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SPN BIZ Info.

【イベントレポート】「危機管理担当者育成講座!第4弾 公益通報・内部通報 ~ 法改正から見えてきた『今』備えておくべき体制整備の強化ポイント」を開催しました

2024.02.29
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2024年2月8日に、企業の内部通報窓口ご担当者様を対象とした「公益通報・内部通報の体制強化に向けて」を開催しました。
このセミナーは、当社が2023年7月6日から2024年2月8日に掛けて、【BCP】【反社会的勢力排除】【クレーム対応】【公益通報・内部通報】の4テーマに分けて実施した各種ご担当者様向けの「育成講座」の第4弾となります。

本講座は、実例をベースとしたケースをふんだんに活用したグループワークやロールプレイングを通じて、実践で使えるノウハウ、実務で活かせる対応方法を学ぶことができるプログラムとしました。
今回のテーマであった「公益通報・内部通報体制の強化」は、どの企業様も対応に苦戦されている内容で、担当者様が容易に社内でも相談できる立場ではないため、募集期間中に定員を大幅に超えるなど関心の深さが伺えました。

本レポートでは、当日の様子を一部抜粋してご紹介いたします。

開催概要

日時:2024年2月8日(木)
講師:久富 直子 株式会社エス・ピー・ネットワーク 総合研究部 上席研究員(部長)

プログラム

Ⅰ.内部通報制度の変遷と最近のトピックス
Ⅱ.実効性のある内部通報制度の運用に向けて

  • 電話受付時の基本
  • 音声デモから学ぶ!対応のポイント
  • 押さえておきたい受付・調査時の心得

Ⅲ. ケースから学ぶ 内部通報の実務対応

  • ケーススタディ① : 深刻なセクハラ? 過剰反応と思われる訴えへの対応
  • ケーススタディ② :グループ企業における不正の疑い
  • ケーススタディ③ :職場のコミュニケーション上のトラブルへの対応
  • ケーススタディ④ :辞めてもらいたい社員?からの通報
  • ケーススタディ⑤ :悪質なパワハラ?
  • ケーススタディ⑥ :組織で浮いてしまっている社員への対応

Ⅳ. 通報対応の基本フロー

  • 調査 ~ 是正措置 ~ フィードバック

Ⅴ. まとめ + 質疑応答

Ⅰ.内部通報制度の変遷と最近のトピックス

今回、公益通報・内部通報のテーマにした背景には、公益通報者保護法が2022年6月に改正され、どの企業様も受付対応者が事実確認や、共有範囲の選定に苦悩されていることを鑑みて、日常業務に少しでもご活用いただけるかと考えチョイスしました。
このパートでは、改正公益通報者保護法の動向や、体制整備等の必要な措置、また、Q&Aとして、「調査しなくてもよいケース」「公益通報か否かの見極め方」「独立ルートを設ける必要性」などの講義を行いました。

Ⅱ.実効性のある内部通報制度の運用に向けて

電話受付担当者に求められるスキルや、入電~終電までの対応の流れ、注意事項をご紹介するとともに、対応例として、当社スタッフの音声デモをお聞きいただき、受付・調査時の心得の対応ポイントを解説しました。
文字だけでなく、実際に音声を聞いてもらい、リアルな雰囲気を感じてもらうことで、「こういう時にこういった対応が必要なのか」などの声があり、受講者の理解がより深まった様子でした。

Ⅲ.ケースから学ぶ 内部通報の実務対応

ケーススタディ① ~ 深刻なセクハラ? 過剰反応と思われる訴えへの対応

社内で発生している問題に対して、担当する人員の選定や、セクハラ案件での注意点等を協議いただき、「役員や被通報者の考え方がそもそもまずい」などのご意見が出ました。
当社からはセクハラのヒアリングの適任者の選定方法や、セクハラ対応の留意点を解説しました。

ケーススタディ② ~ グループ企業における不正の疑い

メールでの不正通報を事例として、返信の仕方、受付後に必要な証拠収集、調査の初動や方向性・注意すべきポイントなどについて、参加者にディスカッションいただきました。
子会社の社長も関係している案件における通報者との接触方法についての議論では、「その方法では社長の耳に入ってしまうのではないか?」など白熱しました。
当社からは従事者が心得ておくべき対応の留意点や、調査計画の策定などのポイントを解説しました。

ケーススタディ③ ~ 職場のコミュニケーション上のトラブルへの対応(一部抜粋)

労働環境が改善されないことについての通報に関する事実確認について議論していただきました。「そもそも会社体制の改善が必要では?」との話で盛り上がり、対応の一例として、事実確認の方法や、通報者への対応について、場合によっては通報者の認識を変えてもらう助言をするなどの解説をしました。

ケーススタディ④ ~ 辞めてもらいたい社員?からの通報

パワハラ加害者の恐れのある人物からの通報について、本人の言い分に不審な点があったり、それまでの会社の対応に問題があったりした複雑なケースについて、「通報者は単純にお金に困っているだけではないのか?」などの意見が出るディスカッションになりました。当社からは、通報者の不審な点や、会社の過去の不備へのリスクの捉え方、調査のポイント、今後の会社の取組、再発防止策などについて解説しました。

ケーススタディ⑤ ~ 悪質なパワハラ?

送信者が不明だが、第三者と思われる人物から、上司が特定の部下にパワハラを行っている旨の通報について、メールの送信人物や目的の仮説を検討いただきました。あるグループでは「家族からという可能性がある」や、「パワハラ被害者本人かも」という回答もありました。
その後、実際にグループごとに役割を決め、加害者への模擬ヒアリングを実施してもらいました。
ヒアリング後は、観察者役からフィードバックをしてもらうという、通常業務内ではできない体験をしてもらいました。
その後当社の方でもロールプレイング演習を行い、入電から終電までの対応方法をご覧いただきました。

ケーススタディ⑥ ~ 組織で浮いてしまっている社員への対応

メンタル不調気味のメール通報に対して、通報者が納得し、自身の問題に向き合うきっかけになった返信のサンプル文案を提示し、ポイントを解説しました。
受講者からは、「なるほど」「こういった対応も有効なのか」といったような様子が見受けられました。

Ⅳ.通報対応の基本フロー

午前中の座学や、ケーススタディ内に盛り込まれた基本フロー(調査~フィードバック迄)を流れに沿っておさらいし、ヒアリング・相談対応時のNG対応や、指針に沿った対応の基本をレクチャーしました。
また、再発防止の取り組みは全従業員のコンプライアンス意識の強化にも繋がり、社内全体が風通しの良い環境になるとも解説しました。

Ⅴ.まとめ + 質疑応答

近年の企業不祥事を紹介し、危機管理に関する当社の考え方や、時代・環境の変化、社会的要請の変化も踏まえ、近年のコンプライアンスの解釈について、変化の経緯を含め案内しました。
受講後の修了証は「こんなに立派な物を貰えると思っていませんでした」など、驚きと感謝のお声を頂き、ご満足いただいた様子で終了しました。
受講者からは「机上の理論は書籍でも知れるが、実際の対応方法は初めてでした」などのお声を頂きました。
当社の第三者通報窓口サービス「リスクホットラインⓇ」を続けて20年間で培った知識やノウハウがあってこそ、「理論と実践をふまえた」講座を開催と自負しています。今回のレポートでは講座の一部を抜粋しご紹介いたしましたが、是非今後の講座にご参加いただき、日々の業務のご参考としていただけますと幸いです。

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