- 官民連携原則
- 相互運用性確保原則
- 共通基盤利用原則
- 業務改革(BPR)の必要性 以下のサービス設計12箇条に基づき、BPRに取り組みます。
- 利用者のニーズから出発する
- 事実を詳細に把握する
- 一気通貫で考える
- 全ての関係者に気を配る
- サービスはシンプルにする
- デジタル技術を活用し、サービスの価値を高める
- 利用者の日常体験に溶け込む
- 自分で作りすぎない
- オープンにサービスを作る
- 何度も繰り返す
- 一遍にやらず、一貫してやる
- 情報システムではなく、サービスを作る
- クラウド第一(クラウド・バイ・デフォルト)原則
- クラウドサービスの利用を第一候補として検討するとともに、共通的に必要な機能は共用できるように、機能ごとに細分化された部品を組み合わせて適正(スマート)に利用する設計思想に基づいた整備を推奨します。
- 個人情報等の適正な取扱いの確保および効果的な活用の促進
- 個人の権利利益の保護と個人情報の適正かつ効果的な活用のバランスを考慮します。
- デジタル社会形成のための基本10原則
- 重点課題
- 人口減少および労働力不足(リソースの逼迫)
- 人口減少や大都市圏への人口集中などにより労働力が不足し、公共サービスを維持できなくなることが懸念されています。
- 行政手続等に残存している無駄や不便を解消する必要性が増しており、デジタル技術を適用した、さらなる最適化・効率化が求められます。
- 産業全体の競争力の低下
- 「データの蓄積・利活用が進んでいない」、「生成AI等の活用が進んでいない」などから、産業全体の競争力の低下が進むとともに、デジタル収支は悪化・拡大傾向にあります。
- デジタル化を進め、生産性の向上や新ビジネスの創出が求められます。
- 災害やサイバー攻撃などの脅威
- 自然災害や自然資産の喪失、廃棄物処理の環境負荷の増大、感染症の世界的流行などの脅威に対して、データ連携をはじめ、デジタル技術を活用した課題解決が求められます。
- また、サイバー攻撃への対処能力など、デジタル自体における持続可能性も課題となっています。
- 「デジタル化」に対する不安やためらい
- 「社会の『デジタル化』について良いと思わない」、「デジタル化に適応できていない」といった声が一定数あります。また、諸外国と比べて、オンラインサービスに対する満足度が低調であり、デジタルツールを「使ってみる」ことにも消極的であるという調査結果もあることから、デジタル社会を目指すにあたっては、このような状況を念頭に置く必要があります。
- 人口減少および労働力不足(リソースの逼迫)
- 重点課題への対応の方向性
- デジタル産業基盤の強化
- 産業競争力の強化と労働生産性の上昇を実現していくには、最先端技術の利用やデータ駆動型経営への転換も含めた「デジタル化」によって、効率化によるコスト削減、既存事業の付加価値向上および新規ビジネス創出を図ることにより、持続的な成長につなげることが重要です。そこで、「AI・データの徹底した利用」、「デジタルに関する供給側・需要側双方の産業のモダン化(※2)」、「デジタル活用やDX推進のための人材育成」を強化します。
- 「デジタル化」が「当たり前」となる取組の強化
- デジタルを活用して様々な課題を具体的に解決し、極力人の手を介さないこと、無駄・不便を発生させないことにより、良質な体験と満足につなげ、デジタル化のメリットを実感できる分野を着実に増やしていきます。また、政策データの可視化(政策ダッシュボード等)の取組を強化し、目指す社会に向けた進捗確認と継続的改善を行うとともに、情報発信・広報も積極的に行います。
- データ連携による持続可能性の強化
- データ連携の推進や、信頼性を確保しつつデータを共有できる標準化された仕組み(データスペース)の構築など、国際的な視点も持ち、官民で協調して取組を強化していきます。
- また、有事や大規模災害の発生に備えた、データ自体の消失やネットワークや電力供給の途絶などのデジタル化に伴う危機管理(リスクマネジメント)も強化します。
- 国と地方が共通利用できるデジタル基盤の整備・運用
- 人口減少社会においても公共サービスをデジタルの力で維持・強化していくためには、約1,800の自治体が個々にシステムを開発・所有するのではなく、国と地方が協力して共通システムを開発し、それを幅広い自治体が利用する仕組みを広げていくことが重要であり、国・地方デジタル共通基盤の整備・運用に取り組みます。
- 国際連携の強化
- 世界規模での持続可能性に関する課題解決のためには、国際展開を常に視野に入れた市場形成や施策が必要です。サイバーセキュリティや信頼性のある自由なデータ流通(DFFT)など、デジタルに関する基盤整備について有志国との国際連携を強化していきます。
- デジタル産業基盤の強化
- 重点課題に対応するための重点的な取組
- デジタル共通基盤構築の強化・加速
- マイナンバー制度の推進
- マイナンバーカードの普及と利活用の推進
- マイナンバーカードの普及と利活用推進のための具体的な取組
- 健康保険証との一体化
- 救急業務の迅速化・円滑化
- 健康・医療・介護分野におけるデジタル化への活用
- 運転免許証との一体化
- 在留カードとの一体化
- 障害者手帳との連携強化
- 年金情報との連携強化
- 資格情報のデジタル化
- 確定申告の利便性向上に向けた取組の充実
- 引越し手続のデジタル化のさらなる推進とデジタル完結の検討
- 死亡相続手続のデジタル完結
- 在外選挙人名簿登録申請のオンライン化等の検討
- 「市民カード化」の推進
- 公金受取口座の活用推進
- スマートフォンへの搭載など利便性の向上
- 様々な民間ビジネスにおける利用の推進
- マイナポータルAPI(※3)の利用拡大等による官民のオンラインサービスの推進
- 公的基礎情報データベース(ベース・レジストリ)の整備
- 全体最適を意識した事業者向けサービスのシステム整備
- デジタルの利用環境やインフラの整備
- 情報を正しく読み解き活用できる能力(デジタルリテラシー)の向上
- 誰でもデジタルに関する製品やサービスを利用できる環境(アクセシビリティ)の確保
- デジタル人材の育成
- 「制度・業務・システム」の三位一体での取組
- デジタル化のメリットを実感できる分野の拡大
- デジタル原則適合性確認プロセス機能等の強化
- 革新技術を活用するための、ハード・ソフト・ルールの整備
- デジタル行財政改革の実行
- 国・地方デジタル共通基盤の整備・運用
- 専門人材の確保とデジタル公共インフラの整備等の推進
- 政策進捗モニタリングの実施
- デジタル・ガバメントの強化(システムの最適化)
- 国・地方デジタル共通基盤の整備および運用に関する基本方針
- 政府情報システムの最適化
- 地方公共団体情報システムの統一・標準化
- 公共サービスメッシュ(情報連携の基盤)の推進
- SaaSの徹底した活用
- デジタル化に関わる産業全体のモダン化
- デジタル化に関わる産業全体のモダン化
- データを活用した課題解決と競争力強化
- 信頼性を確保しつつデータを共有できる標準化された仕組み(データスペース)の構築とDFFTの推進の推進
- トラストおよびデジタル上における属性情報の集合(デジタル・アイデンティティ)
- 防災DXの推進
- 防災デジタルプラットフォームの構築
- 防災アプリ開発・利活用の促進等/データ連携基盤の構築
- 一人一人の状況に応じた被災者支援の充実
- 官民連携による防災DXのさらなる推進
- 通信・放送・電力インフラの強靱化
- 防災デジタル技術のさらなる発展と海外展開
- セキュリティ
- サイバーセキュリティ強化の取組
- 最先端技術における取組
- AIに関する取組
- Web3.0に関する取組
- 量子技術に関する取組
- デジタルツインに関する取組
- Beyond 5G(6G)に関する取組
- デジタル共通基盤構築の強化・加速
~NEW~
こども家庭庁 こども基本法(令和4年法律第77号)第8条第1項に基づく年次報告(「こども白書」)
▼ 概要
- こども・若者を取り巻く状況
- こども大綱に掲げた数値目標や指標を含め、生まれてから大人になるまでのこども・若者を取り巻く状況を各種統計等により概説
- 出生
- 2022年の出生数は77万759人(統計開始以来、最少)となり、合計特殊出生率は1.26(過去最低)。
- 成育環境
- 安心できる場所があると思うこども・若者や、「どこかに助けてくれる人がいる」と思うこども・若者は、いずれも9割超。
- 学校は、半数以上の者が「こどもが安全に安心して過ごすことができる、こどもにとって大切な居場所の1つである」と思っている。
- 「社会生活や日常生活を円滑に送ることができている」と思うこども・若者は約半数。
- 国民生活基礎調査(2021年)に基づく、相対的に貧困の状態にあるこどもの割合は11.5%となっており、特にひとり親世帯の貧困は44.5%と高い。
- 安心・安全
- 2022年度における児童相談所の児童虐待相談対応件数(速報値)は、21万9170件と過去最多。
- 小・中学校における不登校児童生徒数や、学校におけるいじめの重大事態の発生件数は、2022年度に過去最多。
- 自己認識
- こどもの半数以上が、「生活に満足している」と感じ、「自分の将来について明るい希望がある」と考えている。
- 社会認識
- 「自国の将来は明るい」と思うこども・若者の割合は約2割。
- 「こどもまんなか社会の実現に向かっている」と思う人の割合は2割弱。
- 雇用・労働
- 若者の非正規雇用割合は、2022年では、男性は15~24歳で49.8%、25~34歳で14.9%、女性は15~24歳で54.3%、25~34歳で30.7%。
- 週60時間以上の長時間労働をしている男性の割合は、30・40代が他の年代と比べて高い。
- 結婚
- 2022年の婚姻件数は50万4930組。
- 妊娠・出産
- 2021年の夫婦の完結出生児数は1.90。
- 子育て
- 「社会において、共働き・共育て(家庭内で男女ともに仕事や家事、子育てに参画すること)が推進されている」と思う人の割合は約3割。
- 「結婚、妊娠、こども・子育てに温かい社会の実現に向かっている」と思う人の割合は3割弱。
- 出生
- こども大綱に掲げた数値目標や指標を含め、生まれてから大人になるまでのこども・若者を取り巻く状況を各種統計等により概説
- こども大綱の特徴
- 目指す「こどもまんなか社会」の姿を、こども・若者の視点で描き、それに対応する目標を定めたこと
- こども・若者が「権利の主体」であることを明示するとともに、こどもや若者・子育て当事者と「ともに進めていく」としたこと
- 政策に関する重要事項について、こども・若者の視点で分かりやすく示すため、こども・若者のライフステージごとに提示したこと
- こども大綱の下で具体的に進める施策について、毎年「こどもまんなか実行計画」を策定し、骨太の方針や各省庁の概算要求などに反映することにしたこと
- こども・若者、子育て当事者を始めとする様々な方から、対面、オンライン、チャット、パブリックコメント、アンケート、ヒアリング、児童館や児童養護施設への訪問など、様々な方法で意見を聴き、いただいた意見を反映するとともに、こどもや若者にもなるべくわかりやすくフィードバックしたこと
- 「こども・子育て支援加速化プラン」のポイント
- 経済的支援の強化
- 全てのこども・子育て世帯への支援
- 共働き・共育ての推進
- こども・子育てにやさしい社会づくりのための意識改革
- 「加速化プラン」を支える安定的な財源の確保と「子ども・子育て支援金制度」
- 「地域少子化対策重点推進交付金」のポイント
- (1)出会いの機会・場の提供、(2)結婚・子育てに温かい社会づくり・機運の醸成、(3)結婚資金や住居に関する支援など、地方公共団体が行う少子化対策の取組を「地域少子化対策重点推進交付金」により支援している。
- 本交付金は結婚支援センターの設置・運営に活用可能であり、37道府県において結婚支援センターが設置され、各地域において結婚を希望する未婚者に対する支援が行われている。
- 日本のこども・若者の特徴
- 各国に共通して、自分自身に満足しているこども・若者ほど、主観的ウェルビーイングに関する指標(生活満足度、幸福感、人生の意義)も良い傾向。
- 日本のこども・若者は、自分自身に満足していると回答した者の割合が、前回調査時からは改善しつつも、他国と比べて低い。
- 日本のこども・若者は、自分自身への満足度を高める以外にも、家庭生活・地域・自国社会・学校生活・友人関係といった幅広い対象に対する満足度をそれぞれ高めることが、生活満足度の向上に寄与する可能性がある
- こども施策を推進するために必要な事項
- こども・若者の社会参画・意見反映
- 国の政策決定過程へのこども・若者の参画促進
- 地方公共団体等における取組促進
- 社会参画や意見表明の機会の充実
- 多様な声を施策に反映させる工夫
- 社会参画・意見反映を支える人材の育成
- 若者が主体となって活動する団体等の活動を促進する環境整備
- こども・若者の社会参画や意見反映に関する調査研究
- こども施策の共通の基盤となる取組
- 「こどもまんなか」の実現に向けたEBPM
- こども・若者、子育て当事者に関わる人材の確保・育成・支援
- 地域における包括的な支援体制の構築・強化
- 子育てに係る手続・事務負担の軽減、必要な支援を必要な人に届けるための情報発信
- こども・若者、子育てにやさしい社会づくりのための意識改革
- 施策の推進体制等
- 国における推進体制
- 自治体こども計画の策定促進、地方公共団体との連携
- 国際的な連携・協力
- こども・若者の社会参画・意見反映
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金融庁 「詐欺的な投資に関する相談ダイヤル」の開設について
- SNSやマッチングアプリ等で知り合った者や著名人を騙る者から投資勧誘を受けて、金融商品取引業や暗号資産交換業の登録等を受けていない業者とFXや暗号資産などの投資商品に係る取引を行った結果、損害を被った等という相談が多く寄せられています。
- こういった詐欺的な投資に関するご相談等を皆様から受け付けるため、専用の相談ダイヤルを下記のとおり開設することといたしました。この相談ダイヤルでは、上記相談事例のように損害を被った場合に限らず、詐欺的な投資勧誘(注1)を受けて、不審に思った方や投資を悩んでいる方などからのご相談等も受け付けます。
- 名称:「詐欺的な投資に関する相談ダイヤル」
- 受付時間:平日10時00分~17時00分(電話受付)※ウェブサイトでは、24時間受付。
- 電話での受付:0570-050588※IP電話からは03-6206-6066におかけください。
- ウェブサイトでの受付:金融庁ウェブサイト新しいウィンドウで開きますでもご相談等を受け付けております。
- ご留意事項
- お話を伺った上で、他機関の紹介や論点の整理などのアドバイスを行います。ただし、個別取引について、あっせん・仲介・調停を行うことは出来ませんので、予めご了承下さい。
- 一般の「金融機関との間の個別トラブルに関する相談等や金融行政に関する意見・要望等」については、0570-016811(IP電話からは、03-5251-6811)におかけください
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金融庁 金融審議会「市場制度ワーキング・グループ」(第29回)議事次第
▼ 資料2 金融審議会 市場制度ワーキング・グループ報告(案)概要
- 家計の安定的な資産形成を図り、「成長と分配の好循環」を実現すべく、製販全体として顧客の最善の利益に適った商品提供等を確保するため、組成会社向けの「補充原則」を「顧客本位の業務運営に関する原則」に追加
- 基本的な考え方
- 組成会社・販売会社間での建設的なコミュニケーション等により、製販全体・金融商品のライフサイクル全体として顧客の最善の利益を実現
- 投資信託を含む幅広い金融商品について、組成会社による補充原則の受け入れを期待
- 組成会社・販売会社の負担にも配慮し、金融商品の特性(リスク・複雑さ)に応じて対応(プロポーショナリティ)
- 組成会社・販売会社間の情報連携に係る実効性を確保(フォーマット等の実務面の検討)
- 金融庁において、金融事業者における取組状況をフォローアップし、好事例や課題等を把握・分析
- 組成会社に求められる対応 (プロダクトガバナンスに関する補充原則)
- 補充原則1 基本理念 経営者のリーダーシップの下、金融商品提供に関する理念の明確化
- 補充原則2 体制整備 プロダクトガバナンスの実効性を確保するための体制整備、金融商品の組成・提供・管理の各プロセスにおける品質管理体制の整備
- 補充原則3 金融商品の組成時の対応 金融商品の組成時における商品性の検証や想定顧客属性の特定、組成会社・販売会社間の情報連携の促進
- 補充原則4 金融商品の組成後の対応 金融商品の組成後における商品性の検証、組成会社・販売会社間の情報連携による運用・商品提供等の改善
- 補充原則5 顧客に対する分かりやすい情報提供 運用体制やガバナンス等に関する顧客への分かりやすい情報提供
- 販売会社に求められる対応(原則6に注を追記)
- 原則6 顧客にふさわしいサービスの提供
- 実際に購入した顧客層や反応等について組成会社との情報連携
- 組成会社による想定顧客属性を踏まえつつ、自らの責任で顧客の適合性を判断
- 原則6 顧客にふさわしいサービスの提供
- 株式決済期間の短縮
- 日本では、株式の取引が行われた約定日(T日)の2営業日後(T+2日)に決済が行われている一方、国際的に株式決済期間の短縮(T+1化)の実施・検討が進められている
- 日本の証券決済制度が国際標準から取り残されないよう、市場関係者において、T+1化に関するメリットと課題等について、実務的な検討を始めるべき
- メリット
- 決済リスクの削減
- 資金効率の向上・担保負担の軽減
- 決済事務の一層の合理化・効率化 等
- 課題
- フェイルリスクの増加
- オペレーショナルリスクの増加
- 非居住者による日本株取引への影響 等
- 投資型クラウドファンディング
- 株主一元化スキームの活用
- 株式投資型クラウドファンディング(CF)において、株主一元化スキームの組成ニーズが高まっているが、ファンド運営に係る投資運用業の登録要件を満たすための体制整備の負担が課題
- 投資運用業の登録審査において、実態に即した人的構成・業務運営体制での登録が可能であることを明確化
- 株式投資型CFと株主一元化スキームとで自主規制規則における規制体系に差異(少額要件の適用の有無等)
- 株主一元化スキームと株式投資型CFとの規制の平仄を合わせる
- 勧誘方法
- 投資型CFの勧誘方法は、自主規制規則において、一部を除き、電磁的方法に限定され、電話・訪問勧誘等は禁止
- 特定投資家への勧誘は電磁的方法以外(電話・訪問等)の方法を認めてほしいとの要望
- 電磁的方法以外(電話・訪問等)の方法による勧誘について、法人の特定投資家に対しては可能とする
- 一方、個人(特定投資家を含む)に対しては引き続き慎重に対応
- 株主一元化スキームの活用
~NEW~
内閣官房 新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2024年改訂版
- 2024年の改訂の考え方
- 「新しい資本主義」では、成長と分配の好循環、賃金と物価の好循環を実現することを目指してきた。
- まず「賃金」が上がる。その結果、「消費」が活発化し、企業収益が伸びる。それを元手に企業が成長のための「投資」を行うことで、「労働生産性」が上がり、賃金が更に持続的に上がるという好循環を実現する。これにより、「コストカット型の経済」から「成長型の新たな経済ステージ」へと移行することを目指してきた。
- 他方、これまでの30年間のデフレ経済下では、生産性が上がれば賃金が上がると言われていたものの、実際には企業収益が伸びたときですら、賃金は上がらなかった。
- 長年にわたり染み付いたデフレ心理を払拭し、「賃金が上がることは当たり前」という方向に、社会全体の意識を一気呵成に変えることが必要である。
- 当初から、新しい資本主義では、以下の3点をテーマとして掲げた。
- 「市場も国家も」「官も民も」による新たな官民連携
- 課題解決を通じての新たな市場の創造、すなわち社会的課題解決と経済成長の二兎の実現
- 課題解決を通じての一人ひとりの国民の持続的な幸福の実現
- また、基礎的条件としての経済安全保障の徹底。
