記事一覧
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クレーム対応・カスタマーハラスメント対策トピックス
いよいよ迫る東京都・北海道カスハラ防止対策条例化
2025.01.20 -
危機管理トピックス
今後の労働安全衛生対策について/「稼ぐ力」の強化に向けたコーポレートガバナンス研究会会社法の改正に関する報告書/日本の水資源の現況
2025.01.20 -
暴排トピックス
「闇バイト」緊急対策に欠けているもの~「犯罪者を生まないための対策」とは
2025.01.15 -
危機管理トピックス
「不正利用口座の情報共有に向けた検討会」設置に係る公表/MirrorFaceのサイバー攻撃(注意喚起)/「複合災害」への備え強化
2025.01.14 -
SPN BIZ Info.
【イベントレポート】「闇バイト出張講座at常磐大学」実施いたしました
2025.01.09 -
SPNの眼
2025年の念頭にあたって
2025.01.07 -
危機管理トピックス
公益通報者保護制度検討会/女性活躍の更なる推進及び職場におけるハラスメント防止対策の強化/SNS等におけるいわゆる「闇バイト」への対応に関する要請/カスタマー・ハラスメントの防止に関する指針(東京都)
2025.01.06 -
危機管理トピックス
悪質ホスト対策に関する報告書/東日本大震災からの復興の状況に関する報告/循環経済(サーキュラーエコノミー)への移行加速化パッケージ/GX2040ビジョン/AI制度研究会中間とりまとめ
2025.01.06 -
SPN BIZ Info.
【イベントレポート】「JFフードサービスパートナーズ商談会」に参加しました
2024.12.18 -
SPN BIZ Info.
【イベントレポート】「フリーランス保護法対応で企業がなすべきこと+内部通報制度アンケート調査結果を読み解く」を開催しました
2024.12.18
30秒で読める危機管理コラム
危機管理のプロの視点から時事ニュースを考察しました。
01月20日号
暴排の手を緩めるな~先達の強い覚悟のうえに今がある
北九州市は、転入者数から転出者数を引いた2024年の「社会増減」がプラス492人となり、1964年以来60年ぶりに増加に転じたと発表した。市はIT企業を中心とした企業誘致による雇用創出で、20~30代の若年層が増加したことなどを要因に挙げているが、市に本部を置く工藤會に対する福岡県警による徹底した「頂上作戦」の結果、組織が弱体化、市の体感治安が向上したことも大きいとされる。暴排に携わる者として、これほど喜ばしいことはない。当時、その先頭に立ったのが北橋市長だ。企業に対して投資を熱心にお願いしても工藤會の蛮行がそれを台無しにする繰り返し。それでも、脅迫状を受け取っても、市民の先頭に立ち続ける市長の姿がついに市民を動かした。さらにその姿勢は工藤會メンバーからも一目置かれていたという。その強い覚悟を引き継いでいきたい。(芳賀)
就活セクハラの実態と企業がすべきこと
大手企業が、社員が就活生に対する不同意性交の疑いで逮捕されたことを公表した。就活セクハラについて、厚労省は対策の義務化を検討している。令和5年の厚労省の調査ではインターンシップ以外の就職活動中にセクハラを経験した割合は、男性が34.3%、女性が28.8%で、内容は男性は性的な冗談やからかい、女性は食事やデートへの執拗な誘いが最も多く、発生が最も多い場面はリクルーターと会ったとき(32.8%)であった。なお、深刻な被害は女性が多い。企業は採用方針の明示、就業規則やマニュアルの整備、相談窓口の設置等の対策を行い、就活生はその立場から、志望企業の社員に好意的な態度を示したり、不適切な言動に拒否や抵抗ができないことを社員に教育すべきだ。就活生にも、社員が不適切な言動をしたら断固拒否し、速やかに相談することを示す必要がある。(加倉井)
▼令和2年度 厚生労働省委託事業『職場のハラスメントに関する実態調査報告書』
「災害死ゼロ」の道のりはまだ遠い
6427人が犠牲となった阪神・淡路大震災から17日で30年となった。改めて、亡くなった方々のご冥福をお祈り申し上げる。亡くなった方々の死因は、8割が建物倒壊や家具転倒などによる圧死・窒息死だった。この地震を機に耐震改修促進法が施行され、戸建てやマンションなど全国の住宅の耐震化率は現在9割近くに達しているという。しかし、数字だけに騙されてはいけない。朝日新聞によると、例えば東京都の2023年度末の耐震化率は98%だが、未耐震の住宅は未だに42万4千戸が残っている。大阪市も20年度の耐震化率は93%だが、それでも15万戸6千戸の未耐震住宅が残る。耐震化率が5割未満の29都道府県130市町村の高齢化率は42.2%となり、高齢化が進んでいる地域での住宅耐震化が課題であることが浮き彫りになった。「災害死ゼロ」となるには、道のりはまだ遠い。(大越)
採用面接は、「何を訊くか」より「いかに聴くか」
人の話を聴き、それを受けて話を続けることは、案外難しいらしい。次に何を訊くか、漏れがないかに気を取られ、相手の返答をまともに聴けなくなれば、本末転倒になってしまう。例えば採用面接。確認すべきことが多く、面接官によるばらつきを嫌うなら、チェックリストは便利だ。しかし応募者が自ら家庭の事情を明かし、「時間も曜日も問わないので、少しでも多く稼ぎたい」と希望を伝えているにも関わらず、「週に何時間働けますか?」「希望の時間帯は?」「曜日の希望は?」「社会保険に入らない範囲を希望しますか?」等々、手元のチェックリストを上から読み上げてしまえば、入社前から不信感を抱かれ、粗探しが始まり、仕事に慣れた頃にはすっかり「扱いづらい人」になってしまう。何を訊くかよりも、誠実に聴き、信頼関係を構築することが重要だ。(吉原)
アメリカでは多様性に関する取り組みを見直す動きがあるが…
アメリカ企業がDEI(Diversity, Equity and Inclusion:多様性を受け入れ、公平性を確保すること)の方針や取り組みの一部を見直し始めている。アメリカではDEIに対して保守層から反発され、トランプ大統領の返り咲きも踏まえ、政治的な配慮があるようだ。一方で、アップル社とコストコ社の取締役会はDEI方針を維持しようと、保守系の株主からの反DEIの提案に反対票を投じるよう株主に勧告した。SNS等では「『多様性を否定する』のも多様性の一つだ」との主張もあるが、「気に入らない人をぶん殴る自由も認めろ」と言っているようなものだ。差別や人権侵害を「多様性」の言葉で正当化してはならない。DEIの取り組みレベルを富士登山に例えると、アメリカでは8合目に達しているが、日本の場合は登山道に到達したばかりであるため、これからも積極的にDEIの取り組みを進めるべきだ。(安藤(未))
▼読売新聞オンライン『差別是正の目標廃止・縮小、米企業で「多様性」見直す動き…トランプ新政権への政治的配慮か』(2025/01/17 7:27)