30秒で読める危機管理コラム

危機管理のプロの観点から時事ニュースを考察しました。

正しい知識の普及が急がれる~大麻を巡る国内外の動向をふまえて

厚生労働省は医療用大麻の解禁や使用罪の創設に踏み込んだ。一方、バイデン米大統領は、大麻の単純所持の非犯罪化を表明した。若年層への大麻の蔓延が深刻化する中、誤ったメッセージとなることを危惧する。米では、白人より黒人の摘発が多い実態という人種的不均衡が是正される可能性があるほか、捜査機関が他の犯罪取り締まりに要員を割けようになる、合法化して課税すれば財源として有望、犯罪組織の資金源に打撃を与えられる、連邦法で最も危険な物質との分類が緩和されれば大麻関連企業への上場認可や金融機関からの融資の拡大など、確かに一定のメリットもある。だが、日本の現在の状況ではデメリットの方が圧倒的に大きいのも事実だ。大麻の危険性・有害性・依存性の高さは医学的・科学的に明らかであり、若年層への正しい知識の普及が急がれる。(芳賀)

▼厚生労働省 麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動の実施について~薬物乱用の根絶に向けた啓発を強化します~

「損害金額」ではなく「地震規模」に応じた地震保険

三井住友海上火災保険株式会社は10月1日から、中小企業向けの火災保険の特約として、 震度に応じて定額保険金を支払う国内初の「事業をとめない 震災クイックサポート<インデックス保険>」の販売を開始した。従来の損害保険は、災害による被害金額などを算出してから保険金を支払うため、支払いまでに時間がかかった。同社によると震度6弱以上の場合、平均して災害発生から支払いまでおよそ200日を要するという。新しい保険では、実際の損害の有無にかかわらず震度6弱以上の地震発生時に、保険の対象の所在地の観測震度に基づき定額で保険金を支払う。損害調査や保険金請求が不要なため、広域災害時の混乱や修理業者不足の場合でも保険金の早期支払が可能となる。用途に制約はなく、最大1000万円を補償する。地震保険の新しい形として、覚えておきたい。(大越)

▼~中小企業の事業継続力強化を支援~【国内初】中小企業向け震度インデックス型定額払商品の販売開始(三井住友海上火災保険株式会社)

転職回数の多い人は、「すぐに諦める、忍耐力のない人」か?

若かりし頃の、某社の中途採用面接での話。既に4回目の転職活動中だった私は、よほど「すぐに辞める忍耐力のない奴」だと思われたのだろう。2人のうち1人の面接官は、はなから採用する気のない様子が見え見えだった。形式通りに自分の強みと弱みを聞かれたため、「良くも悪くも諦めが悪いところです」と答えたところ、案の定、件の面接官は「諦めが悪いわりに随分転職されていますね」と笑った。大人気ない私は思わず「どうせ会社なんてこんなものと、諦めた顔で何もせずに放っておける人なら、これほど転職しないでしょう。どうにかしようと、私に力を尽くさせてくれる会社がきっとどこかにあるはずだと、諦めきれずにいるんです」と笑顔で言い放ってしまった。あれから随分時は流れたが、自分も世の中もあまり変わっていない気がする。残念だ。(吉原)

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