- これらの点は、2022年6月に閣議決定したグランドデザイン及び実行計画、2023年6月に閣議決定した2023年改訂版で一貫して主張してきた。
- また、その実現に当たっては、分配の目詰まりの解消、官民連携による成長力の確保、民間も公的役割を担う社会の実現の3点に注力してきた。具体的には、官民連携による賃上げ、設備投資、スタートアップ育成、イノベーションの推進を同時に拡大するための施策を実施するとともに、新たな官民の連携を粘り強く呼び掛けてきた。
- 今般、2回目の実行計画の改訂に当たり、新しい資本主義実現会議において審議を繰り返したところ、こうしたこれまでの新しい資本主義の取組の方向性は正しかったこと、そして、デフレから完全に脱却する歴史的チャンスを手にするという合意に至った。
- 私たちは、昨年を大きく上回る春季労使交渉での賃上げ、史上最高水準の設備投資、史上最高値圏の株価といった成果を手にしている。しかしながら、我が国のデフレ脱却への道は、いまだ道半ばである。
- 年初来、対米ドル円レートは1割程度円安が進んでおり、その影響は半年から1年かけて物価上昇率に反映される可能性がある。政府と日本銀行には、緊密に連携し、経済・物価動向に応じて機動的な政策運営を行っていくことにより、2%の物価安定目標を持続的・安定的に実現することが求められる。その際、年初来進行している円安の影響が、今後物価に反映されてくることも踏まえ、円安が今後の物価に与える影響についても十分に注視する必要がある。
- デフレを抜け出すチャンスをつかみ取れるか、後戻りしてしまうかは、今回の実行計画の改訂に基づく、これからの対応次第である。物価高を乗り越えるために、今年、物価上昇を上回る所得を必ず実現し、来年以降に、物価上昇を上回る賃上げを必ず定着させる。
- 物価上昇を上回る賃上げを「定着」させるためには、中小・小規模企業の賃上げの「定着」が必要であり、このため、中小・小規模企業の「稼ぐ力」の向上に全力を挙げる。我が国の生産年齢人口は減少しつつあることに鑑み、構造的な人手不足状況の中で、これを達成するためには、省力化投資の加速的促進・仕事をしたいシニア層のための環境整備等の人手不足対策、価格転嫁等の我が国の商慣行における定着が不可欠である。
- これらを含め、今般の実行計画の改訂において、一層の取組の具体化が必要な項目を以下に明らかにするとともに、新しい資本主義の取組全体の加速を図るため、2024年改訂版の閣議決定を行うものである。
- 経済構造改革の加速
- 人類は、従来の延長線上にない非連続な技術革新がもたらす歴史上大きなパラダイムシフトに直面している。テクノロジーの進化に伴う産業構造の変化が非常に速いスピードで進んでおり、テクノロジーを活用することで中小・小規模企業もグローバルに販路を広げることができる好機である。
- また、社会課題の解決を通して、眠れる資産を活用しての新たな市場の創出、さらに、既存企業の事業の省力化や自動化、働き手のリ・スキリングによる労働生産性の向上、といった潜在能力を我が国は秘めている。
- 成長と分配の好循環を図り、賃金と物価の好循環をより実感の伴う形で本格化させるためには、大局的な視座の下、各産業分野の構造的課題を把握した上で、政策を組み合わせ、経済構造の改革を成し遂げなければならない。
- 世界でも人口減少・少子高齢化にいち早く直面する我が国においては、人材・資源・資金・データが円滑に循環することで、スパイラル状に付加価値を高め、継続的な所得向上を実現する成長戦略として、以下の3つの循環を作り出していく。
- 生産性を高め供給を増やす循環:人口減少を機会と捉え、産業の革新(スタートアップの成長、既存企業のイノベーション・事業承継・M&A)を促し、リ・スキリングと労働移動を通じて供給サイドを強化することで、継続的な所得向上を実現する。
- 需要を増やす循環:社会課題解決を通して需要を開拓し、対価を伴う付加価値の高い解決策を生み出すことで新たな市場を創出・拡大し、その成果を可視化していく。
- 海外とつながる循環:海外との双方向のつながりによって、ソリューションの海外展開、投資や人材の流入を促し、市場拡大を加速させる。
- 社会課題はブルーオーシャンであり、コストは成長のための投資であるという考えの下、更なる成長・生産性向上のために、関連する様々な産業において人材・資源・資金・データ等の循環を阻害する規制や商慣習等の「目詰まり」を解消し、構造改革につなげていくことが必要である。旧来の硬直的な規制や経済構造等の「壁」を改革すべく、従来の産業や分野の括りにとらわれることなく、政策を横断的かつ一体的に実行する。
- これらによって、我が国が抱える社会課題の解決を通して、所得や幸福感(ウェルビーイング)が継続的に向上する状況を作り出すことで、一人ひとりが明日は今日よりも良くなると実感できる社会を目指す。
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内閣官房 デジタル行財政改革会議
▼ デジタル行財政改革 取りまとめ2024 概要
- 教育
- GIGA端末の共同調達(都道府県に基金を創設、調達体制を整備(2028年度までの5年間))
- 校務DX(デジタル化の徹底による名簿情報のシステムへの手入力負担軽減(2023年通知発出)、学校における押印・FAX原則廃止(2025年度末まで)、次世代校務DX環境への移行(2026年度からの4年間)に向けた対応(都道府県単位での校務支援システムの共同調達推進、国又は都道府県単位での各種帳票の共通化・データ標準化等)、ネットワーク環境の整備(2025年度末まで))
- オンライン教育・民間人材活用促進(オンライン教育にかかる児童生徒のいる教室の教師の配置要件の明確化、都道府県の人材発掘強化・特別免許状等の活用促進等)
- デジタル教材活用促進(デジ田交付金TYPES活用(都道府県内共通のプラットフォーム整備(2025年度以降横展開))、スポーツ活動の自主学習用動画コンテンツの特設サイト開設(2024年度中))
- KPI/ロジックモデルの構築(個別最適・協働的な学びの充実等につながる教育DXに係る当面のKPI設定(例:次世代の校務システムを導入済みの自治体の割合を2029年度100%)、ダッシュボード化(クラウド活用校務DX、FAX・押印原則廃止)、政策改善対話による政策進捗モニタリング)
- 教育データ利活用(教育データ利活用ロードマップ改定(2024年度中)等)
- 介護・医療
- 介護の生産性向上(介護ロボット等の導入補助等、介護報酬改定反映、人員配置基準の特例的柔軟化等を措置、介護生産性向上に関するKPI設定(例:人員配置の柔軟化(2040年の人員配置を2023年比約3割程度効率化)、ダッシュボード化(2024年度上半期目途))
- 経営の協働化・大規模化等による介護経営の改善(協働化・大規模化等の必要性の「気づき」「検討」「実施」の各段階における対策(事例集作成、ガイドライン等の改定、財政支援等)(2024年度) 、協働化・大規模化等の必要性とその方策の積極的発信)
- 電子処方箋の導入促進(導入状況の見える化等)、リフィル処方・長期処方の活用の推進(医療保険者による個別周知等)、オンライン診療・遠隔医療の拡充(通所介護事業所等における受診可能の明確化、遠隔医療の実態把握と課題整理等)
- 子育て
- プッシュ型子育て支援の実現(子育て支援制度レジストリの整備(2024年度中)、出生届のオンライン化(2024年8月中)、電子版母子健康手帳の原則化(2025年度中にガイドライン発出)、里帰り妊産婦に係る母子保健情報の自治体間連携システムの整備(2024年度中))
- 保育DXによる現場の負担軽減(保育業務ワンスオンリー実現に向けた施設管理プラットフォームの全国展開(2026年度以降)、保活情報連携基盤の構築(2025年度中)、就労証明書の標準化(2024年夏まで)・オンライン提出の実現(2026年度まで)、保育現場のICT環境整備(2025年度中に導入率100%を目指す)、放課後児童クラブDXの推進(2024年度に調査、2025年度以降実証))
- 福祉相談
- 相談業務DX(相談記録プラットフォームのプロトタイプ開発(2024年度中、デジ田交付金TYPES活用)等)
- 交通
- タクシー・バス等のドライバーの確保(地理試験廃止、2種免許試験の20言語への多言語化(2024年2月)、法定研修の期間要件撤廃(同3月)、2種免許技能教習の一日当たりの上限時間の延長(同6月) 等)
- 地域の自家用車・ドライバーの活用
- 自家用有償旅客運送の制度改善(地域公共交通会議の迅速化、交通空白地の定義柔軟化(2023年12月以降順次)等)
- 自家用車活用事業の創設・バージョンアップ(タクシー不足の地域・時期・時間帯にいて、タクシー事業者が運送主体となり、地域の自家用車・ドライバーを活用(2024年4月)。今後、地域での実施を推進するとともに、天候・イベント等への対応などのバージョンアップを直ちに検討)
- モニタリング・検証とライドシェアに係る法制度の議論(全国の移動の足不足の解消に向けて、自家用車活用事業等について、モニタリングを進め、検証を行い、各時点での検証結果の評価を行う。並行して、こうした検証の間、タクシー事業者以外の者が行うライドシェア事業について、内閣府及び国土交通省の論点整理を踏まえ、法制度を含めて事業の在り方の議論を進める。)
- 自動運転の事業化加速(全都道府県での初期投資支援(2024年度中)、交通事故等に係る社会的ルールとりまとめを踏まえた検討(具体化・定量化された保安基準等の作成、行政・刑事・民事の責任判断時に適切に考慮されるような制度の設計又は運用、運輸安全委員会を含む事故調査の体制確保等)(2024年6月から)、審査手続の透明性・公平性の確保策とりまとめ(申請手続・審査項目の重複排除、国交省・警察庁主導による審査効率化・迅速化(11か月から2か月への短縮)、各都道府県における伴走型支援体制の構築等)(2024年6月)、新たなビジネスモデルへの対応(管理の受委託の運用明確化(2024年12月まで)、運行管理の在り方、タクシー手配に係るプラットフォーマーに対する規律の在り方(2025年6月まで))、自動運転サービス支援道設定(2024年度から))
- ドローンの事業化加速(レベル3.5飛行制度創設(2023年12月)、飛行申請の許可・承認手続DX化等による期間短縮・審査不要化(2024年度中)、ドローン航路整備(2024年度から))
- 自動物流道路構築・ETC専用化推進(東京-大阪間を念頭に具体的な想定ルートの選定を含め自動物流道路の基本枠組みとりまとめ(2024年夏頃)、料金所のキャッシュレス化拡大、ETC専用化を踏まえた混雑に応じた柔軟な高速道路料金体系への段階的な転換(2025年度から))
- 防災
- 災害時の情報共有体制強化(広域災害における被災者情報マスターデータベース構築(2024年度中、デジ田交付金TYPES活用))(SOBO-WEB(2024年度運用開始)を中核とした防災デジタルプラットフォームの構築とデータ連携基盤との連携)
- 避難者に対する支援のデジタル化
- 住家の被害認定調査のデジタル化(マイナンバーカード活用等による避難所運営の効率化等)(AIやドローン等活用による被害認定調査の効率化 等)
- 優良なアプリ・サービスの横展開 等
- 災害時に活躍するデジタル人材の支援(デジタルマーケットプレイス(DMP)への掲載等)(民間デジタル人材派遣の仕組み)
- 観光
- Visit Japan Webによるワンストップ入国手続完結(入国審査・税関申告の統一2次元コードを活用した端末の主要空港への導入拡大検討(2024年度以降順次)
- スタートアップ
- 国・地方とスタートアップの連携強化(定款認証見直し・公証人への民間登用、スタートアップの公共調達の参入機会拡大(2024年度中)等、DMP構築(2024年度後半の本格稼働))
- デジタル基盤
- 「国・地方デジタル共通基盤の整備・運用に向けた基本方針」
- 目指す姿・役割分担(システムは共通化・政策は地方公共団体の創意工夫、強靭な行政、コスト最小化)
- 共通化すべき業務・システムの基準(国民・住民ニーズ、効果の見込み、実現可能性)
- 費用負担の基本的考え方(国と地方との協議の下、国と地方を通じたトータルコスト最小化)
- デジタル人材確保(デジタル庁を中心とした専門人材確保、全都道府県において地域DX推進体制の構築による人材プール機能確保(2025年度中))
- 推進体制(国・地方の連絡協議会設置、各府省DX推進連絡協議会設置(今後5年を集中取組期間))
- 当面の取組の推進(ガバメントクラウドに係るクラウド利用料の低廉化(利用料の負担と支払いを円滑に行うための環境整備)、情報システムの費用対効果の最大化に向けた成果目標等の「見える化」、ベース・レジストリの整備(商業・法人情報(2025年度)・不動産情報(2027年度)に係る全ての行政機関がデータにアクセスできる環境整備等)、DMP構築(2024年度後半の本格稼働)、デジ田交付金TYPESによる先導的プロジェクトの実施、アナログ規制の見直し、事業者のデジタル化等(補助金の電子申請対応の原則化(2025年度以降)等)、デジタルライフライン全国総合整備計画の推進
- 「国・地方デジタル共通基盤の整備・運用に向けた基本方針」
- EBPM 人口減少下の政策形成インフラとしてのEBPM
- 「政策改善対話」を通じた重点DXプロジェクトの進捗モニタリング・改善
- 予算関連情報見える化・データ利活用(レビューシートシステム導入・予算事業ID附番(2024年度から) )
- 「政策ダッシュボード」を活用した「見える化」の推進(教育(校務DX)に関するダッシュボード(2024年4月)、介護(生産性向上)に関するダッシュボード(2024年度上半期目途))
- EBPM 基金の点検・見直し
- 基金の点検・見直しの横断的方針の決定、点検・見直しの実施(200基金事業について、全ての事業での定量的な成果目標の設定、原則10年以内の終了予定時期の設定、支出が管理費のみの事業のうち事業が終了している事業全ての廃止等。今後も、「方針」を踏まえ、不断に点検・検証を行うことが重要)
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首相官邸 外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議(第19回)
▼ 資料1 外国人との共生社会の実現に向けたロードマップ(令和6年度一部変更)(案)(概要)
- 目指すべき外国人との共生社会のビジョン(三つのビジョン)
- 安全・安心な社会
- これからの日本社会を共につくる一員として外国人が包摂され、全ての人が安全に安心して暮らすことができる社会
- 多様性に富んだ活力ある社会
- 様々な背景を持つ外国人を含む全ての人が社会に参加し、能力を最大限に発揮できる、多様性に富んだ活力ある社会
- 個人の尊厳と人権を尊重した社会
- 外国人を含め、全ての人がお互いに個人の尊厳と人権を尊重し、差別や偏見なく暮らすことができる社会
- 安全・安心な社会
- 取り組むべき中長期的な課題(四つの重点事項)
- 円滑なコミュニケーションと社会参加のための日本語教育等の取組
- 外国人に対する情報発信・外国人向けの相談体制の強化
- ライフステージ・ライフサイクルに応じた支援
- 共生社会の基盤整備に向けた取組
- 重点事項に係る主な取組
- 円滑なコミュニケーションと社会参加のための日本語教育等の取組
- 都道府県等が行う日本語教育を強化するための総合的な体制づくりを着実に推進するとともに、市区町村が都道府県等と連携して行う日本語教育を含めて支援【文科省】
- 「日本語教育の参照枠」に示された教育内容やレベル尺度等に対応した分野別教育モデルの開発・普及【文科省】
- 生活オリエンテーション(日本で生活するための基本的な情報提供、初歩的な日本語学習)動画の作成・活用等により社会制度等の知識を習得できる環境(来日前を含む。)を整備【法務省】
- 生活場面に応じた日本語を学習できるICT教材の開発・提供等【文科省】
- 来日前に円滑なコミュニケーション力を身に付けるための海外における日本語教育環境の普及【外務省】
- 日本語教育機関認定の開始及び登録日本語教員の資格制度の円滑な運用【文科省】
- 外国人に対する情報発信・外国人向けの相談体制の強化
- 「生活・就労ガイドブック」及び「外国人生活支援ポータルサイト」の掲載方針を作成、公表【法務省】
- マイナポータル等を通じた情報の迅速な入手及びオーダーメイド型・プッシュ型の情報発信の検討【法務省】
- 外国人受入環境整備交付金の見直し等による一元的相談窓口の設置促進【法務省】
- 多言語翻訳技術について、実用レベルの「同時通訳」の実現及び重点対応言語の21言語への拡大に向けた取組【総務省】
- 外国人支援を行う地域の関係機関による合同の相談会の実施等【法務省】
- やさしい日本語の普及に向けた研修の実施等【法務省】【文科省】
- ライフステージ・ライフサイクルに応じた支援
- 子育て中の親子同士の交流や子育て中の不安・悩みを相談できる場の提供等を行う地域子育て支援拠点事業の実施【こども家庭庁】
- 住民基本台帳システムと学齢簿システムとの連携により、外国人の子どもの就学状況の一体的管理・把握を推進【文科省】
- 外国人材にとって魅力的な子供の教育環境のモデルの開発及び全国の自治体や学校等への横展開の実施【文科省】
- 公立高等学校入学者選抜において外国人生徒を対象とした特別定員枠の設定及び受検に際しての配慮の取組を推進【文科省】
- 高等学校において、日本語の個別指導を教育課程に位置付けて実施する制度の活用【文科省】
- ハローワークの外国人雇用サービスコーナーにおける専門相談員や通訳の配置による適切な職業相談の実施、外国人の雇用管理に関する周知・啓発【厚労省】
- 定住外国人を対象とした、日本語能力に配慮した職業訓練の実施【厚労省】
- 年金制度に関する周知・広報の継続・充実【厚労省】
- 「在留外国人に対する基礎調査」等による実態把握等【法務省】
- 共生社会の基盤整備に向けた取組
- 外国人との共生に係る啓発月間の創設、各種啓発イベント等の実施【法務省】
- 学校における、異文化理解・多文化共生の考え方に基づく教育の更なる普及・充実を推進【文科省】
- 在留外国人統計等を活用し、国籍、在留資格、業種別等の外国人の生活状況の実態把握が可能な新たな統計表を作成・公表【法務省】
- 外国人労働者の労働条件等の雇用管理、労働移動等の実態把握のための統計調査の実施【厚労省】
- 民間支援団体が行う外国人に対するアウトリーチ支援の取組の支援事業実施【法務省】
- 在留資格手続上の利便性向上と正確な情報に基づく円滑な審査の実施による適正な在留管理を目的とした関係機関間の情報連携に向けた取組【法務省】
- 在留資格手続のオンライン申請等における完全オンライン化の実現及び利便性向上【法務省】
- マイナンバーカードと在留カードの一体化による利便性向上【法務省】
- 外国人支援人材の育成や、専門性の高い支援人材の認証制度等に係る検討【法務省】
- 育成就労制度の創設等に伴う外国人材の受入れ環境の整備【法務省、厚労省】
- 事案に応じた送還形態の一層の充実等による送還及び自発的な出国の促進【法務省】
- 円滑なコミュニケーションと社会参加のための日本語教育等の取組
- 有識者からの主な指摘事項
- ロードマップ全般について、各KPI指標がどのように結びつくのかを意識してKPI指標を設定してほしい。
- 昨年度よりもアウトプット指標が明確になっているが、アウトプット指標が曖昧なものについては年度評価が難しいため、KPI指標をより具体的に設定できるようにしていただきたい。
- アウトカム指標を設定し、施策を通してどのような変化があったのかということを示す必要がある。
- 政府の調査はKPI指標として使える調査結果が多くあるので、ロードマップのモニタリングのための重要なツールとして、引き続き数値を取っていただきたい。
- 施策を実行するには、「実態把握」と「政策効果の検証」という観点から、データや統計の整備が必要であるため、是非とも統計等の整備にこれまで以上に力を入れてほしい。
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首相官邸 「令和6年版水循環白書」をとりまとめました~健全な水循環における上下水道の役割を特集~
▼ 資料1 令和6年版水循環白書の概要
- 我が国における上下水道の歴史と街の発展への寄与
- 我が国の上下水道は、明治時代に各地で整備されて以降、その時々の社会のニーズに対応しながら、都市や経済の発展に大きく寄与。
- 現在は全国で面的な整備が進んでいるが、普及促進時代に整備されたインフラが老朽化し、更新が急がれる等の新たな課題に直面。引き続き、持続可能なインフラとして維持することが重要。
- 現在の上下水道の課題
- 経営に関する課題 組織
- 人口減少による水道料金及び下水道使用料収入の減少。
- 昨今の原油価格の上昇等による運営コストの高騰が事業経営に影響。
- 人材に関する課題
- 上下水道事業を支える職員数の減少による執行体制の脆弱化、上下水道サービスの低下が懸念。
- 施設に関する課題
- 上下水道施設の老朽化が進行し、断水や漏水が発生する恐れ。
- 大規模な災害発生時に断水が長期化するリスク。
- 気候変動に関する課題
- 気候変動の影響の深刻化により、災害リスク増大、水量減少、水質悪化が懸念。
- 循環資源の水を利用・処理する上下水道に大きな影響。
- 経営に関する課題 組織
- 今後の上下水道の展望
- 効率的で将来にわたって持続可能な事業運営を実現するため、あらゆる関係者が協力し、課題解決に向けた取組を実施。
- 引き続き、政府として、マニュアル作成や優良事例の横展開等の取組を行い、地域の実情に合った導入を推進。
- 老朽施設への対策(アセットマネジメント)
- 上下水道施設を資産と捉え、施設状態を的確に把握し、将来にわたって事業の経営を安定的に継続するため、長期的視野に立って計画的に資産管理。
- 【水道】1,393事業者のうち、1,248事業者(89.6%)がアセットマネジメント計画策定済み(R4.3)。
- 【下水道】1,575事業者のうち、1,317事業者(83.6%)がストックマネジメント計画策定済み(R3.3)。
- 広域化
- 職員確保や経営面でのスケールメリットをいかした効率的な管理が可能となるよう、都道府県単位で広域化を検討する動き。
- 【水道】全ての都道府県において水道広域化推進プランを策定済み。
- 【下水道】全ての都道府県において広域化・共同化計画を策定済み。
- 技術開発
- AI等の先端技術を活用した管理による業務の効率化・高度化。
- 下水汚泥資源の肥料利用を促進する技術開発。
- 官民連携
- 優れた新技術や運営ノウハウ等、民間企業の創意工夫の活用。
- 上下水道事業の持続性の向上に資するウォーターPPPの導入促進。
- 老朽施設への対策(アセットマネジメント)
- 水道行政の移管による効果
- 国土交通省が水道行政と下水道行政を併せて所掌することにより、水道・下水道の共通する課題に一体的かつ効率的に取り組むことが可能。
- 国土交通省が有するインフラ整備・管理に関する知見や地方整備局等の現場力・技術力をいかし、老朽化が進む水道施設の効果的なメンテナンスや災害復旧の支援体制を強化(令和6年能登半島地震において、水道行政の移管を見据えて、政府全体で上下水道一体の復旧)。
- 環境省が水質基準の策定等を所掌することにより、水質管理に関する調査・研究の充実等、水質や衛生の面でも機能強化。
- 政府が講じた水循環に関する施策
- 流域連携の推進等
- 流域マネジメントの基本方針等を定める「流域水循環計画」は全国で78計画まで増加。
- 地下水の適正な保全及び利用
- 地下水マネジメントを進める地域で観測・収集された地下水位、水質、採取量等のデータを、関係者が相互に活用することを可能とする「地下水データベース」の運用を令和5年6月に開始。
- 水の適正かつ有効な利用の促進等
- 令和6年能登半島地震では、水インフラに甚大な被害が発生。被災自治体等を迅速かつ的確に支援することなどを目的に人員を派遣。
- 水インフラの復旧支援等を行うとともに、官民連携により、水の確保等を実施。
- 能登半島の被災地では、緊急用の生活用水として井戸(地下水)や雨水が有効活用。利用状況等を調査し、結果をウェブサイト等で情報発信することで、災害時に備えた井戸(地下水)や雨水の活用を推進。
- 健全な水循環に関する教育の推進等
- 水循環教育に関する教員等のスキルアップを目的とした「水循環教育スキルアップ講座」を実施。
- 民間団体等の自発的な活動を促進するための措置
- 水循環に対する企業からの関心を高めるため、「企業連携水循環ウェビナー」を開催。積極的に水循環の取組を行っている飲料業界各社の協力の下、「飲料業界における水循環施策に資する取組に迫る」 等を発信。
- 流域連携の推進等
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首相官邸 犯罪対策閣僚会議
▼ 国民を詐欺から守るための総合対策 概要
- 現在の情勢
- 特殊詐欺等に対しては、「オレオレ詐欺等対策プラン」(令和元年6月25日犯罪対策閣僚会議決定)及び「SNSで実行犯を募集する手口による強盗や特殊詐欺事案に関する緊急対策プラン」(令和5年3月17日犯罪対策閣僚会議決定)等に基づき官民一体となった対策を講じてきた一方で、令和5年中の詐欺被害は約1,630億円と前年から倍増。
- 近年、SNSやキャッシュレス決済の普及等が進む中で、これらを悪用した犯罪の手口が急激に巧妙化・多様化。それによって引き起こされる詐欺等の被害が、加速度的に拡大する状況。
- 特殊詐欺
- 令和5年被害額は約452億円
- 前年から約80億円増加
- SNS型投資・ロマンス詐欺
- 令和5年下半期から急増
- 同年被害額は約455億円
- 令和6年1~3月被害額は約279億円
- フィッシングによる被害
- インターネットバンキングに係る不正送金被害が急増(令和5年約87億円)
- 特殊詐欺
- 総合対策の策定
- こうした情勢の中、変化のスピードに立ち後れることなく対処し、国民を詐欺の被害から守るためには、官民一体となって、一層強力な対策を迅速かつ的確に講じることが不可欠。
- 従来のプランを発展的に解消させ、特殊詐欺、SNS型投資・ロマンス詐欺及びフィッシング等を対象に、総合的な対策を取りまとめ、政府を挙げて対策を推進。
- 「国民を詐欺から守るための総合対策」における主な施策
- 「被害に遭わせない」ための対策
- SNS型投資・ロマンス詐欺対策
- 被害発生状況等に応じた効果的な広報・啓発等
- 不審なアカウントとのやり取りを開始する時など、詐欺の被害に遭う場面を捉えて利用者に個別に注意喚起を行うよう、SNS事業者に要請
- SNS事業者等による実効的な広告審査等の推進
- プラットフォーム上に掲載される広告の事前審査基準の策定・公表、審査体制の整備(特に、日本語や日本の社会等を理解する者の十分な配置)、広告出稿者の本人確認の強化等をSNS事業者に要請
- 捜査機関から提供された「詐欺に使用されたアカウント」等の情報に着眼した、広告の迅速な削除等をSNS事業者に要請
- なりすまし型偽広告の削除等の適正な対応の推進
- なりすまし型の偽広告等に関し、SNS事業者に対し、利用規約等に基づき、詐欺広告の削除等の措置を講ずるよう、事業者団体に通知
- インターネットで拡散する偽・誤情報や、なりすまし型偽広告への対応等について、国際的な動向を踏まえつつ、制度面も含む総合的な対策を推進
- 大規模プラットフォーム事業者に対する削除対応の迅速化や運用状況の透明化に係る措置の義務付け等
- インターネット上の違法・有害情報への対応として、削除対応の迅速化や運用状況の透明化を大規模プラットフォーム事業者に義務付ける情報流通プラットフォーム対処法を速やかに施行するとともに、違法情報への該当性に関するガイドラインを迅速に策定
- 知らない者のアカウントの友だち追加時の実効的な警告表示・同意取得の実施等
- SNSの公式アカウント・マッチングアプリアカウント開設時の本人確認強化
- 新たに開始された金融教育における被害防止に向けた啓発
- 金融経済教育推進機構(J-FLEC)による関係省庁と連携した金融経済教育の提供等を通じた金融リテラシーの向上
- 被害発生状況等に応じた効果的な広報・啓発等
- SNS型投資・ロマンス詐欺対策
- フィッシング対策
- 送信ドメイン認証技術(DMARC等)への対応促進
- 利用者にフィッシングメールが届かない環境を整備するため、インターネットサービスプロバイダー等のメール受信側事業者や、金融機関等のメール送信側事業者等に対して、送信ドメイン認証技術の計画的な導入を要請
- フィッシングサイトの閉鎖促進
- フィッシングサイトの特性を踏まえた先制的な対策
- フィッシングサイトが有する、1つのIPアドレス上に複数のサイトが構築されるなどの特性を踏まえ、いまだ通報がなされていないフィッシングサイトを把握して、ウイルス対策ソフトの警告表示等に活用するなどを検討
- 送信ドメイン認証技術(DMARC等)への対応促進
- 特殊詐欺等対策
- 国際電話の利用休止申請の受付体制の拡充
- 国際電話番号を利用した詐欺の被害を防止するため、国際電話の利用休止を一括して受け付ける「国際電話不取扱受付センター」を運営する電気通信事業者に対して、申請受付体制の更なる拡充を要請
- SMSの不適正利用対策の推進
- SMSの悪用を防止するため、SMSフィルタリングの活用の拡大等を推進
- 携帯電話を使用しながらATMを利用する者への注意喚起の推進
- 国際電話の利用休止申請の受付体制の拡充
- 「被害に遭わせない」ための対策
- 「犯行に加担させない」ための対策
- 「闇バイト」等情報に関する情報収集、削除、取締り等の推進
- 青少年をアルバイト感覚で犯罪に加担させない教育・啓発
- 「犯罪者のツールを奪う」ための対策
- 本人確認の実効性の確保に向けた取組
- 携帯電話等の契約時の本人確認をマイナンバーカード等を活用した電子的な確認方法へ原則一本化
- 金融機関と連携した検挙対策の推進
- 金融機関において、詐欺被害と思われる出金・送金等の取引をモニタリング・検知する仕組み等を構築するとともに、不正利用防止の措置を行い、疑わしい取引の届出制度の活用をはじめ、不正な口座情報等について警察へ迅速な情報共有を実施
- 電子マネーの犯行利用防止対策
- 詐取された電子マネーの利用を速やかに発見するためのモニタリングの強化、発見した場合の電子マネーの利用の停止、警察への情報提供の体制について検討
- 預貯金口座の不正利用防止対策の強化等
- 法人口座を含む預貯金口座等の不正利用を防止するための取引時確認の一層の厳格化等の推進
- 暗号資産の没収・保全の推進
- 本人確認の実効性の確保に向けた取組
- 「犯罪者を逃さない」ための対策
- 匿名・流動型犯罪グループに対する取締り及び実態解明体制の強化
- SNS事業者における照会対応の強化
- SNS事業者に対し、捜査機関からの照会への対応窓口の日本国内への設置、迅速な照会対応が可能な体制の整備等を要請
- 海外拠点の摘発の推進等
- 法人がマネー・ローンダリングに悪用されることを防ぐ取組の推進
- 実態のない法人がマネー・ローンダリング等の目的で利用されることを防ぐための新たな方策について検討
- 財産的被害の回復の推進
- 被害回復給付金支給制度及び振り込め詐欺救済法のきめ細やかな周知など効果的な運用の促進
~NEW~
内閣府 令和6年版高齢社会白書を公表しました
▼ 令和6年版高齢社会白書(概要版)
- 高齢化率は29.1%
- 我が国の総人口は、令和5年10月1日現在、1億2,435万人。
- 65歳以上人口は、3,623万人。総人口に占める65歳以上人口の割合(高齢化率)は29.1%。
- 「65~74歳人口」は1,615万人、総人口に占める割合は13.0%。「75歳以上人口」は2,008万人、総人口に占める割合は16.1%で、65~74歳人口を上回っている。
- 令和52(2070)年には、2.6人に1人が65歳以上、約4人に1人が75歳以上。
- 「高齢者」とは
- 高齢者の用語は文脈や制度ごとに対象が異なり、一律の定義がない。「高齢社会対策大綱」(平成30年2月閣議決定)では、便宜上、一般通念上の「高齢者」を広く指す語として用いている。本白書においても、各種の統計や制度の定義に従う場合のほかは、一般通念上の「高齢者」を広く指す語として用いることとする。
- なお、高齢者の定義と区分に関しては、日本老年学会・日本老年医学会「高齢者に関する定義検討ワーキンググループ報告書」(平成29年3月)において、75歳以上を高齢者の新たな定義とすることが提案されている。
- また、「高齢社会対策大綱」においても、「65歳以上を一律に『高齢者』と見る一般的な傾向は、現状に照らせばもはや現実的なものではなくなりつつある。」とされている。
- 将来の平均寿命は男性85.89年、女性は91.94年
- 我が国の平均寿命は令和4年現在、男性で81.05年、女性で87.09年。
- 今後男女ともに平均寿命は延びて、令和52年には男性で85.89年、女性で91.94年となり、女性は90年を超えると見込まれている
- 65歳以上の就業者数及び就業率は上昇傾向
- 65歳以上の就業者数及び就業率は上昇傾向であり、特に65歳以上の就業者数は20年連続で前年を上回っている。
- 就業率は10年前の平成25年と比較して65~69歳で13.3ポイント、70~74歳で10.7ポイント、75歳以上で3.2ポイントそれぞれ伸びている。
- 65歳以上の一人暮らしの者が増加傾向
- 65歳以上の一人暮らしの者は男女ともに増加傾向。
- 昭和55年には65歳以上の男女それぞれの人口に占める割合は男性4.3%、女性11.2%であったが、令和2年には男性15.0%、女性22.1%となり、令和32年には男性26.1%、女性29.3%となると見込まれている。
- 我が国の高齢化率は29.1%(令和5年10月1日現在)となっており、今後更に上昇する見込みとなっている中で、安心して高齢期の生活を送るためには、生活の基盤となる住まいの確保や、良好な生活環境の整備が重要である。
- 一方で、今後、単身高齢者の増加が見込まれるなど、住まいの確保に困難を抱える高齢者の増加も懸念されている。また、コロナ禍も踏まえたライフスタイルの変化や、地方における過疎化の進行、自然災害の激甚化・頻発化等、高齢期の暮らしを取り巻く環境は大きく変化している。
- 住宅や居住地域の満足度と幸福感の程度は相関が大きい
- 居住している住宅や地域の満足度と幸福感の程度には、強い正の相関関係があり、良好な住宅・生活環境の整備が重要。
- 現在の住宅について、老朽化や防災・防犯面での不安等を問題に感じている人が多い
- 現在の住宅の問題点について、老朽化や防災・防犯面での不安等を挙げた人の割合が特に高い。持家の場合は賃貸住宅の場合と比べ、住宅が広すぎることや部屋数が多すぎること、防災・防犯面での不安を挙げた人の割合が特に高い。賃貸住宅の場合は持家の場合と比べ、家賃等の経済的負担の重さや、台所・浴室等の住宅設備の使いにくさを挙げた人の割合が特に高い。住宅のリフォーム支援や高齢者向け住宅の供給促進等、高齢者の生活上のニーズと住宅のミスマッチの解消が課題となっている。
- 地震などの災害に備えている人の割合の上昇とひとり暮らし高齢者への配慮
- 前回調査(平成30年度)と比べて、避難場所の事前決定やハザードマップ等の防災情報の入手等を始め、備えをしている人の割合は大きく上昇した。
- 一方で、ひとり暮らしの高齢者については、それ以外の高齢者と比べ、「特に何もしていない」と回答した人の割合が高く、また多くの項目において対策している人の割合が低い。家具の転倒防止対策等の高齢者一人での作業が困難な対策へのサポートや災害時の避難支援を始め、今後更なる増加が見込まれるひとり暮らしの高齢者に配慮した対策の推進が重要。
- 人付き合いの変化とそれを踏まえた孤独・孤立対策等の推進
- 前回調査(平成30年度)と比べて、親しい友人・仲間がたくさん又は普通にいるという人の割合は大幅に低下した。また、毎日人と話をするという人の割合も大幅な低下がみられ、ひとり暮らしの人についてはその傾向が顕著となっている。
- コロナ禍による影響等も踏まえつつ、望まない孤独・孤立に陥らないようにするための対策の推進が必要であるとともに、今後更にひとり暮らしの高齢者の増加が見込まれる中で、従来家族等が担ってきた日常生活等における様々なサポート等について、地域や社会においてどのように担っていくかについても更なる検討が必要である。
- 生活環境について、医療・介護へのアクセスや、移動等の利便性を重視する人の割合が高い
- 地域の生活環境について重視することとしては、医療・介護へのアクセスや、移動や買い物の利便性を挙げる人の割合が高く、特に女性は男性に比べて、住宅が高齢者向けに設計されていることや、親しい友人や知人が近くに住んでいることを挙げる人の割合が特に高い。
- 他方で、それらに不便を感じている人の割合も高く、地域で医療・介護・予防・住まい・生活支援が包括的に確保される地域包括ケアシステムの構築や、地域での日常生活における移動ニーズに対応する施策の更なる充実を図っていく必要がある。
- 60歳以上の約3割が住み替えの意向を持っている
- 60歳以上で住み替えの意向がある人(状況次第で将来的に検討したいという人も含む。)の割合は全体の約3割に上る。
- 健康・体力面での不安や住宅の住みづらさ等が、住み替えを考える契機となっている
- 住み替えの意向を持つようになった理由について、健康・体力面での不安や現在の住宅の住みづらさ、買い物や交通の不便を挙げる人の割合が高い。
- 住み替えに向けたサポートとしては、費用面での支援や物件・支援制度等の情報提供に関する支援のニーズが大きい
- 住み替えに向けた望ましいサポートとしては、住み替え費用の支援、物件や支援制度の情報提供に関する支援、住宅の確保に関する支援等を挙げた人の割合が高く、地域の実情に応じて、転居費用の補助や、住み替えに係る相談窓口の整備、高齢者向けの住宅の供給等の施策の更なる充実が求められる。一方で、例えば、75歳以上の人は見守りや買い物等の身の回りの生活支援のニーズが大きい、持家に居住している人は現住居の処分に関する支援のニーズが大きいなど、属性によって状況やニーズは様々であり、きめ細やかな支援の充実が必要
~NEW~
内閣府 障害者白書
▼ 令和6年版障害者白書 概要
- 「つなぐ窓口」による相談対応の基本的な流れ
- 「つなぐ窓口」では、「障害者差別解消法」に関する説明を行うとともに、相談者の希望等に応じて、適切な自治体・各府省庁等の相談窓口と調整を行い、事案の取次を行っている
- 「つなぐ窓口」での相談件数
- 相談対応件数(2023年10月16日~2024年3月31日:1,163件)(うち、障害のある人やその家族等817件、事業者209件、自治体等52件、その他85件
- 上記のうち、自治体等取次案件:121件
- 障害者差別に関する主な相談内容の例
- 事業者から差別的な対応をされたため、対応を改め謝罪を求めたい。
- 事業者に合理的配慮の提供を求めたが、対応してもらえなかったため、対応するよう事業者と調整してほしい。
- 「改正障害者差別解消法」の施行により合理的配慮の提供が義務化されると聞いたが、具体的に何をすればよいのか教えてほしい
- 特別支援教育の充実
- 障害のある子供については、その能力や可能性を最大限に伸ばし、自立や社会参加に必要な力を培うため、一人一人の教育的ニーズに応じ、多様な学びの場において適切な指導や必要な支援を行う必要がある。
- 2023年3月13日に公表された「通常の学級に在籍する障害のある児童生徒への支援の在り方に関する検討会議」報告において示された方向性を踏まえ、特別支援学校と小・中・高等学校のいずれかを一体的に運営するインクルーシブな学校運営モデルを創設することが「障害者基本計画(第5次)」に明記されたところであり、2024年度から新規事業として実施すべく関連予算を計上している。
- 障害のある子供に対する福祉の推進
- 2023年12月に、全てのこどもと子育て世帯をライフステージに応じて切れ目なく支援していくこと等を基本理念として掲げ、若い世代が希望どおり結婚し、希望する誰もがこどもを持ち、安心して子育てできる社会、こどもたちが笑顔で暮らせる社会の実現に向けて、「こども未来戦略」が閣議決定された。
- その中で障害児支援については、多様な支援ニーズを有するこどもの健やかな育ちを支え「誰一人取り残さない」社会を実現する観点から、地域における支援体制の強化やインクルージョンの推進を図ることとされた。
- 障害のある人の雇用の場の拡大
- 2023年の民間企業(2023年は常用雇用労働者数43.5人以上規模の企業:法定雇用率2.3%)が雇用している障害者の数(2023年6月1日現在、以下同じ)は約64.2万人(前年同日約61.4万人)で、20年連続で過去最高となった。また、雇用している障害者の割合は2.33%(前年同日2.25%)であり、初めて実雇用率が報告時点の法定雇用率を上回った。
- 国の機関(2023年は法定雇用率2.6%)に在職している障害者の割合、勤務している障害者数はそれぞれ2.92%、9,940.0人で、全ての機関において法定雇用率を達成している。
- 総合的支援施策の推進
- 障害のある人の多様な働き方の推進や、通勤が困難な者等の雇用機会の確保の観点から、ICTを活用したテレワークを障害のある人の雇用においても普及することが重要である。このため、好事例集の作成やフォーラムの開催により、先進事例やノウハウを周知している。2024年度は、障害のある人のテレワーク雇用の導入を検討している企業等に対して、導入に向けた手順等の説明を行うセミナーや、個別相談による支援の実施も予定している。
- 利用者本位の生活支援体制の整備
- 「障害者総合支援法」及び「児童福祉法」では、障害のある人に必要なサービスが提供されるよう、将来に向けた計画的なサービス提供体制の整備を進める観点から、「障害福祉サービス等及び障害児通所支援等の円滑な実施を確保するための基本的な指針」(以下「基本指針」という。)に即して、市町村及び都道府県は、数値目標と必要なサービス量の見込み等を記載した「障害福祉計画」及び「障害児福祉計画」を策定することになっている。
- 2023年5月には、2024年度を始期とする「第7期障害福祉計画」及び「第3期障害児福祉計画」の策定に係る基本指針について改正を行った。
- 在宅サービス等の充実
- 障害のある人が地域で暮らしていくためには、在宅で必要な支援を受けられることが必要となる。このため、市町村において「障害者総合支援法」に基づき、利用者の障害の程度や必要な支援の内容等に応じ、居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護及び重度障害者等包括支援を実施している。2023年に「地域におけるこどもの発達相談と家族支援の機能強化事業」を開始し、地域の保健、子育て、福祉等と医療機関との連携体制を構築し、こどもの発達相談を実施するとともに、必要な発達支援や家族支援につなぐなど、こどもや家族の支援ニーズに適切な時期に対応できる体制整備を進めている。
- 障害の原因となる疾病等の予防・治療
- 疾病等の早期発見のための健康診査、障害の原因となる疾病等を予防し、健康の保持増進を図るための保健指導を行っているほか、難病の患者に対する良質かつ適切な医療の確保及び難病の患者の療養生活の質の維持向上などを図っている
- ユニバーサルデザインの考え方を踏まえたバリアフリー施策の推進
- バリアフリー整備目標について、障害当事者団体や有識者の参画する検討会において議論を重ね、ハード・ソフト両面でのバリアフリー化の一層の推進、聴覚障害及び知的障害・精神障害・発達障害に係るバリアフリーの進捗状況の見える化、「心のバリアフリー」の推進等を図るとともに、新型コロナウイルス感染症による影響への対応等も考慮して、2020年11月に最終取りまとめを公表し、「移動等円滑化の促進に関する基本方針」を改正して5年間の新たなバリアフリー整備目標を2021年4月に施行した。現在の同整備目標は、2021年度から5年間を目標期間としているものであり、2026年度以降の新たな整備目標の策定に向けて、2024年度以降、検討を開始する。
- 公共交通機関、歩行空間等バリアフリー化の推進
- 公共交通機関、歩行空間等のバリアフリー化の推進に関し、2023年度に実施した主な施策等は次のとおり。
- 公共交通機関の旅客施設・車両等・役務の提供に関する移動等円滑化整備ガイドラインの改訂
- 「道路の移動等円滑化に関するガイドライン」の改定
- 「人・ロボットの移動円滑化のための歩行空間DX研究会」の活動としてのシンポジウムの開催
- 旅行会社が商品造成時に観光施設に求めるバリアフリー情報を検証する実証事業の実施及び障害の種別等に応じた旅行商品造成に資するノウハウ集の作成
- 公共交通機関、歩行空間等のバリアフリー化の推進に関し、2023年度に実施した主な施策等は次のとおり。
- 防災、防犯対策の推進
- 東日本大震災以降、防災対策における障害のある人などの「要配慮者」に対する措置の重要性が一層高まっている中、市町村が要配慮者にも配慮した、避難所、避難路等の整備を計画的、積極的に行えるようにするための支援や、要配慮者の安全かつ迅速な避難が可能となるよう、防災情報システム等の整備強化等の取組を推進している。
- また、障害のある人の犯罪・事故被害の防止のため、身近な犯罪や事故の発生状況、防犯上のノウハウ等の安全確保に必要な情報の提供などの取組を進めている。
- 令和6年能登半島地震においては、障害者等要配慮者の避難先となる福祉避難所を設置するとともに、一般の避難所においてもニーズの把握を行い、福祉避難スペースを設けるなどの必要な対応を行うよう被災自治体に対して通知した。
- 特に障害のある児童生徒等への対応に当たっては、令和6年能登半島地震の被災地域に対し、「令和6年能登半島地震における被災地域の児童生徒等の学習の継続について(事務連絡)」等を発出し、障害のある児童生徒等も含め、就学機会の確保とともに、発達障害のある児童生徒等の障害の状態等に応じた配慮事項や、自立活動の継続、個別の教育支援計画・個別の指導計画の活用について周知した。
- 国際協力等の推進
- 障害者施策は、福祉、保健・医療、教育、雇用等の広範な分野にわたっているが、我が国がこれらの分野で蓄積してきた技術・経験などを政府開発援助(ODA)などを通じて開発途上国の障害者施策に役立てることは、極めて有効であり、かつ、重要である。我が国は、有償資金協力、無償資金協力、技術協力のほか、国際機関等を通じた協力等を行っている。
- 無償資金協力においては、障害者関連援助として「一般文化無償資金協力」、「草の根・人間の安全保障無償資金協力」等を実施した。
- 技術協力の分野では、独立行政法人国際協力機構(JICA)を通じて、研修員の受入れや専門家及びJICA海外協力隊の派遣など幅広い協力を行っており、2023年度においては、就労を希望する障害者が円滑に労働市場に参入できるよう労働-福祉行政機関の連携に基づく就労支援サービスを立案・実現する「スリランカにおける障害者の就労支援促進プロジェクト」や、開発途上国の障害のある人たちが自国で「障害者権利条約」をどう実践していくかを学ぶ研修「障害者権利条約の実践のための障害者リーダー能力強化」などを実施している。
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内閣府 令和6年版交通安全白書を公表しました。
▼ 概要
- 高齢者の交通事故防止について
- 令和5年中の道路交通における交通事故死者数は2,678人と,過去最多であった昭和45年の死者数である1万6,765人と比較すると,6分の1以下にまで減少したところであるが,今なお多くの尊い命が交通事故で失われていることに変わりなく,痛ましい交通事故が後を絶たない。
- 交通事故死者数に占める65歳以上の者の割合は,5割を超える高い水準で推移しているほか,高齢運転者による交通死亡事故が発生するなど,交通事故情勢は依然として厳しい状況である。
- 政府においては,高齢者の交通事故を防止するため,第11次交通安全基本計画や交通対策本部等で策定された交通事故防止対策,交通事故の発生状況等に基づき,各種施策に取り組んでいるところである。
- 本特集では,高齢歩行者等と高齢運転者が関係する交通死亡事故の状況や特徴を分析するとともに,国と地方公共団体,関係機関・団体等が連携し,取り組んでいる高齢者に係る交通事故防止対策について紹介することとし,高齢者の交通事故を防止する一助とする
- 高齢者の交通事故死者数及び割合
- 65歳以上の死者数が全体に占める割合は,5割を超えている。
- 65歳以上の死者数のうち,歩行中及び自転車乗用中が占める割合の合計は,6割を超えている
- 高齢歩行者の交通死亡事故の特徴
- 事故類型別の分析
- 65歳以上の者は,65歳未満の者と比較して道路横断中が占める割合が高く,年齢層が高くなるとともに増加。
- 年齢層が高くなるとともに横断歩道以外横断中が占める割合が増加し,85歳以上は約6割で最も高い
- 道路横断中の交通死亡事故における歩行者の違反別の分析
- 65歳以上の者は,65歳未満の者と比較して横断違反が占める割合が高く,年齢層が高くなるとともに増加傾向。
- 違反なしが占める割合は,65歳以上の者は全年齢層において,65歳未満の者より高い
- 道路横断中の交通死亡事故における昼夜別・車両進行方向別の分析
- 65歳未満の者,65歳以上の者ともに,単路で夜間に左からの進行車両と衝突する死亡事故が多発。
- 夜間に左からの進行車両と衝突する死亡事故件数は,年齢層が高くなるとともに増加し,85歳以上が最多
- 事故類型別の分析
- 高齢者の自転車乗用中の交通死亡事故の特徴
- 65歳未満の者,65歳以上の者ともに出会い頭の死亡事故が占める割合が最も高く,65歳以上の者は,年齢層が高くなるとともに割合が増加しており,85歳以上は約5割と最も高くなっている
- 高齢運転者による交通死亡事故の状況
- 65歳以上の運転者は,年齢層が高くなるとともに工作物衝突,路外逸脱等の車両単独事故が占める割合が増加。
- 車両相互事故における出会い頭や正面衝突による死亡事故が占める割合も高い
- 65歳以上の運転者は,年齢層が高くなるとともにブレーキとアクセルの踏み間違いやハンドル操作不適等の操作不適による死亡事故が占める割合が増加しており,特にブレーキとアクセルの踏み間違いによる死亡事故が占める割合は,65歳未満の運転者と比較して大きく増加し,80~84歳が最も高い
- 高齢者の交通事故防止対策の必要性
- 高齢歩行者
- 年齢層によって割合に違いはあるものの,道路横断中に死亡した高齢歩行者に横断違反が多いことも,道路横断中における交通死亡事故が多い要因の一つとして考えられる。
- 道路を横断する際に,左右から進行してくる車両に対する安全確認が十分に行えていない可能性があるほか,安全に横断できると判断して横断し始めても,加齢による身体機能の変化等により思うように歩くことができず,横断し終わる前に左右から進行してくる車両と衝突している可能性が考えられる。
- 高齢の自転車利用者
- 出会い頭の交通死亡事故が多いことから,交差点等を進行する際に,一時停止等が十分に行えていない可能性があるほか,一時停止等を行っていても左右の安全確認が十分に行えていない可能性が考えられる。
- 安全確認を行い,安全に進行できると判断して進行し始めても,加齢による身体機能の変化等により思うように進行することができず,交差点等を通過し終わる前に出会い頭に車両と衝突している可能性が考えられる
- 高齢運転者
- 個人差はあるものの,一般的に加齢により身体機能や認知機能が低下するとされており,こうした身体機能や認知機能の変化が運転行動に影響を及ぼし,車両単独事故による交通死亡事故や,車両相互事故の出会い頭及び正面衝突による交通死亡事故の割合を高くしている可能性が考えられる。
- このほか,ハンドル操作の誤りや,ブレーキとアクセルの踏み間違いといった運転操作自体に要因がある交通死亡事故の割合を高くしている可能性が考えられる。
- 対策
- 歩行中における正しい横断方法等や自転車を利用する際の交通ルールの遵守,加齢に伴う身体機能の変化等を自覚した行動,夜間等における反射材用品の着用等が行われるよう,効果的な交通安全教育,広報啓発等を行っていく必要がある。
- 高齢歩行者や高齢の自転車利用者が安全に通行できる道路交通環境の整備を推進する必要がある
- 加齢に伴う身体機能や認知機能の低下を踏まえた高齢運転者対策の強化や教育の充実,高齢運転者の交通事故防止に資する先進安全技術の開発や普及促進,安全に運転できる道路交通環境の整備,運転に不安を覚える高齢者への支援,自らの運転によらなくても安心して移動できる手段の確保等に取り組んでいく必要がある
- 高齢歩行者
- 令和5年度交通事故の状況及び交通安全施策の現況
- 65歳以上の者(以下「高齢者」という。)におけるの人口10万人当たりの交通事故死者数は引き続き減少しているものの,交通事故死者数のうち高齢者は1,466人であり,その占める割合は54.7%と依然として高い。
- 令和5年中の交通死亡事故発生件数を事故類型別にみると,正面衝突等※が最も多く,次いで歩行者横断中,出会い頭衝突の順で多くなっており(「人対車両その他」を除く。),この3類型を合わせると全体の約6割を占めている。
- 状態別交通事故死者数は,歩行中が最も多く,次いで自動車乗車中が多くなっており,両者を合わせると全体の約7割を占めている。
- 歩行中死者数(人口10万人当たり)については,高齢者で多く,特に80歳以上では全年齢層(0.78人)の約4.2倍の水準となっている。
- 道路交通環境の整備
- 生活道路については,最高速度30キロメートル毎時の区域規制とハンプや狭さく等の物理的デバイスとの適切な組合せにより交通の安全の向上を図ろうとする区域を「ゾーン30プラス」として設定し,全ての人が安心して通行できる道路空間の確保を図っている。
- また,生活道路においては,これまでのゾーン30(ゾーン30プラスとして整備している地区を含む。)の整備を含め,低速度規制を実施した。
- 令和3年度末までに全国で整備したゾーン30において,整備前年度の1年間と整備翌年度の1年間における死亡重傷事故発生件数を比較したところ,全死亡重傷事故発生件数及び対歩行者・自転車事故件数はいずれも減少(それぞれ29.2%減,26.5%減)するなど,交通事故抑止及びゾーン内における自動車の通過速度の抑制に効果があることが確認された
- 交通安全思想の普及徹底
- 交通安全教育指針(平10国家公安委員会告示15)等を活用し,幼児から成人に至るまで,心身の発達段階やライフステージに応じた段階的かつ体系的な交通安全教育を実施した。特に,高齢化が進展する中で,高齢者自身の交通安全意識の向上を図るとともに,他の世代に対しても高齢者の特性を知り,その上で高齢者を保護し,また,高齢者に配慮する意識を高めるための啓発指導を強化した。さらに,自転車を使用することが多い小学生,中学生及び高校生に対しては,交通社会の一員であることを考慮し,自転車利用に関する道路交通の基礎知識,交通安全意識及び交通マナーに係る教育の充実に努めた。
- 鉄道交通事故の動向
- 鉄道交通における運転事故は,平成15年に862件であったものが,平成25年には805件,令和5年には682件となっており,長期的に減少傾向にあるものの,令和3年以降増加傾向にある。
- 運転事故による死者数は307人,乗客の死者数はゼロであり,平成17年に発生したJR東日本羽越線列車脱線事故以降,運転事故による乗客の死者は発生していない。
- 踏切事故は,踏切保安設備の整備等により,平成15年に438件であったものが,平成25年には297件,令和5年には243件となっており,長期的に減少傾向にある。
- 令和5年の人身障害事故は,396件で前年比23.8%増,死者数は200人で前年比14.3%増であった。このうちホームから転落して又はホーム上で列車と接触して死傷する事故(ホーム事故)は,長期的に減少傾向にあるものの,令和4年から増加傾向に転じている。
- なお,ホーム事故のうち,酔客による事故件数は68件で,全体の約45.3%を占めている。
- 海難等の動向
- 我が国の周辺海域において,交通安全基本計画の対象となる船舶事故隻数の推移をみると,第9次交通安全基本計画期間(平成23年度~27年度)の年平均では2,256隻であったものが,令和5年では1,790隻となっており,約2割減少した。
- 船舶事故による死者・行方不明者の数は,第9次交通安全基本計画期間の年平均で91人であったものが,令和5年では57人となっており,約4割の減少となった。また,令和5年における,ふくそう海域における大規模海難の発生数はゼロであった。
- 令和5年中の海難等及び海難救助の状況
- 令和5年の船舶事故による死者・行方不明者数は,46.7%が貨物船,22.2%がプレジャーボートによるものである。また,船舶からの海中転落による死者・行方不明者数は,61.3%が漁船,14.5%がプレジャーボートによるものである。
- 令和5年の小型船舶の事故隻数は1,385隻であり,前年より90隻減少した。これに伴う死者・行方不明者数は22人であり,前年より8人減少した。
- 第11次交通安全基本計画では,海難における死者・行方不明者を減少させるために,救助率※を95%以上とする目標が定められており,海上保安庁において,救助・救急体制の充実強化,民間救助組織等との連携・協力に努めた結果,令和5年の救助率は96.6%であった。
- 令和5年は,海難船舶の乗船者7,472人の中で自力救助の4,156人を除いた3,316人のうち3,271人が救助され,自力救助を除く海難船舶の乗船者に対する救助された人数の割合は98.6%であった。
- 令和5年は,プレジャーボート等の海難船舶の乗船者2,449人の中で自力救助の773人を除いた1,676人のうち1,663人が救助され,自力救助を除くプレジャーボート等の海難船舶の乗船者に対する救助された人数の割合は99.2%であった。
- 近年の航空事故の状況
- 我が国における航空事故の発生件数は,令和5年は16件,これに伴う死亡者数は1人,負傷者数は4人である。
- 近年は,大型飛行機による航空事故は,乱気流等気象に起因するものを中心に年数件程度にとどまり,小型飛行機等が事故の大半を占めている。
- 航空輸送事業者における安全上のトラブル
- 我が国の航空運送事業者に対して報告を義務付けている事故,重大インシデントに関する情報は,令和5年に6件報告された。
- なお,我が国の特定本邦航空運送事業者(客席数が100又は最大離陸重量が5万キログラムを超える航空機を使用して航空運送事業を経営する本邦航空運送事業者)の乗客が死亡した事故は,昭和60年の日本航空123便の御巣鷹山墜落事故以降発生していない
~NEW~
国民生活センター 車を売る際は要注意!中古車の売却トラブル
- 車を高く売りたい!複数の#買取業者 に連絡っと…一番高額な買取業者と契約できた!え!?事故は起こしていないのに、#修復歴 があるから買取金額を減額するって連絡が…⇒188に相談!#査定#高額買取
- 相談事例
- 車を売却、引き渡し後に事故車と判明したので買取金額を下げると言われた
- 約1年前に購入した中古車を売却するために、買取業者何社かに見積もりを依頼した。査定後、一番高い買取金額を提示した事業者と契約した。すでに車を引き渡し、代金が振り込まれるのを待っていたが、事業者から「オークションの検査で事故車と判断されたため、買取金額を引き下げたい」と連絡があった。この車の購入時に事故歴はないと聞いており、自分も事故は起こしていない。契約した金額で買い取ってほしい。(2023年11月受付 40歳代 男性)
- 契約の3日後にキャンセルしたら、説明や記載のないキャンセル料を請求された
- 中古車を売却するため、一括査定サイトに登録した。その後電話があり、一番高額な査定をした事業者から5万円の買取金額が提示されたため「お願いします」と答えた。その電話でキャンセル料について説明はなかった。後日、契約に必要な書面一式が送られてきたが、電話の3日後にキャンセルを申し出たら、「キャンセル料3万円を支払ってもらう」と言われた。送付された書類にキャンセル料の記載は見当たらず、届いた契約書はまだ提出していないので、契約成立前ではないか。キャンセル料を請求されて、納得できない。(2024年3月受付 20歳代 女性)
- 中古車を売却したが、何かと理由をつけて代金が振り込まれない
- 3カ月前に中古車を売ろうと思い、インターネットで一括査定を申し込んだ。複数社に見に来てもらい、買取金額を一番高く提示した事業者と契約した。車を引き渡し、約200万円の代金は1カ月後に銀行口座へ振り込むと説明を受けた。しかし振込予定日の直前に振込日延期の電話があり、その後も「少し臨時休業する。来週営業再開したら振り込む」と言われたり、「金融機関からの融資が下りたら振り込む。今週末また連絡する」と言われたりして延期が続き、一向に振り込まれない。約束通りに支払ってほしい。(2023年12月受付 20歳代 男性)
- 車を売却、引き渡し後に事故車と判明したので買取金額を下げると言われた
- 消費者へのアドバイス
- 査定して契約した後に、修復歴や事故歴を理由とした契約の解除や減額には応じる必要はない!
- 買取業者は査定のプロとしての注意を払って買取金額を算出しています。その査定額で契約した後に、修復歴や事故歴を見落とした等として、買取業者から減額や解約を求められた場合でも応じる必要はありません。
- ただし、売却する車に修復歴や事故歴があると知っていた場合には、必ず査定時に買取業者へ申告しましょう。
- クーリング・オフはできない!事前に契約書をしっかり確認する!
- 車の売却は、特定商取引法におけるクーリング・オフの対象外です。
- いったん契約をすると、原則として契約書の内容に拘束されますので、契約を締結する前にしっかり内容を確認しましょう。また契約前にその買取業者の情報収集をしっかり行っておくと良いでしょう。
- 特にキャンセル条項や支払条件など、事前に必ず確認する!※
- キャンセル料に関しては、金額とともに、どの時点から発生するのか等についても理解したうえで契約することが重要です。契約書にないキャンセル料を請求された場合、あるいは契約書に定められた金額を上回るキャンセル料を請求された場合に、契約内容に従った対応を要求することができます。
- また、買取代金の支払い条件については、契約時に必ず確認しましょう。買取代金の支払いがなされるまで、車および移転登録書類等の引き渡しを延期することも一法です。
- ※車買取の事業者の団体である一般社団法人日本自動車購入協会では、「売却する車を事業者へ引き渡した翌日まではキャンセル料を払うことなく解約できる」等の内容を含む契約書のガイドライン(モデル約款)を作成しています。
- 査定して契約した後に、修復歴や事故歴を理由とした契約の解除や減額には応じる必要はない!
▼ モデル約款<自動車買取契約書約款>[PDF形式](一般社団法人日本自動車購入協会)
- 少しでも不安に思ったら早めに消費生活センター等に相談する
- 消費者ホットライン「188(いやや!)」番
- 最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。
~NEW~
国民生活センター 「本革巻」と表示されていた自動車のハンドル(相談解決のためのテストからNo.186)
- 消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テストの結果をご紹介します。
- 依頼内容
- 「本革巻と表示された自動車のハンドルの表面がはがれた。天然皮革かどうか調べてほしい。」という依頼を受けました。
- 調査
- 当該品は、取り付けられていたという車両のカタログに「本革巻ステアリングホイール」と表示された自動車のハンドルで、相談者は、使用年数の経過に伴い表面がボロボロに剥がれてきたため、合成皮革ではないかと疑念を持ったとのことでした。
- 当該品に巻かれていた素材を切り出し、断面を電子顕微鏡で観察したところ、ポリエーテルウレタン樹脂を主体とする塗膜層の下に、繊維の太い床面の繊維構造のみがみられ、繊維組織が牛特有の比較的均一で充実した構造であったことから、牛床革と考えられました。
- 消費者へのアドバイス
- 自動車のカタログや広告等に表示される「本革」の定義については、公的な規格・基準がなく、銀面のない床革に樹脂塗膜を施した仕様の場合もあります。表示や外観から使用されている素材が銀付革か床革かを見分けることは困難ですので、いずれであるか気になる場合は、購入時に取扱い方法等も含めて販売事業者に確認するとよいでしょう。
~NEW~
国民生活センター 瞬間接着剤の使用によるやけどに注意-つけ爪用接着剤にも使用されています-
- 2023年11月、PIO-NETに、つけ爪用接着剤が手指に垂れ、ティッシュペーパーで拭き取ったところ、Ⅱ度のやけどを負い、1カ月以上の通院を要するとの診断を受けたという事例が寄せられました。
- つけ爪やモノを短時間で接着させるために用いられる瞬間接着剤の主成分には、一般的にシアノアクリレート系の物質が使用されています。シアノアクリレート系の物質は、空気中や接着面の水分と反応して重合し硬化する際に反応熱が発生します。特に、ティッシュペーパーや布などに染みこんで表面積が拡大すると、化学反応が急激に進み大きな反応熱が発生することがあり、その部分に触れるとやけどをするおそれがあります。
- PIO-NETには、2019年度以降に瞬間接着剤によりやけど等をしたという危害情報が、冒頭の事例も含め7件寄せられています。また、2024年5月には、大阪府において、子どもにつけ爪用接着剤がかかりやけどをしたという事故も報道されています。
- そこで、モノ同士を接着する用途の瞬間接着剤6銘柄及びつけ爪用接着剤6銘柄について、事故の再現テスト等を行い、使用する際の注意点について、消費者へ注意喚起することとしました。
- PIO-NETに寄せられた相談
- 店舗で購入したつけ爪用瞬間接着剤を親指の爪につけたところ、手のひら側に垂れ、ティッシュペーパーで拭き取ったところ、やけどをした。皮ふ科を受診したところⅡ度の熱傷で1カ月以上の通院を要すると診断を受けた。商品の使用方法を熟読したが、使い方によってはやけどを起こすなどの表示はなかった。
- 瞬間接着剤を使用した際に少しこぼれてしまったので、近くにあったティッシュペーパーで拭ったところ火がついたように熱くなり、手からはがしたところ、指がえぐれてしまった。
- テスト結果
- 再現テスト
- ティッシュペーパーや衣類などに染みこませた場合、最高170℃近くまで温度が上昇しました。
- 瞬間接着剤は、すぐに硬化するため、発熱時には、接着部分を容易にはがすことができませんでした。
- 表示の調査
- つけ爪用接着剤には、発熱に関する注意表示がみられない銘柄もありました。
- つけ爪用接着剤は家庭用品品質表示法の対象外ですが、同法で定める項目が全て表示されていると考えられたのは6銘柄中1銘柄でした。
- 再現テスト
- 消費者へのアドバイス
- 瞬間接着剤はティッシュペーパーや衣類などの染みこみやすい繊維質のものに染みこむと短時間で発熱し、やけどをする場合があるので注意しましょう。
- 使用中に誤って付着させた場合の対処方法を覚えておきましょう。
- 使用前には商品の表示や取扱説明書を読み、ポリエチレン手袋を装着して扱いましょう。
~NEW~
国民生活センター 車内に子どもを残したまま…キーの閉じ込みに注意!
- 事例
- 運転席に移るためチャイルドシートに子どもを乗せ、外に出てドアを閉めたら、オートロックがかかり炎天下で子どもが閉じ込められてしまった。電子キーは車内に置いたままだった。子どもに異常は見られなかったが、念のため病院で点滴を受けた。(当事者:2歳)
- ひとことアドバイス
- 車内に電子キーを置き忘れた際、何らかの原因で車のドアがロックされたり、子どもが誤ってドアロックを操作してしまったりして、子どもが車内に閉じ込められるケースが発生しています。人や荷物の乗降の際には、短時間であっても必ずキーを持って行動しましょう。
- 手元にキーがない状態でドアがロックされると、すぐには解錠できません。子どもが閉じ込められてしまったら、ロードサービスに救援を求めましょう。車内のお子さんの状態によっては119番通報しましょう。夏場など気温の高い時期には、短時間の閉じ込めでも熱中症になる危険性があります。
- エンジンが停止しているときに、電子キーの電池が切れるとドアがロックされる場合があります。電池は定期的に交換しましょう。事前に取扱説明書で調べておくほか、不明点は車のメーカーやディーラーに確認しましょう。
~NEW~
経済産業省 イノベーション小委員会の中間とりまとめを行いました
▼ イノベーション小委員会中間とりまとめ(概要)
- クリーンエネルギー分野の世界全体の投資額は2030年までに約4.3兆ドルに増加する見通しがある中で、GX関連分野における日本の成長ポテンシャルは大きい(例:事業収益全体に占めるGX関連収益の割合は、日本がドイツに次いで2番目、企業が有するGX関連の特許スコアは日本が最も高い)
- 生成AIは、学習データに類似した新たなデータを生成でき、従来AIより幅広い領域での活用が見込まれるため、我が国産業における生産性向上やイノベーション創出の鍵となる技術。加えて、生成AIの需要は、2023年から2030年にかけて、国内では年平均約47%、世界では年平均約53%増加する見通しもあり、今後も生成AIを活用したアプリケーションは更に増加していく見込み。
- また、我が国は製造業やロボティクス等の分野に強みを持ち、当該分野のユニークなデータに基づいた、競争力を持つAIを創出できるポテンシャルがある。加えて、生成AIを契機として、デジタル分野におけるバリューチェーンが再構築されている中、各レイヤーにおいて市場ニーズを捉えることが出来れば、グローバル競争力を日本が確保できるチャンス。
- 国内における生成AIの開発や利活用を促進していくためには、(1)データ、(2)開発や利活用を支える計算資源、(3)低消費電力かつ高度な情報処理要求を支える半導体が重要。引き続き、産業基盤の確保に向けた取組を官民で行っていく必要がある。
- 国内スタートアップの資金調達額や新規公開会社数、さらには国内ユニコーンや大学発ベンチャーの増加など、スタートアップの「芽」は着実に育っている。この「芽」を「大きな果実」とするため、引き続きスタートアップへの集中支援を行っていく。
- イノベーションをめぐる現状・課題認識
- 前述のように、我が国には様々な分野で成長ポテンシャルが存在するにもかかわらず、研究開発の量・質がともに伸び悩んでいる。
- 研究開発の量:直近15年程度で官民研究開発費がほぼ横ばい
- 官民研究開発総額(2007年→2021年)日本:1.0倍(19兆円→20兆円)、米国:1.8倍(46兆円→82兆円)EU:1.7倍(28兆円→48兆円)
- 研究開発の質:研究開発効率(研究開発投資に対する5年後の付加価値)が諸外国と比べて大きく低下(我が国の研究開発効率は、1990年頃は米欧などの先進諸国の中でもトップクラスだったが、足元2020年時にはそれら諸国と比較して下位に沈んでいる)
- 昨年度の民間設備投資額は1991年度以来約30年ぶりに100兆円を超えるなど、国内投資は拡大の兆しがあるが、この「潮目の変化」は、地政学的リスクの顕在化や人手不足等の要因により日本経済が需要に対して供給力が不足している状態に陥ったことを背景に生じている可能性もあり、今後、この局面を抜け出すこととなると既存事業分野での過剰供給力を生み、デフレ傾向や、それに伴う消費減速につながるおそれ。
- このため、新規分野における需要創出につながるようなイノベーションの創出を総合的に推進する必要がある
- 継続したイノベーション成功モデルの実現
- 継続的なイノベーションの創出のためには、(1)新たな「技術・アイディア」を生み、(2)その事業化による「新たな価値の創造」を通じて、(3)これを「社会実装して市場創造・対価獲得」することが重要。こうして実現したイノベーションの成功モデルが、次なるイノベーションを生む「循環」が重要。
- 研究開発の量・質の拡充
- スタートアップ・大企業の強みを活かした研究開発投資の促進
- 国内研究開発投資の総量を担う大企業が研究開発投資を増やしつつ、特に新規事業開拓にチャレンジしやすいスタートアップが新規分野で研究開発を行いやすい環境整備を行う。
- 事業化・付加価値の創出
- イノベーション資源(人材・技術・設備等)の流動化による事業化・付加価値創出の促進
- 新規分野での研究開発投資や事業化の担い手となるスタートアップと、人材・技術・設備等の資源を保有する大企業との相互作用を加速し、社会課題解決をはじめとした高付加価値分野で新たな需要が創造されるイノベーション・エコシステムを構築する。
- 「技術・アイディア」から「新たな価値」「市場創造・対価獲得」に至るまでの横断的な取組
- 需要創造まで見据えて国が産業化に向けた新たなモメンタムをつくるべきフロンティア領域の探索・重点支援
- 将来的なポテンシャルが大きい一方で、技術開発や市場の不確実性といったリスクの高さ、巨額の研究開発設備投資の必要性などの理由で、国としては重点投資していきたいにもかかわらず、個社だけでは投資が進みにくい領域「フロンティア領域」の探索を行うとともに、需要創造まで見据えて、必要となる予算・税制・法律・標準化などの措置を含んだロードマップの作成を通じて、社会実装への道筋を描く。
- 研究開発の量・質の拡充
- 継続的なイノベーションの創出のためには、(1)新たな「技術・アイディア」を生み、(2)その事業化による「新たな価値の創造」を通じて、(3)これを「社会実装して市場創造・対価獲得」することが重要。こうして実現したイノベーションの成功モデルが、次なるイノベーションを生む「循環」が重要。
- 研究開発の量・質の拡充 解決したい課題
- 研究開発投資はその成果が得られるまでの期間が長く、収益性も不透明なものであるため、コストカットを重視する経営方針と相まって、将来の成長の源泉であるにもかかわらず、企業の経営判断として、積極的な研究開発投資の増加に向かいにくく、成長分野への投資として位置付けられにくい。
- また、これまでの国の研究開発支援事業では、その評価基準や事業執行のプロセスにおいて、大企業を念頭に置いた部分が多く、特に人的リソースに制限のあるスタートアップの参入障壁となっている場合もある。
- 研究開発の量・質の拡充 政策の方向性
- スタートアップ・大企業による研究開発投資の促進
- 投資効率の可視化による研究開発投資の促進(研究開発投資効率を評価する指標の導入)
- 大企業やスタートアップが積極的に研究開発投資を行うための研究開発税制の拡大
- 研究開発プロジェクトのアップグレード
- 研究開発の成果達成を前提とした支援枠組み(懸賞金型事業)の推進
- 政府研究開発プロジェクトにおけるスタートアップ支援のポートフォリオ拡大と環境整備
- スタートアップ・大企業による研究開発投資の促進
- 事業化・付加価値の創出 解決したい課題
- 既存事業の競争力向上を重視する大企業は、よりリスクの高い新規分野の研究開発投資や事業化の担い手となりにくい場合がある。新規事業の開拓を担うスタートアップは、イノベーションの担い手として極めて重要であるが、初期段階で成功したとしても、事業拡大フェーズでは、人材・技術・設備等のイノベーション資源制約のため成長が制約されることが多い。
- 大企業や大学等には、そうした資源が存在する一方で、流動化が不十分であることが多い。これをスタートアップによる事業拡大・社会実装に役立てる一方で、それが成果を生めばM&A等を通じて大企業の事業拡大にも貢献するような、大企業とスタートアップのそれぞれの特徴を活かすイノベーション・エコシステムの構築が課題。
- 事業化・付加価値の創出 政策の方向性
- イノベーション資源(人材・技術・設備等)の流動化
- 「越境学習」の促進(ガイドライン・事例集の策定)、女性起業家支援枠の創設等
- カーブアウト促進(ガイダンスや事例集の普及に向けた実証)
- 国研等の設備活用(SU等の利用ニーズとのマッチング、ルール整備)
- 新規事業に挑戦するスタートアップへの支援
- レイター・グロースステージでのファイナンス環境の整備(起業・プレシード段階の支援拡充、LOI・オフテイク契約による調達促進、投資家層の拡大や、未上場株式市場の活性化、上場後の成長促進、ベンチャーデットの促進等)
- グローバル展開支援(海外派遣、イベント参画支援等)
- イノベーション資源(人材・技術・設備等)の流動化
- 「技術・アイディア」から「新たな価値」「市場創造・対価獲得」に至るまでの横断的な取組 解決したい課題
- 将来的なポテンシャルが大きい一方で、技術開発や市場の不確実性といったリスクの高さ、巨額の研究開発設備投資の必要性などの理由で、国としては重点投資していきたいにもかかわらず、個社だけでは投資が進みにくい領域が存在。
- 研究者や博士人材、研究成果の事業化への橋渡しを支援する人材や経営人材など、技術・アイディアを事業化・社会実装につなげる主体となる人材が不足。
- 研究開発成果を社会実装・市場創出につなげる確度を高めるためには、研究開発段階から戦略的に市場創出の手法を尽くすためのルール整備を行うことが重要だが、その取組手法の1つである「オープン&クローズ戦略」は日本の企業や大学等の研究機関で十分に構築・活用できていない。また、規制面においても、事業化に際して事業者単位で規制を乗り越えるグレーゾーン解消制度などの支援制度はあるものの、特に経営資源に限りがあるスタートアップにとってはハードルが高く、活用に至らないことも多い。
- 「技術・アイディア」から「新たな価値」「市場創造・対価獲得」に至るまでの横断的な取組)政策の方向性
- 需要創造まで見据えて国が産業化に向けた新たなモメンタムをつくるべきフロンティア領域の探索・重点支援
- 技術インテリジェンスの強化(NEDO/TSC・産総研等の国研や他府省庁、学会等の幅広いネットワーク活用)
- フロンティア領域の探索・重点支援および社会実装に向けたロードマップ作成(まず取り組む領域としては量子・核融合等を想定)
- 高付加価値分野を開拓できる国内外の高度人材・産業人材の育成・活用
- 起業家人材や若手研究者、海外市場に挑戦する人材など多様な人材を産学官で連携して育成するためのプロジェクト整備
- 早期段階から戦略的な市場獲得の手法を尽くすためのルール整備等
- 知財・標準化を一体的に活用したオープン&クローズ戦略の取組支援
- 規制に係る関係法令の特定および各種支援制度の活用を個別に支援する体制の構築
- 需要創造まで見据えて国が産業化に向けた新たなモメンタムをつくるべきフロンティア領域の探索・重点支援
- 直近15年程度を見ると、米国、ドイツ等のEU諸国、韓国等の主要国は研究開発費を大幅に増大させているのに対し、日本はほぼ横ばい。日本企業の研究開発費は売上比約5%(大企業ベース)付近から変化せず、絶対額とともに固定的であることは、売上比率・絶対額ともに増加させている米国等と対照的。
- 日本企業の研究開発効率(研究開発投資に対する5年後の付加価値)は諸外国と比べて大きく低下。
- 企業の年齢や超過利益率の水準ごとに10年前の研究開発との技術的近似性を測る指標では、米国と比較して日本は近似性が高くなっており、新規分野開拓を行えていない結果として研究開発の質を向上できていない可能性。特に、超過利益率の水準ごとであまり変化が無い日本企業に対し、米国企業は水準が低い企業の近似性は低くなっている。米国においては、利益が出ない企業ほど新陳代謝を図っている傾向を示している可能性。
- 既存事業の競争力向上を重視する大企業は、よりリスクの高い新規分野の研究開発投資や事業化となりにくい場合があり、新規事業開拓にチャレンジしやすいスタートアップが新規分野での事業や研究開発投資の拡大を担うことが重要。大企業とスタートアップの強みの違いを活かして、スタートアップに任せる部分を特定し、集中支援を行う。
- 1990年代以降のデフレマインド蔓延の中、多くの日本企業は既存事業のコストカットと海外投資を重視し、国内の研究開発投資に注力できなかった結果、このままでは国内の投資先が縮小していく可能性。国内で大胆な投資、それも新規分野における投資を積極的に行うことが日本の持続的な成長のために重要。
- 国内の設備投資は過去30年間低迷を続けてきたが、2023年度の民間企業設備投資額は約30年ぶりに100兆円を超えるなど、国内投資が拡大し始めている。また、春闘も30年ぶりの高水準。こうした「潮目の変化」を持続的な成長に繋げるには、足下の人材確保のための賃上げに加え、中長期的な視点で、国内投資とイノベーションによる新たな需要・高付加価値事業の創出が必要。
~NEW~
経済産業省 ウクライナ情勢に関する外国為替及び外国貿易法に基づく措置を実施します(輸出貿易管理令の一部を改正)
- ウクライナをめぐる現下の国際情勢に鑑み、国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため、今般、主要国が講ずることとした措置の内容を踏まえ、本日、ロシア等の特定団体への輸出禁止措置等を導入することが閣議了解され、また、輸出禁止措置を実施するため、輸出貿易管理令の一部を改正する政令が閣議決定されました。
- 輸出貿易管理令の一部を改正する政令の閣議決定について
- ウクライナをめぐる国際情勢に鑑み、この問題の解決を目指す国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため、本日、外国為替及び外国貿易法(昭和24年法律第228号。以下「外為法」という。)によるロシア等の特定団体への輸出禁止措置等を導入することが閣議了解され、また、輸出禁止措置を実施するため、輸出貿易管理令(昭和24年政令第378号。以下「輸出令」という。)の一部を改正する政令が閣議決定されました。当該措置は7月3日より施行します。
- 閣議了解に基づく措置の概要
- ロシア連邦等の関係者に対する資産凍結等措置
- 外務省告示(6月21日公布・施行)により追加されたロシアの関係者(10個人・27団体)、クリミア自治共和国及びセヴァストーポリ特別市のロシアへの「併合」又はウクライナ東部の不安定化に直接関与していると判断される者並びにロシアによる「編入」と称する行為に直接関与していると判断されるウクライナの東部・南部地域の関係者と判断される者(1個人・1団体)及びロシア及びベラルーシ以外の国の関係者(1団体)に対する資産凍結等の措置を導入する。
- ロシアの特定団体への輸出等に係る禁止措置
- 外務省告示(6月21日公布)により追加された14団体への輸出等に係る禁止措置を導入する(6月28日施行)。
- ロシア及びベラルーシ以外の国の特定団体への輸出等に係る禁止措置
- ウズベキスタン等の特定団体への輸出等に係る禁止措置
- 外務省告示(6月21日公布)により追加された中華人民共和国7団体、インド1団体、カザフスタン1団体、ウズベキスタン1団体への輸出等に係る禁止措置を導入する(6月28日施行)。
- 中華人民共和国、インド、カザフスタンを仕向地とする特定団体への輸出等に係る禁止措置
- 輸出令を改正(6月21日閣議決定、6月26日公布)し、中華人民共和国、インド、カザフスタンを仕向地とする特定団体への輸出等に係る禁止措置を導入する(7月3日施行)。
- ウズベキスタン等の特定団体への輸出等に係る禁止措置
- ロシア連邦等の関係者に対する資産凍結等措置
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総務省 「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」の公表
▼ 令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>
- 平均利用時間は、全年代では、平日、休日ともに「テレビ(リアルタイム)視聴」及び「インターネット利用」が長い傾向が継続。
- 休日の「インターネット利用」の平均利用時間が、初めて200分を超過。
- 年代別にみると、「インターネット利用」の平均利用時間が、平日は10代、50代及び60代で大幅に増加し、休日は10代で大幅に増加。平日の50代では「テレビ(リアルタイム)視聴」を初めて超過。
- 「テレビ(リアルタイム)視聴」の平均利用時間が、休日の20代及び30代で大幅に減少。60代は平日で200分、休日で300分を超過
- 全年代では、平日は「テレビ(リアルタイム)視聴」の時間帯別行為者率が高くなる20時台及び21時台に、並行利用(ながら視聴)も高い行為者率となり、休日は21時台に高い行為者率となっている。
- ゴールデンタイム(19時台から22時台までの間)においては、「テレビ(リアルタイム)視聴」に占める並行利用(ながら視聴)の割合は、平日は20代の22時台、休日は10代の22時台で最も高くなっている。
- 全年代では、平日、休日ともに「動画投稿・共有サービスを見る」が最も長く、平日は「メールを読む・書く」、休日は「ソーシャルメディアを見る・書く」が次に長い。
- 年代別に見ると、平日、休日ともに10代、20代の「動画投稿・共有サービスを見る」の平均利用時間が長く、いずれも100分を超過。
- 平均利用時間は、全年代では、平日は「ソーシャルメディア利用」及び「メール利用」が特に長く、休日は「ソーシャルメディア利用」が長くなっている。
- 「ソーシャルメディア利用」は、平日、休日ともに10代及び20代の平均利用時間が長くなっている
- 10代から30代の「ソーシャルメディア利用」の行為者率が「メール利用」と比較し高い傾向。
- 40代から60代では、行為者率、平均利用時間ともに、「メール利用」が「ソーシャルメディア利用」を上回る。
- 平日、休日ともに10代及び20代の「モバイル機器(「スマートフォン」及び「フィーチャーフォン」)」によるインターネットの平均利用時間が長く、10代は平日、休日ともに200分を超過。
- 「モバイル機器」によるインターネット利用の行為者率について、平日の10代から30代、休日の10代及び20代で90%を超過。
- 全年代では、「スマートフォン」の利用率が97.5%と高い水準にあり、ほぼ100%となっている。年代別でも「スマートフォン」の利用率は、各年代で90%を超過。
- 機器別では、「スマートウォッチ」の利用率が増加し、全年代では15.3%となっており、30代では20%を超過。
- 全年代では、「LINE」の利用率が90%を超過。年代別でも、10代から50代で90%を超過。
- 全年代では、「X(旧Twitter)」の利用率は増加しており、20代では81.6%と高い利用率。「Facebook」の利用率はほぼ横ばい。「Instagram」の利用率は増加しており、女性の利用率が高い。
- 動画共有系では「YouTube」の利用率が高く、10代から40代で90%を超過。「TikTok」は10代で70%となっている。
- 全年代では、「オンデマンド型の動画共有サービス」の利用率が最も高い状況が続いており、利用率は90%を超過。年代別に見ると、10代から40代で「オンデマンド型の動画共有サービス」の利用率は90%を超過。
- 「オンデマンド型の動画配信サービス」の利用率は、10代から50代で50%を超過
- 「いち早く世の中のできごとや動きを知る」ため、10代から50代では「インターネット」、60代では「テレビ」を最も利用。
- 「世の中のできごとや動きについて信頼できる情報を得る」ため、20代では「インターネット」を最も利用、30代は「テレビ」と「インターネット」が同率、それ以外の各年代では「テレビ」を最も利用。「新聞」は60代では「インターネット」を上回る水準で利用。
- 「趣味・娯楽に関する情報を得る」ため、各年代で「インターネット」を最も利用しており、10代から30代で90%前後となっている。
- 「情報源としての重要度」は、全年代では「インターネット」が「テレビ」を上回った。年代別では、10代から40代では「インターネット」が最も高く、50代及び60代では「テレビ」が最も高い。
- 「娯楽としての重要度」は、10代から50代では「インターネット」が最も高く、60代では「テレビ」が最も高い。
- 「メディアとしての信頼度」は、10代から30代では「テレビ」が最も高く、40代から60代では「新聞」が最も高い。
- 主なメディアの平均利用時間は、平日、休日ともに「テレビ(リアルタイム)視聴」が最も長く、いずれも300分を超過。
- 機器別の利用率については、「スマートフォン」の利用率が最も高く、他の年代の利用率よりは低いものの、70%を超過。
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総務省 SNS等におけるなりすまし型「偽広告」への対応に関する要請の実施
- 総務省は、本日、SNS等を提供する大規模事業者に対して、SNS等におけるなりすまし型「偽広告」への対応について、文書により要請を実施しました。
- ソーシャルネットワーキングサービスその他交流型のプラットフォームサービス(SNS等)において、個人又は法人の氏名・名称、写真等を無断で利用して著名人等の個人又は有名企業等の法人になりすまし、投資セミナーや投資ビジネスへの勧誘等を図る広告(なりすまし型「偽広告」)が流通・拡散しており、こうした広告を端緒としたSNS型投資詐欺等の被害が急速に拡大しています。
- なりすまし型「偽広告」は、閲覧者に財産上の被害をもたらすおそれがあるだけでなく、なりすまされた者の社会的評価を下げるなどなりすまされた者の権利を侵害するおそれもあり、さらに、今後、生成AI技術の発展等に伴って複雑化・巧妙化するおそれもあることから、一層有効な対策を迅速に講じていくことが必要です。
- SNS等が国民生活や社会経済活動を支える社会基盤になっていること等を踏まえれば、プラットフォーム事業者はデジタル空間における情報流通の健全性の確保について一定の責任が求められる立場であり、これ以上被害を拡大させないためには、SNS等におけるなりすまし型「偽広告」の流通の防止・抑制に向けたプラットフォーム事業者による対策が不可欠です。
- こうした状況を踏まえ、総務省は、本日、Meta Platforms, Inc.に対して、対策の実施を要請するとともに、一般社団法人ソーシャルメディア利用環境整備機構(SMAJ)を通じて、SNS等を提供する大規模事業者(※)に対して、対策の実施を要請しました。※ 同機構の会員企業のうち、当該企業又はその関連会社が日本国内における平均月間アクティブユーザ数が1,000万人以上であるSNS等を提供する企業
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総務省 不適正利用対策に関するワーキンググループ(第6回)
▼ 資料6-2不適正利用対策に関するWG中間とりまとめ(案)(事務局)
- SMSの不適正利用対策の方向性(案)
- マルウェア感染端末の特定・警告の推進
- 通信の秘密の取扱いに留意した上で、通信キャリアが提供するSMSフィルタリングにおいて得られたデータを分析し、マルウェア感染端末の特定・警告を行う取組を進めることにより、マルウェア感染端末の利用者の損害の拡大の防止に加え、利用者の行動変容を促し、スミッシングメッセージの拡散を抑制する。
- スミッシングメッセージの申告受付の推進
- スミッシングメッセージ等の迷惑SMSを受け取った利用者から、さらに円滑に申告を受け付けられるようにしていくとともに、申告データを事業者横断で活用できるようにする仕組みを構築することにより、迅速な迷惑SMS対策ができるようにする。
- SMS関連事業者による業界ルールの策定
- SMS不適正利用対策事業者連絡会の枠組を活用し、SMSを利用する側の事業者を含め、関連する業界団体と連携することにより、SMS発信元の明確化・透明化に係る取組や、SMS認証代行事業者等の悪質事業者への対策などを盛り込んだ業界ルールを策定し、正規のメッセージがしっかり正規のものとわかる形で配信されるよう、効果的な対策を実行する。
- 迷惑SMS対策に係る周知啓発の推進
- スミッシングの攻撃手法は時々刻々と変化をしていることから、官民が連携し、最新の対策方法に関する情報発信を行うとともに、キャリア共通番号の仕組みの周知広報やRCSの活用推進など、SMSに関する利用者のリテラシー向上につとめ、自主的な防衛を推進する。
- マルウェア感染端末の特定・警告の推進
- デジタル重点計画に基づく非対面の本人確認方法の見直しの方向性
- 顧客等から顔写真のある本人確認書類を撮影した画像情報の送信を受ける本人確認方法については、精巧に偽変造された本人確認書類が悪用されている実態に鑑み、廃止する。
- 同様に、顧客等から本人確認書類の写しの送付を受ける本人確認方法についても、一般的に写しは偽変造が容易であり、その看破も困難であることから、廃止する。
- 顔写真のない本人確認書類を用いる非対面の本人確認方法については、原則廃止するが、偽造・改ざん対策が施された本人確認書類(住民票の写し等)の原本の送付を受ける本人確認方法については、引き続き、一定条件の下、本人確認に利用可能とする。
- 上記のほか、顔写真のない本人確認書類を用いる対面の本人確認方法についても、上記に準じて見直しを検討する。
- WGにおいて構成員・発表者から頂戴したご意見
- 自然人の本人確認方法
- 本人確認書類の偽変造が大きな問題になっている現状を踏まえると、本人確認書類の券面の画像を確認する方法やその写しを確認する方法は廃止せざるを得ない。(鎮目構成員、山根構成員ほか)
- マイナンバーカードの公的個人認証に原則として一本化していくことについて同意。(鎮目構成員、沢田構成員、仲上構成員ほか)
- 対面の場合においても、ICチップを確認する方法や電子証明書を確認する方法など、デジタル技術を活用した確認方法の導入に向けて検討を進めるべき。(辻構成員、山根構成員、DIPC、イオンリテール、日本通信ほか)
- 利用者に対し、公的個人認証サービスなどのデジタル技術を活用した確認方法についてその意義や重要性をきちんと説明し、普及を進めるべき。(沢田構成員、辻構成員ほか)
- 公的個人認証などのデジタル技術を活用した確認方法の普及に当たっては、事業者に準備コストがかかることから、支援が必要ではないか。(沢田構成員、イオンリテールほか)
- 公的個人認証を利用する事業者・サービスが増えていけば、コストは低廉化していくのではないか。(DIPC)
- デジタル技術を活用する本人確認においては、犯罪への悪用率が下がることから、不適正利用対策にもつながるのではないか。(日本通信)
- 法人の本人確認方法
- 登記情報提供サービスの登記情報を用いた方法の導入について検討すべきではないか。(楽天モバイル、山根構成員)
- 法人の代表者等の本人確認において、電子証明書を活用する確認方法を導入すべきではないか。(日本通信)
- 他の事業者への依拠
- 犯収法で認められる金融機関への依拠の仕組みを導入してはどうか。(楽天モバイル)
- 他事業者への依拠の導入に当たっては、信頼性を確保するため、身元確認レベルを合わせるべきではないか。(大谷構成員、辻構成員、鎮目構成員ほか)
- 金融機関に依拠するとした場合、責任のあり方について留意すべき。(沢田構成員、山根構成員)
- 他事業者への依拠の仕組みを導入する際には、より確実な本人確認方法を用いて確認した実績に基づいて、依拠を行うべきではないか。(大谷構成員、辻構成員ほか)
- 公的個人認証で本人確認を実施済みの事業者に対して、適切な当人認証を行った上で依拠するのであれば、事業者・利用者にとって負担の少なく利便性の高い本人確認が実現できるのではないか。(DIPC)
- 携帯電話事業者間の依拠については、業界全体として、本人確認が適切な方法で行われることが前提となるため、それを踏まえて検討すべき。(星構成員、中原構成員ほか)
- 携帯電話不正利用防止法と犯罪収益移転防止法の確認方法の整合性をはかりながら検討すべき。(辻構成員ほか)
- その他の論点
- 携帯電話が社会のハブとなっており、携帯電話自体が運転免許証と同じような存在になってきていることから、信頼性を確保する必要がある。(星構成員)
- 本人確認書類の写しや画像データの保存については、プライバシーの観点に加えて、漏洩した場合に更に不適正利用されてしまうリスクという観点でも、将来的には検討が必要。(沢田構成員)
- 警察からの求めによる契約者確認の仕組み自体が十分に機能しているかは、常に検証していく必要があるのではないか。(中原構成員)
- 本人確認義務の対象範囲について、将来的には検討していくべき。(星構成員)
- eコマースやSNSのアカウント登録の際に行う本人確認についても、公的個人認証などのデジタル技術を活用する本人確認方法が低コストで使える形で普及するとよい。(沢田構成員)
- デジタル技術の活用が難しい高齢者等の利用者への対応や災害時(通信障害時)の対応として、別の方法を準備するのではなく、デジタル化した方法に対応できるよう、サポートが必要ではないか。(沢田構成員)
- 対面における電子的な確認方法
- マイナンバーカードに係る機能のスマートフォンへの搭載の仕組み(カード代替電磁的記録)の活用を進めるべき(辻構成員、山根構成員ほか)
- 対面におけるICチップの読み取りによる確認方法の導入に当たっては、単にICチップを読み取ることを要件とするのではなく、セキュアなICチップに格納された本人特定事項を券面情報等と照合するなど、セキュリティの確保されたICチップの中の情報を確認する方法とすべき(辻構成員、山根構成員ほか)
- 非電子的な確認方法の在り方
- 何らかのやむを得ない理由により、ICチップ付き本人確認書類を所持できない場合など、代替手段として非電子的な確認方法を認めることは考えられる(鎮目構成員ほか)
- 非電子的な確認方法は、あくまで例外的な確認方法とし、やむを得ない場合に限り、補充的に理由できることとすべきではないか(鎮目構成員、星構成員、山根構成員、大谷構成員ほか)
- 非電子的な確認方法の検討に当たっては、電子的な確認方法と比較して悪用リスクが高くならないよう、検証を行う必要がある(中原構成員ほか)
- 他の事業者への依拠の在り方
- 他の事業者への依拠の検討に当たっては、当該事業者における身元確認レベルが一定以上(例えば、公的個人認証等で確認済み)であることを確認できた場合に限り依拠を行うこととすべき(辻構成員、大谷構成員、沢田構成員ほか)
- 自然人の本人確認方法
- 携帯電話不正利用防止法の本人確認方法の見直しの方向性(案)
- 自然人の本人確認方法
- 非対面における券面を確認する方法(写しの送付方式、eKYC厚み方式)の廃止
- 対面における電子的な確認方法(ICチップの読み取り等)の義務化(特定事項伝達型本人限定受取郵便を含む)
- カード代替電磁的記録(マイナンバーカードの機能のスマートフォンへの搭載)の活用による確認方法の導入
- 例外的な確認方法としての非電子的な確認方法の存置
- 法人の本人確認方法
- 登記情報提供サービスとの連携による確認方法の導入
- 法人の契約担当者(代表者等)の本人確認における電子証明書の導入
- 過去の確認結果への依拠
- 公的個人認証で本人確認を実施済みの事業者への依拠の導入
- 当人認証レベルの確保(多要素認証等)
- 継続的顧客管理による確認記録の更新(住所変更の確認記録への反映等)
- その他の見直し事項
- 譲渡時・貸与時本人確認における同様の見直し
- 電子的確認方法における確認記録への保存の在り方の見直し
- 警察からの求めに基づく契約者確認方法の見直し
- 犯罪収益移転防止法との整合性の確保
- 自然人の本人確認方法
~NEW~
国土交通省 不動産業による空き家等の流通の取組を強力に後押しします!!~不動産業者の媒介報酬に係る規制の見直しや不動産業者による空き家管理受託のガイドラインの策定を含む「不動産業による空き家対策推進プログラム」の策定~
- 国土交通省では、近年、喫緊の課題となっている空き家等の流通促進のため、「不動産業による空き家対策推進プログラム」を策定し、不動産業による空き家等の流通の取組を、官民を挙げて強力に推進します。
- 我が国においては、空き家や空き地、マンションの空き室(以下、空き家等)の急増が課題となる一方、二地域居住などの新たな働き方・住まい方へニーズが高まっています。また、空き家等を放置すると、使用困難となり、やがて周辺環境等に様々な悪影響を及ぼすこと等から、「使える」空き家等は、なるべく早く有効に利活用を図ることが効果的と考えられます。
- この点、不動産業者は、物件調査や価格査定、売買・賃貸の仲介など、空き家等の発生から流通・利活用まで一括してサポートできるノウハウを有しており、所有者の抱える課題を解決し、また、新たなニーズへの対応のため、そうしたノウハウを発揮できるよう、今般、国土交通省では、「不動産業による空き家対策推進プログラム」を策定しました。
- 不動産業による空き家対策推進プログラムの概要
- 流通に適した空き家等の掘り起こし
- 所有者への相談体制の強化
- 不動産業における空き家対策の担い手育成
- 地方公共団体との連携による不動産業の活動拡大
- 官民一体となった情報発信の強化
- 空き家流通のビジネス化支援
- 空き家等に係る媒介報酬規制の見直し
- 「空き家管理受託のガイドライン」の策定・普及
- 媒介業務に含まれないコンサルティング業務の促進
- 不動産DXにより業務を効率化し、担い手を確保
- 流通に適した空き家等の掘り起こし
- また、本日、空き家等に係る媒介報酬規制の見直しとして、「昭和四十五年建設省告示第千五百五十二号の一部を改正する件」が公布されました。
- 併せて、「空き家管理受託のガイドライン」の策定・普及として、「不動産業者による空き家管理受託のガイドライン」を策定・公表しました。
- 今後は、本プログラムに沿って、関係団体と連携を図りながら、不動産業者による空き家等の流通の取組を推進します
~NEW~
国土交通省 高経年マンションに居住する70歳以上の世帯主が半数以上に~令和5年度マンション総合調査結果(とりまとめ)~
- マンション管理の実態を把握するため、管理組合や区分所有者を対象とした調査を5年に一度行っており、令和5年度調査の結果をとりまとめました。
- マンション居住の状況
- 世帯主の年齢
- 居住者の高齢化が進展し、70歳以上の割合は25.9%(前回調査より+3.7%)となった。
- また、完成年次が古いマンションほど70歳以上の割合は高く、昭和59年(1984年)以前のマンションにおける70歳以上の割合は55.9%であった。
- 永住意識
- 居住するマンションで「永住するつもりである」と回答した区分所有者の割合が60.4%(前回調査より-2.4%)となった。
- 賃貸戸数割合
- 賃貸住戸のあるマンションの割合は77.8%(前回調査より+3.1%)であり、完成年次が古いマンションほど賃貸住戸のあるマンションの割合が高くなる傾向が見られた。
- 空室戸数割合
- 空室があるマンションの割合は34.0%(前回調査より-3.3%)であり、完成年次が古いマンションほど空室がある割合が高くなる傾向が見られた。
- 世帯主の年齢
- マンション管理の状況
- 修繕積立金の設定
- 長期修繕計画(計画期間25年以上)に基づいて修繕積立金の額を設定しているマンションの割合は59.8%(前回調査より+6.2%)となった。
- 修繕積立金の積立状況
- 計画上の修繕積立金の積立額に対して現在の修繕積立金の積立額が不足しているマンションの割合は36.6%(前回調査より+1.8%)となった。
- 修繕積立金の設定
▼ 令和5年度マンション総合調査(令和6年6月21日公表)
~NEW~
国土交通省 防災気象情報の体系整理と最適な活用に向けて~「防災気象情報に関する検討会」取りまとめ~
▼ 防災気象情報の体系整理と最適な活用に向けて(報告書概要)
- シンプルでわかりやすい防災気象情報の再構築に向け、防災気象情報全体の体系整理や個々の情報の見直し、受け手側の立場に立った情報への改善などを取りまとめ
- 警戒レベル相当情報の体系整理 シンプルでわかりやすい情報体系・名称に整理
- 【洪水】:氾濫による社会的な影響が大きい河川(洪水予報河川、水位周知河川)の外水氾濫を対象とし、河川ごとの情報とする。これ以外の河川の外水氾濫については、内水氾濫と併せて市町村ごとに発表する【大雨浸水】に関する情報とする。
- 【土砂災害】:発表基準の考え方を統一し、災害発生の確度に応じて段階的に発表する情報とする。
- 【高潮】:潮位に加えて沿岸に打ち寄せる波の影響を考慮し、災害発生又は切迫までの猶予時間に応じ段階的に発表する情報とする
- 気象情報(解説情報)の体系整理 情報の性質を把握できるよう分類して提供
- これまでいくつかの種類の「気象情報」として伝えていた情報は、線状降水帯をはじめとした具体的な極端現象が発生または発生しつつある場合にその旨を伝える「極端な現象を速報的に伝える情報」と、現在及び今後の気象状況等を網羅的に伝える「網羅的に解説する情報」に分類して提供。
- それぞれの区別がつくよう統一的な情報名称とし、「線状降水帯」などのキーワードを付すことにより情報へのアクセスを改善。
- 防災気象情報の最適な活用に向けて
- 防災気象情報の基盤となるデータの提供の更なる推進と共に、コンピュータで容易に処理できるよう機械可読性の改善も進める必要。
- 「プッシュ型」の防災気象情報とあわせて、ホームページ等に掲載する「プル型」のコンテンツの活用を推進すると共に、当該コンテンツの充実を図ることが重要。
- 防災気象情報を受け取った者が自ら考え主体的に行動することができる社会の実現を目指し、以下を推進する必要。
- 防災気象情報の特徴・特性に対する理解が社会において深まるよう、平時から知見を積み上げられる環境の構築(ホームページへの解説資料の掲載等)
- 国による普及啓発活動に加え、様々な関係主体(教育機関、専門家、報道機関等)による普及啓発活動の推進
~NEW~
国土交通省 トイレ、駐車場及び劇場等の客席の新たなバリアフリー基準について~「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令の一部を改正する政令」を閣議決定~
- 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の一層の促進を図るため、トイレ及び駐車場に係るバリアフリー基準を見直すとともに、劇場等の客席に係るバリアフリー基準を新たに定める「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令の一部を改正する政令」が、本日、閣議決定されました。
- 背景
- 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成18年法律第91号)第14条第1項の規定により、特別特定建築物について2,000㎡以上の建築をしようとするときは、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令(平成18年政令第379号)において定められているバリアフリー基準(建築物移動等円滑化基準)に適合させなければならないとされています。
- 今般、「トイレ」、「駐車場」及び「劇場、観覧場、映画館若しくは演芸場又は集会場若しくは公会堂(以下「劇場等」という。)の客席」のバリアフリー化に対する社会的要請が高まっていることを踏まえ、これらのバリアフリー基準について、所要の見直し等を行います。
- 政令の概要
- トイレに係るバリアフリー基準の見直し
- 現在、建築物に1以上の設置を求めている「車椅子使用者用便房」について、当該基準を見直し、原則、建築物の階ごと(各階)に1以上(※)の設置を求めることとする。(※)床面積が1,000㎡未満の階、10,000㎡超の階の基準等は別途告示で規定
- 駐車場に係るバリアフリー基準の見直し
- 現在、建築物に1以上の設置を求めている「車椅子使用者用駐車施設」について、当該基準を見直し、原則、駐車施設の数に応じ、一定数以上(※)の設置を求めることとする。(※)駐車施設の数が200以下の場合:当該駐車施設の数の2%以上 駐車施設の数が200超 の場合:当該駐車施設の数の1%+2以上
- 劇場等の客席に係るバリアフリー基準の創設
- 劇場等において、座席数に応じ、一定数以上(※)の「車椅子使用者用スペース」の設置を求めることとする。(※)座席数が400以下の場合:2以上 座席数が400超 の場合:当該座席数の0.5%以上
- トイレに係るバリアフリー基準の見直し
- スケジュール
- 公布:令和6年6月21日(金)
- 施行:令和7年6月 1日(日)
~NEW~
国土交通省 令和6年版観光白書
▼ 本文(第I部 観光の動向)
- 世界経済は、新型コロナウイルス感染拡大により2020年は大きく減退したが、2021年以降は回復傾向にある。国際通貨基金(IMF)によると、2023年の世界全体の実質経済成長率は3.2%となった
- 各国通貨の対米ドル為替レートの推移をみると、2022年から2023年にかけて日本円、韓国ウォン、タイバーツは通貨安の傾向にあったが、ユーロやオーストラリアドルは通貨高の傾向であった。また、各国の消費者物価指数の動向をみると、消費者物価は総じて上昇傾向にあり、2023年末時点で2019年と比べて約5~20%上昇した
- 世界観光機関(UN Tourism)によると、2022年の外国人旅行者受入数は、日本は383万人で世界42位(アジアで5位)となった
- 2022年の各国・地域の国際観光収入は、米国が1,369億ドルで1位となり、スペインが729億ドルで2位、英国が676億ドルで3位となった。日本は92億ドルで26位(アジアで6位)となった
- 2022年の各国・地域の国際観光支出は、米国が1,153億ドルで1位となり、中国が1,148億ドルで2位、ドイツが897億ドルで3位となった。日本は45億ドルで43位(アジアで11位)となった
- UN Tourismの2024年1月の発表によると、2023年の世界全体の国際観光客数は12億8,600万人(前年比33.9%増)となり、新型コロナウイルス感染症の影響による減少からの回復がみられた。地域別にみると、欧州を訪れた国際観光客数は7億40万人(前年比17.4%増)、アジア太平洋を訪れた国際観光客数は2億3,340万人(前年比155.1%増)、米州を訪れた国際観光客数は1億9,830万人(前年比26.6%増)となった。これまで国際観光客数と世界の実質GDPの間には強い相関がみられていたが、2020年に国際観光客数が実質GDPに比べて大きく減少した。2022年に引き続き、2023年は、実質GDPの伸びに対して国際観光客数が大きく回復した
- 訪日外国人旅行者数は、2019年までは、ビザの戦略的緩和や訪日外国人旅行者向け消費税免税制度の拡充、CIQ3体制の充実といった施策を進めるとともに、航空・鉄道・港湾等の交通ネットワークの充実、多言語表記をはじめとする受入環境整備、魅力的なコンテンツの造成、日本政府観光局(JNTO)等による訪日プロモーション等により、過去最高を更新していたが、2020年から2022年までの訪日外国人旅行者数は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、年間を通じて大きく減少した。訪日外国人旅行者数は、2022年6月の外国人観光客の受入再開、同年10月の水際措置の大幅緩和等により徐々に回復しはじめ、2023年に入ってからは東アジアを中心に大きく増加し、同年10月には2019年同月を超え、年間では2,507万人(2019年比21.4%減)となった
- 2023年の訪日外国人旅行者数を国・地域別にみると、アジア主要市場4からの訪日外国人旅行者数が1,949.5万人となり、全体の77.8%を占めた。東アジアでは、韓国が695.8万人と主要23市場5のうちで最も多く、台湾(420.2万人)、中国(242.5万人)と続き、全体の62.6%を占めた。東南アジアは、ASEAN(東南アジア諸国連合)の主要6市場6からの訪日外国人旅行者数が362.8万人となり、シンガポール、インドネシア、フィリピン、ベトナムからの旅行者数は過去最高を記録した。北米主要市場7からの訪日外国人旅行者数は247.2万人となり、米国、カナダからの旅行者数は過去最高を記録した。欧州主要6市場8からの訪日外国人旅行者数は121.3万人となった。オーストラリアからの訪日外国人旅行者数は61.3万人となった。その他の地域では、南米が9.9万人、アフリカが3.8万人であった
- 2023年の訪日外国人旅行消費額は、5兆3,065億円(2019年比10.2%増)と過去最高となった。国籍・地域別にみると、台湾が最も大きく、次いで中国、韓国、米国、香港の順であった。2019年と比較すると、中国の構成比が低下した一方、韓国や米国等の構成比が上昇した
- 世界の国際会議開催状況をみると、2020年以降は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、開催件数が大幅に減少したが、2023年には新型コロナウイルス感染拡大前の2019年の約65%まで回復した。地域別にみると、欧州では2019年比で約70%、北米では同年比約65%まで回復している一方、アジアでは同年比約55%にとどまっており、国際会議の再開は、2023年時点では、欧米と比べるとアジアでは回復が遅れている様子がみられる
- 2023年の出国日本人数は、前年から大幅に増加し962.4万人(2019年比52.1%減)となった
- 2023年の日本人一人当たりの国内宿泊旅行の回数は1.4回、日帰り旅行回数は1.3回、一人当たり宿泊数は2.3泊と、いずれも前年を上回った
- 2023年の日本人国内旅行消費額は21.9兆円(2019年比0.1%減)となった。このうち宿泊旅行の国内旅行消費額は17.8兆円(2019年比3.7%増)、日帰り旅行の国内旅行消費額は4.1兆円(2019年比13.8%減)となった
- 2023年の日本人及び訪日外国人旅行者による日本国内における旅行消費額は、28.1兆円(2019年比0.5%増)となった。このうち、日本人による旅行消費額は22.8兆円(2019年比1.5%減)、訪日外国人旅行者による旅行消費額は5.3兆円(2019年比10.2%増)であり、訪日外国人旅行者による旅行消費額の割合は18.9%となった
- 宿泊業の売上高の推移についてみると、新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年4-6月期に製造業や非製造業と比べて大きく落ち込んだものの、以降は緩やかではあるが増加傾向にある
- 労働需要の推移をみるため、雇用人員判断I.の推移をみる。雇用人員判断D.I.はプラスにおいては、人員が過剰と考えている企業の割合の方が高く、マイナスにおいては、人員が不足していると考えている企業の割合の方が高いことを示している。宿泊・飲食サービスについてみると、2022年後半以降、人員不足を感じている企業割合が高い状態が続いている
- 産業別の雇用者数の動向をみる。宿泊業については、全産業や製造業と比較して、2020年から2021年にかけて前年同期比で大きく減少したが、2022年後半から回復傾向で推移している
- 宿泊業の賃金(年間賃金総支給額)についてみると、2019年から2023年にかけてほぼ横ばいで推移しており、全産業の水準を一貫して下回っている
- 労働生産性の推移をみると、宿泊業は、全産業よりも新型コロナウイルス感染症の影響を強く受け、2020年度に大きく落ち込んだ。以降は回復傾向にあるが、2022年度においても、宿泊業の労働生産性は全産業の水準を依然下回っている
- 2022年10月の水際措置の大幅緩和以降、訪日外国人旅行者数や訪日外国人旅行消費額は堅調に回復しているが、インバウンド需要の回復は東京をはじめとする三大都市圏12に集中しており、地域によって偏在傾向がみられる。好調なインバウンド需要をいかに地方部へ波及させ、地方部における消費を拡大できるかが、持続可能な観光を実現する上で喫緊の課題である。
- 世界の旅行者の旅行志向を把握するため、各種調査結果をみると、旅行目的やニーズの多様化、持続可能な観光への意識の高まり、隠れた名所・新たな目的地や地方への訪問意向等の傾向が確認できる。日本政策投資銀行・公益財団法人日本交通公社「DBJ・JTBFアジア・欧米豪訪日外国人旅行者の意向調査2023年度版」によると、「海外旅行を予定・検討している理由」として、アジアでは「リラックスや癒しを得たいから」、欧米豪では「海外旅行が好きだから」が最も多い。「為替の影響で海外旅行費用が少額になるから」は、アジア、欧米豪ともに低位にある。
- また、JNTOが実施した世界22市場(東・東南アジア、欧米豪、中東ほか)の国外旅行経験者を対象とした「VJ重点市場基礎調査」によると、国外旅行の主な目的として、最も多く挙げられたものは「ガストロノミー・美食」であり、当該目的での国外旅行者の市場推計規模は1.45億人としている。次いで「テーマパーク」、「アート鑑賞」、「庭園、花鑑賞」、「ラグジュアリーホテル」の順となっており、世界の旅行者は様々な目的で国外旅行を実施していることが確認できる
- ブッキング・ドットコム「サステナブル・トラベルレポート2023」によると、世界の旅行者のうち「よりサステナブルな旅行をすることは自身にとって重要」と回答した割合が80%、「今後1年間によりサステナブルに旅行したい」が76%となっており、旅行者の持続可能な観光への意識が高いことがわかる。また、日本を含む世界7か国13の旅行者を対象とした意識調査結果を示したアメリカン・エキスプレスの「2023年グローバル旅行トレンド・レポート」によると、「地域コミュニティを支援する休暇に興味がある」と回答した割合が78%、「地域コミュニティを支援すると知っていれば休暇にもっとお金を費やしても構わない」が69%となっており、旅行を通じた地域貢献に対する関心が高い。「訪れたことがない目的地を旅行したい」は89%、「人里離れた目的地を旅行したい」は71%、「人気が出る前にあまり知られていない休暇スポットを見つけたい」は68%であり、知られていない地域の訪問ニーズも高いことがわかる。このように、世界の旅行者は持続可能な観光の実現や地域貢献を志向しており、有名な観光地のみならず、新たな目的地として地方部に対する関心も高まりつつあるものと推測される
- 消費単価が増加した背景としては、円高・物価上昇等の影響に加え、訪日外国人旅行者の滞在の長期化が考えられる。2023年の訪日外国人旅行者の平均泊数は6.9泊であり、2019年から増加している
- 国籍・地域別の消費単価をみると、日本に長く滞在する傾向がある欧米豪からの旅行者は宿泊費が高く、全体の消費単価も高い。中国をはじめとするアジアからの旅行者は、買物代の消費全体に占める割合が高い傾向にある
- 我が国のインバウンド需要が堅調に回復している一方で、訪日外国人旅行者の滞在と消費を三大都市圏と地方部で比較すると、いずれも三大都市圏に集中している。2023年の三大都市圏における外国人延べ宿泊者数の割合は、全体の7割強を占め、2019年と比べて約1割増加している。これは、三大都市圏における外国人延べ宿泊者数は2019年比14%増であったのに対し、地方部では同26%減であり、地方部でのインバウンド需要の回復が遅れていることによる。また、2023年の観光・レジャー目的の訪日外国人旅行消費額を都道府県別にみると、東京都、大阪府及び京都府が顕著に高く、三大都市圏に偏っていることがわかる
- 訪日外国人旅行者の滞在と消費のいずれも三大都市圏に集中している背景には、三大都市圏からの入国者割合が上昇したことが一因として考えられる。2023年は、2019年と比べ、三大都市圏にある空港のうち成田国際空港及び東京国際空港(羽田空港)からの入国者割合が増加した。他方、福岡空港を除き、地方空海港は回復が遅れており、2019年と比べ入国者割合が減少している。この背景には、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年には215万人であった訪日クルーズ旅客の回復の遅れも影響している
- 2023年3月に閣議決定された「観光立国推進基本計画」では、「持続可能な観光」、「消費額拡大」に加え、「地方誘客促進」をキーワードに、観光の質の向上を目指すことを掲げている。世界の観光需要の回復を背景に、2023年の訪日外国人旅行消費額は5.3兆円と過去最高水準となったものの、前節で示したとおり、インバウンド需要は三大都市圏17に集中しており、訪日外国人旅行者の地方誘客の一層の促進や地方部での消費拡大が課題となっている。
- インバウンド観光の現状と課題について分析した。世界の観光需要が回復する中で訪日旅行も堅調に回復していることや、2023年の訪日外国人旅行消費額が過去最高水準となり、この背景として滞在の長期化や円安・物価上昇等の影響が挙げられること、世界の旅行者は隠れた魅力ある地域への訪問や地域ならではのローカルな文化等に高い関心を持っていること等を示した。他方、訪日外国人旅行者の滞在と消費はいずれも三大都市圏に集中しており、地方誘客の一層の推進が重要な課題である。また、体験消費を含むコト消費については、成長の兆しがみられるものの未だ他国と比べて低く、地域ならではの魅力を生かした高付加価値な体験ツアーの造成等の取組が必要であることも示した。
- 訪日外国人旅行者関連の統計データを用いて、地方部におけるインバウンドの誘客や消費の動向に関する分析を行った。地方部の中でみても訪日外国人旅行者の滞在と消費は一部の道県に集中しており地域によって偏在傾向にあることや、地方部での消費拡大に向けては地方部での「滞在」を促進する取組が不可欠であることを確認した。また、地方部において高付加価値なインバウンド観光地づくりに取り組み、インバウンド関連指標が堅調に回復している3地域(岩手県(東北エリア)、石川県、熊本県)を事例として取り上げ、各地域における特色ある取組や成果を紹介した。いずれの地域においても、自然や文化等、地域ならではの観光資源を生かした体験コンテンツの磨き上げや周遊・滞在促進の取組等により、訪日外国人旅行者の一層の誘客や地域での消費拡大を図っている。
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国土交通省 令和6年版 交通政策白書
▼ 令和6年版交通政策白書の概要
- 旅客輸送
- <国内>コロナ禍によって大幅に減少した旅客輸送量は、各交通モードにおいて、2021年度比で増加。特に航空の輸送量が大きく増加。
- <国際>コロナ禍で落ち込んでいた航空旅客は2022年度は前年比で大きく増加するものの、減少した旅客輸送量は依然として低い水準。
- 貨物輸送
- <国内>2022年度は航空貨物以外は2021年度比で減少。航空貨物は大きく回復したものの、コロナ禍前と比較すると低い水準。
- <国際>国際航空貨物のみ2021年度比で減少。
- 地域公共交通のリ・デザインの更なる推進
- 現状認識・課題等
- 地域公共交通は、人口減少等による需要減や人手不足等による供給減により、地域の移動サービスは危機的な状況
- このような状況を解決するために、交通を地域のくらしと一体として捉え、分野に限らない地域の多様な関係者が連携した取組(共創)を推進し、地域交通のリ・デザインを推進することが必要
- 対応の方向性・取組み等
- 関係省庁との連携の下、地域交通の活性化と社会的課題解決を一体的に推進するため、2023年9月、「地域の公共交通リ・デザイン実現会議」を立ち上げ
- 関係省庁が一体となって取組の具体的な方向性や指針を提示するなど、会議での議論を踏まえ、地域交通のリ・デザインを推進
- 現状認識・課題等
- 新幹線ネットワークの延伸
- 現状認識・課題等
- 2024年3月16日、北陸新幹線(金沢・敦賀間)が開業
- 北陸新幹線(金沢・敦賀間)の開業により、北陸の地域内外との交流が促進され、観光・ビジネスの両面で広域的な経済活動が活性化されることに期待
- 対応の方向性・取組み等
- 新幹線ネットワークは、地域相互の交流を促進し、我が国の産業の発展や観光立国の促進、災害時における代替輸送ルートの確保などの重要な役割があり、それを最大限発揮していく必要
- 整備新幹線の着実な整備に取り組むとともに、リニア中央新幹線の整備に向けた環境を整えるなど、地方自治体等の関係者と連携・協力し、新幹線ネットワークの整備を推進
- 現状認識・課題等
- ドローンの物資輸送、配送の社会実装の取組
- 現状認識・課題等
- 2023年12月、レベル3.5飛行の制度を新設。デジタル技術(機上カメラの活用)により、補助者・看板の配置といった従来の立入管理措置を撤廃するとともに、操縦ライセンスの保有と保険への加入により、道路や鉄道等の横断を容易化
- 対応の方向性・取組み等
- レベル3.5飛行に係る許可・承認手続に要する期間の大幅な短縮を検討。こうした取組を早急に進め、ドローン配送の事業化を強力に推進
- 過疎地域等における物流網の維持等に加え、災害時にも活用可能な物流手段としてのドローンの活用を促進
- 現状認識・課題等
- 自動運転移動サービスの社会実装の取組
- 現状認識・課題等
- 自動運転の社会実装に向け、車両の初期導入費用等の課題への対応が必要
- 対応の方向性・取組み等
- 社会実装に向けた課題解決に向け、デジタル社会推進会議の下にモビリティWGを設置(2023.12第1回WG開催)
- WGにおいて、ロードマップをとりまとめ、毎年度進捗を確認することで、着実に社会実装を推進
- 今後、一般道での通年運行事業を20箇所以上に倍増するとともに、全ての都道府県で1箇所以上の計画・運行を目標として取組を推進
- 併せて、交差点等での円滑な走行を支援する「路車協調システム」の実証など、道路側からの支援も推進
- 現状認識・課題等
- 物流2024年問題への対応
- 現状認識・課題等
- 物流は国民生活・経済を支える社会インフラ。物流産業を魅力ある職場とするため、働き方改革に関する法律が本年4月から適用される一方、物流の停滞が懸念される「2024年問題」に直面
- 軽トラック運送業において、死亡・重傷事故件数は最近6年で倍増
- 物流の持続的成長を図ることが必要
- 対応の方向性・取組み等
- 物流が直面する課題について、「物流革新に向けた政策パッケージ」(2023.6)及び「物流革新緊急パッケージ」(2023.10)に基づき、総合的に施策を展開
- 「トラックGメン」を創設し、悪質な荷主等へ是正指導を大幅に強化
- トラックの「標準的な運賃」について、運賃水準の引上げや、荷待ち・荷役の対価、下請け手数料などの新たな運賃項目の設定等を実施
- 今後、一定規模以上の荷主・物流事業者に対する荷待ち・荷役時間短縮に向けた計画作成の義務付け等を2024年通常国会で法制化
- 現状認識・課題等
- 国際海運からのGHG排出の削減推進
- 現状認識・課題等
- 国際海運2050年カーボンニュートラルを我が国の目標として掲げ、この目標を世界共通の目標とすべく議論を推進
- 2023年6月、G7三重・伊勢志摩交通大臣会合にて「2050年GHG排出ゼロ」を新たな目標とすることを支持する旨を合意
- 2023年7月、IMOにおいて、「2050年頃までに国際海運からのGHG排出ゼロ」を新たな目標とするGHG削減戦略を全会一致で採択
- 対応の方向性・取組み等
- 今後、目標を達成するための具体的な対策の議論が本格化する見込みであり、日本からはゼロエミッション船の普及促進に向けた、カーボンプライシングを用いた経済的手法による国際ルール作りを推進
- 現状認識・課題等
~NEW~
国土交通省 土地白書
▼ 令和6年版土地白書について
- 土地に関する動向
- 地価公示は、全国全用途平均・住宅地・商業地のいずれも3年連続で上昇し、上昇率が拡大。三大都市圏では上昇率が拡大し、地方圏でも上昇率が拡大傾向となるなど、上昇基調を強めている。
- 土地取引件数は、ほぼ横ばいで推移。
- 土地の資産性に対する国民の意識は「土地は預貯金や株式などに比べて資産として有利」とする割合が低下傾向。
- 海外投資家の不動産投資額は、前年と比較して33%減少(国内不動産投資額に占める割合も26%から17%に低下)。
- オフィスビルの賃料及び空室率はほぼ横ばい。
- サステナブル(持続可能)な土地利用・管理に向けた取組
- これまでは、人口増加を前提に、農地等から宅地への土地利用転換が行われるとともに、敷地が細分化
- 人口減少社会のもと、土地利用転換等を通じたサステナブルな土地利用・管理の取組が広がりつつある
- 空き地等の広場、緑地としての利活用
- 空き地等を広場や緑地として整備
- グリーンインフラとして機能し、地域の団体と連携した活動により、地域コミュニティの形成に寄与
- 自治体の支援による隣地統合や空き地の地域利用
- 神戸市では、狭小地等を隣地と統合する際に、不動産仲介手数料等を補助
- さらに、空き地等の所有者と、地域活動等の利用希望者とのマッチングを支援
- 空き家対策と空き地対策の一体的・総合的推進
- 市街地では空き家と所有者不明土地等が混在、対策の連携が必要
- 推進体制の整備、活用・管理の実施、所有者探索等に関する自治体等への支援を一体的・総合的に推進
- 未利用の放棄林のオープンスペース化(にぎわいの森)
- 未利用の放棄林地を活用し、庁舎や商業施設等を整備する際に、自然環境を活かした緑地空間を創出
- 雨水貯留施設等のグリーンインフラとして機能
- 緑地内に設置された商業施設や散策路が賑わいを創出
- 中山間地域等における土地の管理維持への取組
- 地域管理構想は、優先的に維持したい土地や管理方法を「管理構想図」として地図化
- 作成過程では、地域住民が話合いに参加し、地域資源や課題、将来像、具体的な取組等を検討・共有
- 荒廃農地の発生防止・解消に向けた取組
- 今後の農地利用に係る地域ぐるみの話合いや鳥獣被害対策など、荒廃農地の発生防止・解消に向けた取組を実施
- 土地の利活用に向けた資金調達
- 自然資源・土地利用の持続可能な管理・グリーンプロジェクト等を対象にしたグリーンボンドの発行等により、資金を調達
- 土地に関する情報基盤の整備
- ビッグデータ等を活用した、空き家等の現状把握の効率化の可能性と情報基盤の整備について検証
- 土地の利活用・管理に関する専門人材の育成・活用
- 土地の利活用・管理に関する専門知識を学ぶセミナー等を実施するとともに、専門家との連携を推進
~NEW~
国土交通省 令和6年版「首都圏白書」をとりまとめました (令和5年度首都圏整備に関する年次報告)
▼ 令和6年版首都圏白書について
- 人口の状況・東京一極集中の是正
- 首都圏の総人口は、昭和50(1975)年以降一貫して増加していたが、令和2(2020)年をピークに減少に転じ、引き続き減少傾向となっている。将来推計人口を踏まえれば、今後も減少が続く見込み。また、首都圏の年齢別構成を見ると、全国と比較して15~64歳人口の割合が高く、65歳以上の高齢者人口の割合が低い。
- 一方で転入者数から転出者数を引いた「転入超過数」は、近年は新型感染症の影響で減少していたが、令和4(2022)年に増加に転じた。
- 世代別の転入超過の状況については、10代後半から20代の若者が大部分を占める傾向が続いている。
- 「多様化する働き方や暮らし方とアフターコロナの新しい人の流れ」
- 東京都の子育て世代(30代・40代)が、首都近郊へと転出する傾向がみられる。背景として、コロナ禍を経たライフスタイルの変化(家族と過ごす時間やテレワークの増加)、東京都区部の住宅価格の上昇等が考えられる。
- 20代の若者世代は、テレワークや地方移住など多様な働き方・暮らし方に対する意識が強い。また新型感染症の収束後も地方移住等に対して関心が高い状態が定着。
- こうした変化をとらえ、地方移住や二地域居住などの取組に力を入れる自治体も増加しており、地域の活性化につながっていくことが期待される。
- 防災力の強化
- 内閣府は、令和5(2023)年9月、防災推進国民会議等とともに、関東大震災の震源地であった神奈川県において、「防災推進国民大会(ぼうさいこくたい)2023」を開催した。
- 「次の100年への備え~過去に学び、次世代へつなぐ~」をテーマにセッションなどが実施され、過去最多の延べ383団体が出展し、現地約1万6千人、オンライン約1万1千人が参加し、大会を通じて、関東大震災の記憶の継承・防災意識の啓発を図った。
- 国土交通省は、関東大震災100年に関連し、シンポジウム等を開催したほか、東京臨海広域防災公園において、首都直下地震対策対応訓練を実施した。
- 道路啓開計画の八方向作戦の実効性を高めるため、新技術・多様な手段により、被災状況や交通状況を迅速かつ確実に把握・共有するとともに、関係機関と連携し、道路啓開作業を行う実動訓練など、首都直下地震に備えた実践的な訓練が実施された。
- 国土交通省は、気候変動への適応・カーボンニュートラルへの対応のため、治水機能の強化と水力発電の促進を両立させる「ハイブリットダム」の取組を進めている。
- 令和5(2023)年には、既設ダムの発電施設の新増設について、湯西川ダムなどを事例として、事業化に向けて、民間事業者等の参画方法や事業スキームについて検討を行うケーススタディを実施した。
- 社会システムの質の向上・関係人口の拡大
- 日立市では、ひたちBRTバス専用道を利用した中型自動運転バスの実証実験が行われている。令和6(2024)年3月には、デジタルライフライン全国総合実現会議がとりまとめた「デジタルライフライン全国総合整備計画」において、自動運転支援道(一般道)の2024年先行地域に位置づけられた。
- 今後、レベル4自動運転サービスの社会実装を目指している。
- 横瀬町(埼玉)では、町内・町外の交流を促進するため、JA直売所跡地を利活用し、町民と横瀬町に関わる人との交流拠点として、「Area898(エリアはちきゅうはち)」を同町の官民連携プラットフォーム「よこらぼ」制度により、町内外のボランティアで整備した。また、Area898に併設した形で、二拠点居住者用の宿泊付のコワーキングスペースなどが開設され、より町外の方と町民が交流し、地域の活動に積極的に参加するなど、新しい関係性が生まれている。
- 「薄根地域ふるさと創生推進協議会」(沼田市)では、石墨棚田を起点とする地域活性化の取組を進めており、棚田オーナー制度の導入や、水路整備によるホタルの生息環境の保全・維持、棚田の再生とともに、復活した景観を活かしたホタル祭りの開催などに取り組み、「豊かなむらづくり」農林水産大臣賞を受賞した。
- 国際競争力の強化
- リニア開業を見据え、中間駅におけるまちづくりや地域活性化などの検討が進められており、甲府市では、令和5(2023)年11月に「(仮称)リニア山梨県駅前エリアのまちづくり基本方針」を策定し、同月には「(仮称)リニア山梨県駅前エリアのまちづくり基本計画検討委員会」を設置し、基本方針の内容を具体化する、まちづくり基本計画の策定が進められている。
- 相模原市では、令和5(2023)年11月、橋本駅南口の周辺地区の目指す「まちの将来像」及び「まちづくりの誘導方針」などを定める「相模原市リニア駅周辺まちづくりガイドライン」が策定された令和5(2023)年11月、麻布台ヒルズが開業した。オフィス、住宅、インターナショナルスクール、文化施設等、多様な都市機能を高度に融合させた複合ビルである。同ビル内には、日本初の大規模なベンチャーキャピタルの集積拠点となる「Tokyo Venture Capital Hub」も誕生し、新たなイノベーションエコシステムの構築を目指して取組が進められている。
- また、脱炭素に向けた取組も進められ、民間で国内初となる都市部の下水熱利用も含めたエネルギーネットワークを形成し、気象予報や運転実績データからAIによる負荷予測に合わせた最適な運転計画により電気・熱を事業地内の複数ビルに供給することで、エネルギーの面的利用によるエネルギー利用の効率化の取組等を行っており、第1回「脱炭素都市づくり大賞」の国土交通大臣賞を受賞した。
- 環境との共生
- 民間事業者による緑地を創出する取組も行われており、民間事業者が、持続可能な環境・社会の実現に向けた取組の一環として、西東京市に保有する運動場を「MUFG PARK」として整備し、令和5(2023)年6月に開園させた。利用者と共に、より居心地の良い場を育てる「プレイスメイキング」の試みとして、豊かな緑やコミュニティライブラリーなどが整備され、人が集まる「場所」となっている。
- 「グリーンインフラ大賞」において、首都圏では「八ツ堀のしみず谷津」(千葉県富里市)他1件が国土交通大臣賞を受賞した。「八ツ堀のしみず谷津」においては、月1回の管理活動により開放水面のある明るい湿地を再生し、デジタル技術の活用を通じた持続的な維持管理を行っていることや「リビングラボ」のアプローチで、産学官民の柔軟かつオープンな再生活動を実現したことが評価された。
- 令和5(2023)年5月に開庁した小鹿野町役場(埼玉県)が、「木材利用優良施設等コンクール」において、農林水産大臣賞を受賞した。地場による木材調達の協力体制構築により、7割を超える県産材利用率を達成したほか、純木造庁舎では全国で初めてとなるNearly ZEBを取得するなど、地球環境に優しい次世代型庁舎を実現した点が評価された。